【お!いしい けんぶんろく】 Vol.39
栄養成分の機能性について/微量ミネラル
このブログを書いている週末、快晴だった七夕から約1週間過ぎても梅雨の明けきらない小豆島といった感じです。
製麺時、空気が乾燥しすぎるのも難しいのですが、やはり湿気が多いのは手延べ製法にとっては大敵です。
夏場も製造する石井製麺所では、湿気の多いこの時期は空をにらみながらの製造が続きます。
現在は、製造の合間を縫って出荷(いえ、出荷の合間を縫って製造)する毎日です。
さて今回は、以前に書いたブログ「多量ミネラル」の続きで、「微量ミネラル」についてです。
鉄分について調べていると「ヘム鉄」「非ヘム鉄」があるとのこと。
そういえば、小学生の頃、貧血気味で鉄分のタブレットをよく食べて(飲んで)いたことを思い出しました。
当然、子どもの頃には詳しいことは知らず、母親(病院の先生)から渡されるタブレットを摂っていました。
病気や体質など、どうしても生まれ持ったものがありますが、コラムのネタを調べながらブログを書いていると、新製品のための知識やネタだけでなく、食べ物の大切さや栄養のこと、自分や家族の体調管理にも活かせそうです。
例年のこの時期は、こまめな水分補給も心掛けてはいるのですが、暑さからか調子を崩してしまうことも多く、スムーズな製麺のためには体調管理が大切だと思い知らされます。
まあ、無理して製造している間は「健康的」とはいえないかも知れませんが、せめて夏場の食事には気をつけたいものです。
現在は、製麺現場の見直しを図りつつ、より美味しく、より効率的に製麺できるように取り組んでいるところです。
色々と見直したい点もあり、取り組み始めたばかりですが、これからも家族で健康的に“健康によりそう麺”をつくり続けたいと思います。
今回も最後までお付き合いただけましたら幸いです。
写真は「素麵の日」でもある七夕の小豆島での青空です。
梅雨、早く明けて欲しいですね。
【目次】
① 身体に必要な栄養素・ミネラルとは?
② 「微量ミネラル」それぞれの働きについて
③ 必須ミネラル以外の、体に必要なミネラル
④ 人体を構成する元素について
⑤ 日本人と欧米人の必要なミネラルの違い
⑥ 薬膳の解釈を裏付けるミネラルの存在
⑦ 《美味しい素麵》手延べきくらげ麺 編
① 身体に必要な栄養素・ミネラルとは?
ミネラルは、身体にとって重要な役割を担っている五大栄養素(タンパク質、脂質、炭水化物、ビタミン、ミネラル)の1つで、身体にごく微量に存在しています。
「無機質」とも呼ばれます。
人体の約95%は主要4元素(酸素、炭素、水素、窒素)で構成されており、残りの約5%はミネラルで構成されているそうです。
「ミネラル」という言葉は、英語で鉱山・鉱石を意味する「mine」に由来しているとされます。
ミネラルに関する発見は、18世紀頃、血液に鉄が含有されていることや、骨がカルシウムやリンから構成されていることがわかってきたことに始まったそうで、20世紀には、甲状腺腫がヨウ素の欠乏で起こることが解明されるなど、多くのミネラルの欠乏症が発見され、その生理作用や食品含有量がわかってきたそうです。
ミネラルは自然界に100種類以上存在しており、その中でも体内でさまざまな働きをする栄養素で通常の食事からでは不足しがちなものを「必須ミネラル」と言います。
現在、必須ミネラルは16種類とされ、このうち13種類について厚生労働省が摂取基準を定めています。
ミネラルは体内で合成できないため食物として摂る必要があります。
「日本人の食事摂取基準(2020年版)」では、
◎1日の推奨量や目安量が約100mg以上のミネラルを「多量ミネラル」
種類:ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、リン
◎1日の推奨量や目安量が100mg未満のミネラルを「微量ミネラル」
種類:鉄、亜鉛、銅、マンガン、ヨウ素、セレン、クロム、モリブデン
と分類しています。
ミネラルが不足すると欠乏症やさまざまな不調が発生しますが、摂りすぎた場合にも過剰症や中毒を起こすものがあります。
<参考サイト>
・身体の調整に欠かせない栄養素~ミネラル~
・e-ヘルスネット ミネラル
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-035.html
・ミネラルの種類とそれぞれの働きを解説!ミネラルを含む食べ物も紹介
・ミネラルとはどのような栄養素?種類別の働きについて解説
https://www.suntory-kenko.com/column2/article/6010/
