天日干しにこだわり、手延べにこだわり、健康食を目指した新しい素麺へ

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2025年7月

2025年7月

石井製麺所通信

2025年7月10日 【Vol.62】麺求者への道/食べ物と健康の関係を考えてみる<夏>

 

 

【お!いしい けんぶんろく】 Vol.62

麺求者への道/食べ物と健康の関係を考えてみる<夏>

 

 

 

また憂鬱な梅雨が続くのかと思った6月末

気がつけば四国地方は6月27日に、よもやの梅雨明け宣言

7月に入りほとんど雨の降らない日が続いています。

 

石井製麺所では、毎年の夏と冬にお客様宛に手延べ素麺や手延べうどん、ギフトのご案内をお送りさせていただいています。

夏はお客様からのご要望もあってゴールデンウィーク明けにご案内をお送りしていますが、今年は郵政事業の影響もあり(?)5月中旬に出したご案内が(恐らく)全国のお客様の手元に届くまでに2週間ほど掛かったようです。

驚いたのは、小豆島内のお客様宛のお届けにも約2週間掛かったようです(驚)。

一体、島のどこで眠っていたのでしょうか。。。

ですが、5月はさほど気温も上がらず朝晩が冷え込む日が続き、素麺のご注文も少なく、今年の夏は素麺の出番が少なくなるかもと不安がよぎりました。

6月、梅雨に入り、冒頭の所感になります。

 

7月。

暑い!

そう思った矢先に、多くのご注文を全国からいただくようになりました。

心配は杞憂でした。

やはり素麺は暑い季節に人気の食べ物ですね!

いつもありがとうございます。

 

そして7月と言えば、7月7日の七夕ですよね。

七夕と言えば、「そうめんの日」ということを皆さんはご存じでしょうか?

このブログを出す頃は七夕を過ぎていますが、来年の七夕には思い出してぜひ美味しい素麺を召し上がっていただけましたら。

 

なぜ、「そうめんの日」か?というと、由来は諸説ありますが、とても歴史は古く、素麺を食べて健康を祈るなど平安時代より続く記念日で、まさに記念日のハシリと言えるのではないでしょうか。

素麺は古くから健康を祈願する食べ物で、「暑いから冷やし素麺をすする」のではなく、大切な方と一緒に健康を祈願して食べるものなんですね。

もちろん、暑い日に冷たくした素麺を食べるのは美味しいですよね。

ですが石井家では、暑い夏でも温かい出汁で素麺(煮麺ですね)をいただくことが多いです。

これも家族の健康を考えると冷えすぎるよりも、暑さで疲れた身体でも消化しやすいようにと考えているからです。

 

石井製麺所で、「からだによりそうめん」というキャッチフレーズを掲げているのは、まさにそういった点からです。

七夕の日や暑い日に限らず、一年を通じて、健康のことを考えて召し上がっていただける食べ物になればと、暑い日も寒い日も、晴れの日もそうでない日も一生懸命に製麺に注力しています。

 

そして今回のブログのテーマですが…

先日「薬膳<梅雨編>」をブログで書いたところですが、あっという間に梅雨が明けてしまったので、今回のブログは急遽、「薬膳<夏編>」についてです。

当たり前のように食していた夏の食べ物が「夏に良い」ということを改めて感じました。

不思議なものですね。

「薬膳<夏編>」も、ご一読いただければ幸いです。

 

 

【目次】

① 薬膳の考え方<夏編>〜心を養い熱を取り除く

② 夏に摂りたい「赤」の食材

③ 夏に摂りたい栄養素とは?

④ 《美味しい手延べ麺の紹介》手延べレモン素麺 編

 

 


 

① 薬膳の考え方<夏編>~心を養い熱を取り除く

 

夏は、日差しが強くなり気温も上がり、陽気が最も盛んになる季節。

中国の伝統的な医学「中医学」では、万物が成長し草木は繁茂し花が咲き栄える「蕃秀(ばんしゅう)」の季節とされます。

 

五行説において夏は「火」に属し、「心(しん)」の働きが盛んになる季節とされています。

「心」は、血液と血管をコントロールする心臓の働き、また精神や意識などをコントロールする働きのようなイメージです。

 

外気の高温や湿度の影響で、体内にも熱や湿気がこもりやすくなり、汗をかきやすく、体力が消耗しがちです。

そのため、薬膳では「清熱解暑(せいねつげしょ)」つまり余分な熱や湿気を取り除き、体内の陰液(体の潤い)を補うこと、また「安神養心(あんじんようしん)」つまり心を養い精神を安寧に保つことが重要と考えられています。

