天日干しにこだわり、手延べにこだわり、健康食を目指した新しい素麺へ

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2023年4月

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2023年4月23日 【Vol.12】手延べ素麺三大産地のひとつ・小豆島について

 

 

【お!いしい けんぶんろく】 Vol.12

手延べ素麺三大産地のひとつ・小豆島について

 

 

 

 

素麺の産地・香川県小豆島は、瀬戸内海に浮かぶ島です。

穏やかな海に囲まれ、風光明媚な景勝地や食にまつわる施設など、見どころいっぱいの観光地でもあります。

お出かけに最適なこれからの季節、足を延ばしてみてはいかがでしょうか?

6月3日・4日には、小豆島で「全国そうめんサミット」が開催される予定。

兵庫県播州、奈良県三輪につぐ第3回となり、関係者だけでなく一般の方にも楽しんでいただける食べ比べなどのイベントが盛りだくさんだそうです。

今回は、小豆島の観光情報や特産品についてご紹介します。

 

三代目:今回は、夏の需要期を迎える前に今一度、三大産地として整理してみたいと考えました。

そのきっかけは、「全国そうめんサミット」です。

基本的には、小豆島手延素麺組合様が仕切ることになりますが、小豆島で製麺に携わる者として、全く無関係ではありませんし、もちろん、準備や出店でお手伝いもしてまいります。

何よりも楽しみにしているのは、これまでブログでも触れてきた産地の方々にリアルにお会いできることです。

きちんと胸を張って、小豆島手延べ素麺の製麺所三代目として、ご縁をいただく皆さまにご挨拶できるように振り返りの意味も含めてブログに書いてみました。

「全国そうめんサミット」に向けて、小豆島にお越しになる皆さまのご参考になれば幸いです。

 

<参考サイト>

・第3回全国そうめんサミット2023in 小豆島 公式サイト

https://somen-summit-2023.com

 

※写真はphotoAC「オリーブ公園の風車から見える風景」より

 

【目次】

① 小豆島でおすすめの観光スポット

② 食の特産品が豊富な小豆島

③ 小豆島が素麺づくりに適している理由

④ 小豆島手延べ素麺と讃岐うどんの違い

⑤ 《産地紹介》富山県・大門(おおかど)素麺

⑥ 《美味しい素麺》手延べレモン素麺 編

 

 


 

① 小豆島でおすすめの観光スポット

 

小豆島と聞いてどんなイメージを思い浮かべますでしょうか?

島には自然や文化、グルメなど、様々な魅力があふれています。

そんな小豆島の魅力を存分に体感できるおすすめスポットを、厳選してご紹介します。

※営業状況など詳細については、各施設にお問い合わせください。

 

【道の駅 小豆島ふるさと村】

遊ぶ・体験する・泊まる・食べる・買う、の5つを楽しむことができる公共の施設。

「手延べそうめん館」では、素麺の製造工程を見学することができます。箸分け作業の体験(有料)や試食も。

「全国そうめんサミット」の会場にもなります。

 

【醬の郷(ひしおのさと)】

小豆島の地場産業である醤油と佃煮の工場が集中するエリア。

明治時代に建てられた醬油蔵の漆喰の白壁が、風情ある景観を生んでいます。

醬の郷にある「マルキン醤油記念館」では、小豆島独自の醬油の製法が紹介されており、醤油を使ったグルメも堪能できます。

 

※写真はphotoAC「醤の郷」より

 

【かどや製油 資料展示室「今昔館」】(現在は休止中)

安政5年(1858年)の創業以来、発祥の地である小豆島でごま油をつくり続けるかどや製油さんの工場内にある資料展示室。

ごま油の製造工程や歴史を学んだり、テイスティングを体験したりできます。

 

【オリーブ園】

全国で最初にオリーブ栽培に成功した、日本のオリーブ栽培発祥の地。

3ヘクタールの敷地には、日本最古のオリーブの原木を含む約2,000本のオリーブが植えられています。

世界各国のオリーブオイルをブレンドしてオリジナルオイル作り体験も。

 

【エンジェルロード】

1日2回、引き潮の間だけ現れる、島から島へ歩いて渡れる砂浜の道。

大切な人と手をつないで渡ると幸せになれるという言い伝えがあるそうです。

 

※写真はphotoAC「小豆島エンジェルロード(道が出現する前)」より

 

【寒霞渓】

国立公園で、日本三大渓谷美のひとつ。

ロープウェイから、美しい溪谷と瀬戸内海の素晴らしい景色を一望できます。

秋の紅葉シーズンは、全国各地からたくさんの観光客の方がお越しになります。

 

