天日干しにこだわり、手延べにこだわり、健康食を目指した新しい素麺へ

電話:0879-82-2740

FAX:0879-82-6014

Twitter
Facebook

2026年2月

2026年2月

石井製麺所通信

2026年2月23日 【Vol.76】こまめのまめ知識/⼩⾖島の⾷品産業について研究してみる

 

 

【お!いしい けんぶんろく】 Vol.76

こまめのまめ知識/⼩⾖島の⾷品産業について研究してみる

 

 

 

ここ数日、春めいた陽気…というよりももうすぐ夏?!というような気温の日が続きます。

素麺づくりにとって気温の変化は要注意ですが、観光される方にとっては気持ちの良い日ですよね。

小豆島にとって2月は観光オフシーズンで観光客数もかなり少なくなると聞きました。

逆に言えば3月からは観光シーズンに突入。

小豆島への観光客の方が増えてくると、島のあちらこちらで毎週のようにイベントやお祭りなどが開催されて賑わいも増えてくるので、私もとても楽しみにしています。

 

さて、今回のブログでは、「せっかく小豆島に来たのだから食品工場見学やお土産物を買って帰りたい」という観光客の方に向けた情報になればと書いてみました。

小豆島には絶景ポイントや自然を満喫できるスポットも数多くありますが、やはり食の島。

小豆島の食を楽しんでいただければと思います。

とはいえ、飲食店さんのことを多く知っているわけではありませんので、今回は食品産業(会社)にまつわる見所、立ち寄り処をご紹介したいと思います。

 

皆さんは、観光旅行の地で目的地を探されるとき、今ならスマホアプリが欠かせませんよね。

石井製麺所でもホームページを公開して、Googleマップにも登録しているからか見学を希望される観光客の方が増えました。

 

※以前にブログで書きましたが、石井製麺所は小さな製麺所で、見学を前提とした工場設備になっていませんし、人手もなく一般の方のご案内などもできません。

事前にご連絡をいただいた場合など、可能な範囲でのご対応となることをご了承ください。

時間によっては、ご希望の素麵などございましたら販売させていただきますが、特価販売は行っておりませんので、あらかじめご了承ください。

 

島の中では、大手の企業や小規模な工場でも観光客の方を受け入れてくれるところもたくさんあるようです。

直売所を併設されていたり、見学や体験コーナーもあったり、歴史を学ぶことができる場所もあるようです。

小豆島の役場からの情報発信などで、見所なども紹介してくれていますが、事前にどこに行くか、行くことが可能かなど、ぜひ準備をして伺ってみてくださいね。

今回のブログでは、行って楽しい、行って美味しい場所をご紹介させていただきます。

島巡りの情報源に、ご活用いただければ。

春が待ち遠しいですね。

 

あくまでも私の個人的見解や知っている範囲での情報ですので、いろいろな情報を参考にしながらお楽しみください。

 

※写真はPhotoACより

 

【目次】

① 小豆島が誇る食品産業の歴史と現状

② 特産品が手に入るお店や体験スポット紹介

③ 《美味しい小豆島の食財紹介》 小豆島の食文化を支える「香川県産業技術センター発酵食品研究所」 編

 


 

① 小豆島が誇る食品産業の歴史と現状

 

小豆島には、素麺のほかにもいろいろな特産品があります。

「醤油」「つくだ煮」「オリーブオイル」の3品目には、地域食品ブランドの表示基準である「本場の本物」に認定されている商品もあります。

素麺・醤油・つくだ煮・オリーブは「小豆島四大食品産業」と呼ばれますが、日本を代表するかどや製油の「ごま油」も小豆島を代表する食品です。

 

小豆島でつくられる醤油・つくだ煮・オリーブ・ごま油について、それぞれの歴史と現状を調べてみました。

 

【醤油】

小豆島は江戸時代から約400年つづく醬油の産地。

日本の四大醬油産地のひとつ(他、千葉県野田、千葉県銚子、兵庫県龍野)でもあります。

明治時代末頃には小豆島だけでも約400軒の蔵元があったとのことですが、その後、吸収合併を繰り返し、現在は大小約20軒の醤油会社(蔵元)があるそうです。

 

海に囲まれておりもともと製塩業が盛んでしたが、瀬戸内の各地で塩が生産されたため、過剰となってしまった塩を原料として活かせる醤油づくりが始められたとされています。

小豆島の醤油づくりの起源は諸説あるそうですが、大阪城を築城するための石材を切り出す部隊が持っていたのが醤油の前身となる調味料で、小豆島の人がその製法を学んだことが始まりだそうです。

 

穏やかな気候が醤油づくりに不可欠な麹(こうじ)の発酵に適していること、天下の台所である大阪に近いこと、大豆や小麦などの原料の運送にも便利な立地であることなどから、醬油の産地として発展を遂げたと考えられています。

 

色やコク、香りがよい島の醬油は、昔から木桶(こが)と呼ばれる巨大な杉の桶を使って醸造(発酵・熟成)されてきました。

現在、日本にある木桶のうち半数にあたる約1000本が小豆島にあり、島内のいくつかの醤油会社で活躍しているそうです。

 

木桶(こが)の大きさは、上部の直径が約2.2メートル、深さ約1.7メートル、容量約32石(5800リットル)。

古いものは100年以上使いこまれているものもあり、100~200種類もの酵母菌や乳酸菌といった微生物が棲み着くことで、味わいやうま味を引き出せるそうです。

 

それだけの醤油会社があっても、全てに特色があり個性が違います。

九州、中四国、関西、中部、関東地区向けなど各醤油蔵の出荷先や用途に合わせて味に差があり、醤油会社ごとに独自の特色を出し、切磋琢磨しながら様々な醤油をつくり続けておられます。

一般的なスタンダードな薄口・濃い口・たまり醤油をはじめ、化学調味料、合成保存料、合成着色料などは一切使用せず、1~2年かけてゆっくり発酵・熟成させてつくられるもの、一度仕込んだ醤油をもとにさらに仕込む「再仕込み醤油」、海外向け醤油など本当に千差万別な醤油があります。

また、昔ながらの木桶仕込みだけでなく、最先端の技術・エビデンスを活用して効率良く醤油をつくる技術や特許も持っており、「グルテンフリーの醤油」や「オリーブ酵母で仕込む醤油」など、バラエティに富んだ醤油もつくられています。

さらには醤油をベースに各醤油会社の得意分野にあわせて、出汁の素やめんつゆ、ポン酢、ドレッシングなど家庭になくてはならない調味料も開発が行われています。

 

※写真はPhotoACより

 

【つくだ煮】

小豆島のつくだ煮産業は、太平洋戦争後の1945年(昭和20年)9月26日、食糧難の時代に、特産品である醤油を活用した島の経済復興を目的として、醤油業者が芋のつるを醤油で煮込んだつくだ煮を開発したところから始まったそうです。

当初は従業員わずか5人でしたが、翌1946年から昆布やのりなどの原料も入手でき、業者数も増加しました。

 

