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2023年6月18日 【Vol.15】(番外編)『第3回 全国そうめんサミット2023 in小豆島』レポート 2日目

 

 

【お!いしい けんぶんろく】 Vol.15(番外編)

『第3回 全国そうめんサミット2023 in小豆島』レポート

 

 

 

 

6月3日と4日の2日間、『第3回 全国そうめんサミット2023 in小豆島』が開催されました。

台風の接近で、サミットまで気が気でない1週間でしたが、本番は素晴らしいお天気、そうめんに相応しい晴れ空となりました。

 

今回はそうめんサミットの2日目レポートをお届けしたいと思います。

 

 

【2日目】

 

この日は、そうめんをテーマにしたエンターテインメントな1日。

 

2日目は「そうめんと遊ぶ日」となっており、前日の「そうめんを学ぶ日」とは打って変わり、“そうめんをテーマにしたエンターテインメント”な1日になっています。

「流しそうめん」、『そうめん落語』、大道芸、キッチンカーやイベントブースの出店などとても賑やかな一日でした。

1日目は鑑評会や公開討論会など緊張感のあった内容でしたが、この日も天気良く屋外でのイベントも多かったので、多くの人に小豆島ならではの楽しい一日をお過ごしいただけたのではないでしょうか。

 

 

 

オリーブ公園のイベント広場(屋外ステージ)で、流しそうめんが行われました!

小豆島では夏になると、時々、所々で流しそうめんを見ることはありましたが、本当に久しぶりに流しそうめんを見たように思います。

オリーブ公園から望む内海湾は、私も大好きな小豆島の景色のひとつです。

流しそうめんにピッタリなロケーションではないでしょうか。

 

今回は紙製のトングを用いるといった対策がされていました。

たしかに、この方法であればリスクを軽減することができます。

午前と午後、2回行われた流しそうめんですが、すごい行列であっという間に完食となりました!

来場者が目を丸くするほどの盛況ぶりで、流しそうめんの人を惹きつける力に驚かされます。

 

もしかすると、流しそうめんはもっと早く、たとえば4月~5月くらいに行うのがいいかもしれません。

「そうめんの季節がやってきた」ことを伝えるのに最適なイベントだと思います。

弊社の工場には、そうめんを天日干しするスペースがあるのですが、ここで毎年、流しそうめんイベントをするのもおもしろそうです。

 

 

次に足を運んだのは、『そうめん落語』。

香川県ご出身、FM香川「WEEKEND SHUTTLE」でメインパーソナリティとしても活躍されている落語家、桂こけ枝さんの落語です。

披露されたのはもちろん、そうめんにちなんだ落語。

開演には間に合わず、途中からの観覧でしたが、ホールは立ち見が出るほどの満員御礼でした。

『そば清(そばせい)』の蕎麦をそうめんに置き換えて、そうめんならではのアレンジがされた、おそらくこの日のための特別な演目だと思われます。

 

食べ比べでお金をせしめる主人公。

何杯でも箸が進み、思った以上に食べてしまえる、そんな“そうめんらしさ”満載の落語でした!

そうめんの大食い勝負なら、私もそれなりに勝負できるかもしれません。

 

 

広場にもどると、大道芸が行われていました。

私は存じ上げていなかったのですが、「吉田さんちの大道芸」はテレビにも出演され、SNSの総再生回数が1億回を超える、親子で活動されている大道芸人さんなのだそうです。

 

大道芸はこれまでも、ときどき目にすることはありましたが…感動して涙が出た大道芸は初めてでした。

お父さんと3人姉妹による、息の合った芸の数々に拍手が起こります。

高校卒業で引退(?)となる長女さんの、幼い頃から磨かれたであろう芸がすごかった!

おそらく、親子でひとつの舞台を作り上げる様に、私は尚更、感動したのだと思います。

 

この年齢になって、跡継ぎとなって、両親と日々仕事をしていますが、親子ならではの良さと難しさがあることを知っていますので…勝手な想像で、申し訳ないですが…

 

この日のために、三重の鈴鹿市からお越しいただいたとのことです。

ありがとうございました!