 

夏の過ごし方としては、規則正しい生活リズムを保ち、充分な休息を取ることが大切です。

暑さで体力が消耗しやすいので、無理をせず、こまめな水分補給を心がけましょう。

冷房の効いた屋内と屋外の温度差による体調不良(冷房病)に注意し、衣服で調整するのがおすすめです。

冷えは血行を悪くし、痛みやしびれなどを引き起こすので、夏でも冷えに注意し、湯船につかるなど、血行を良くすることを心がけましょう。

炎天下での活動は控え、早朝や夕方の涼しい時間帯に軽い運動や散歩を取り入れることで、気の巡りが良くなり、体調維持に役立ちます。

強い日差しを避け、十分な睡眠をとることで、心身の疲労回復を図ります。

 

 

夏には体の熱を冷ましたり、潤いを補給したりする食材が推奨されます。

夏が旬の食べ物の中でも、熱を取る「苦味」潤いを与える「甘味」収れんして汗の出すぎを防ぐ「酸味」の食べ物を積極的に摂ると良いそうです。

 

キュウリ、トマト、ナス、ゴーヤ、ズッキーニなどの夏野菜は、身体の余分な熱を冷まし、利尿作用で体内の湿気を取り除く働きがあります。

スイカ、メロン、モモ、ナシなどの果物は、体を潤し、熱を冷ます作用が強いとされています。

緑豆やハトムギは、体内の熱や湿気を取り除き、むくみやだるさの解消に役立ちます。

トウモロコシや枝豆なども、夏バテ防止によいとされています。

 

暑いからと言って、汗をかいてすっきりするために激辛のものを食べすぎると、余分な熱をため込みやすくなります。

また体力を補うためにとこってりしたものを食べすぎると、消化が悪く胃腸に負担がかかります。

 

生ものや冷ややっこ、冷たい麺などを食べる時は、ショウガやニンニク、ネギなどの薬味で体の冷やしすぎを防ぎましょう。

 

※写真はPhotoACより

 

<参考サイト>

・vol.438 薬膳料理で夏の暑さに負けない身体 を。初夏におすすめ「夏の薬膳」

https://www.villalodola.jp/magazine/column-438/

・夏に取りたい食べ物や調理ポイント~夏の薬膳とは?

https://www.magokoro-bento.com/blog/202206/what-summer-medicinal-herbs.html

・夏の養生法

https://www.rakuten.ne.jp/gold/iktcm/natsunoyoujyouhou.html#:~:text=%E6%B8%85%E7%86%B1%E8%A7%A3%E6%9A%91%EF%BC%9A%E7%86%B1%E3%82%92,%E3%81%8B%E3%82%89%E8%BA%AB%E4%BD%93%E3%82%92%E5%AE%88%E3%82%8A%E3%81%BE%E3%81%99%E3%80%82&text=%E7%94%9F%E6%B4%A5%E6%AD%A2%

 

 

 


 

② 夏に摂りたい「赤」の食材

 

夏は五行で言うと「火」の性質を持っています。

熱や汗が出やすくなり、冷たいものをほしがる、多飲、渇きなどが見られます。

特に汗のかきすぎには注意が必要とのことです。

身体をみずみずしく保つ「津液」という液体とともに「気」も消耗してしまうため、倦怠感や息切れといった体調不良につながります。

また体の水分が失われると、血液が凝縮し、「心」にも大きな負担がかかり、動悸や不眠などの症状も現れやすくなるため、こまめな水分補給が必要とされます。

 

中医学では、夏に摂りたい食材の色は「赤」とされています。

「赤」は「心」に対応し、心臓や血液循環のサポートが期待できます。

夏は「心」が疲れやすいので、赤い食材を意識して摂ることが推奨されています。

 

夏に食べたい赤い食材について、いくつか調べてみました。

 

※写真はPhotoACより

 

【トマト】

「トマトが赤くなると医者が青くなる」とも言われる。

体の内側にたまった熱気を冷ましてくれるとともに、口の渇きを止めつつ大腸の働きを高め、消化を促してくれる作用があり、夏は毎日摂りたい食材。

体を冷やす作用が強いので、生のまま食べる以外に、炒めものやスープ、トマトソースなど加熱した状態で摂るのも良いとのこと。

 

※写真はPhotoACより

 