※写真はphotoAC「秋の寒霞渓」より

<参考サイト>

・小豆島観光マップ

https://www.shodoshima-kh.jp/enjoy/map.html

・自然もグルメも楽しめる小豆島のおすすめ観光スポット11選

https://www.knt.co.jp/travelguide/kokunai/052/

・ここは押さえておきたい!小豆島のおすすめ観光スポット22選

https://www.ikyu.com/kankou/arealist8428/

・小豆島ふるさと村 素麺工場・見学体験

https://www.shodoshima.jp/expelience/taiken/visitor/567.html

・醤の郷(ひしおのさと)

https://shodoshima.or.jp/sightseeing/detail.php?id=270&c=2

・マルキン醤油記念館

https://marukin.moritakk.com/kinenkan/

・ごま油資料展示室見学 -かどや製油-

https://shodoshima.or.jp/sightseeing/detail.php?id=163&c=2

・かどや製油の資料展示室 今昔館のご案内

https://www.kadoya.com/enjoy/page04.html

・小豆島オリーブ園

https://www.1st-olive.com/guide/

・エンジェルロード

https://www.shodoshima-kh.jp/angel/

・寒霞渓の魅力

https://www.kankakei.co.jp/miryoku/

 

 

 


 

 

② 食の特産品が豊富な小豆島

 

小豆島には、素麺の他にもいろいろな特産品があります。

「オリーブオイル」「醤油」「佃煮」の3品目には、地域食品ブランドの表示基準である「本場の本物」に認定されている商品もあります。

小豆島の素麺づくりに欠かせない「ごま油」も、島の特産品です。

 

【オリーブオイル】

日本のオリーブ栽培は香川県が95%を占め、オリーブオイルの生産量も日本一。

小豆島オリーブオイルは、精製油や添加物をまったく加えず、オリーブの実を搾っただけのフレッシュな香りと風味が特徴です。

地元で丁寧に手摘みした新鮮な果実を、すぐさま地元の工場に運び、非加熱でつくっています。

明治41年(1908年)、試験的に植樹されたオリーブが、温暖で雨の少ない小豆島の気候風土で根付き、定着しました。

宮内庁御用達の品目に選ばれたり、世界規模のオリーブオイル品評会で好成績を収めたりしたこともあるそうです。

5月頃にオリーブの花が咲き、6月頃から小さな実を付け、徐々に大きくなり9月の下旬には収穫が始まります。

10月10日に「オリーブの新漬け」が解禁され、いよいよオリーブの旬の季節になります。

農家さんは毎日のように収穫に追われ、翌年の1月頃にはだいたいの収穫が終わり、オリーブオイルの搾油作業を行っているようです。

日本の気候で育つオリーブで作られたオイルはとてもマイルドで、和食にとても良く合い、発酵食品にもピッタリだと言われます。

そうめんつゆに数滴垂らして召し上がっていただければ、清々しい香りとめんつゆのコクが相まって、上質なそうめんを味わっていただけるのではないでしょうか。

 

 

【桶(こが)仕込醤油】

小豆島は江戸時代から約400年つづく醬油の産地。

日本の4代醬油産地のひとつでもあります。

色やコク、香りがよい島の醬油は、昔から桶(こが)と呼ばれる巨大な杉の桶を使って醸造(発酵・熟成)されてきました。

桶(こが)の大きさは、上部の直径が約2.2メートル、深さ約1.7メートル、容量約32石(5800リットル)。

古いものは100年以上、新しいものでも50年ほど使いこまれており、100~200種類もの酵母菌や乳酸菌といった微生物が棲み着くことで、味わいやうま味を引き出せるそうです。

化学調味料、合成保存料、合成着色料などは一切使用せず、1~2年かけてゆっくり発酵・熟成させてつくられるものや、一度仕込んだ醤油を基にさらに仕込む「再仕込み醤油」などもあります。

小豆島の醤油蔵では、昔ながらの桶仕込みだけでなく、最先端の技術を活用して効率良く醤油をつくる技術も持っています

「グルテンフリーの醤油」や「オリーブ酵母で仕込む醤油」など、バラエティに富んだ様々な醤油もつくられています。

また、醤油をベースに、出汁の素やめんつゆ、ポン酢、ドレッシングなど家庭になくてはならない調味料の開発も行っておられます。

 

 

【佃煮】

太平洋戦争後の昭和20年(1945年)、特産品である醤油を活用した島の経済復興を目的として、佃煮がつくられ始めました。

食糧難の時代に芋のつるを醤油で煮込んだ佃煮を開発したところから始まったそうです。

現在、佃煮の素材は島で数百以上もあるとされますが、「本場の本物」認定品は、30年以上にわたり使われ続けている昆布、のり、わかめ、しいたけ、おじゃこちりめん、きゃらぶきの6品目だけとされています。