ブログを拝見したところ、三女さんは初フェリーだったようで、とても喜んでいらっしゃったとのこと。

小豆島での公演が、いい思い出になっていると嬉しいですね。

 

 

「OH!HAPPY MORNING」の公開録音。

私は残念ながら観覧できませんでしたが、やはりすごい人気でした。

終演後に写真撮影会があったようで長い行列ができていました。

翌日の6月5日と6日の放送を聴きまして、全国からリスナーの方がいらっしゃっていたことを知りました。

300人以上が集まったそうです!

 

 

 

キッチンカーや、地元の企業の皆様が出店。

出店されていたブースももちろん拝見してきました。

イベントを中心に見て回ったので、いろいろと食べて回る時間はなかったのですが、こちらもにぎわっておりました。

 

どうやら、そうめんを使った特別メニューも出ていたそうで、後で知ってもったいないなと思った次第です。

魚のスープで味わう、そうめんのジェノベーゼ風アレンジだったとか…そうなんです。

そうめんはスープにして食べるとすごく美味しいんです!

たとえば朝食に「スープそうめん」は、もっと試してくれる人が増えるといいなと思っています。

 

 


 

そうめんの可能性と美味しさを満喫できた2日間でした!

 

ということで、そうめんサミットのレポートは以上となります。

ひとりでは回り切れなかったイベントもありましたが、ひとりの“そうめん好き”として、そうめん尽くしの2日間を満喫できました。

 

会場の雰囲気を少しでも共有できましたら…

 

もし心残りをあげるとするならば…

島外の生産者、全国のそうめん製造者の方々と、あまり交流できなかったことでしょうか。

特に、若い世代の生産者と話をしてみたいと考えていたのですが、そもそも会場を見回したときに、私と同世代と思われる方を見つけることができませんでした。

冷静に考えれば、そうめんシーズン真っ只中のこの時期に、小豆島まで足を運べる生産者さんは少ないと思います。

 

その中にあって、淡路島の手延べそうめん生産者の方と、わずかな時間ではありましたが交流できたのは貴重な時間でした。

同じ瀬戸内海に浮かぶ、隣同士の二つの島。

しかし、私の知る限り、交流があるという話は聞いたことがありませんでした。

帰ってから調べてみると、淡路島も天日干しのそうめんがつくられていて、小豆島そうめんと共通した製造風景が見られるようです。

一方で、初めて見る製造機械があったり、家族の連携の仕方、役割分担が違っていたり、勉強になります。

特産品のわかめや玉ねぎを練り込んだそうめんもあるので、「製造方法など情報交換がしたい」といった話にもなりました。

 

「協同」という話は、原料メーカーや機械メーカーといった、いわゆるステークホルダー的な関係だけでなく、同業他社という関係においても大事になるのでは?と考えています。

 

 

後継者問題について考えた時…

作業の負担軽減、製法の改善も重要ですが、実はそれよりも先に、「仲間づくり」が大事なのでは?と…

遠く離れていても、がんばっている同世代の生産者がいることは、勇気づけられるように思うのです。

そうめんそのものが進化していくためにも、皆で意見を出し合い、助け合うネットワークがあってもいいのではないでしょうか。

 

 

このサミットをきっかけとして…

ますますそうめん業界のためにがんばっていきたいと気持ちを新たにしました。

そうめん業界の道筋を示し、そうめんサミットを成功に導いた、小豆島手延素麺協同組合の皆様をはじめとする実行委員会の皆様、業界関係者の皆様、当日イベントを盛り上げていただいた皆様に感謝を申し上げます。

当日ご来場いただきました皆様、そうめんファンの皆様にも御礼を申し上げます。

 

これからツイッターでつながった各地の生産者の方々を訪ねてみたいと思っています。

いつか、全国の生産者の方々が集まるサミットが開催できるとおもしろそうです。

若手のコミュニティもつくっていきたいですね。

 

小豆島そうめんの、そして日本のそうめんのこれからに、ご期待をいただけると幸いです。

 

 


 

場外サミットも開催!