【梅干し】

「梅はその日の一日の難のがれ」「梅は三毒を絶つ」とも言われる。

三毒とは、食・血・水の毒のこと。

体を潤し汗を止める、のどの渇きを抑える、防腐作用や食中毒予防、胃腸の調子を整える、などの働きがあり、夏バテ予防に役立つ。

 

※写真はPhotoACより

 

【スイカ】

水分が豊富で、熱を冷ましつつ、体を潤し、利尿作用もあり夏バテ予防に役立つ。

形と頃は薄く切ってぬか漬けにすることもできる。

 

※写真はPhotoACより

 

【さくらんぼ】

脾の働きを良くして、食欲不振や疲労回復に役立つ。

体の余分な水分を排出する作用も。

むくみや皮膚の乾燥が気になる人にも適している。

 

※写真はPhotoACより

 

【小豆】

体内の余分な水分を排出し、むくみやだるさの解消をサポートする作用があり、梅雨や夏場のむくみに役立つ。

 

※写真はPhotoACより

 

【赤シソ】

ピリッとした辛みが体を温め発汗させる作用がある。

独特の香りが気の巡りを良くして、イライラ解消や胃の不調改善に役立つ。

 

※写真はPhotoACより

 

【ミョウガ】

血行を良くし、発汗を促す作用がある。

独特の香りには食欲を促進する働きもある。

 

※写真はPhotoACより

 

【タコ】

気血を補う作用があり、疲れやすさや食欲不振、肌の乾燥や疲れ目などにおすすめとのこと。

消化しにくいので胃腸の弱い人は摂りすぎに注意。

 

※写真はPhotoACより

 

【ナツメ】

気血を補い、胃腸を丈夫にする働きがある。

滋養強壮にも良いとされる。

 

※写真はPhotoACより

 

この他、クコの実、レバー、マグロ、カツオ、赤身肉なども、夏の養生に役立つそうです。

 

<参考サイト>

・知っておきたい!東洋医学の知恵と夏の過ごし方

https://five-r.co.jp/blognwm/2020/07/06/%E7%9F%A5%E3%81%A3%E3%81%A6%E3%81%8A%E3%81%8D%E3%81%9F%E3%81%84%EF%BC%81%E6%9D%B1%E6%B4%8B%E5%8C%BB%E5%AD%A6%E3%81%AE%E7%9F%A5%E6%81%B5%E3%81%A8%E5%A4%8F%E3%81%AE%E9%81%8E%E3%81%94%E3%81%97%E6%96%B9/#:~:text=%E4%BA%9

・月の時間の過ごし方 Vol.13「『赤いもの』を食べましょう」

https://laboratorio.jp/pages/%E6%9C%88%E3%81%AE%E6%99%82%E9%96%93-%E3%81%AE%E9%81%8E%E3%81%94%E3%81%97%E6%96%B9-vol-13#:~:text=%E3%81%9D%E3%81%97%E3%81%A6%E5%A4%8F%E3%81%AE%E8%89%B2%E3%81%AF,%E3%82%B4%E3%83%BC%E3%83%A4%E3%80%81%E8%8F%8A%E8%8A%B1%E3%80%81%E

・そろそろ夏の準備、赤いものを食べましょう!

https://life.saisoncard.co.jp/post/seto6/

・薬膳食材図鑑

https://www.kracie.co.jp/kampo/kampofullife/yakuzen/

 

 

 


 

③ 夏に摂りたい栄養素とは?

 

夏は、室内外の温度差による自律神経の乱れや、発汗による栄養素や水分の排出、食生活の偏りなどにより、体調を崩しやすい季節です。

体がだるい、疲れやすい、食欲がない、寝不足といった、夏の暑さによる体調不調を総称して「夏バテ」と呼んでいます。

 

夏バテ予防には、体の冷やしすぎに注意する、生活リズムを整える、こまめに水分補給する、などに加え、食べ物からバランスよく栄養を摂ることが大切です。

 

※写真はPhotoACより

夏に特に意識して積極的に摂りたい栄養素と、おすすめの食材について、調べてみました。

 

【ビタミンB群】
ビタミンB1は、糖質を体内でエネルギーに変換するために不可欠で、疲労回復作用があります。

ビタミンB1を多く含む食品は、豚肉、ウナギ、玄米、大豆、ゴマなど。

またビタミンB2は、脂質を体内でエネルギーに変換するために不可欠です。

ビタミンB2を多く含む食品は、レバー、ウナギ、サバ、イワシ、牛乳、卵、納豆など。

 

※写真はPhotoACより

 