その後、全国各地の農林水産品を原料に、素材の個性を最大限に引き出す様々な製品が生み出されています。

またニーズに合わせて減塩製品なども登場するなど多様化しています。

 

「本場の本物」認定品は、すべて小豆島産の良質な醤油を使用しており、素材は30年以上にわたり使われ続けている昆布、のり、わかめ、しいたけ、おじゃこちりめん、きゃらぶきの6品目だけに厳選しています。

 

具材へのこだわりはもちろん、製造技術に多くの特徴を持つ会社もあります。

化学調味料・合成保存料・合成着色料を一切使用せず、自然そのままの味わいで安心して食べられるつくだ煮の製造にこだわる工場から、最近では「宇宙食」としてのつくだ煮製造技術を持つ会社もあります。

 

「オリーブの佃煮」や「鶏そぼろ煮(つくだ煮)」などを製造する「小豆島食品株式会社」さんは、昔ながらの手づくりのつくだ煮で有名です。

こちらでは、島に寄港する豪華客船の乗客をはじめとする島への観光客の方の見学対応や、工場での直売なども行っておられます。

原料は徹底的にこだわり、製法もひとつひとつが丁寧で、その全てのこだわりが優しい味わいに現れています。

私も工場へお邪魔したことがあります。

つくだ煮の薫りが漂う工場で、できたてホヤホヤのつくだ煮を試食させていただきましたが、「つくだ煮ってこんなに美味しいものなのか」と感動したのを覚えています。

 

醤油やつくだ煮の製造を間近で見ることができるのも、産地ならではの良さと言えますね。

 

 

【オリーブ】

日本のオリーブ栽培は香川県が95%を占め、オリーブオイルの生産量も日本一。

品種登録されたオリーブは世界に1000種類以上あると言われるそうですが、小豆島を代表する品種はルッカ、ミッション、マンザニロ、ネバディロブランコの4種類の栽培が盛んです。

農家の中には、様々な品種を栽培されているところもあります。

小豆島オリーブオイル(エクストラバージンオリーブオイル)は、精製油や添加物をまったく加えず、オリーブの実を搾っただけのフレッシュな香りと風味が特徴です。

地元で丁寧に手摘みした新鮮な果実を、すぐさま地元の工場に運び、非加熱でつくっています。

 

小豆島にはオリーブを栽培する生産者(個人、農業法人含む)がたくさんいらっしゃいますが、先日お邪魔した「ひまわりの家」さんのように障害者雇用として農園を運営されているところもあります。

量も生産者によって大きく異なり、実の出荷用に生産される方や、自分自身でオリーブオイルの搾油まで行い、こだわりのオイルを販売される方もいらっしゃいます。

また、大手のオリーブ生産者(会社)では島産のオリーブだけでなく実を輸入して搾油したり、日本人に合うオリーブオイルを厳選して輸入し様々な美味しいオリーブオイルを販売しておられます。

オリーブの種類や収穫時期によってその風味は大きく変わるとされ、日本で育つオリーブは海外のものに比べとてもマイルドな味わいが特徴だそうです。

中には、海外のオリーブ農園と契約し、日本人に合うオリーブの育成を行っているオリーブ会社もあるそうです。

さらに、宮内庁御用達の品目に選ばれるものがあったり、世界規模のオリーブオイル品評会では毎年好成績を収める生産者の方もいらっしゃいます。

 

 

さて、日本のオリーブの歴史ですが、歴史に初めて登場するのは、安土桃山時代です。

文禄3年(1594年)、キリスト教の宣教師から豊臣秀吉への進物に、オリーブの実1樽があったそうです。

また同じ頃ポルトガルの宣教師がオリーブオイルを日本に持ち込み、蘭方医たちが「ホルト(ポルトガル)の油」と呼んで薬用に使ったと言われています。

 

香川県(讃岐地方)出身で有名な「平賀源内」もオリーブに少しご縁があったと聞きます。

日本の在来種でもあった「モガシ」を平賀源内が「オリーブ」と勘違いして、「ホルトノキ(ホルトの油が採れる木)」と名付けてしまい、現在も「モガシ」の和名は「ホルトノキ」とされています。

 

江戸時代、鎖国政策により日本ではオリーブがあまり普及しませんでしたが、幕末から明治にかけてヨーロッパを訪れた日本人が、オリーブオイルが医薬品、美容、また料理に日常的に使われているのを目にし、輸出も目論み、国内でのオリーブ栽培の取り組みが始まったそうです。

 

明治初期には、フランスからオリーブ樹の苗木が持ち込まれ、盛んに栽培実験が行われました。

その際には、ブドウ、レモン、ゴムの木、ユーカリの木などと一緒に輸入され、日本の農業と産業の活性化に繋がるようにと、オリーブ栽培の研究が進められたそうです。

 

日本での本格的な栽培が行われたのは現在の神戸で、旧外国人居留地としても有名な北野(現在の神戸北野ホテルあたり)だそうです。

しかしながら、災害や害虫の被害、オリーブを栽培する資金不足に加え、急速な市街区域の開発に伴い、日本初のオリーブ農園は終焉を迎えることになりました。

 

やがて、再びオリーブに脚光が当たる時代が来ます。

日露戦争の戦後補償で手に入れた海域で獲れる海産物の加工用にと、オリーブオイルの必要性に注目が集まりました。

国産のオリーブオイルに漬けてヨーロッパへ輸出しようと考えられ、オリーブオイルの国内製造を目指して明治41年(1908年)小豆島でオリーブの試験栽培を開始

これが現在の小豆島のオリーブ産業の礎となっています。

 

当時は、鹿児島と三重でも同時に試験栽培が行われたそうですが、さまざまな要因が重なりうまくいきませんでした。

穏やかな気候で雨の少ない小豆島では順調に生育し、幾度かの盛衰を繰り返し、今日もなおオリーブ栽培が盛んに行われています。

現在では、日本の各地でも小豆島を手本に、オリーブ樹の栽培に取り組み、地域の活力、地域産業の活性化のためや、既存の農作物からオリーブ栽培への転換を図る地域なども増えているそうですが、まだまだ小豆島のオリーブ栽培は盛んだと感じます。

 

※写真はPhotoACより

 

【ごま油】

日本では紀元前1200年頃、縄文時代末期の遺跡でごまの種子が発見されています。

その後、仏教伝来とともに大陸からごまの搾油技術が伝わり、灯油がつくられるようになったそうです。

奈良時代には栽培が始まり、食用文化も広がり始めたようです。

正倉院文書には、米や麦の粉を蜜でからめてごま油で揚げた、かりんとうのような菓子があったという記述があるそうです。

 

平安時代の辞書「倭名類聚抄(わみょうるいじゅしょう)」には、「油飯(あぶらいい)」という料理の解説として「ごま油にて飯を炊く」との旨が書かれていて、ご飯を炊くときに水と一緒にごま油を入れていたと推測できるとか。

食べることができたのは貴族だけで、ごま油は庶民にはまだまだ手の届かないものだったようです。

 

