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石井製麺所通信

石井製麺所通信

2024年12月16日 【Vol.49】麺究者への道/発酵飲料について研究してみる

 

 

【お!いしい けんぶんろく】 Vol.49

麺究者への道/発酵飲料について研究してみる

 

 

 

 

師走も半ば、小豆島もようやく真冬の寒さになりました。

おかげさまで半生うどんの売れ行きが好調です!

鍋の〆にもおすすめ半生うどんは、 リニューアルから4年目を迎え、石井製麺所の冬の主役になりました。

 

たくさんのお客様から嬉しいお声もいただき、益々ヤル気になっています!

 

「こんなつるつるモチモチのうどんは初めてです」

 

「会社の同僚や友人への鉄板土産とさ せていただいております。また、営業のツールとしてお客様に渡すと100% の確率で喜ばれるので大変重宝して おります」

 

「野菜たっぷり入れた(人参、大根、里芋、しめじ、小松菜等)煮こみうどん?を…味付けは母の里愛媛県伊予市から取り寄せる味噌で味付けました😋半生うどんと合いますね😋👌身体も温かくなりました😊」

 

「半生うどんの美味しさに感動しました!」

 

「我が家の子供たちも美味しくいただきまして、おかわりの声がとても大きく注文させていただきました(^^)」

 

などなど、お電話やわざわざお手紙でご連絡いただいたりして、本当に嬉しく感じております。

自分自身が、美味しかったり感動したときに、相手に伝えたり、連絡をとったりした記憶が無いので、こうして伝えることの大切さや、お相手様にとっての必要性を痛烈に感じています。

できればこれからは、感動したときの声などはお伝えできれば良いなと思います。

日々感謝の気持ちを忘れずにこれからも手延べ素麺づくりに邁進してまいります。

 

 

さて、12月のブログですが、半生うどんのご注文が絶好調ということもあり、製造にかなりの時間を頂いていまして、今月はこの1本となってしまいました。

テーマの「発酵飲料」を考えてみると、今は飲んでいませんが、子どもの頃を振り返ると、冷蔵庫にヤクルトが常備されていました。

親から説明された記憶はないのに、「一日一本」の健康習慣という意識はすでにあったように思います。

乳酸菌のイメージ、およびヤクルトという商品の商品設計はすごいなととても感心させられました。

 

今回は、発酵飲料ながらアルコールを含まない様々な飲料について調べています。

冬の健康づくりや、これから受験など大切な時期を控える皆さまにもお役立ていただける情報だと思います。

私も冬の繁忙期を家族みんなで元気に乗り越えられるように、今一度、発酵飲料のチカラを借りてみたいなと思います。

ぜひ最後までお付き合いの程、よろしくお願いいたします。

 

半生うどんの製造が佳境に入ってきました。

 

【目次】

① 健康的で美味しい!発酵飲料の歴史

② 縁起が良くて栄養豊富な“飲む点滴”⽢酒

③ お茶の種類は発酵の度合いにより決まる!

④ 爽やかな酸味の健康ドリンク・乳酸菌飲料

⑤ 効率よく栄養が摂れる酵素ドリンクとは?

⑤ バラエティ豊か!世界の発酵飲料

⑥ 《美味しい小豆島の食財紹介》オリーブサーモン昆布巻き 編

 

 


 

① 健康的で美味しい!発酵飲料の歴史

 

発酵食品には、食べ物、飲み物、調味料などがあります。

発酵飲料には、日本酒やビール、ワインなどのアルコール飲料以外にも、甘酒や、紅茶やウーロン茶などのお茶、乳酸菌飲料などがあります

人類が最初に出会った発酵食品は、お酒か、ヨーグルトのような発酵乳と言われています。

 

甘酒は日本独特の発酵飲料で、アルコールをわずかに含むものと含まないものがあります。

古来、縁起の良い飲み物として扱われてきました。

その歴史は古く、720年の「日本書紀」に登場する、神様に供えられた「醴酒(こさけ)」、「天甜酒(あまのたむさけ)」がそのルーツと言われています。

 

室町時代の国語辞書「易林本節用集(えきりんぼんせつようしゅう)」には「醴」と「甘酒」は同じであるという記述があります。

 