【ビタミンC】
疲労を起こす原因のひとつとされる活性酸素を抑える抗酸化作用や、ストレス緩和鉄分の吸収などの働きがあります。

また紫外線によるダメージを受けた皮膚や粘膜の健康維持にも役立ちます。

体内でつくれないため、食事から積極的に摂りたい成分です。

キウイ、レモン、パプリカ、ブロッコリー、ゴーヤ、ジャガイモなどに多く含まれます。

 

※写真はPhotoACより

 

【クエン酸】
エネルギーを生み出す際に重要な役割を果たしています。

胃酸の働きを助け食欲を増進し、タンパク質の吸収をサポートする働きがあります。

また、疲労回復に役立ち、糖質と一緒に摂取することで疲れがたまりにくくなるそうです。

梅干し、レモン、酢、柑橘類などに多く含まれます。

 

※写真はPhotoACより

 

【タンパク質】

筋肉や皮膚、血液などの材料となる重要な栄養素で、不足すると筋肉量が減少し基礎代謝低下や免疫機能の低下など全般的な不調の原因になります。

タンパク質を多く含む食品は、肉類、魚介類、卵、大豆製品、乳製品など。

 

※写真はPhotoACより

 

【ミネラル】
ミネラルは、ナトリウム・カリウム・カルシウム・マグネシウム・鉄・亜鉛などの成分の総称。

それぞれ健康維持に欠かせない役割を果たす栄養素です。

発汗により失われやすく、また体内ではつくることができないため、食事から摂取する必要があります。

ナトリウムは体内の水分を調節する働きがあり、食塩に多く含まれます。

カリウムは血圧調節に役立ち、野菜類や果物類に多く含まれます。

カルシウムは骨や歯をつくる成分で、乳製品に多く含まれます。

マグネシウムは骨の代謝を助ける働きがあり、海藻類に多く含まれます。

鉄は血中の酸素の運搬の役割を果たす成分で、レバーに多く含まれます。

亜鉛は体内の酵素の材料となる栄養素で、煮干しに多く含まれます。

 

※写真はPhotoACより

 

<参考サイト>

・夏バテの予防に効果的な栄養素・食べ物

https://alinamin.jp/tired/natsubate-meal.html

・夏バテに効く食べ物は?おすすめの食事方法や摂りたい栄養素も紹介

https://www.ajinomoto.co.jp/company/jp/rd/miraikondate/column/article_008/

・夏バテ防止にぴったりな栄養素・食べ物は?暑い夏を乗り切るためのおすすめアイテムもご紹介!

https://www.zojirushi.co.jp/kakushiaji/article/002358/

・夏バテの予防と対策

https://brand.taisho.co.jp/contents/tsukare/71/

 

 

 


 

④ 《美味しい手延べ麺の紹介》手延べレモン素麺 編

 

後味すっきり、夏に食べたいレモン風味の手延べ素麺です。

実は9月30日までの期間限定素麺ですので、この機会にぜひお求めください。

レモン素麺には、瀬戸内レモンの果皮粉末を練り込み、ふわっとレモンの香りを楽しめる素麺に仕上げています。
手延べ製法ならではのツルツル感と、すっきりとした味わいで、暑い夏でもどんどん箸が進むお素麺になっております。

レモンの果実は、果皮に香りが、果汁に酸味が含まれています。
めんつゆに果汁を加えることで酸味をプラス。
さらにレモン感あふれる素麺をお楽しみいただけます。

夏の思い出の〆に手延べレモン素麺はいかがでしょうか。

写真は、塩焼きそば風レモン素麺です。

 

 

《石井製麺所オンラインショップ》 https://141seimen.thebase.in

 

《手延べレモン素麺》 https://141seimen.thebase.in/items/62424747

 

 

『お!いしい けんぶんろく』について

本ブログでは、新製品開発のためにデータベース的にいろいろな素材や成分について調べたものを綴ったものです。色々な食品やそれにまつわる産地を調べたり、食べ方を探求したり、将来的には実際に産地に行って交流を深めたり…そんなことができれば良いなと考えています。まずは勉強からと言うことで、小豆島もそのひとつですが、日本の素麺や麺類について調べながら、幅広く食品の知識を広げることができれば良いなと考えています。もし、間違いなどあれば、ご指摘ください。たくさんの方の“素麺のデータベース”になればと考えています。

色々な情報を紐解きながら…なので、間違いや勘違い、伝承だと色々な解釈があったりすると思いますので、優しい気持ちで見守っていただき、一緒に学べる場にできれば幸いです。