鎌倉時代に中国から伝わったすり鉢が普及したことから、室町時代にはごま料理の幅が広がったと言われます。

室町時代の書とされる「大草家料理書」には、鯛南蛮焼のつくり方にごま油の記述が見られるそうです。

 

江戸時代の初期に黄檗宗の開祖である隠元禅師が中国から伝えた「普茶料理(ふちゃりょうり)」という精進料理には、ごま油を用いた揚げ物などのメニューがあり、現代でも親しまれている南部胡麻煎餅や、ごま和え、ごま豆腐などの料理も誕生したようです。

明治時代になると、料亭やてんぷら店の広がりに伴い、ごま油が一般に普及していったようです。

 

小豆島の手延べ素麺づくりに欠かせないごま油をつくるかどや製油さんは、江戸時代末期の1858年(安政5年)、小豆島で創業されました。

店舗と工場が交差点の角にあったことから「かどや」の名が付いたそうです。

 

昭和32年(1957年)、東日本地区の代理店である小澤商店と共同で出資して、東京の品川に本社を置き、全国に事業を拡大しました。

現在、ごま油の国内シェア50%以上を占めており、国内流通する量のほとんどを小豆島にある大規模工場で生産しておられましたが、2020年春頃から千葉県袖ケ浦の新工場も稼働されているそうです。

 

工場は、石井製麺所がある小豆島町と反対側にある小豆島のもうひとつの町、土庄町の港の近くにあります。

土庄町には高松や岡山から港にフェリーが入ってくる航路がありますが、着岸前には目の前に大きく広がる工場を見ることができます。

風向きによってはごまのよい香りが町中に漂います。

 

ごま油には、ごま油100%の「純正ごま油」と、大豆や菜類などの食用油をブレンドしてつくった「調合ごま油」の2種類があるそうです。

現在は、「特定保健用食品」の許可を得た「トクホのごま油」も販売しておられます。

かどやの「純正ごま油」の原料は、ごま100%。良質なごまならではの香りや味、栄養価の高さが特徴です。

 

かどや製油では、ごまを通した小豆島の活性化を目指し、地元生産者や土庄町と共に「小豆島ごまのみらいプロジェクト」を2023年に立ち上げました。

“ごまで繋がる持続可能な島”を掲げ、国産ごまを復活させて小豆島を盛り上げ、雇用創出や休耕地の活用といった社会課題解決を目指す地域創生プロジェクトです。

2024年には、土庄町内の休耕地を活用し、試験的にごまの栽培を開始しました。栽培委託先である農業集団「小豆島 陽当の里 伊喜末」と連携し、種まきや収穫体験はもちろん、小学校での食育授業や、ごまを活用した給食提供などの取り組みを実施しているそうです。

 

以前に工場見学をさせていただいた時に、ごま・ごま油について工場の方にお話しを伺うことができました。

ごま油の効能の素晴らしさ、素麺との相性の良さ、工場での取り組みなどとても参考になるお話しばかりでした。

また、工場で働く方のほとんどが小豆島ご出身の方と聞き、島での雇用を大きく支えておられるんだと感じます。

石井製麺所では、郷土愛にあふれたかどや精油のごま油を使い、手延べ素麺を丹精込めてつくっています。

 

※写真はPhotoACより

 

<参考サイト>

・本場の本物  現在の認定品目

https://honbamon.com/product/index.html/page/2

・小豆島ってどんな島?(産業)

https://shodoshima.or.jp/what/industry/

・小豆島町の特産品 本場の本物

https://www.town.shodoshima.lg.jp/gyousei/kakuka/shokokanko/4/899.html

・産業について

https://www.town.shodoshima.lg.jp/kanko/other_info/specialty/3410.html

・【オリーブ】の種類と旬の時期、選び方のコツを解説。特産地はどこ?

https://www.olive-hitomawashi.com/column/2018/11/post-3164.html

・オリーブの歴史

https://www.1st-olive.com/guide/story/

・オリーブの起源と歴史

https://www.healthyolive.com/olive-history/

・人間とオリーブの3000年を超える歴史とその関係性

https://www.nippon-olive.co.jp/contents/tree/%E3%82%AA%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%96%E3%81%AE%E6%AD%B4%E5%8F%B2/

・オリーブの歴史と品質

https://www.my-kagawa.jp/feature/olive110/quality

・日本のオリーブ・歴史

https://www.healthyolive.com/olive-history/japan.html

・世界に誇る「小豆島産オリーブ」110年の歴史

https://www.guidoor.jp/media/shodoshima-olive/

・道の駅 小豆島オリーブ公園 公式サイト

https://www.olive-pk.jp/index.html

・ホルトノキ(Wikipedia)

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9B%E3%83%AB%E3%83%88%E3%83%8E%E3%82%AD

・ごま油の豆知識

https://www.nisshin-oillio.com/goods/goma/knowledge/import.php

・ごま油のお話し

https://www.oil.or.jp/info/59/page01.html

・かどや製油株式会社

https://www.kadoya.com/specialty/pure/

・日本を代表するごま油!小豆島のかどや製油の歴史

https://humoto.jp/skanko/page-279/

・「かどや製油」ごま油一筋で159年栄える秘密

https://toyokeizai.net/articles/-/178988

・食の原点 小豆島

http://shodoshima-food.com/?page_id=38

・日本一の生産量「ごま油」

https://furusato-tonosho.furusato-basic.com/features/detail/27

 

 

 


 

② 特産品が手に入るお店や体験スポット紹介

 

小豆島で、特産の醤油・つくだ煮・オリーブ・ごま油が手に入るお店や体験スポットなどを調べてみました。

私が調べられる一部ですが、他にもたくさんの見所がありますので、ご参考までに。

また、手延べ素麺については、以前の記事で箸分け体験ができるスポットを紹介していますので、こちらも参考にしていただければと思います。

【Vol.70】こまめのまめ知識/秋の小豆島観光について研究してみる

 

<参考サイト>

・小豆島旅ナビ https://shodoshima.or.jp

・Hello うまいもん 小豆島一押しの美味しいものをご紹介 - https://helloisland.dg-1.jp/umaimon

 

【土庄港観光センター】

小豆島の玄関口・土庄港のフェリー乗り場から徒歩1~3分の好立地。

レンタルサイクルや手荷物預かり、各観光施設やホテルのパンフレットなど、島の観光に便利なサービスが充実している旅の拠点。

広々とした売店では、常時約800種類と島内トップクラスの品揃えのお土産ものが並びます。

 

※写真はPhotoACより

 

<参考サイト>

・土庄港観光センター https://kankocenter.s-olive.co.jp/

 

【小豆島ふるさと村】

池田湾に面した場所にあり、遊ぶ・体験する・泊まる・食べる・買う、のすべてを楽しむことができる複合施設「海の駅・道の駅小豆島ふるさと村」

売店では、醤油、素麺、オリーブ関連の商品はもちろん、お土産におすすめの小豆島グッズなども揃います。

お土産を買い逃した!という方にも安心なオンラインショッピングもありますよ。

 