具材へのこだわりはもちろん、製造技術に多くの特徴を持つ会社もあります。

最近では、「宇宙食」としての佃煮製造技術を持つ会社から、化学調味料・合成保存料・合成着色料を一切使用せず、自然そのままの味わいにこだわり、心から安心して楽しむことができる佃煮の製造にこだわる、昔ながらの佃煮工場もあります。

 

【ごま油】

江戸時代末期の安政5年(1858年)、小豆島で創業したのが、ごま油の国内シェア50%以上を占めるかどや製油さんです。

小豆島の手延べ素麺づくりにごま油が使われるからこそ、小豆島で創業されたといえるでしょう。

国内流通する量のほとんどを小豆島にある大規模工場で生産しておられます。

工場は土庄港の近くにあり、風向きによってはごまのよい香りが町中に漂います。

 

<参考サイト>

・本場の本物  現在の認定品目

https://honbamon.com/product/index.html/page/2

・小豆島ってどんな島?(産業)

https://shodoshima.or.jp/what/industry/

・小豆島町の特産品 本場の本物

https://www.town.shodoshima.lg.jp/gyousei/kakuka/shokokanko/4/899.html

・産業について

https://www.town.shodoshima.lg.jp/kanko/other_info/specialty/3410.html

・「かどや製油」ごま油一筋で159年栄える秘密

https://toyokeizai.net/articles/-/178988

・食の原点 小豆島

http://shodoshima-food.com/?page_id=38

・日本一の生産量「ごま油」

https://furusato-tonosho.furusato-basic.com/features/detail/27

 

 


 

 

③ 小豆島が素麺づくりに適している理由

 

小豆島の特産品として忘れてはならないのが、手延べ素麺。

小豆島が素麺の名産地になったのには、いくつかの理由があると考えられます。

ひとつは気候。

瀬戸内海に位置する小豆島は、気候が穏やかで雨が少なく、素麺づくりの最盛期である冬も雪が降ることはほとんどなく乾燥しているため、天日干しでの素麺づくりが行われています。

また、瀬戸内海でとれる塩、以前では讃岐平野で栽培されていた小麦(現在は手延べ素麺作りに合う海外産の小麦を国内で精麦して使用している場合もあります)、良質な清水などの原料が調達しやすかったことも理由のひとつといえるでしょう。

小豆島手延べ素麺づくりに欠かせないごま油や、素麺にベストマッチの醬油が小豆島の特産品であることも、何らかの因果関係がありそうです。

 

 

<参考サイト>

・小豆島ってどんな島?(基本・地勢・気候)

https://shodoshima.or.jp/what/

 

 


 

 

④ 小豆島手延べ素麺と讃岐うどんの違い

 

小豆島のある香川県にはもうひとつの有名な麺、讃岐うどんがあります。

素麺とうどんはどちらも小麦粉でつくる麺なので、違うのは太さだけと思っている方がおられるかもしれません。

実際は製法が大きく異なるため、それに伴って使う原料や食感なども変わってきます。

具体的にどんな違いがあるか、ご紹介します。

(讃岐うどんにも手延べ製法でつくられたものがありますが、ここでは手打ちうどんと手延べ素麺を比較してご紹介します。)

 

・油を使うか使わないか

まずは原料について。小麦粉・塩・水は共通ですが、素麺はそれに加えて食用油が必要です。

小豆島手延べ素麺ではごま油を使用しています。

油がえしという製造工程で、麺の表面の乾燥を防ぎ、生地同士がくっつかないように油でコーティングします。

手打ちうどんでは油は必要ありません。

 

・生地をのばすか切るか

手延べ素麺は、練り合わせた生地に油を塗ってよりをかけ、のばしては重ねて…を繰り返しながら細長くしていきます。

この工程により、小麦粉に含まれるグルテンが一定方向に、重なった地層のように組織されます。

これをさらによりをかけながら細くのばすことで、断面が丸くなり、なめらかな食感とコシ、つるつるとした喉越しが生まれるのです。

時間が経ってものびにくいのも特徴のひとつです。

 

同じ素麺でも手延べではなく、機械で生地を薄くのばし、細く切って乾燥させる「機械製法」で作られた素麺は、断面が四角く、大量生産に向き比較的安価でできますが、手延べ麺のようなツルツル感はありません。

手打ちうどんの場合は、小麦粉・水・塩を混ぜた生地をこねては熟成し…を繰り返して生地を鍛えます。

それを麺棒で薄くのばして、包丁で切ります。原料から麺に仕上がるまでの時間は、手延べ製麺よりはるかに短いです。

グルテンの組織を包丁で断ち切るため、麺の断面は四角く、しこしこした食感が生まれます。

 