江戸時代には料理本や辞典、俳句などに多く見られるようになりました。

料理やお菓子づくりなどにも活用されるようになり、市中で多く販売され、夏バテ防止の栄養ドリンクとしても飲まれるようになったとのことです。

 

お茶の歴史が最も古いのは中国です。

神話の時代から薬用されていたと伝えられており、唐の時代の「茶経」には、「茶の飲たるは神農氏に発す」(茶を飲み始めたのは、神農氏からである)と記されています。

神農氏は、中国神話上でも農業神・医薬神として信仰を集める、中国太古の伝説的な帝王。

神農氏が解毒に用いたのが「荼(と)」という植物で、これが茶の意味で書かれているという説もあるとのことです。

 

茶葉は摘んだ後放置すると、茶葉自体が持つ酵素の働きにより酸化発酵を始めます。

お茶はその働きを利用してつくられます。

中国のお茶は1000種類以上とも言われ、発酵度合いを調整することにより多種多様なお茶が生み出されます。

ちなみに緑茶は加熱により発酵を止めてつくられます

 

17世紀、ヨーロッパにお茶がもたらされました。

当時は緑茶でしたが、中国のウーロン茶系のお茶が人気を集め、その流れから強く発酵した紅茶が誕生したと考えられています。

1662年にイギリスのチャールズ2世のもとに嫁いできたポルトガルの王女キャサリンが、中国茶と、当時は貴重だった砂糖を大量に持参したことをきっかけに、喫茶の習慣が宮廷から貴族社会、大衆へと広まりました。

 

ヨーグルトのような発酵乳は古くから食されていました。

最初に発酵乳を利用したのは中央アジアの人々で、腐敗菌などが比較的少なく乳酸発酵した食品が生まれやすい環境だったと考えられます。

乳酸発酵について本格的に研究されたのは19世紀以降のこと。

フランスの科学者パスツールが、発酵や腐敗が微生物によるものであると科学的に明らかにしたそうです。

 

日本で乳製品が一般的になったのは明治時代からで、ヨーグルトは1892年「凝乳」という名前で販売されました。

乳酸菌飲料としては「カルピス」や「ヤクルト」が製品化されました。

 

1908年、三島海雲氏が内モンゴルを訪れた際に体調を崩し、現地の遊牧民に勧められ、家畜の乳を乳酸菌で発酵させた「酸乳」を飲んで回復したのをきっかけに、帰国後、研究や試行錯誤を重ね、1919年に「カルピス」を発売しました。

 

1930年、医学博士の代田稔先生は乳酸菌が腸の中の悪い菌を抑えることを見出し、胃液や胆汁などの消化液に負けず生きたまま腸内に達して、有益な作用を発揮する乳酸菌の強化培養に世界で始めて成功しました。

この「乳酸菌シロタ株」を健康に役立ててもらうため、乳酸菌飲料として製品化し、1935年に「ヤクルト」の商標で発売。

乳酸菌を手軽に摂れる飲料として、現在では日本を含め世界40カ国で、毎日4000万本以上が飲まれているそうです。

 

※「カルピス」はアサヒ飲料株式会社の登録商標です。

※「ヤクルト」は株式会社ヤクルト本社の登録商標です。

 

 

<参考サイト>

・発酵のなかまたち

https://www.hakko-blend.com/study/hakkofood/

・発酵飲料で健やか長寿の人生を

https://www.hakko-biyori.com/foundation-116

・発酵食品の歴史と未来

https://shokulab.unitecfoods.co.jp/article/detail34/

・甘酒からみる発酵食文化(1)江戸時代から愛される栄養ドリンク「甘酒」の歴史

https://haccomachi.jp/column/277/

・第3話 茶の歴史

https://museum.kirinholdings.com/history/tea/story3a.html

・紅茶の歴史

https://www.tea-a.gr.jp/knowledge/tea_history/

・乳酸菌飲料の働き|プロバイオティクスの効果で腸内環境を改善

https://magokoro-care-shoku.com/column/lactic-acid-bacteria-beverage/?srsltid=AfmBOopPZyddvCaC7JAQf7pu3qASnVPQbRigYlcZ6h_zsyLz_JWkqcDg

