天日干しにこだわり、手延べにこだわり、健康食を目指した新しい素麺へ

電話:0879-82-2740

FAX:0879-82-6014

Twitter
Facebook

三代目ブログ

商品について

2022年11月24日 石井製麺所らしさを大切にしたい…その想いを込めたパッケージへ

瀬戸内海に浮かぶ小豆島。
白波が立つこともめずらしい内海(うちのみ)湾。
 
そんな穏やかな海の近くに、工場をかまえて50年以上になります。
 
堤防越しに眺める海の景色は、季節や時間でその色彩を変えます。
子どもの頃は、何気なく眺めていた景色でしたが、
もしかしたら石井製麺所らしさって、この風景にあるのかもしれないと気づいたのは、
島に帰ってきてからしばらく経ったときでした。
 
手延べ素麺づくりは、小豆島の自然とは切っても切れない関係があります。
小麦粉を練って、延ばして、乾燥させて仕上げる麺づくりにとって、
年間を通じて比較的雨が少なく、やさしい海風が吹く環境はやはり適していたのでしょう。
 
弊社の麺づくりも、そんな恵まれた自然のなかで行われています。
 
そして、私が仕事を引き継ぐよりずっと前から、
「余計なものを加えない」麺づくりにもこだわってきました。
着色料で鮮やかに色づけられた手延べ麺が多いなか、
弊社の手延べ麺は、はっきりいって人目を惹くものではなかったと思います。
 
先代に話を聞いてみたことがありますが、
そのこだわりに、はっきりとした理由はなかったそうです。
ただなんとなく、自分たちのつくる麺に、余計なものを加えたくなかっただけなのだと思います。
 
明確な理由がなくても、
それがお客様のためになると信じていたのでしょうし、
それを私も三代目として、肌で感じています。
 
今回、新しく6束商品として展開する『瀬戸凪シリーズ』は、
そんな石井製麺所らしさをパッケージデザインに込めて発売いたしました。
 
これまでと変わらぬ麺づくりの姿勢と、
これまで以上に、お客様に喜んでいただける新しい手延べ麺づくりを目指して参ります。
 
 
『瀬戸凪シリーズ』はこちらから→瀬戸凪シリーズ | 石井製麺所 (thebase.in)

2022年11月23日 小豆島らしい手延べ麺の開発へ!たどりついた《楽々膳・黒》シリーズ

「冬用の手延べ素麺」をコンセプトに、
“黒の食材”を練り込んだ3種の手延べ麺(ひじき、黒きくらげ、黒ごま)を発売しました。
 
素麺といえば暑い季節の食べ物と思われがちですが、
製麺所である我が家では季節を問わず、夕食の一品として、
あたたかいにゅうめんが食卓にのぼります。
 
味噌汁代わりのにゅうめんは、ぜひ皆様におすすめしたい「冬の素麺」です。
 
「小豆島手延べひじき麺」は、
小豆島産のひじきを粉末にして、独自製法で手延べ麺に仕上げた一品です。
ほんのりとした海の香りが感じられる麺になっており、
にゅうめんにすると香りが際立ちます。
 
特に栄養が優れているとされる、ひじきの茎の部分(長ひじき)を粉末にして麺に練り込んでいます。
(ひじきの茎の部分を食べる文化のない島にとって、実は食材の有効活用にもつながっている取り組みでもあります。)
 
今回、活用しているひじきは、
池田漁業協同組合様(以下、池田漁協)から仕入れさせていただいております。
 
実は小豆島の海でひじきが採れることが分かったのは最近のこと。
 
島外の方から、
 
「小豆島は足元に宝物がいっぱいあるのに、もったいない」
 
と声をかけられ、身近にあるひじきの存在に気づいたのだそうです。
 
池田漁協の中村さんが仰っていた「小豆島は宝島」という言葉に、
すごく共感しています。
島に帰ってきて5年目、これまでたくさんの食に携わる方々に出会ってきました。
自分のつくるものにこだわりを持って、美味しいものを届けたいとがんばっている人たちとの出会いを重ね、
「手延べ麺とともに、小豆島の“食財”も多くの人に知ってほしい」
と考えるようになりました。
 
「小豆島手延べひじき麺」は、そんな想いを形にすることができた素麺です。
 
小豆島の海の恵みを、伝統とこだわりの手延べ製法に込めて…
にゅうめんはもちろん、スープの具材などいろいろな料理でお試しくださいませ。
 
 
『小豆島手延べひじき麺』はこちらから→小豆島手延べひじき麺 6束 | 石井製麺所 (thebase.in)

2021年5月19日 「京宝亭ちゃんねる」にてご紹介いただきました!