 

前回のブログでも書きましたが、そうめんサミットをきっかけに、すごく嬉しい出会いもありました。

手延べそうめんが大好きな小学6年生のSHUNくんが、サミット前日に工場見学にお越しくださいました!

 

台風の接近が心配された6月2日、お父様と飛行機に乗って、遠路はるばる小豆島まで…

 

製造体験のため、これから延ばすそうめんを用意していたところ、SHUNくんが到着。

シャッターを開けて、工場の中でそうめんがつくられている様子を見た瞬間のSHUNくんの笑顔が忘れられません。

両手を広げて、喜んでくれました。

 

 

SHUNくんは、手延べそうめんを盛り上げる活動をされています。

きっかけは、とあるお店で大好きなそうめんメニューがあったそうですが、生産者の廃業によって、そのメニューが食べられなくなってしまったこと。

自分の好きなそうめんが、後継者不足もあってどんどん生産量が減っている現状を知り、何かできることがないか、と活動を開始。

お父様と二人三脚で、全国のそうめんを食べたり、イベントに出店したり、そしてこの度、初めて手延べそうめんの製造現場を見学することになったそうです。

 

 

初めて見る手延べそうめんがつくられる様子に、興味津々。

お土産にとプレゼントした、そうめんを捌く箸を両手に、箸分け作業を体験していただきました。

箸分けはなかなか力のいる作業でもあるのですが、どんどんチャレンジ。

すぐにコツをつかんで、いろんな作業にも挑戦していました。

 

 

最後は、そうめんを結束する機械を見ていただき、実際に束ねたそうめんを箱に詰める作業を体験してもらいました。

そうめんの重さを計り、箱に詰めて、中身をそろえるため最後に箱を両側から、ポンポンっと叩く姿は、すごく様になっていました。

 

私の両親は、まるで孫ができたかのように喜んでおり、短い時間ではありましたが、私たち家族にとっても思い出となる出会いになりました。

 

 

サミット当日もご一緒させていただき、弊社がお世話になっている小田象製粉(株)の研究開発担当の方とのお話の場も設けさせていただきました。

実は、SHUNくんに会うことを担当者の方も大変楽しみされていまして、この場を「場外サミット」と仰っていました。

 

SHUNくんの夢は、そうめんのお店を開くことだそうです。

手延べそうめんを応援してくれているSHUNくんに、生産者としてしっかり応えていきたい。

手延べそうめんがなくなってしまっては、お店ができなくなってしまいます。

 

そうめんを応援してくれる小学生がいることが、どれだけ喜ばしいことなのか。

SHUNくんと出会えたことも、今回のサミットが小豆島で開催されてよかったと思うことのひとつです。

 

最後まで、「また工場に行きたい!」と言ってくれていました。

ぜひまた、小豆島に遊びに来てください。

小豆島そうめんは、いつでも歓迎ですよ!

 

 

 

小豆島のいち生産者が、いち参加者として楽しませていただいた「そうめんサミット」。

貴重な出会いと、これからの“やり甲斐”もいただけた、とても貴重な体験でした。

これからも小豆島手延べ素麺をどうぞよろしくお願いいたします。

もちろん、石井製麺所もよろしくお願いいたします!

 

 

 

 

《石井製麺所オンラインショップ》 https://141seimen.thebase.in/

 

 

『お!いしい けんぶんろく』について

本ブログでは、色々な産地を調べたり、食べ方を探求したり、将来的には実際に産地に行って交流を深めたり…そんなことができれば良いなと考えています。まずは勉強からと言うことで、小豆島もそのひとつですが、日本の素麺や麺類について調べながら、様々な素麺の情報を発信できれば良いなと考えています。もし、間違いなどあれば、ご指摘ください。たくさんの方の“素麺のデータベース”になればと考えています。

色々な情報を紐解きながら…なので、間違いや勘違い、伝承だと色々な解釈があったりすると思いますので、優しい気持ちで見守っていただき、一緒に学べる場にできれば幸いです。