・カルピス®のきほん

https://www.hakko-blend.com/study/hakkofood/08.html#:~:text=%E6%97%A5%E6%9C%AC%E5%88%9D%E3%81%AE%E4%B9%B3%E9%85%B8%E8%8F%8C%E9%A3%B2%E6%96%99,%E3%81%AB%E3%82%88%E3%81%A3%E3%81%A6%E3%81%A4%E3%81%8F%E3%82%89%E3%82%8C%E3%81%A6%E3%81%84%E3%81%BE%E3%81%99%E3%80

・ヤクルトの願い

https://www.yakult.co.jp/eighty_anniv/hope/index.html

 

 

 

 


 

② 縁起が良くて栄養豊富な“飲む点滴”⽢酒

 

甘酒には、原料の違いによりアルコールあり・なしの2種類があります。

酒粕が原料の甘酒は、搾った日本酒の粕に砂糖と水を加えたもので、アルコールがわずかに残っています。

砂糖を加えているのでカロリーが高めの場合も。

 

米麹が原料の甘酒は、炊いたご飯に米麹と水を混ぜて発酵させてつくるもので、アルコールを含みません。

米麹と水だけでつくるものもあり、麹菌の割合が高いので栄養価も高めで、すっきりした自然な甘さが特徴です。

 

甘酒はその成分の20%以上がブドウ糖です。

ブドウ糖は、脳がエネルギーとして利用できる唯一の栄養素で、分子が小さいため体内に吸収されやすく、すばやいエネルギー補給が可能です。

さらに麹菌や麹菌の酵素の働きによりつくり出される必須アミノ酸が9種類すべて含まれており、疲労回復に役立つビタミンB群や、腸内環境を整えるオリゴ糖、食物繊維なども含まれます。

栄養価が高く、病院で使われる点滴の成分と似ていることから“飲む点滴”とも言われます。

 

お正月に、新年の無病息災や長寿を願って飲む「お屠蘇(おとそ)」の代わりに甘酒を飲む風習がある地域もあります。

米農家が前年の収穫への感謝と新年の豊作を願い、収穫したお米でつくられた甘酒を神様にお供えしたのが由来と言われています。

近年では新年の神社などでふるまわれることも。

また「桃の節句」とも呼ばれる3月3日の、女の子の健やかな成長と幸せを願う「ひな祭り」では、ひし餅やひなあられ、ハマグリのお吸い物やちらし寿司とともに甘酒でお祝いする風習があります。

中国では桃は邪気を払い長寿をもたらす力があるとされ、桃の花びらを浸したお酒を飲む伝統がありました。

これが日本に伝わり、子どもでも飲めるようアルコールの入っていない甘酒が出されるようになったと考えられています。

 

 

<参考サイト>

・甘酒のきほん

https://www.hakko-blend.com/study/hakkofood/06.html

・日本の伝統的な発酵飲料 甘酒

https://oh-hanno.jp/Page/Feature/amazake.aspx

 

 

 


 

③ お茶の種類は発酵の度合いにより決まる!

 

お茶には様々な種類がありますが、これらはすべて同じ「チャノキ」の葉からつくられます。

その違いは、発酵の度合いによるものです。

大きくは「不発酵茶」「半発酵茶」「発酵茶」「後発酵茶」の4つに分類され、緑茶は不発酵茶です。

半発酵茶の代表的なものがウーロン茶で、発酵茶の代表的なものが紅茶です。

 

一般的には「発酵」とは、有機物質が微生物により分解されることを言いますが、お茶における「発酵」とは、茶葉に含まれる酸化酵素の働きにより、葉の中のカテキン類が酸化することを意味します。

通常、酸化酵素とポリフェノールは別々に存在していますが、茶葉を揉んだりしおれさせたりすることにより混ざり合うと、酸化酵素の働きが促進され、茶葉の色や香味が徐々に変化していきます。そのため、発酵させない緑茶は緑色で、発酵が進んだウーロン茶や紅茶は赤っぽい茶色になっていくとのことです。

 