素麺・うどんをお取り扱いいただいております、『京宝亭』様のYouTubeチャンネルにて、

弊社をご紹介いただきました。

手延べそうめんを製造工程が、ここまで詳しくまとまっている動画は珍しいと思います。

練った小麦粉生地が、少しずつ形を変えて素麺に仕上がっていく過程は、手前味噌ですが見ごたえがあるのではないでしょうか。

私もインタビューで登場しております😄

 

素麺と同じく、小豆島の醤油も400年を越える歴史があるといわれています。

そんな醤油を生かした食品として、戦後は佃煮づくりも始まりました。

私が生まれ育った苗羽(のうま)地区には、そんな醤油づくりと佃煮づくりが盛んなエリアがあり、

醤油づくりに欠かせない酵母菌など、微生物の力によって黒くなった壁が立ち並び、

醤油の香りが漂うその大通りは、今では「醤の里(ひしおのさと)」として観光客に人気の散策路になっています。

 

子どもの頃から馴染み深い、そんな醤の里に『京宝亭』はあります。

醤油蔵の風情を残した、ひときわ美しい白壁が目を引きます。

選りすぐりの小豆島の名産品と佃煮を取りそろえた店内は、ミュージアム、カフェも併設されており、

目で楽しむ、舌で楽しむ、持ち帰って楽しむ、そんなお店になっています。

 

実は2020年にリニューアルオープンしたばかり。

お店に入ったら、まずは天井を見上げてみてください。

醤油蔵の名残りを深く残しながらも、現代的なデザインの高い天井が私のお気に入りです。

カフェでは弊社素麺を、特製の佃煮つゆでいただく新メニューが人気だそうですよ。

 

小豆島にお越しの際は、ぜひ『京宝亭』を訪ねてみてください!

小豆島の魅力発掘が得意な店員さんと、素麺にも造詣が深い店長さんがお出迎えしてくれます🤗

 

 

『京宝亭』HP→京宝亭 / 小豆島のお土産にミュージアム併設アンテナショップ&カフェ (kyohotei.co.jp)

 

京宝亭YouTubeチャンネル『京宝亭ちゃんねる』→京宝亭ちゃんねる – YouTube

2021年5月1日 小豆島そうめんの歴史をたどる➂

「小豆島の素麺は、昔は島内で栽培した小麦を、島内で製粉してつくっていた。」

その名残を探して歩きます。

 

水車については、事前に調べたところ、6年ほど前に、同じように水車を探した方のブログがありました。

音楽水車プロジェクト (musicmill.jp)

テナーサックス奏者の岡淳(おかまこと)さんのページです。「私の父方の祖父の実家は小豆島の中山という地域で水車を営んでいました」と書かれており、ご自身のルーツを探す旅として小豆島を訪れたそうです。

 

おかげさまで、だいたいの位置は分かっていたのですが、それでもなかなか見つかりません。

歩いていた地元の方に尋ねてみても、水車は残っていないとのこと。

あきらめずに探索2日目。

車道から川の方向に下る脇道を下った先に、ようやく見つけました!

ブログの写真にもあった「ぬしゃ水車」(資料では「ぬしや」と記載)で間違いありません。

(土地の所有者のご親族の方に、撮影許可をいただきました。)

目の前に現れた水車は、想像よりも大きく、全体が深く錆びてはいるものの、

水車の形をほぼとどめていました。

資料によると、明治40年製の水車で、製粉した小麦粉は素麺の製造に使用されていたそうです。

おそらく、この水車のそばに水車小屋があったはずで、その中で石臼挽きの小麦粉がつくられていたのだと思われます。

金属製の軸もそのまま残っており、整備すれば回りそうなぐらい。

 

この水車が目の前で動いていれば、どんな動きをするのか、どんな音がするのか、どうやって石臼に動力を伝えるのか、水車小屋はどんな設備が必要なのか、石臼はどんなスピードで回るのか、石臼挽きの小麦粉は美味しいのか…

 

想像がどんどん膨らみます😄

 

雨風に晒されながらも、今でもこの形を見ることができるのは奇跡的かもしれません。

 

 

たとえ実用的なものでなくなったとしても、これだけはっきりと歴史を物語れるものがあまり知られていないのはもったいないです。

このままではいつか朽ちてなくなってしまうでしょう。

「もし、この水車を再び動かすことができたなら…」

単に素麺のルーツ、歴史あるものを守り伝えるだけでなく、

目の前で動く水車を見て、聞いて得られる何かがあるのではないか。

石臼で挽いた小麦粉でつくった素麺はどんな味がするのだろうか。

(実際に石臼挽きには、石臼ならではのメリットがあるそうです。)

 

素麺の歴史に触れたくてスタートした探索でしたが、

これで終わりにするのではなく、もっともっと深堀りしてみます。

まだ具体的な計画があるわけではないですが、

「水車のある素麺屋」もおもしろそう!