・太さの違い

素麺とうどんの乾めんについては、日本農林規格(JAS)により、直径1.3ミリメートル未満のものが素麺で、1.7ミリメートル以上がうどん、と太さの規格が定められています。

石井製麺所では、冬季限定で「手延べ半生うどん」を販売しております。

小豆島手延べ素麺の製法で仕上げた、角のないツルツル、モチモチした食感が好評いただいております。

また賞味期限の長い「手延べ乾うどん」は通年販売。

素麺と食べ比べていただける「手延べ太さくらべセット」もご用意しております。

太さによる味わいの違いを、ぜひ実感してみてください。

 

三代目:よく勘違い?されるのが、讃岐うどんと小豆島手延べ素麺を同じもの?に思われることです。

うどんがあるから素麺がある(うどんを細くして素麺を作っている)と思われる方もいらっしゃいますし、実際にそうだと思っていたというお話をよくお聞きします。

ですが、太さは置いておいて、製法はかなり異なる物です。

どちらが簡単と言うことではないのですが、素麺の場合、細く伸ばす分だけどうしても時間がかかる物だと思います。

また、讃岐うどんは“打ちたて”を味わうのが一番ですが、素麺は完成後も(保存状況はしっかりと管理する必要はありますが)、さらに寝かせることで“古物(ひねもの)”と言われる希少な高級素麺になります。

同じような地域で似て非なる食品が発展するのは、離島である地理的な特徴(ガラパゴス的)なのかも知れませんね。

 

 

<参考サイト>

・手打ちと手延べの違いまとめ|麺の原料や製法に食感の秘密があった!

https://mlb-nff-nba.com/%E6%89%8B%E6%89%93%E3%81%A1%E3%81%A8%E6%89%8B%E5%BB%B6%E3%81%B9%E3%81%AE%E9%81%95%E3%81%84%EF%BD%9C%E3%82%88%E3%82%8A%E6%89%8B%E9%96%93%E3%81%8C%E3%81%8B%E3%81%8B%E3%81%A3%E3%81%A6%E3%81%84%E3%82%8B/

・うどんとそうめんの違い

https://www.flour.co.jp/news/article/070/

 


 

 

⑤ 《産地紹介》富山県・大門(おおかど)素麺

 

庄川の扇央部から少し下がったところにある、砺波市大門(おおかど)地区で伝統的につくり続けられている手延べ素麺。

「丸まげ素麺」とも言われるユニークな形状が特徴です。

古風な和紙の包み紙ひとつひとつには、製造者の氏名が記されています。

初冬から晩春にかけ、清流庄川の水を使ってつくられる素麺は、鉢伏山から吹きおろす寒風で乾燥させることで、よくしまったコシのあるなめらかな麺に仕上がります。

細くて長い麺が完全に乾かないうちに丸めて仮包装し、さらに10日間かけて本乾燥する、手間ひまかけた素麺です。

天気が変わりやすいこの地で、外干し作業中に雪が降ってきてもすぐ屋内に運べるよう、麺を丸めるようになったといわれています。

ゆでる時には、丸まげ状の麺を2つに割らないと、とても長い素麺になってしまうとのこと。

丸い形状が鍋にすっぽりとおさまるのでゆでやすいそうです。

 

大門素麺の起源は江戸時代後期にさかのぼります。

大門村の売薬行商である田守三石衛門が加賀藩の御用素麺を持ち帰ったことから、中島次兵衛という村人が加賀に行ってその製法を習得したそうです。

そして村の有志で農閑期の副業として素麺づくりを行うようになったのが始まりといわれています。

最盛期の昭和初期には60数軒の農家で取り組んでいたという記録があるそうですが、現在では12軒前後の農家が素麺づくりに従事しているとのことです。

 

 

<参考サイト>

・砺波市じまんの特産品 大門素麺

http://www.tapc.jp/tokusan/tokusan_somen.html

・古来より伝わる手法をそのままに江戸時代から作り続けられている丸まげ素麺

https://www.corezo-mall-tokusyu.com/ookadosoumen

・JAとなみ野 大門素麺

https://www.ja-tonamino.jp/tokusan/ookado?pcview=true

・大門素麺

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E9%96%80%E7%B4%A0%E9%BA%BA

・大門素麺について

https://kakizato.jp/noodles/

 

 


 

 

⑥ 《美味しい素麺》手延べレモン素麺 編

 

昨年、大変ご好評をいただいた「手延べレモン素麺」が5月1日から販売を再開いたします!