茶葉を発酵させる工程においては、生の茶葉を放置してしおれさせる「萎凋(いちょう)」という作業が行われます。

これにより茶葉の中の成分が変化しやすくなり、酸化酵素の働きを促進するそうです。

萎凋した茶葉は、「萎凋香(いちょうか)」と呼ばれる、花や果実を思わせる香りを発します。

 

ウーロン茶と紅茶の製法を調べてみました。

 

【ウーロン茶】

日干しで10〜20分程度萎凋した後、室内で数時間、茶葉を数回かく拌しながら萎凋を進め特有の香気を引き出す。

萎凋がある程度進んだら茶葉を高熱で炒り、発酵を止める。発酵の度合いにより、多くの種類がある。

 

 

【紅茶】

風通しのいい室内で、網や麻布でできた棚に茶葉を広げ、15〜18時間程じっくり萎凋を行う。

機械を使う場合には8〜10時間程度。

そして酸化酵素が活性化した茶葉に圧力をかけながら揉んで酸化を促進し、酸化反応が均一に進むようにする「揉捻(じゅうねん)」という工程を経て、特有の華やかな香りや色合いが生み出される。

 

「後発酵茶」は、茶葉を加熱して酸化酵素の働きを止めた後、乳酸菌や酵母などの微生物の働きを利用して発酵させてつくるもので、中国のプーアール茶が有名です。

 

【プーアール茶】

中国雲南省が原産地。

茶葉に熱を加えて酸化酵素の働きを止めた後、手でもみ、水分を含んた多湿状態で微生物を繁殖させ、発酵させてつくられる。

熟成された香りと味わいが特徴で、お茶を淹れた際の水色は濃厚。

脂肪分解作用があるとしてダイエットに役立つと期待される。

長期保存ができ、年代物にはヴィンテージワインのように高い価値が付けられる。

 

※写真はPhoto ACより「プーアール茶」

 

世界的にも珍しい後発酵茶ですが、日本では4種類が伝統的につくられており、そのうち3つが四国を産地としています。

微生物で発酵させた後、再び発酵させる二段発酵茶は、世界でも碁石茶と石鎚黒茶の2例しか確認されていないとも言われています。

 

【阿波晩茶】(徳島)

山間にある上勝町で、古くから農家が自家用につくってきた。

新芽ではなく、夏の暑い時期にしっかり厚みの出た葉を摘み取ってつくる。

釜茹でした茶葉を樽の中で2週間から1カ月ほど漬け込み発酵させる。

比較的軽い口当たりで、さっぱりとした酸味が特徴。

家庭により発酵度合いが異なり、味や香りにバラエティがある。

2021年に国の重要無形民俗文化財に指定。

 

※写真はPhoto ACより「阿波番茶」

 

【碁⽯茶】(高知)

山間にある大豊町で、400年以上受け継がれてきた伝統製法によりつくられる。

茶葉を蒸してカビを付け、数日間寝かせて漬け込む。

カビと乳酸菌の二段発酵で、渋みがあり酸味が強め。

最盛期は年間100トンもの生産量があったが、昭和50年代には生産者が1軒のみに。

近年の健康ブームで再注目され、現在は生産者組合により管理や研究が行われている。

 

【⽯鎚(いしづち)黒茶】(愛媛)

西条市小松町の石鎚地区に古くから伝わる“幻のお茶”。

茶葉を蒸して最初の発酵をさせ、もみ込みという作業を経て、空気を抜き2度目の発酵をさせ天日干ししてつくる。

渋みがあり酸味が強め。

過疎化による生産者の減少で1996年には最後の1軒が自家用につくるのみとなっていた。

2023年に石鎚黒茶の製造技術が国の重要無形民俗文化財に指定され、広く知られるようになった。

 

【バタバタ茶】(富山)

山村の朝日町で、真夏の一番暑い時期に約1カ月かけてつくられる。

茶葉を加熱した後、室(むろ)に入れ、2~3日に1回切り返しを行いながら発酵させ、天日干しして乾燥させ発酵を止めてつくる。

お茶を茶筅で泡立てて飲む動作が慌ただしいことからその名が付いた。

1977年までは福井県若狭町で、1991年までは富山県小杉町でつくられていた文化を伝承しようと、30年前に朝日町商工会が製造に取り組み始め、技術を受け継いでいる。