まずはそんな妄想から…

2021年4月4日 小豆島そうめんの歴史をたどる②

小豆島の手延べ素麺、その歴史の跡を探して…

今回は殿川をさらに上流に向かいました😃

 

殿川ダムから車で上へ上へと。

道路脇から見下ろすと、山の木々の隙間から川の流れが見えます。

しばらく進むと目当ての建物が!

こちらは「殿川水天宮」。

事前に調べたところによると、別名「毘盧遮那大龍神(びるしゃな)」と呼ばれるそうで、

幕末から明治にかけて、このあたり(中山地区)の製粉業者の皆さまに信仰されていた神様だそうです。

当時の製粉方法は石臼によるもので、動力として水車が用いられていました。

その水車を回すために水と川は不可欠な存在。

川の流れを龍に見立て、「水車の神」として信仰されていたのだと思います。

場所は川のかなり上流ですが、水量も豊富に見えます。

綺麗に澄んだ水で、この光景は昔と変わらないものなのでしょうか。

赤い橋を渡った先に本殿がありました。

丁寧に管理されているようで、お供え物の様子からも最近お参りされた方がいらっしゃるようです。

資料では毎年7月6日に神事が行われていたそうです。

今となっては製粉業はなくなってしまいましたが、現在も神事は行われているのでしょうか。

 

ただでさえ小豆島は水不足で悩まされていたはず。

ダムが整備されるまでは、私の子どもの頃も断水がありました。

水は製粉業者、ひいては素麺業者にとっても大切なものだったはずです。

当時は神様への祈りも生業の一部。

自分たちの命をつなぐ、大事な大事な祈りの場ということでしょうか。

 

原料の調達が便利になるにつれて、こういった慣習も薄れてきたのだと思います。

便利になり、品質も向上するのは喜ばしいことですが、

その一方で昔の人々が大切にしていたものを守り伝えることも、

小豆島そうめんの担い手として大事な役割です。

 

次回はいよいよ水車とご対面です😄

2021年3月8日 小豆島そうめんの歴史をたどる①

小豆島の伝統産業のひとつ、手延べ素麺。

農家さんの冬の収入源として、奈良県の三輪地方から技術を持ち帰り、

小豆島素麺の歴史がスタートしました。

その歴史は400年を超えて、私たち石井製麺所もその歴史の50年を担ってきました。

 

とはいえ、知識としてその歴史は知っていても、身のまわりでその歴史を感じ取ることはできません。

資料によると、昔は小麦の栽培および小麦粉の製粉も島内で行っていたそうです。

製粉には石臼と水車が活躍していましたが、その跡は見たことがなく…

今回はその昔、製粉が盛んだった中山地区、肥土山地区を歩いてきました。

こちらは殿川ダムから下流側を見た風景。

どうやら伝法川および殿川流域が製粉の中心地だったそうです。

 

なかなかその形跡を見つけることができなかったのですが、

伝法川沿いに上流に向かって歩いていると…

ありました、石臼です!

これまではまったく気づかなかったのですが、

ひとつ見つけると土手や家の軒先、駐車場の片隅にたくさん落ちている(置かれている?)のを見つけられるように…

はっきりと溝が残っており、きれいにすればまだ使えそうです😄

今の製粉技術の方が進歩していると思いますが、石臼で挽いた小麦粉はどんな感じになるのか興味が湧いてきます。

肥土山農村歌舞伎の桟敷席脇にも😲

 

いろいろな場所に、たくさんの石臼を見つけることができました。

昔の農家さんにとっては小麦だけに限らず、石臼が生活の一部として使われていたのだと思います。

 

近所では見たことがないだけに、同じ小豆島であっても、地域ごとに生活様式・文化の違いを感じます。

川沿いに立ち並ぶ民家、広がる田畑とともに、

「農閑期を支えた手延べ素麺」というルーツに触れたように思います。

 

次回は、殿川をさらに上流に向かってみます!

2021年2月15日 新商品開発はトライ&エラー ~お客様の声をお聞かせください~

昨日、夕飯を食べながらテレビを見ていると、

とある飲食店様の新商品開発物語が流れていました。

 

「画期的な新商品を生み出すために、繰り返された試作は300回以上!」

 

製麺所の人間として、とても刺激になりました!