・ミネラル類
https://himitsu.wakasa.jp/contents/minerals/
② 「微量ミネラル」それぞれの働きについて
8つの「微量ミネラル」それぞれの働きや過不足による影響について、調べてみました。
【鉄】
ヘモグロビンや酵素の構成成分で、酸素と結合して全身に運ぶ役割を担っており、身体の成長、細胞の機能、一部のホルモンの合成に必要とされています。
女性に不足しがちな成分で、貧血の中で一番多いのが鉄欠乏性貧血です。
不足すると無力感や食欲不振などを引き起こすことがあります。
鉄は、体内への吸収率が高く動物性食品のレバーや肉、魚類に多く含まれる「ヘム鉄」と、卵や植物性食品(野菜や海藻類)に多く含まれる「非ヘム鉄」の2種類に分けられます。
非ヘム鉄はビタミンCやタンパク質を多く含む動物性食品と組み合わせることで吸収率がアップすると言われています。
健康な人が通常の食事で過剰症となる心配はまずありません。
【亜鉛】
肝臓、膵臓、骨、前立腺などに存在します。
発育や成長を助けたり、インスリンを合成したりするのに不可欠で、皮膚代謝や糖代謝、免疫にも関わる成分です。
欠乏すると味覚障害や皮膚炎、食欲不振、免疫機能の低下などを引き起こすことがあります。
牡蠣に豊富に含まれているほか、肉類や魚介類、豆類、種実類、穀物、味噌にも多く含まれます。
栄養バランスのとれた食事をしていれば不足しにくいとされています。
過剰摂取すると、胃の障害や免疫障害、神経症状が出ることがあるほか、銅や鉄の吸収を妨げることがあります。
【銅】
成人の生体内に存在する中で約50%が筋肉や骨、約10%が肝臓に分布しています。
エネルギーの生産や鉄の代謝、コラーゲン、エラスチンの成熟、神経伝達物質の生産、活性酸素の除去などの働きをしています。
鉄の吸収や貯蔵の際に働くほか、骨髄でヘモグロビンを産生するのにも関わっています。
欠乏すると貧血や成長障害などが起こることがありますが、通常の食事をしていれば不足することはないとされています。
銅の欠乏症には先天的なものと後天的なものがあります。後天的なものには、鉄投与に反応しない貧血、白血球減少、好中球減少、骨異常、成長障害、神経系の異常、コレステロール・糖代謝の異常などがあります。
過剰摂取による悪影響についてはほとんど報告されていないとのことです。
銅は、亜鉛と同様に牡蠣に多く含まれ、他の食品ではイカやエビ、貝類、牛レバー、ナッツ類、きなこに多く含まれています。
【マンガン】
体内では多くの酵素の構成成分として、抗酸化や糖質・脂質・タンパク質の代謝に関わっており、酵素の働きをサポートするのに欠かせない成分です。
また、骨の石灰化を促す働きがあり、カルシウム、リンとともに骨の形成に関わっています。
その他、耐糖能、生殖能、脂質代謝、成長および脳機能への関与が報告されています。
一般的な食生活をしていれば不足や過剰摂取はあまりないそうです。
吸収量は鉄の影響を受け、鉄が少ないと増加すると言われています。
マンガンが不足すると、骨代謝、糖脂質代謝、運動機能、皮膚代謝に影響が及ぶと考えられています。
マンガンを多く含む食品は、あおのり、きくらげ、生姜、干しエビ、アーモンドなどです。
※写真はPhotoACより「有明海の海苔養殖」
【ヨウ素】
甲状腺ホルモンの構成成分で、細胞の新陳代謝や成長促進を担っています。
日本人の食生活では、海藻類などヨウ素が含まれている食品を取る機会が多くあります。
そのため、海藻などを過剰に食べ続けた場合などに、甲状腺機能低下などのリスクがあるとされています。
またヨウ素が欠乏しても甲状腺機能低下が起こるほか、妊娠中に欠乏すると、死産や流産、胎児の先天異常などを招く恐れがあります。
【セレン】
強い抗酸化作用をもつ酵素の構成成分で、抗酸化システムに重要な役割を担っており、生活習慣病の引き金になる活性酸素の発生を抑制し、細胞 組織の酸化や老化を防ぐ働きがあります。
また、血圧をコントロールする「プロスタグランジン」の生成に関与し、カドミウム、水銀、ヒ素などの有害重金属の毒性を軽減する働き、精子の形態維持などの作用もあります。
海藻類や魚介類、肉類、卵黄に豊富に含まれており、体内に吸収されやすいため、通常の食事で欠乏する可能性は低いと考えられています。
土壌に含まれるセレンの量が低い地域では、克山病という心筋症やカシン・ベック症という関節症の一種などが見られ、セレン欠乏の関与が疑われています。
過剰摂取すると、脱毛や爪の変形、胃腸障害、神経障害、心筋梗塞などのリスクがあるとされています。
