小豆島の伝統産業のひとつ、手延べ素麺。
農家さんの冬の収入源として、奈良県の三輪地方から技術を持ち帰り、
小豆島素麺の歴史がスタートしました。
その歴史は400年を超えて、私たち石井製麺所もその歴史の50年を担ってきました。
とはいえ、知識としてその歴史は知っていても、身のまわりでその歴史を感じ取ることはできません。
資料によると、昔は小麦の栽培および小麦粉の製粉も島内で行っていたそうです。
製粉には石臼と水車が活躍していましたが、その跡は見たことがなく…
今回はその昔、製粉が盛んだった中山地区、肥土山地区を歩いてきました。
こちらは殿川ダムから下流側を見た風景。
どうやら伝法川および殿川流域が製粉の中心地だったそうです。
なかなかその形跡を見つけることができなかったのですが、
伝法川沿いに上流に向かって歩いていると…
ありました、石臼です!
これまではまったく気づかなかったのですが、
ひとつ見つけると土手や家の軒先、駐車場の片隅にたくさん落ちている(置かれている?)のを見つけられるように…
はっきりと溝が残っており、きれいにすればまだ使えそうです😄
今の製粉技術の方が進歩していると思いますが、石臼で挽いた小麦粉はどんな感じになるのか興味が湧いてきます。
肥土山農村歌舞伎の桟敷席脇にも😲
いろいろな場所に、たくさんの石臼を見つけることができました。
昔の農家さんにとっては小麦だけに限らず、石臼が生活の一部として使われていたのだと思います。
近所では見たことがないだけに、同じ小豆島であっても、地域ごとに生活様式・文化の違いを感じます。
川沿いに立ち並ぶ民家、広がる田畑とともに、
「農閑期を支えた手延べ素麺」というルーツに触れたように思います。
次回は、殿川をさらに上流に向かってみます!