※写真はPhotoACより

 

<参考サイト>

・小豆島ふるさと村 https://www.shodoshima.jp/

 

【かまとこ】

「二十四の瞳映画村」の真正面に店舗を構える、小豆島の美味しいものが集まる場所。

小豆島の地魚の干物やオリーブ製品、お醤油や佃煮などが買えるほか、イートインでは、揚げたてのじゃこ天、島メンチカツや中山千枚田でとれたお米の島むすび、オリジナルのソフトクリームなども味わえます。

 

※写真はPhotoACより

 

<参考サイト>

・小豆島の台所 かまとこ https://www.camatoco.com

 

<醤油>

【醬の郷(ひしおのさと)】

小豆島の地場産業である醤油とつくだ煮の工場が集中するエリア。

明治時代に建てられた醬油蔵の漆喰の白壁が、風情ある景観を生んでいます。

醬の郷にある「マルキン醤油記念館」では、小豆島独自の醬油の製法が紹介されており、醤油を使ったグルメも堪能できます。

道沿いに立ち並ぶ醤油蔵の脇を散策でき、多くの醤油蔵やつくだ煮会社のアンテナショップを巡ることもできます。

醤油蔵から漂う“もろみ”の薫りをかぐと、小豆島だな〜と感じます。

 

※写真はPhotoACより

 

<参考サイト>

・醤の郷(ひしおのさと) https://shodoshima.or.jp/sightseeing/detail.php?id=270&c=2

・マルキン醤油記念館 https://marukin.moritakk.com/kinenkan/

 

【丸島醤油株式会社】

寒霞渓へ向かう神懸通にあり、国産の有機原料を木桶で醸造した国産有機醤油や、木桶で3〜4年醸造する濃厚な再仕込醤油をはじめ、「かつお・昆布入りだしの素」など各種調味料を製造。

直売所では、醤油やだしの素のお味見もできます。

 

<参考サイト>

・丸島醤油株式会社 https://www.marusima.co.jp/

 

【ヤマサン醤油株式会社】

創業1846年(弘化3年)の老舗で、伝統を守りつつ新しい技術を取り入れてこだわりの醤油を製造、またオリーブ栽培にも取り組んでいます。

建物は18棟が登録有形文化財に登録されており、「お土産処麹部屋」のどっしりとした重みと懐かしさを感じられる店内には、醤油とオリーブのこだわりの自社製品が並びます。

 

<参考サイト>

・ヤマサン醤油株式会社(ネットショップ) https://yamasanshoyu.co.jp/

 

【ヤマロク醤油】

醤油の文化を子どもや孫の次世代に残すための「木桶職人復活プロジェクト」に取り組む、老舗醬油製造会社。

予約不要・無料で「天然もろみ蔵」の見学体験を受け入れています。

軒先スペースには、天然醤油の味と香りを引き出す「焼き餅」や、オリジナルの「醤油デザート」などが味わえる「やまろく茶屋」を併設。

 

<参考サイト>

・ヤマロク醤油 https://yama-roku.net/

 

 

<つくだ煮>

【つくだ煮の駅 瀬戸よ志】

つくだ煮の老舗である安田食品の直営店。

自慢の「昆布茶佃煮」「梅佃煮」をはじめとした試食ができます。

寒霞渓が望める2階には食事処もあり、つくだ煮を使ったおむすびや定食、小豆島産素麺、特製ひしお丼などを味わえます。

 

<参考サイト>

・つくだ煮の駅瀬戸よ志 https://www.yasudanotukudani.co.jp/

 

 

【タケサン記念館 小豆島佃煮の郷 一徳庵】

「小豆島佃煮の父」と称される武部吉次が信念と情熱を注いだ、小豆島の醤油とつくだ煮の発展の軌跡を、映像やパネル展示などで紹介しています。

一徳庵の建物は、戦前は醤油の醸造蔵であり、創業当時に佃煮工場として使われていた建物を改装したもの。

 

<参考サイト>

・タケサン記念館 一徳庵 https://ittokuan.com/

 

【京宝亭】

佃煮の老舗である宝食品のアンテナショップとして、カフェやミュージアムを展開しています。

明治31年に建てられた元醤油蔵の、和モダンで落ち着いた雰囲気の漂う空間に、伝統製法で手間ひまかけてつくられたつくだ煮やちりめん山椒をはじめとする島のグルメから工芸品まで、選りすぐりの品が揃っています。

 

<参考サイト>

・京宝亭 https://kyohotei.co.jp/

 

<オリーブ>

【道の駅小豆島オリーブ公園】

瀬戸内海を見下ろす小高い丘に、世界各国の品種が植えられたオリーブ畑が広がる道の駅。

世界でも珍しい品種や有名な品種など多種多様です。

売店では、小豆島の生産者がつくったエキストラバージンオリーブオイルや世界のオリーブオイルが購入できます。

また、オリーブを使った化粧品や加工品、お菓子類なども購入でき、オリーブ関連の商品は他所よりも多く取り扱っておられます。

また団体予約制レストラン「レストラン サン・オリーブ」では、小豆島のご当地食材にこだわった料理が味わえます。

 

さらに実写版映画「魔女の宅急便」で使用された『グーチョキパン屋』 のロケセットをそのまま使用して、映画の世界観を楽しむように ハンドメイドのフラワーアクセサリーと雑貨を販売するお店も併設されています。

 

敷地内には、観光スポットのひとつ「風の丘のギリシャ風車」、大変貴重な「天皇陛下御手播種のオリーブ」、人気の「幸せのオリーブ色のポスト」もあり、お隣の「小豆島オリーブ園」とあわせて、一日楽しめるエリアです。

 

※写真はPhotoACより

 

<参考サイト>

・道の駅小豆島オリーブ公園 https://www.olive-pk.jp/index.html

 

【小豆島オリーブ園】

全国で最初にオリーブ栽培に成功した、日本のオリーブ栽培発祥の地。

3ヘクタールの敷地には、日本最古のオリーブの原木を含む約2,000本のオリーブが植えられています。

世界各国のオリーブオイルをブレンドしてオリジナルオイルづくり体験も。

 

※写真はPhotoACより

<参考サイト>

・小豆島オリーブ園 https://www.1st-olive.com/guide/

 

【小豆島岬工房】

オリーブ専業農家。

オリーブ畑と搾油工場の見学会を随時開催しているほか、毎年秋にはオリーブの収穫体験会も。

搾油工場に隣接する直販ショップでは、オリジナルの国産オリーブオイル、スペイン産をはじめとする厳選輸入した外国産オリーブオイル、オリジナルのオリーブオイルの化粧品などが購入できます。

 

 

<参考サイト>

・小豆島岬工房 https://misaki-koubou.jp/

 

<ごま油>

【かどや製油 資料展示室「今昔館」】前日までの完全予約制(人数制限有)