 

※写真はPhoto ACより「バタバタ茶」

 

<参考サイト>

・お茶の発酵とは?緑茶・紅茶・烏龍茶の違いをもたらす発酵の正体

https://shop.senchado.jp/blogs/ocha/20210329_11?srsltid=AfmBOorgriLGqLCwQPd8nQMuQeV5eED02sqwdYiYdW2rz8Wj7Bx8-xYb

・お茶の違いは、「発酵」の違いです

https://www.ochalabo.com/knowledge/knowledge20141205.html

・中国茶の種類 普洱茶(プーアールチャ)

https://www.ocha.tv/varieties/chinesetea_varieties/puaru/

・プーアール茶

https://himitsu.wakasa.jp/contents/puerh-tea/

・どこから来たのか、誰も知らない発酵茶【四国に伝わる伝統、後発酵茶をめぐる旅 VOL.01】

https://haccola.jp/2018_05_16_7070/

・空海が関係している? 研究者・堀江祐範さんに聞いた「後発酵茶」を巡る乳酸発酵ミステリー

https://shop.senchado.jp/blogs/staff-column/220222_fermentation_tea?srsltid=AfmBOop4SLHkI1VF28xwq09etoRa08fwGJrdhzMTj1P1ptElD9PGpVMW

・次代に伝える、阿波晩茶

https://www.east-tokushima.jp/feature/detail.php?id=189

・手と自然が作り続けて400年。日本で唯一の伝統発酵茶〈碁石茶〉

https://kurashinohakko-tsushin.jp/article/12450/

・世界でも珍しい二段発酵茶 奇跡の復活を遂げた石鎚のおばあちゃん達

https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00266/020900017/

・山村で続く暮らしの文化バタバタ茶

https://www.asahi-tabi.com/sanpo/2023/11/21/2312/

 

 

 


 

④ 爽やかな酸味の健康ドリンク・乳酸菌飲料

 

腸活などで乳酸菌をドリンクから毎日摂取している人も多いのではないでしょうか?

乳を乳酸菌で発酵している飲料は、乳に豊富に含まれる良質なタンパク質や乳糖が分解され、またカルシウムも体内に吸収されやすくなっています。

これらは「発酵乳」「乳酸菌飲料」の大きく2つに分類できます。

「発酵乳」は、乳酸菌・酵母数1000万以上、無脂乳固形分が8.0%以上のもので、ヨーグルトや飲むヨーグルトです。

「乳酸菌飲料」は、乳酸菌・酵母数100万以上、無脂乳固形分が8.0%未満のもの。

そのうち無脂乳固形分が3%以上のものを「乳製品乳酸菌飲料」と呼び、ヤクルトやカルピスなどが有名です。

それぞれの製法について調べてみました。

 

【ヨーグルト、飲むヨーグルト】

牛乳などの乳を乳酸菌や酵母の働きで発酵させてつくる。

発酵の過程で、乳酸菌が乳糖を分解して生成した乳酸により、乳に含まれるカゼインというタンパク質が固まってできる。

原料をタンクで発酵させてから容器に詰める「前発酵」と、原料を容器に詰めてから発酵させる「後発酵」があり、「前発酵」は飲むタイプのヨーグルト、「後発酵」は食べるタイプのヨーグルトとなる。

飲むヨーグルトは液糖や果汁などを加えて飲みやすくしたものが多い。

 

 

【カルピス】

生乳から脂肪分を取り除いた脱脂乳に、乳酸菌と酵母からなる微生物集団の「カルピス菌」を加えて一次発酵を行い、さらに砂糖を加え二次発酵させてつくる。

100年以上ほぼ変わらない製法で、カルピス菌も受け継がれているとのこと。

 

※「カルピス」はアサヒ飲料株式会社の登録商標です。

 

 

【ヤクルト】

粉ミルクをお湯で溶かして仕込乳をつくり、加熱殺菌して、培養タンクに「乳酸菌シロタ株」と一緒に入れて培養し、シロップ液を混ぜて調合。

容器に入れて密封する。

 