2022年5月の発売から夏季限定品として発売し、8月末日までに約4000袋も販売させていただきました。

本当にありがとうございます。

その人気の「手延べレモン素麺」が帰ってきます。

当社独自製法により、小麦と一緒に瀬戸内産レモン果皮を練り上げていますので、麺を口に運ぶたび、ふわっとレモンの香りが拡がります。

食欲の落ちる暑い日でも、食欲をかき立てる優しいレモンの香り。

暑い夏に、ぜひおすすめしたい素麺です。

もちろん、香料・着色料・保存料は一切使用していませんので安心してお召し上がりください。

 

 

 

 

《石井製麺所オンラインショップ》 https://141seimen.thebase.in/

 

 

『お!いしい けんぶんろく』について

本ブログでは、色々な産地を調べたり、食べ方を探求したり、将来的には実際に産地に行って交流を深めたり…そんなことができれば良いなと考えています。まずは勉強からと言うことで、小豆島もそのひとつですが、日本の素麺や麺類について調べながら、様々な素麺の情報を発信できれば良いなと考えています。もし、間違いなどあれば、ご指摘ください。たくさんの方の“素麺のデータベース”になればと考えています。

色々な情報を紐解きながら…なので、間違いや勘違い、伝承だと色々な解釈があったりすると思いますので、優しい気持ちで見守っていただき、一緒に学べる場にできれば幸いです。

新着情報

2023年4月10日 【Vol.11】各地の特産品や健康への想いを練り込んだ素麺について

 

 

【お!いしい けんぶんろく】 Vol.11

各地の特産品や健康への想いを練り込んだ素麺について

 

 

 

 

素麺は、小麦粉・水・塩といったシンプルな食材で作られています。

しかしながら、長年にわたる素麺の製造の歴史において、産地ごとの特性アピールの必要性の高まりや、製麺所独自の開発などにより、さまざまな素麺が作られるようになってきたのではないでしょうか

スープや具材の添付、特徴的なパッケージなどで差別化が図られているものもありますが、今回は製造する過程で別の食材を生地に練り込むことにより、独自の色あいや味わいを生み出しているものを調べてみました。

食材を加えることで見た目の変化だけでなく、その食材が持つ風味や健康効果を素麺にプラスすることができます

思い通りの商品を完成させるまでには、配合量や製法などさまざまな試行錯誤が必要ですが、全国各地でバラエティ豊かな練り込み素麺が数多く生み出されています。

素麺を使ったさまざまなメニューも魅力的ですが、素麺自体の特色を楽しんでいただくきっかけになればと思います。

今回は、いろいろな食材を練り込んだ素麺について調べた結果をご紹介します。

 

※以下にご紹介する素麺は、2023年4月10日現在の当社調べになります。ご紹介した地域以外でも同様の商品を扱っておられるかもしれませんのでご了承ください。

また、これ以外にもこんな食材を練り込んだ素麺がある、という情報をお持ちの方は、ぜひお知らせください。

 

三代目:インターネットで調べただけですので、産地に行けばもっと色々な素麺があると思いますが、それでも本当にたくさんの素麺が見つかりました。実際に石井製麺所でも、さまざまな素材を加えて製麺していますが、思った通りの色が出なかったり、素麺の細さにまで伸ばせなかったりとひとつの麺を作るのも本当に大変です。

様々な産地の製麺所が独自性を出すために多種多様な素麺を作られていることを知ると、「負けていられない!」と“製麺者魂(?)”に火が付きます。

年々、色々な原料メーカーや販売店様から新麺開発のご相談もいただきます。

今後もノウハウをしっかりと蓄積しながら、美味しい素麺を作り続けていきたいものです。

 

 

【目次】

① 各地の特産品や想いを練り込んだ魅力的で独特な素麺たち

② 《産地紹介》岩手県・卵麺(らんめん)

③ 石井製麺所の新しい素麺への想い・これからの素麺作り

④ 《美味しい素麺》手延べ 小豆島オリーブオイル素麺 編

 

 


 

① 各地の特産品や想いを練り込んだ魅力的で独特な素麺たち

 

国内のさまざまな素麺の産地や製麺所では、多種多様な食材を練り込んだ素麺(麺)が開発されているようです。

インターネットでざっと調べただけでも、60種類以上が確認できました。

中には、味の想像がつかないようなものも。

大まかに分類してご紹介します。

 

 

まずは、海産物を使った素麺から。日本は海に囲まれているので、色々なものができそうですね。

<海藻>

素麺につきものの海苔や、だしに欠かせない昆布などの海藻は、素麺と相性が良いようです。

粉末にして練り込むことで、磯の風味が加わったり、独特の粘りが弾力を生んでのど越しが良くなったりといった相乗効果が得られます。

佐賀県有明海の海苔や、岩手県三陸産の昆布やメカブ徳島県鳴門のワカメ宮城県のアカモク(新潟県ではナガモと呼ばれているそうです)、新潟県のフノリなどを使った素麺が作られています。