【クロム】
肝臓、腎臓、血液、脾臓に存在し、正常な糖代謝、脂質代謝を維持するのに重要な成分で、インスリンの働きを活性化したり、血中コレステロール値を下げ、中性脂肪を正常に保ったりする働きがあるとされていますが、加齢とともに減少してしまいます。
食品に幅広く含まれており、通常の食事で不足することはまれですが、加工食品を多く食べる人には不足する可能性もあります。
吸収率が低く、過剰摂取が問題となることはあまりないそうです。
干しひじき、わかめ、まいわし、あさりなどの水産物に多く含まれています。
【モリブデン】
いくつかの酵素の構成成分です。
糖や脂質の代謝などに関わるほか、体内で尿酸を作り出すために必要な酵素の働きを助けるとされています。
穀類や豆類、種実類に豊富に含まれており、一般的な食事をしていれば、欠乏や過剰摂取はほとんど見られないとのことです。
<参考サイト>
・私たちの体を守る「微量ミネラル」の重要性
https://www.healthcare.omron.co.jp/resource/column/life/172.html
・微量ミネラル
https://www.tanaka-cl.or.jp/aging-topics/topics-041/
・ミネラルの種類とそれぞれの働きを解説!ミネラルを含む食べ物も紹介
https://www.morinaga.co.jp/protein/columns/detail/?id=249&category=health
・ミネラル(無機物)とは何?体内での役割や摂取しやすい食材の選び方
https://www.house-direct.jp/column/about-mineral01/
・ミネラルについての解説
https://hfnet.nibiohn.go.jp/mineral/
③ 必須ミネラル以外の、体に必要なミネラル
厚生労働省が摂取基準を定めている13種類の必須ミネラル以外にも、体に必要なことが明らかになっているミネラルが4種類あるそうです。
それらはタンパク質やビタミンなど他の栄養素に含まれており、それらと同時に摂取できるため、個別の摂取基準が定められていないとのことです。
【硫黄】
タンパク質に含まれており、皮膚、髪、爪を形成する働きがあります。
また、ビタミンB群とともに糖質・脂質の代謝に働きかけ、有害ミネラルの蓄積を防ぐなど重要な働きをしています。
肉、魚、卵、アブラナ科の野菜、ネギ類に多く含まれます。
ニンニク、玉ねぎ、ニラなどの臭いは硫黄の成分によるものです。
通常の食事をしていれば不足することはありません。
【コバルト】
ビタミンB12の構成成分で、赤血球の色素生成など、造血の働きがあり、悪性貧血の予防に役立ちます。
また、神経の機能を正常に保つビタミンB12の働きを助け、集中力を高めたり記憶力を維持したりするのに役立つとされています。
肉やレバー、魚介類、乳製品など、ビタミンB12を含む食品に含まれています。
動物性食品に多く含まれるため、菜食主義者に不足しがちと言われています。
不足すると、貧血や食欲不振、消化不良、手足のしびれなどの症状が現れることがあります。
【フッ素】
虫歯の予防などに効果があるとされ、歯の治療や歯磨き粉などにも使用されています。
歯の再石灰化を促進する効果が期待され、エナメル質を強くして、虫歯菌が作る酸によるダメージから歯を守る役割を担っています。
同時にたくさん摂取することで、歯に縞模様が出るフッ素症になる危険性が指摘されています。
海外では摂取基準が示されることもあります。
抹茶やいわし、さんまなどの魚介類に含まれています。
【塩素】
胃酸の成分として消化の過程で働くほか、体液の浸透圧維持に重要な役割を果たしています。
殺菌効果や消化を促進する効果、膵液の分泌を促進する効果などがあるとされています。
体内では主に塩化物イオンの形で存在しています。
食塩から摂取できるため、不足することはほとんどありません。
塩素は漂白剤として使用されており、酸性洗剤と混ぜると塩素ガスが発生し、これを直接吸入すると呼吸器に損傷を与えるため、取り扱いには注意が必要です。
<参考サイト>
・硫黄
・コバルト
・フッ素
https://himitsu.wakasa.jp/contents/fluorine/
・塩素
④ 人体を構成する元素について
前述したように、人体の約95%は主要4元素(酸素、炭素、水素、窒素)で構成されています。
これらは糖質、脂質、タンパク質、核酸といった主要な有機化合物を構成する元素です。