※「ヤクルト」は株式会社ヤクルト本社の登録商標です。

 

 

<参考サイト>

・【乳酸菌飲料を比較!】乳酸菌飲料と発酵乳の違いとは?

https://nutriworks.jp/post/columns/785

・乳酸菌の機能性~ヨーグルト・乳酸菌飲料でおいしく健康!~

https://www.alic.go.jp/joho-c/joho05_002972.html

・「ヤクルト」ができるまで

https://www.yakult.co.jp/visit/make/

 

 

 


 

⑤ 効率よく栄養が摂れる酵素ドリンクとは?

 

健康に良い飲料として「酵素ドリンク」というものを見たり聞いたりされたことがあるかと思います。

酵素ドリンクとは酵素を摂取できるドリンクではなく、野菜や果物を発酵させた飲料で、酵素の働きによりつくられた植物発酵エキスのことを指します。

酵素ドリンクの発酵に用いられる微生物の代表的なものは、乳酸菌、酵母菌、酢酸菌、麹菌です。

発酵の過程で微生物の酵素によって原料の栄養素が分解され消化・吸収しやすい状態になっており、内臓への負担を軽減しながらエネルギー源となる糖を効率よく摂取できるとされています。

また発酵させることにより栄養価アップ、香りや風味が増す、保存性が高まるなどのメリットもあります。

 

 

<参考サイト>

・【徹底比較】酵素ドリンクのおすすめ人気ランキング【2024年11月】

https://my-best.com/47

・酵素ドリンクってどんなもの?飲むなら朝と夜どっちがいい?

https://www.esthepro-labo.com/column/inner-beauty/enzymedrink2312/

・酵素と発酵の違いって何?酵素ドリンクを発酵させると何がどう良くなる?

https://www.esthepro-labo.com/column/intestinal-activity/fermentation2402/

・人気の酵素ドリンクおすすめ21選!酵素ドリンクの正しい飲み方は?【ダイエット中の栄養補給や市販品も紹介】

https://www.ozmall.co.jp/healthcare/drink/article/29793/#:~:text=%E9%85%B5%E7%B4%A0%E3%83%89%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%82%AF%E3%81%A8%E3%81%AF%E3%80%8C%E6%A4%8D%E7%89%A9,%E3%82%A8%E3%82%AD%E3%82%B9%E3%81%AE%E3%81%93%E3%81%A8%E3%82%92%E6%8C%87%E3%81%99%E3%80%82

 

 

 


 

⑥ バラエティ豊か!世界の発酵飲料

 

世界で飲まれている発酵飲料にはどのようなものがあるか、調べてみました。

 

【酒醸(チューニャン)】(中国)

蒸したもち米に米麹と水を加え発酵させてつくる、アルコールを含む飲料。

甘酒に似てトロトロした液体の中に米粒が残っている。

甘味調味料としてエビチリや酢豚に加えたり、お湯で溶いて白玉団子を入れてデザートにしたりする。

 

【カオマーク】(タイ)

蒸したもち米に麹菌を加え発酵させてつくる、微量のアルコールを含む飲料。

常温発酵で初期の段階で乳酸発酵が起こるため軽やかな酸味がある。

おかゆ状でフルーティーな香りが特徴で、スイーツとして食べられている。

 

【ルイボスティー】(南アフリカ共和国)

南アフリカで自生しているルイボスというマメ科植物の葉を発酵してつくる発酵茶。

現地での歴史は長く、数世紀にわたり“奇跡のお茶”として飲み続けられてきたとのこと。

 

※写真はPhoto ACより「ルイボスティーの茶葉」

 

【コンブチャ】(モンゴル)

モンゴル発祥の紅茶キノコ。

砂糖を加えた紅茶や緑茶などのお茶に、スコビーと呼ばれる酵母由来の発酵菌と酢酸菌を入れて発酵させた飲み物。

 

※写真はPhoto ACより「コンブチャ」

 

【ケフィア】(コーカサス地方)