 

<魚介類>

魚介類を練り込んだ素麺は、麺自体からだしが出るので、より旨みが増すようです。

熊本県甲佐町で育てたウナギの白焼きを練り込んだもの。

タイのエキスを入れた縁起の良い素麺。

ウニを練り込んだ風味豊かなもの。

オキアミの一種であるイサダを使ったピンク色の素麺や、イカスミを入れた真っ黒な素麺もあります。

 

※写真はphotoAC「小豆島エンジェルロード(道が出現する前)」より

 

小麦以外のものを使用した麺や穀物・豆類・芋などを練り込んだ珍しい素麺たち。

<穀類>

山形県のブランド米「はえぬき」「どまんなか」、それぞれの米粉を使用した素麺もあります。

岩手県一関市では古代米の「黒米(紫黒米)」を、山形県西川町では発芽胚芽米を練り込んだ素麺も。

 

岩手県軽米町で作られる稗(ひえ)を使った素麺は、胡桃に似た甘味とシコシコした食感が特徴だそうです。

長崎県には、雑穀16種類(小豆・もちきび・もち麦・もち玄米・ハト麦・もち赤米・黒豆・丸麦・稗・青大豆・発芽玄米・もち黒米・とうもろこし・もちあわ・胚芽押麦・黄大豆)を練り込んだ素麺が。

ビタミンやミネラル、食物繊維が豊富な、体に良い素麺とのことです。

 

<ごま、芋、豆類>

石井製麺所でも販売している黒ごまの粉末を練り込んだ素麺は、兵庫県播州や長崎県島原といった素麺の産地でも作られていますが、熊本県に本社のあるごま食品製造販売会社・オニザキさんの「黒胡麻そうめん」は、なんとごまの粒をそのまま生地に練り込んでいるそうです。

ごまの風味と食感がしっかり味わえる素麺ですね。

 

新潟県では五泉産のえごまの葉を練り込んだ素麺があります。

九州産の紫芋や、山口県柳井でとれた自然薯を入れたものも。

京都府丹波市や岡山県美作市では、それぞれの地域で生産した黒豆を使った素麺を作っています。

 

 

食材として練り込みやすいのは野菜や薬草など。キレイな色の麺に仕上げることもできます。

<野菜>

全国各地で、それぞれの地域の特産品である野菜を練り込んだ素麺が開発されているようです。

なじみ深いものでは、ニンジンカボチャホウレン草オクラトマトタマネギゴボウレンコンシソ小松菜など。

他にも、岐阜県大垣市では地域で苗から育てた明日葉が、石川県金沢市では能登野菜の中島菜が、それぞれ素麺に使われています。

 

<果物>

石井製麺所ではオリーブオイルを練り込み、表面にも塗って仕上げたオリーブオイル素麺がありますが、同じく小豆島でオリーブの果実を練り込んだ素麺を作っておられる生産者さんもいます(ちなみにオリーブは野菜ではなく果物に分類されるようです)。

や、カボス伊予柑ユズミカンなどの柑橘類は、その酸味が素麺と相性ばっちりですね。

これらの果物の産地で、練り込み素麺が作られているようです。

驚いたのは、甘い果物を練り込んだ素麺の種類の多さです。

栃木県のイチゴ「とちおとめ」山形県のサクランボ千葉県市川の梨大分県清川の桃なども、その果汁を使用した素麺が販売されています。

他にブルーベリーメロンブドウネーブルなどの素麺もあるようです。

小豆島でもスモモの素麺があります。

ユニークなのは福岡県香春町の柿の皮を使った素麺。特産品である干し柿の製造過程でできる渋柿の皮を練り込んでいるそうです。

味はほんのり甘みがあり、モチモチとした食感とのこと。

食材を無駄にせず有効活用する、素敵な取り組みですね。

 

<葉>

植物の葉にも、食物繊維が豊富なものや健康への効果が期待できるとして食用されるものがいろいろあります。

素麺の産地である徳島県半田では、稲の若葉山形県月山では、桜の葉千葉県市川では、国産の赤松の葉を粉にして練り込んだ素麺があります。

徳島県の特産品である阿波藍の産地・上勝町では、手摘みした藍の葉を天日乾燥して粉にし、素麺に練り込んでいます。

 

<薬味>

素麺にピッタリの薬味が、あらかじめ練り込まれた素麺もあります。

奈良県三輪市、栃木県栃木市、千葉県市川市では、ショウガ徳島県上勝町ではワサビが、粉末にして素麺に練り込まれています。

熊本県には、ニンニクを練り込んだ素麺もあるそうです。

 