残りの約5%を占めるのがミネラル(無機質)です。
体内でのミネラルの働きは、大きく3つに分けられます。
【①身体の構成材料として働く】
骨、歯などの身体の構成成分になる:カルシウム、リン、マグネシウム
有機化合物と結合する:鉄、リン
【②生体機能の調整を行う】
体液に溶けてph・浸透圧を調整する、神経・筋肉の興奮性の調整をする:カリウム、ナトリウム、カルシウム、リン、マグネシウム
【③タンパク質などと結合して働く】
酵素の構成成分となる:マグネシウム、鉄、銅、亜鉛、マンガン、セレン
生理活性物質の構成成分となる:鉄、ヨウ素、亜鉛、モリブデン
<参考サイト>
・無機質
https://idenwatch.com/seikagaku9-2/
⑤ 日本人と欧米人の必要なミネラルの違い
日本人と欧米人は、古くからの食習慣から生まれた、胃腸の形状、腸内環境や消化酵素などの違いから、消化できる栄養素などにも違いがあるそうです。
狩猟民族を先祖に持つ欧米人は、タンパク質や脂質が多く含まれる動物性食品を好んで食べてきました。
それらを消化・吸収するため胃酸分泌が比較的旺盛で、タンパク質を分解する際に作られる有害物質を早く体外に排出するために腸が短いと考えられています。
日本人は、稲などの穀類が良く育つ気候のもと米を主食とし、また肉食禁止の影響もあり、繊維質が豊富な食品を多く食べてきました。
このため胃が比較的繊細で、繊維質の多い食物を吸収するため腸は長い構造となっています。
日本と海外で必要とされる栄養素の違いについて、ミネラルに注目して調べてみました。
ミネラルという言葉を身近にしたものに「ミネラルウォーター」があると思います。
日本の水と海外の水は、ミネラルの含有量が違うという話を聞かれたことがあるのではないでしょうか。
日本の水道水やミネラルウォーターはほとんどが「軟水」で、海外の水は主に「硬水」です。
水1リットル当たりのカルシウムとマグネシウムの含有量を表す指標を「硬度」といい、硬度が60mg/L以下のものは軟水、120~180mg/Lの物は硬水に分類されるそうです。
海外では、ミネラル成分を含んだ石灰岩地層が多いため硬水が多いそうです。
日本の地形は傾斜が急で河川も短いため、水は地層に含まれるミネラル成分を含まないまま海やダムに流れてしまいます。
また雨が多いことから地中にある水が押し出されてしまい、血中での滞留時間が短いため、ミネラル成分豊富な硬水が少ないとのことです。
日本人の多くは軟水を飲みなれているため、硬水は独特の口当たりで飲みにくいと感じたり、体質に合わずおなかの調子が悪くなったりする人もいるようです。
ミネラルウォーターには、ミネラルの含有量に基準が設けられているわけではありません。
製品によって違いがあり、海外メーカーの硬水のミネラルウォーターが売られている場合もあるので、購入する際には種類やミネラル含有量をチェックすると良いようです。
日本人は、世界一ヨウ素を多く摂取している民族だそうです。
その理由は、海藻類を習慣的に食べているからとのこと。
「海藻は日本人にしか消化できない」という話がありますが、これは生の海苔に限ってのことだそうです。
生の海苔に含まれるポルフィラン多糖という成分を分解する消化酵素が日本人の腸内にしかないという調査報告があるそうですが、加熱すればポルフィラン多糖は壊れてしまうとのことです。
中国や韓国、東南アジアなどでは、日本と同様、海藻を日常的に食べています。
また近年、海藻はヘルシーフードとして欧米で注目の食材となっています。
<参考サイト>
・vol.04 日本人の胃、欧米人の胃【専門医が解説する胃に関する疑問】
https://www.eisai.jp/articles/stomach_mechanism/specialist_explains08
・日本に硬水が少ない理由とは?飲む際の注意点も解説
https://www.aquaclara.co.jp/lifehack/water/023/
・ミネラルウォーターとは?種類や成分など気になる5つの疑問を解決!
・海藻類は海外でも食べられている!注目度が高まる新たな食材の波とは
https://www.table-source.jp/column/seaweed-outside-japan/
・日本人の体の秘密 外国人は海苔が食べられないって本当?
https://world-conect.com/seaweed_foreigner_japan
⑥ 薬膳の解釈を裏付けるミネラルの存在
「薬膳」という言葉を耳にしたことはありませんか?