ただいま、石井製麺所では来夏に向けた素麺づくりと並行して、新商品の開発しています。

 

手延べそうめんは、その工程の都合上、試作の回数を重ねることが難しい…

小麦粉を練る機械が大きいので、大量の素麺ができてしまうからです。

そこで試作するときは、ボウルに小麦粉を入れて、“手ごね”でつくっています。

この量なら試作を繰り返して、納得のいく素麺づくりができます。

やはり実際につくってみないと分からないことがあるもの。

手は疲れますが、それ以上に小麦粉の変化を直に感じられるのが楽しかったりもします😆

 

石井製麺所では、お客様の声から新商品のヒントをいただいています。

パスタを食べたいとのお声をきっかけに、「手延べパスタ」をつくったこともあります。

まだ商品化には至っていませんが、

試作品のパスタで「トマトアラビアータ(?)」をつくってみました!

モチモチ食感で、味付けも上手くいったようで美味しかったです😄

 

いつか皆様にも召し上がっていただけるようにと思っています。

 

これからもお客様の声をお聞かせいただけると幸いです。

(お電話だけでなく、お振込用紙に一言コメントをいただけるお客様もいらっしゃいます😊)

2021年1月16日 しょうどしま長命草を食卓に~お手軽長命草ドレッシング~

自宅の庭で育てている「しょうどしま長命草」。

最近の厳しい寒さにも負けず、相変わらずどんどんと新しい枝葉が伸びています。

水やりも普段の雨で十分なのか、

ここ最近は根元から伸びる余分な葉(光が当たらなくて黄色っぽくなる)を取り除くだけ。

手のかからない、元気な子たちです。

 

成長を続けるので、長命草の活用法を考えている今日この頃。

今日は市販のごまドレッシングに長命草を加えた、

お手軽長命草ドレッシングをつくってみました。

つくり方は簡単。

フードプロセッサーで細かくした長命草を、

市販のごまドレッシングと和えるだけ。

ペースト状の仕上がりで、結果的にはドレッシングというより、

肉や魚をディップして食べるとぴったりな一品になりました。

 

にがみが強いと言われる長命草ですが、

調理次第でにがみは気にならず美味しく食べることができます。

とはいえ普段の生活に健康野菜として取り入れるには、

まだまだマイナーな野菜というのが難点ですね。

スーパーの野菜売り場に並ぶことはまずないですから…

 

「しょうどしま長命草素麺」は、そんな長命草を手軽に食べてほしいと想いを込めてつくっています。

長命草初心者の方にオススメですよ。

2020年12月28日 冬の「おすす麺」その➂~しょうどしま長命草素麺~

 

今年も残すところあと僅かになりました。

本日は今年最後の「しょうどしま長命草素麺」の製造日でした。

きれいな緑で美しい麺に仕上がりました!

つくる度に製造の腕が上がっているようで、製造過程もきれいになりました。

「過程が美しければ、できあがった麺も美味しいはず」という考えのもと、

日々、工程の改善に努めています。

 

「しょうどしま長命草素麺」は、豊富な栄養を含む長命草を練り込んで、

着色料を使うことなく、手延べ製法にこだわって仕上げた一品です。

“毎日でも食べていただきたいお素麺”として、オススメしております😄

一般的な素麺と違って、洋風、中華風といった味付けにもよく合うのがオススメポイント。

夕食の一品として、本日はチキンコンソメスープでいただきました😊

太目の麺になっているので、食べ応えもあります。

 

2021年の「健康祈願」と銘打って、

我が家の年明け素麺には「しょうどしま長命草素麺」を食べようと思います!

 

 

「しょうどしま長命草素麺」ご購入はこちら

2020年12月3日 冬の「おすす麺」その②~半生うどん~

本日、ご紹介するのは「半生うどん」です😊

讃岐うどんで有名な香川県ですが、小豆島には「手延べ素麺をつくる製麺所ならでは」のうどんがあります。

それがこの「半生うどん」。

袋のなかに8の字にうどんが入っています。

「末広がりの八の字でおめでたいうどん」と勝手に信じています😄

石井製麺所では、素麺と同様に「乾燥」の工程にこだわり、

天候に応じてベストな乾燥具合を見極め、その日のうちに袋詰めしています。

このうどんが、冬の夕食で大活躍します。

石井家では鍋の〆にうどんが定番です。

事前にうどんを茹でておいて、鍋のダシに投入してひと煮立ち。

自慢のうどんはよくダシが馴染み、煮ても形が崩れず、最後までつるつるでコシの強い、

鍋の〆にぴったりなうどんです!

(今回はネギの代わりに、自宅で育てた「しょうどしま長命草」を刻んで入れてみました😋)

 

鍋を食べることが増えるこの季節、

いつでも食べられるようにうどんをストックしておくのもオススメですよ😄