<その他植物>

他にも、その地域ならではの植物を使った素麺が各地で販売されているようです。

素麺発祥の地といわれる奈良県三輪では、これまた特産品である吉野葛を加えた素麺が。

葛特有のつるみと弾力が味わえるそうです。

熊本県八代市は、畳の原料として知られるい草の産地。い草の粉末を入れた素麺が、学校の給食などにも採用されているそうです。

素麺の生産量第2位の長崎県島原では、昔から薬草を栽培していたそうで、4種類の島原薬草(オオバコ・ウイキョウ・ナズナ・タンポポ)を練り込んだ素麺があります。

 

 

輸出品としても人気のある、日本ならではの特産品を練り込んだ素麺たち。

<お茶、酒>

緑茶の粉末や抹茶を練り込んだ素麺は、長崎県島原市、奈良県三輪市、静岡県菊川市など、素麺やお茶の名産地で作られているようです。

岩手県北上市には、桑の葉の茶粉末を使った素麺があります。

兵庫県播州は、素麺とともに日本酒の産地としても有名。清酒を加えて作った素麺は、旨みが増し、のどごしがぐっと滑らかになるそうです。

 

 

<番外編>

【お!いしい けんぶんろく】Vol.6「冬が手延べ素麺づくりに最適な理由」でご紹介した、愛媛県の五色(ごしき)素麺。

もち麦・蜜柑・梅・抹茶などを練り込んだ色とりどりの素麺が特産品となっています。

 

三代目:こうしてみると本当に多種多様な素麺があることに驚かされます。

実際に試してみて断念したもの、まだ挑戦していないものなどもあるので参考にできれば。

特に難しいのが“伸ばし”に影響を受ける糖分や酸を含んだ食材を利用するときです。

カリウムが多いものなども影響を受けるようです。

産地の方々と交流しながら、自分たちの特色を出せる素麺開発に取り組めればよいなと思います。

 

<参考サイト>

・肥後そう川×甲佐養鰻場コラボ「くまもと うなぎ麺」

https://www.47club.jp/45M-000092mvx/goods/detail/10168401/

・軽米町産業開発の公式ショッピングサイト 稗そうめん

http://www.karumaisan.jp/shop/products/detail.php?product_id=41

・ごまのオニザキ 黒胡麻そうめん

https://www.onizaki.co.jp/shop/products/detail.php?product_id=24&category_id=14

・上石津の特産品 明日葉そうめん

https://ogaki-tokusanhin.jp/product/product-52/

・【のと野菜使用】中島菜手延そうめん

https://www.umai-mon.com/user/product/24470

・手延べオリーブそうめん

https://www.saegusaseimen.com/item/OSS-1/

・福岡県香春町の特産品【柿皮そうめん】ドン‼

https://kawarakanko.thebase.in/items/30030013

・阿波藍そうめん

https://gin-sato.jp/SHOP/4580280300473.html

・【イナダ有限会社】栄養が凄いと話題の”食べるイ草”を専門店で堪能してきた

https://8246renraku.net/archives/inada-igusa.html

・島原手延べ薬草麺のスープカレーそうめん

https://www.yamaichi-shop.jp/SHOP/NYK-02.html

・日本盛 手延酒そうめん

https://shop.nihonsakari.co.jp/shop/g/g05477-0-0/

 

 

 

 


 

 

② 《産地紹介》岩手県・卵麺(らんめん)

 

岩手県では、盛岡冷麺・じゃじゃ麺・わんこそばなどたくさんの種類の麺が製造販売されています。

それらに比べて全国的な知名度は高くないようですが、岩手県の名産品のひとつとして地域に根付いているのが「卵麺」で、「鶏卵素麺」ともいわれます。

県南部の奥州市江刺区周辺でよく食されているそうです。

小麦粉と塩に、新鮮な卵をふんだんに使って練り上げる素麺は、黄色でほんのり卵の風味が感じられ、水分をあまり使わないためシャキッとした歯ごたえがあり、ゆでのびしにくいのが特徴とのこと。

 

今から約300年前、松屋十蔵というキリシタン信者が遠く長崎県から岩手県へ逃れてきました。

そしてオランダ人から伝授されたという鶏卵を使った麺を「蘭麺」として売り出したのが始まりと言われています。

卵と小麦粉を合わせるのは、カステラの製法から生まれたアイデアのようです。

明治時代になり、岩手を訪れた板垣退助がこの麺を大変気に入って「蘭麺」や「鶏卵素麺」より短く分かりやすい「卵麺」という名を提案した、というエピソードが伝えられています。

 