1858年(安政5年)の創業以来、発祥の地である小豆島でごま油をつくり続けるかどや製油さんの工場内にある資料展示室。

ごま油の製造工程や歴史を学んだり、テイスティングを体験したりできます。

2026年2月20日から、創業の地・小豆島から出発して全国9都市をキッチンカーで巡る新プロジェクト「かどやのごまたび」がスタート。

主食・主菜・副菜すべてのお料理に純正ごま油を使用した、香りとコクを楽しめるランチBOXや、各地の食品メーカーとコラボレーションしたご当地限定スープが味わえるそうです。

 

 

<参考サイト>

・ごま油資料展示室見学 -かどや製油- https://shodoshima.or.jp/sightseeing/detail.php?id=163&c=2

・かどや製油の資料展示室 今昔館のご案内 https://www.kadoya.com/enjoy/page04.html

 

 


 

③ 《美味しい小豆島の食財紹介》小豆島の食文化を支える「香川県発酵食品研究所」 編

 

 

 

 

 

 

 

      

小豆島には「香川県産業技術センター発酵食品研究所」という組織があります。

明治38年に約400軒存在した醤油の蔵元と地元自治体が、連携して醸造技術の向上を目指すために設立した「組合立小豆島醤油醸造試験場」が始まりで、現在は香川県に移管されています。

醤油調味料だけでなく、佃煮などの加工品、手延べ素麵、オリーブなど、小豆島の地域食品産業全体の新商品開発や品質管理に関する支援を行っています。

また勉強会を実施し、大学や他の研究機関から仕入れた最新の情報の提供や、醤油製造に携わって日が浅い人向けの講習などを行っているそうです。

現在は、石井製麺所も大変お世話になっています。

 

地域密着型で地域における課題に取り組み成果を挙げている、住民との関わりが見える、などが評価され、平成24年度には「地域づくり総務大臣表彰」を受賞されています。

 

小豆島にはこうした、醤油などの技術をしっかりと残す・伝える・科学する心強い味方があるのです。

 

※写真は「香川県発酵食品研究所」

 

 

<参考サイト>

・小豆島醤油の歩み

https://shima-shoyu.com/history/

・香川県産業技術センター発酵食品研究所(動画ですので音量などご注意ください)

https://www.youtube.com/watch?v=iQtjaoQwpY0

 

 

 

 

 

 

 

 

 

《石井製麺所オンラインショップ》 https://141seimen.thebase.in

 

 

 

 

『お!いしい けんぶんろく』について

本ブログでは、色々な産地を調べたり、食べ方を探求したり、将来的には実際に産地に行って交流を深めたり…そんなことができれば良いなと考えています。まずは勉強からと言うことで、小豆島もそのひとつですが、日本の素麺や麺類について調べながら、様々な素麺の情報を発信できれば良いなと考えています。もし、間違いなどあれば、ご指摘ください。たくさんの方の“素麺のデータベース”になればと考えています。

色々な情報を紐解きながら…なので、間違いや勘違い、伝承だと色々な解釈があったりすると思いますので、優しい気持ちで見守っていただき、一緒に学べる場にできれば幸いです。

 

石井製麺所通信

2026年2月9日 【Vol.75】こまめのまめ知識/食品衛生について研究してみる

 

 

【お!いしい けんぶんろく】 Vol.75

こまめのまめ知識/食品衛生について研究してみる

 

 

 

昨年末、石井製麺所の手延べ素麺をご販売くださる商社様が工場視察、見学にいらっしゃいました。

毎年、数件のOEMをご依頼くださる企業様や販売商社様がお越しになります。

衛生面に対する対策や使用している機械類の管理、製品の保存環境などを主にご確認いただきます。

 

石井製麺所では、全国乾麺協同組合連合会が設けるHACCPの基準について研修を受講し、その基準に準じた管理を行っています。

機械類は古いものが多く、工場の建物も重ねた時間を感じる見た目ですが、普段から衛生管理、なかでも異物混入対策には気を使っているつもりです。

また、石井製麺所では小麦粉以外の食品原料を混ぜて練り込む商品も多いため、毎日の機械の清掃は丁寧に行っています。

 

それでも、やはり食品衛生の専門家に直接、ご確認いただくことが何より大切だと考えております。私たちだけでは気づけない盲点、危険の可能性をご指摘いただくことは勉強になりますし、結果、お客様への安全につながります。

 

美味しい素麺づくりというのは製麺所にとって至上命題ではありますが、安全な素麺をお届けすることは、食品製造会社にとって必須のことです。

 

昨年は石井製麺所にとっても、湿度管理や温度管理なども大変で、製品の品質管理が難しい年でした。

取り引きが増える中で、視察も増える今だからこそ、改めて食品衛生について考えてみたいと思い、今回のブログのテーマにしています。

業界基準のHACCPなどもあり、取り組むべきポイントも増えましたが、日々安心して召し上がっていただけるように改めて考える機会になればと思います。

ご家庭でも役立つ知識もありますので、よろしければぜひご一読ください。

 

 

【目次】

① 衛生管理の歴史と変遷

② 食中毒の主な種類と特徴

③ 衛生管理のための対策と、HACCPについて

④ 《美味しい小豆島の食財紹介》 宝食品株式会社の『宇宙日本食』 編

 


 

① 衛生管理の歴史と変遷

 

人類の歴史において食生活の安全性はとても重要で、特に新石器時代以降、農耕の発展とともに食料の長期保存の必要性が高まると、腐敗に対処するための様々な工夫がなされるようになりました。

経験則から得られた知識を活かし、密閉や乾燥、塩蔵などの保存技術が発展しました。

 

近世に入ると、腐敗への理解は科学的観察に基づくものへとシフトしていきました。

1660年、科学者のロバート・ボイルが空気と腐敗の関係を研究し、密閉環境が腐敗を遅らせることを発見。

空気中に存在する見えない要因が腐敗に関与している可能性を示唆し、腐敗を自然現象として理解する新たな視点を提供したとのことです。

1676年、アントニ・ファン・レーウェンフックは顕微鏡を用いて微生物を観察し、腐敗に関与する微小生物の存在を明らかにしました。

当時のヨーロッパでは腐敗による中毒が問題となり、例えば腐敗した肉の販売を禁止する法律など、衛生管理に向けた規則も制定されたそうです。

 

※写真はPhotoACより

 

19世紀から20世紀にかけて科学技術は飛躍的に進化し、特に微生物学の発展が、腐敗の理解と管理に革命をもたらしました。

今日の食品保存技術の基盤は、この時期の研究成果により築かれたと言えます。

1860年代、ルイ・パスツールは、空気中の微生物が食材の腐敗を引き起こすこと、これを防ぐために加熱殺菌や密閉が有効であることを発見しました。

これにより家庭や工場での食品保存方法が根本的に変わったそうです。

また、缶詰技術や冷蔵船の開発、真空包装や科学的防腐剤の導入など、食品保存の技術が産業レベルで革新されました。

 