長寿地域として世界的に有名なコーカサス地方(黒海とカスピ海に挟まれたエリア)で、昔から常食されてきた、ヨーグルトに似た発酵飲料。

一般的なヨーグルトは乳酸菌のみで発酵させるのに対し、ケフィアは乳酸菌と酵母で、主に牛乳を発酵させた発酵乳。

 

【テパチェ】(メキシコ)

パイナップルの皮や芯、果肉などに、水、スパイス、黒砂糖を入れて発酵させた飲料。

メキシコでは伝統的な飲料として古くから親しまれてきた。

 

【クワス】(ロシア)

ライ麦と麦芽を発酵させたロシアの伝統的な飲み物で、わずかにアルコール分を含む。

コーラに似た色で、ライ麦でつくる黒パンをジュースにしたような、爽やかなのどごしと、独特の甘酸っぱさが特徴。

 

 

<参考サイト>

・【発酵文化から学ぶvol.2】こんなにあった!知られざる世界の発酵食

https://www.has710.com/blog/2023/03/24/column_hakko-vol2-world/

・アメリカ発酵飲料市場 スタバもコカ・コーラも注目する、モンゴル発祥の“コンブチャ”とは!?

https://diamond-rm.net/overseas/44396/

・コンブチャの一人勝ちがついに終了?発酵飲料「テパチェ」が海外で突如トレンド入り

https://front-row.jp/_ct/17563942

・ロシア伝統の微炭酸飲料クワス 夏の風物詩1缶40円

https://www.nikkei.com/article/DGXKZO49237350Q9A830C1H96A00/#:~:text=%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%81%A7%E3%81%AF%E8%A6%8B%E6%85%A3%E3%82%8C%E3%81%AA%E3%81%84%E9%A3%B2%E3%81%BF%E7%89%A9,%E3%81%8C%E6%A0%B9%E5%BC%B7%E3%81%84%E6%94%AF%E6%8C%81%E3%82%92%E9%9B%86%E3%82

 

 


 

⑦ 《美味しい小豆島の食財紹介》オリーブサーモン昆布巻き 編

 

石井製麺所では、小豆島のおいしいものをお届けしたいと考えて、今年も「(株)瀬戸の香」さんの特製佃煮を期間限定ですが販売させていただいております。

老舗の職人がつくる特製佃煮「オリーブサーモン昆布巻き」は、香川県特産のオリーブサーモンを使った昆布巻です。

釧路産一等級の昆布と、栃木県産かんぴょうを使い、手作業でひとつずつ丁寧に巻いて製造されています。

味は甘めの薄味ですが、小豆島の木桶仕込み醤油を使い、直火釜でコトコトと柔らかくとろけるように煮込まれています。

 

お正月のおせち料理にはもちろん、普段のお食事やおつまみにいかがでしょうか。

 

使用されているのは、香川県の新特産品「オリーブサーモン」。

オリーブサーモンとは、香川県産を主とした“オリーブ葉”の粉末を添加した飼料で一定期間以上養殖したサーモントラウトのことをいいます。

オリーブ葉には、ポリフェノールの一種「オレウロペイン」が豊富に含まれています。
オリーブ葉粉末を添加した飼料でサーモントラウトを飼育すると、適度な脂のノリで、さっぱりとした味わいと歯切れの良い食感への肉質改善が期待されているそうです。

  

 

《石井製麺所公式ホームページ》 https://141seimen.com/business/

 

《オリーブサーモン昆布巻き<(株)瀬戸の香>》 https://141seimen.thebase.in/items/94974914

 

 

『お!いしい けんぶんろく』について

本ブログでは、色々な産地を調べたり、食べ方を探求したり、将来的には実際に産地に行って交流を深めたり…そんなことができれば良いなと考えています。まずは勉強からと言うことで、小豆島もそのひとつですが、日本の素麺や麺類について調べながら、様々な素麺の情報を発信できれば良いなと考えています。もし、間違いなどあれば、ご指摘ください。たくさんの方の“素麺のデータベース”になればと考えています。

色々な情報を紐解きながら…なので、間違いや勘違い、伝承だと色々な解釈があったりすると思いますので、優しい気持ちで見守っていただき、一緒に学べる場にできれば幸いです。