※写真はAdobe Stock「岩手県奥州市 春と明治記念館」より

<参考サイト>

・郷土料理|ほんのり香る卵と歯ごたえがおいしい 卵めん(岩手県)

https://www.shizensyokuhin.jp/archives/articles/753

・江刺岩谷堂 吉田製麺「卵めん」

https://www.umai-mon.com/user/collection/929

・卵めんの吉田製麺

https://ranmen.co.jp/item-detail/81000

 

 

 


 

 

③ 石井製麺所の新しい素麺への想い・これからの素麺作り

 

素麺は夏の食べ物というイメージをお持ちの方が多いと思いますが、冷やしても温かくしても美味しく、一年を通して食べていただける食材です。

より多くの機会に、いろんな楽しみ方で食べていただけるよう、石井製麺所では厳選された食材を練り込んだ素麺の商品開発に積極的に取り組んでいます。

『食べて美味しいだけではなく、体にもうれしい、皆さんに喜んでいただける素麺を』

その想いで、健康に良い食材や、小豆島の特産品を練り込んだ素麺を開発しています。

 

こだわりの素麺をご紹介します。

 

<しょうどしま長命草素麺>

「1株食べると、1日長生きする」と言われるほど高い栄養価を持つとされる、小豆島の新しい健康食材「長命草」100%の粉末を練り込んでいます。

翡翠色で抹茶風味の中太麺で、温かいおだしともよく合います。

 

<楽々膳・黒>

「黒」の食材にこだわった健康麺シリーズ。

「薬膳」では黒い食べ物は冬に食べるとよいと言われているそうです。

小豆島産ひじき、香川県産きくらげ、黒ごまをそれぞれ練り込んだ素麺です。

 

<小豆島オリーブオイル素麺>

健康的なオイルとして注目される、貴重な小豆島産のオリーブオイルを生地に練り込み、表面にも塗って仕上げています

 

<レモン素麺>

瀬戸内産レモン果皮を使用。レモンの香りがふわっと広がり食欲をそそります。

 

<山芋素麺>

山芋パウダーを練り込み、もちもちツルンとした食感が特徴。

 

<蕎麦風味>

良質なそば粉と小麦粉、山芋パウダーを絶妙なブレンドで練り込み、オリーブオイルを表面に塗って仕上げています。

 

※写真は石井製麺所の手延べ麺 蕎麦風味の掛場のいちシーン

<参考サイト>

《石井製麺所オンラインショップ》 https://141seimen.thebase.in/

 

 

 


 

 

④ 《美味しい素麺》手延べ 小豆島オリーブオイル素麺 編

 

皆さんは「小豆島」といえば、何を連想されるでしょうか?

最近では新聞広告やテレビCMなどで多く見かけるオリーブ(オイル)だったりしませんでしょうか?

小豆島でのオリーブ栽培の始まりは約110年前に遡ります。

それから何度も栄枯盛衰を繰り返し、現在では小豆島の主要な特産品になっています。

しかしながら、小豆島内のオリーブ生産量は気候の影響や、農家さんの高齢化などもあり生産量は大きくなく、収穫も大変なご苦労があるとお聞きします。

そんな貴重な小豆島産のオリーブオイルを使用したちょっぴり贅沢な素麺です。

小豆島産のオリーブオイルを生地に練り込み、さらに表面にも塗って 仕上げた、ますます小豆島を感じていただける一品です。

健康的なオイルとして注目されるオリーブオイルは素麺との相性も良いので、よりなめらかで見た目にも美しい素麺ができます。

さっぱりとしてツルツルとした食感が楽しめる素麺です。

小豆島では5月頃に小さくて白いオリーブの花が見頃となりますので、観光にお越しの際はぜひご覧になってみてください。

 

 

 

 

《石井製麺所オンラインショップ》 https://141seimen.thebase.in/

 

《手延べ小豆島オリーブオイル素麺》 https://141seimen.thebase.in/items/12170333

 

 

 

 

三代目:次回のブログは4/23ごろ、アップしたいと思います。

 

『お!いしい けんぶんろく』について

本ブログでは、色々な産地を調べたり、食べ方を探求したり、将来的には実際に産地に行って交流を深めたり…そんなことができれば良いなと考えています。まずは勉強からと言うことで、小豆島もそのひとつですが、日本の素麺や麺類について調べながら、様々な素麺の情報を発信できれば良いなと考えています。もし、間違いなどあれば、ご指摘ください。たくさんの方の“素麺のデータベース”になればと考えています。

色々な情報を紐解きながら…なので、間違いや勘違い、伝承だと色々な解釈があったりすると思いますので、優しい気持ちで見守っていただき、一緒に学べる場にできれば幸いです。