日本では1947年に、全国一律の衛生ルールとなる「食品衛生法」が制定されました。

当時は戦後の食料不足のなか衛生水準がとても低い状態で、大規模な食中毒が頻発していたそうです。

食品衛生法は、飲食が原因の食中毒などの発生を防止し国民の生活の衛生状態を良くするため、食品の製造・加工・販売に関する基準、必要な規制や措置を定める法律です。

 

1960年代にはアメリカで「HACCP(ハサップ)」が誕生しました。

これは「Hazard Analysis and Critical Control Point(危害要因分析・重要管理点)」 の略称です。

原料の受け入れから最終製品までのプロセスごとに、微生物・金属・化学物質の混入といった危害要因を分析・予測。

そのうえで重要となる管理点を明確にし、継続的に監視・記録するためのシステムです。

 

HACCPが生まれるきっかけとなったのは、NASAの宇宙食開発です。

宇宙空間では食中毒が致命的になるため、宇宙食には徹底的な衛生管理が求められました。

当初は、できあがった加工食品からいくつかを抜き取り、安全確認できたものだけを残す「抜取検査方式」が採用されていました。

しかし検査にクリアして最終的に残せる食品はごくわずかで、安全面でも不十分であったため、より効率よく衛生的な宇宙食を加工するため開発されたのがHACCPです。

アメリカでは1997年に義務化され、水産食品、食肉および加工品、果実や野菜、飲料など、州をまたいで取引される食品は、HACCPによる衛生管理に基づいて製造・管理されるようになったとのことです。

 

日本でも1995年に、製造基準が定められた業種を対象とした「総合衛生管理製造過程の承認制度」として、HACCPによる衛生管理がスタートしました。

さらに食品衛生法改正により、2020年からすべての食品事業者にHACCPの導入が義務付けられ、一般的な衛生管理に加えてHACCPに沿った衛生管理が必須となりました。

 

※写真はPhotoACより

 

<参考サイト>

・腐敗との闘い:人類の試行錯誤の歴史

https://ryukishouten.com/%E8%85%90%E6%95%97%E3%81%A8%E3%81%AE%E9%97%98%E3%81%84%EF%BC%9A%E4%BA%BA%E9%A1%9E%E3%81%AE%E8%A9%A6%E8%A1%8C%E9%8C%AF%E8%AA%A4%E3%81%AE%E6%AD%B4%E5%8F%B2/

・HACCP導入の歴史

https://www.foodry-web.com/haccp/history.html

・資料室「日本の食品衛生の歴史(昭和20年~30年代(1945年~1964年))」

https://www.n-shokuei.jp/town/history/nenpyo01.html

・2025年最新 食品衛生法の要点を3分で理解する

http://gemba-academy.jp/food-sanitation-law/

・HACCPによる衛生管理とは

https://www.n-shokuei.jp/eisei/haccp_a.html

 

 


 

② 食中毒の主な種類と特徴

 

食中毒の原因としては、さまざまなものがあります。

フグや毒キノコなどの自然毒や、魚介類に寄生するアニサキスなどの寄生虫もありますが、食品製造に携わる者として特に正しく知っておきたいのが、ウイルスや細菌です。

これらを原因とする食中毒は1件発生するととても多くの方に被害が及ぶこともある、恐ろしいものです。

食中毒を引き起こすウイルスや菌の代表的なものについて、調べてみました。

 

【ノロウイルス】

感染力が強く、大規模な食中毒になりやすい。

年間の食中毒患者数の約半分はノロウイルスによるもので、そのうち約6割は11月から2月に発生するとのこと。

“人から人へ”や“汚染された手指・器具”など、主に調理者を通じた食品の汚染により発生する。

調理者の健康管理や、作業前の手洗い、調理器具の消毒などが、予防につながる。

加熱により死滅(85℃~90℃で90秒間以上の加熱によりウイルスは感染力を失う)するとされる。

 

下痢、吐き気、おう吐、腹痛、発熱など、風邪に似た症状があったときは作業をしない、させない。

ノロウイルスに感染した調理従事者が食品を汚染したことが原因と疑われる事例も多く発生しています。

感染者が手洗いを不十分なまま調理すると、食品がウイルスに汚染され、その食品を食べることにより、感染が引き起こされるおそれがある。

 

【O157(腸管出血性大腸菌)】

牛などの家畜の腸内に存在し、糞などを介して肉やその他の食品に付着したり、井戸水を汚染したりする。

生肉や加熱の不十分な食品により少量で発症し、出血を伴う腸炎や溶血性尿毒症症候群(HUS)など重症化のリスクがある。

加熱により死滅するので、生肉を使った料理を避ける、肉の中心部まで十分に加熱する、などが食中毒予防につながる。

 

【カンピロバクター】

国内で発生している食中毒の中で、件数が最も多い。

家畜の腸管内にいる細菌で、生の鶏肉や牛肉の表面に付着、また肝臓(レバー)の内部にも存在する。

生肉に触れた手やまな板で野菜や他の食品を調理したり、冷蔵庫の中で保管していた肉の汁が漏れて他の食品に付着したりすると、二次汚染が起こる。

カンピロバクターが付着した調理器具や手などを洗った時、水に混ざって周囲に飛び散った程度の少量の菌からでも感染する恐れがある。

加熱により死滅するので、肉の中心部まで十分に加熱する、他の食品と調理器具や容器を分ける、肉を扱った後は十分に手を洗ってから他の食品を扱う、肉に触れた調理器具は使用後に洗浄・殺菌を行う、などが食中毒予防につながる。

 

【サルモネラ菌】

鶏卵や鶏肉をはじめ、家畜、河川や下水などにも分布する。

少量の菌数で食中毒を引き起こし、夏に増えやすい。

食中毒予防には、卵は新鮮なものを使用し、割り置きはせず冷蔵保管する、十分加熱する、などが有効。

 

【黄色ブドウ球菌】

人間の鼻腔や咽頭、腸管、傷口などに生息している。

おにぎりや寿司、弁当、総菜など、調理者の手指の傷から付着して食品上で増殖し、食中毒を引き起こす。

毒素は加熱しても残るため、食材に付けない・増やさないことが重要。

手洗い、アルコールによる消毒、手袋使用、適切な温度で管理、調理後すぐに食べる、などが予防につながる。

 

【腸炎ビブリオ】

海水中に分布し、水温15℃以上の環境で活発化するため、温かい海域で獲れる魚介類に注意が必要。

日本では過去に主要な食中毒の原因菌だったが、現在は、漁獲から販売、消費までの一貫した低温管理などにより事故や患者数は大きく減少している。

真水や加熱に弱いので、調理前の魚介類を真水(流水)でよく洗う、5℃以下で保存する、十分加熱する、よく手を洗う、調理器具の洗浄・消毒を適切に行う、などが予防につながる。

 

【ウェルシュ菌】

人や動物の大腸内常在菌で、自然界にも広く分布する。

熱に強く、酸素が少ない環境で増えるため、カレーや煮物など、大鍋で大量調理してつくり置いた食品で急速に増殖し、大規模な食中毒になりやすい。

予防には、よく混ぜながら調理する、食べるまでの時間を短くする、調理後速やかに冷却する、小分けにして保存する、などが有効。

 