薬膳とは、中国の伝統医学の考えに基づいた食事のことで、体質や体調に合わせて食材を取り入れることで健康を整えるものです。
すべての食材には効能があり、現代栄養学における三大栄養素やミネラル、ビタミンなどの効能とは異なる観点で説かれています。
例えば、キクラゲは薬膳において不老長寿の妙薬として珍重されてきたそうです。
ミネラルが豊富で、乾燥キクラゲ100g中にカリウム1000mg、カルシウム310mg、マグネシウム210mg、鉄35.2mgが含まれます。
またカルシウムの吸収を促進するビタミンDが85.4μg含まれる、機能性の高い食材です。
中医学での位置づけは、食味は「甘」、食性は「平」です。
血液のめぐりをスムーズにし、疲れやすさや顔色の悪さを改善するほか、血液を浄化する効果が期待でき、がんや動脈硬化の予防に役立つとされます。
また体を潤す働きがあるので、空咳、口の乾き、乾燥肌にも有効とのことです。
今では当たり前のように三大栄養素やミネラル、ビタミンなどの考え方がありますが、そういった考えが発見される前から食に対しての探求がされていたことは本当に驚きです。
さらに、薬膳で重要視(良いとされる)される食物は現代科学をもってしても、とても有用なことが分かっているそうです。
このキクラゲのように、古くから食され、珍重されてきた食材を扱う際には現代科学と薬膳という切口で深掘りすることで、その有用性を活かせそうな気がします。
石井製麺所では、食材単体に着目するのでなく、科学的な視点、薬膳的な考えを取り入れた手延べ麺開発をおこなっていきたいと考えています。
<参考サイト>
・薬膳とは?基本の考え方や体質別のおすすめ食材をわかりやすく紹介
・薬膳とは
https://miyabi.shishin-kyoto.com/yakuzen/
・日本型薬膳を知ろう〈食材図鑑〉不老長寿の妙薬。カリウムが塩分を調整。〔きくらげ〕
https://www.saibugas.co.jp/home/and/articles/detail.php?id=83
・黒きくらげ
https://www.kracie.co.jp/kampo/kampofullife/yakuzen/ingredients/kurokikurage.html
・ 薬膳食材辞典 黒きくらげ
https://www.kampo-sodan.com/yakuzen/yakuzen-2443
⑦ 《美味しい素麵》手延べきくらげ麺 編
讃岐うどんが有名な香川県ですが、「うどん県。それだけじゃない香川県」と題して、魅力あふれる県産品の開発と掘り起こしにも力を入れています。
毎年、夏に開催される『県産品コンクール』には、香川県産の原材料にこだわった食品やスイーツ、歴史や所縁(ゆかり)を大切にした香川らしいお菓子や工芸品、最近ではオリーブ部門も設けられ、会場には事業者さんの創意工夫と想いの詰まった商品がたくさん集まります。
私たち石井製麺所も、昨年で3回目の参加となりました。
出品した『瀬戸凪《楽々膳・黒》』は、冬に食べるとよいとされる「黒の食材(ひじき・きくらげ・黒ごま)」を練り込んだ特製麺のセットです。
審査員への訴求の仕方や試食の提供時に、「きちんとお客様への説明が足りているか?」など気付きも多くあります。
そして、昨年は7票中の2票の得票をいただけたようです。
いつか最優秀賞を獲得して、お客様にご報告できる日を楽しみに、チャレンジを続けます!
昨年の出品の様子ですが、出品した「手延べきくらげ麺」は、細麺のためか夏でも人気のある手延べ麺なんですよ。
独特の食感で、冷やして食べても温かいお出汁で食べても美味しく召し上がっていただける自慢の手延べ麺です。
一度、ぜひお試しください!
《石井製麺所オンラインショップ》 https://141seimen.thebase.in
《小豆島手延べきくらげ麺》 https://141seimen.thebase.in/items/69195855
『お!いしい けんぶんろく』について
本ブログでは、新製品開発のためにデータベース的にいろいろな素材や成分について調べたものを綴ったものです。色々な食品やそれにまつわる産地を調べたり、食べ方を探求したり、将来的には実際に産地に行って交流を深めたり…そんなことができれば良いなと考えています。まずは勉強からと言うことで、小豆島もそのひとつですが、日本の素麺や麺類について調べながら、幅広く食品の知識を広げることができれば良いなと考えています。もし、間違いなどあれば、ご指摘ください。たくさんの方の“素麺のデータベース”になればと考えています。
色々な情報を紐解きながら…なので、間違いや勘違い、伝承だと色々な解釈があったりすると思いますので、優しい気持ちで見守っていただき、一緒に学べる場にできれば幸いです。