【セレウス菌】

自然界に広く分布し、酸素がない状態でも活動でき、熱に強い。

28℃~35℃の温度帯で増殖しやすいため、セレウス菌による食中毒は夏場に多い

米や小麦などの穀類が汚染されていると、チャーハンやピラフなどの米飯、スパゲティや焼きそばなどの麺類が原因となって引き起こされる。

調理後、常温放置せず速やかに食べる、保管する場合は8℃以下または55℃以上を保つ、などが予防につながる。

 

【ボツリヌス菌】

自然界に存在する毒素の中で最強の毒力があるとも言われる。

熱に強く、酸素が少ない環境(密封)で増殖するため、真空パックや缶詰、瓶詰が原因食材となることが多い。

また1歳未満の赤ちゃんは乳児ボツリヌス症にかかることがあるため、ボツリヌス菌が混入している恐れのあるハチミツは与えないよう、厚生労働省から注意喚起がなされている。

 

【リステリア・モノサイトゲネス】

河川の水や動物の腸管内など環境中に広く分布する細菌。

日本ではこれまで食中毒の報告例はないが、重症化すると致死率が高い。

加熱により死滅するが、4℃以下の低温や、12%食塩濃度下でも増殖できる。

欧米では、ナチュラルチーズ、生ハム、スモークサーモンなどで集団食中毒が発生している。

冷蔵庫に長期間保存され、加熱せずそのまま食べられる食品は、注意が必要。

 

※写真はPhotoACより

 

またウイルスや細菌だけでなく、カビが食中毒の原因となることもあります。

カツオ節をつくるのに使われる「カツオブシカビ」や、ブルーチーズで知られる「青カビ」、味噌や醤油、みりん、米酢、甘酒、日本酒、焼酎、漬け物などをつくるのに使われる「麹菌」など、食品製造に役立つカビも多くある一方で、一部のカビは天然毒素を生み出します。

これを「カビ毒」と言い、現在300種類以上が知られています。

代表的なカビ毒を紹介します。

【アフラトキシン】

ピーナッツやとうもろこしなどに発生することがある。

強い発がん性を持つ。

【オクラトキシン】

コーヒー豆、穀物、干し果物などに含まれることがある。

腎臓への影響が指摘されている。

【デオキシニバレノール、ニバレノール】

小麦、大麦などに発生することがある。

消化系・免疫系への障害が報告されている。

【パツリン】

リンゴやリンゴジュースに含まれる可能性がある。

消化器系への刺激があるとされる。

 

ウイルスや細菌、カビなどの微生物は、温度・水分・栄養分の3つの条件が最適な状況になると爆発的に増殖するそうです。

反対に、どれか1つでも欠けると増殖できません。

加工段階で食材に含まれる水分を十分に抜いている乾物は、腐敗の原因となる微生物の繁殖を抑えることができるため、常温でも腐りません。

 

食物に含まれる水分は、たんぱく質や糖質と強く結合している「結合水」と、束縛されずに自由に動き回る「自由水」の2つに分けられます。

微生物が増殖に必要とするのは「自由水」です。

食品を乾燥して水分を抜いたり、自由水と結びつきやすい塩や砂糖を加えたりすることで、保存性を高めることができます。

 

手延べ素麺は、生地に塩を加え乾燥させてつくられるため、水分活性が小さく、雑菌が繁殖しにくくなり、長期保存が可能となっています。

 

水分活性とは、食品中における自由水の割合のことで、一般に1.0Awに近いほど微生物は増殖しやすくなり、反対に水分のない食品では増殖できません。

0.85Aw以下では食中毒菌は増殖できず、0.5Aw以下に抑えることができればどんな微生物でも増殖を抑制することができるそうです。

 

手延べ素麺の場合、全国乾麺協同組合連合会が発行する手引書によると、乾めん(そうめん)は、水分14.5%以下で、菌やカビの発育できないと記載されています。また、小豆島手延素麺協同組合のホームページでは、乾燥時に水分13%以下に乾燥させることが紹介されています。

弊社では乾燥時に水分計で水分量を確認しており、10%以下に乾燥させてから裁断を進めております。

 

<参考サイト>

・厚生労働省 食中毒

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/syokuchu/index.html

・食品安全委員会 食中毒予防のポイント

https://www.fsc.go.jp/sonota/shokutyudoku.html

・食中毒の基礎知識

https://pro.kao.com/jp/sanitation-navi/food_poisoning/basic/

・食中毒を起こす細菌・ウイルス一覧

https://www.mhcl.jp/microbelist.html

・食中毒を予防するには

https://www.fsc.go.jp/e-mailmagazine/sousyuhen.data/08.pdf

・食品のカビと食中毒の関係とは?家庭でできるカビ対策も紹介

https://massc.jp/blog/cleanlife/%E9%A3%9F%E5%93%81%E3%81%AE%E3%82%AB%E3%83%93%E3%81%A8%E9%A3%9F%E4%B8%AD%E6%AF%92%E3%81%AE%E9%96%A2%E4%BF%82%E3%81%A8%E3%81%AF.html

・小麦のカビ毒「デオキシニバレノール」について

https://www.iph.osaka.jp/s018/content/DON_2023/20230320111654.html

・微生物の増殖を抑制するには

https://www.jnc-corp.co.jp/polylysine/about/column/growth-inhibition/

・食中毒菌発育の3要素

https://pro.kao.com/jp/sanitation-navi/food_poisoning/basic/factor/

・食品衛生を考える総合サイト

https://pro.saraya.com/sanitation/guide/info/info10.html

・乾物はなぜ腐らない?その理由や干物との違いをわかりやすく解説

https://ez-hygiene.com/article/non-perishable-dryfood/

 

 

 


 

③ 衛生管理のための対策と、HACCPについて

 

厚生労働省のホームページでは、家庭での食中毒予防の原則を下記のように紹介しています。

 

【細菌性食中毒予防の3原則】

・細菌を食べ物に「つけない」

・食べ物に付着した細菌を「増やさない」

・食べ物や調理器具に付着した細菌を「やっつける」

【ウイルス性食中毒予防の4原則】

・ウイルスを調理場内に「持ち込まない」

・食べ物や調理器具にウイルスを「ひろげない」

・食べ物にウイルスを「つけない」

・付着してしまったウイルスを加熱して「やっつける」

 

また、「食中毒を防ぐ6つのポイント」として下記を挙げ、「家庭で行うHACCP」を提案しています。

 

<食品の購入>

生鮮食品は新鮮なものを、消費期限などを確認、水分が漏れないように持ち帰る、など

 

<家庭での保存>

速やかに冷蔵庫や冷凍庫へ、詰めすぎに注意、生の肉や魚の取り扱い、など

 

<下準備>

調理場所の衛生管理、手洗い、生の肉や魚の取り扱い、室温解凍に注意、冷解凍を繰り返さない、調理器具の洗浄、など

 

<調理>

調理場所の衛生管理、十分な加熱、レンジ調理について、など

 

<食事>

手洗い、手や器具や食器の衛生管理、温度管理、室温放置しない、など

 

<残った食品>

手洗い、温め直しに注意、思い切って捨てる、など

 

※写真はPhotoACより

 

世界保健機関(WHO)が2006年に発表した「食品をより安全にするための5つの鍵」では、家庭にも食品を取り扱う事業者にも通ずるポイントを、下記の5つにまとめています。

・清潔に保つ

・生の食品と加熱済みの食品とを分ける

・よく加熱する

・安全な温度に保つ

・安全な水と原材料を使う

 

これらの一般的な衛生管理の頂点とも言えるものが、最初の章でも紹介したHACCPです。

 

HACCPとは、事業者自らが、原料受け入れ〜製造〜出荷までの全工程で危害要因を分析し、特に重要な工程を管理して製品の安全性を確保する衛生管理の手法です。

国際的な食品安全管理の基準であり、日本でもすべての食品事業者に導入が義務付けられています。

 

完成した食品の抜き取り検査によって安全性を保証しようとするのではなく、リスクとなる要素を事前に抽出し、細かく記録をつけてコントロールすることにより、すべての食品の安全性を確保するシステムです。

 

HACCPを国際基準として推進するコーデックス委員会は、HACCPシステムの導入に必要な流れを「7原則12手順」として整理しています。最初の手順1~5は、後に続く7つの原則を実行に移すための準備段階と位置付けられています。

危害要因を分析して重要な点を管理し、その管理がうまく機能していることを確認して証拠を残す、という流れです。

 

【7原則12手順】

<手順①>HACCPチームの編成

<手順②>製品説明書の作成

<手順③>意図する用途及び対象となる消費者の確認

<手順④>製造工程一覧図の作成

<手順⑤>製造工程一覧図の現場確認

<手順⑥/原則①>危害要因の分析(HA)

<手順⑦/原則②>重要管理点(CCP)の決定

<手順⑧/原則③>管理基準(CL)の設定

<手順⑨/原則④>モニタリング方法の設定

<手順⑩/原則⑤>改善措置の設定

<手順⑪/原則⑥>検証方法の設定

<手順⑫/原則⑦>記録と保存方法の設定

 

日本では、1990年代後半から大手企業を中心にHACCPの導入が始まっていましたが、中小規模の事業者には、専門知識やリソースの不足から取り組みが広がらないという課題がありました。

しかし、国内外での食品事故発生による消費者意識の高まりや、食品製造のグローバル化により国際基準への対応が急務となったことなどを受け、また東京オリンピック開催を見据え、2020年6月1日からすべての食品等事業者に、HACCPの考え方に基づく衛生管理の実施が求められることになりました。

同時に小規模事業者への配慮や円滑な導入支援策として、「営業許可業種の見直し」や「営業届出制度の創設」により行政が事業者を把握し指導できる体制が整えられ、また業界団体ごとに手引書(ガイドライン)が作成され公表されています。

 

大規模な工場などでは自社に合わせたHCCP計画を策定・運用する一方で、従業員数が50名未満程度の事業所などでは、各業界団体が作成した手引書を参考にした簡略化されたアプローチで衛生管理を行います。

具体的には、業界ごとに想定される危害要因や管理ポイントをまとめた標準的な衛生管理計画モデルに沿って、自社のやり方を定めていくという形です。

重要なポイントは押さえつつも手順を簡素化できるため、小規模でも現場で実施しやすい方法となっています。

 

※写真はPhotoACより

 

手延べ素麺の製麺所の多くは、さすがに上記の写真のような姿になると、ほとんどの作業ができなくなってしまいますね。。。

 

<参考サイト>

・厚生労働省 家庭での食中毒予防

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/syokuchu/01_00008.html

・食品を安全にする5つの鍵 -食品をより安全にするための5つの鍵マニュアル-

https://www.n-shokuei.jp/eisei/sfs_5key.html

・厚生労働省 HACCP(ハサップ)

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/haccp/index.html

・HACCPの概要 株式会社環境科学研究所

https://www.kankyokagaku.com/dcms_media/other/%E7%84%A1%E6%96%99DL%E8%B3%87%E6%96%99_HACCP%E3%81%AE%E6%A6%82%E8%A6%81%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6.pdf

・ご存知ですか?HACCP

https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11130500-Shokuhinanzenbu/haccp_leafleta.pdf

・HACCPって結局なに?日本の食品業界を変えた制度をまるごと解説!

https://www.collaboknowledge.co.jp/column/haccp

・厚生労働省 食品等事業者団体が作成した業種別手引書

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000179028_00001.html

 

 


 

④ 《美味しい小豆島の食財紹介》宝食品株式会社の『宇宙日本食』 編

 

前回のブログでは、小豆島の食品産業の紹介として「佃煮」について触れました。

その「佃煮」をメインとする食品加工会社として「宝食品株式会社」さんがあります。

こちらの佃煮会社さんでは、なんと、宇宙食をつくっておられるんです!

 

以下、宝食品株式会社ホームページより引用

 

以前より取り組んで参りました、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が推進する『宇宙日本食』として、

弊社の「ちりめん山椒」が2020年3月13日に認証されました。

国際宇宙ステーション(ISS)に滞在する宇宙飛行士の方々に、

瀬戸内産ちりめんじゃこと国産実山椒を使用した「ちりめん山椒」を食べて頂けることになりました。

「下町佃煮」 小豆島から宇宙へ🚀

認証書を見るにはこれ→  JAXA認証書  をクリック

『宇宙日本食』ロゴマークはこちら

ちりめん山椒宇宙日本食写真

 

《宝食品株式会社公式ホームページ》 https://www.takara-s.co.jp/

 

 

とのこと。

佃煮製造で培った食品加工技術を活かした素晴らしい製品開発プロジェクトですね。

素麺を宇宙食へ…はなかなか難しいでしょうが、いつか、宇宙で手延べ素麺を食べる日が来るでしょうか。

その時を楽しみにこれからも、石井製麺所では衛生面に気をつけた手延べ素麺づくりを目指してまいります。

 

 

 

《石井製麺所オンラインショップ》 https://141seimen.thebase.in

 

 

 

 

『お!いしい けんぶんろく』について

本ブログでは、色々な産地を調べたり、食べ方を探求したり、将来的には実際に産地に行って交流を深めたり…そんなことができれば良いなと考えています。まずは勉強からと言うことで、小豆島もそのひとつですが、日本の素麺や麺類について調べながら、様々な素麺の情報を発信できれば良いなと考えています。もし、間違いなどあれば、ご指摘ください。たくさんの方の“素麺のデータベース”になればと考えています。

色々な情報を紐解きながら…なので、間違いや勘違い、伝承だと色々な解釈があったりすると思いますので、優しい気持ちで見守っていただき、一緒に学べる場にできれば幸いです。