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2025年6月

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石井製麺所通信

2025年6月9日 【Vol.60】麺求者への道/食べ物と健康の関係を考えてみる<梅雨>

 

 

【お!いしい けんぶんろく】 Vol.60

麺求者への道/食べ物と健康の関係を考えてみる<梅雨>

 

 

 

昨年秋頃から色々とトラブル続きの乾燥用のボイラー。

とうとう、新しく入れ替えました!

中古ではありません!!新品です!!

 

先日、車が不調になり、変えたところでしたが、今度はボイラーです(大汗)

約40年くらい働き続きけてくれたボイラーでしたが、とうとうその役割を終えて世代交代することになりました。

他の機械も先々代、先代の頃から稼働しているものはありますが、これまで故障してもある意味“だましだまし”修理しながら使用してきましたが、今回ばかりはそうもいかず、このタイミングで新品のボイラーとなりました。

素麺会社にとって乾燥用のボイラーが安定しないというのは死活問題ですから、現状での新規設備投資に相当悩みましたが、「覚悟」を決めて導入を決めました。

これであと40年は頑張らないといけません!!

 

前回のブログでは、まだまだ本格的ではありませんが、石井製麺所で働いてくださる方を募集したいと書かせていただきました。

新しい方を受け入れるために、これまでの家族経営スタイルでなく、良い意味で一般の企業を目指して工場や環境を整えていきたいと考えています。

 

さて先日、気象庁から四国地方も梅雨入りしたと発表がありました。

その宣言は、置いといたとしても、じめっとした日というのは素麺づくりにとっても製造の難易度が格段に上がるので気が気ではありません。

またこの時期はお天気が良いと気温も上がりすぎるので、麺の乾燥が進みやすくなり、屋外から乾燥部屋への取り込むタイミングも非常に難しくなります。

ここの辺りが、職人の勘…でしょうか。

“麺の中”を想像しながら乾燥工程を考えるのですが、やはり、不安定なボイラーは製麺性を損なう恐れがあります。

この時期の美味しい素麺づくりには、安定したボイラーが欠かせない存在です

 

不安定な天候で観光には不向きな時期かもしれませんが、蒸し暑い日には、ぜひ本場の手延べ素麺を現地で召し上がってみてくださいね。

 

さて、今回のブログは、またまたまた薬膳のお話です。

薬膳には春夏秋冬だけでなく季節の変わり目として「梅雨」も、体調管理が重要な時期とされています。

色々と調べてみましたので、ご一読いただければ、蒸し暑いこの時期の健康づくりにお役立ていただければ幸いです。

 

 

写真は5月末に新しくなった素麺乾燥用のボイラーです。これであと40年は頑張らないといけません(笑)。

 

 

【目次】

① 薬膳の考え方<梅雨編>〜脾を整え湿を取り除く

② 梅雨に摂りたい「黄色」の食材

③ 梅雨に摂りたい栄養素とは?

④ 《美味しい手延べ麺の紹介》夏限定セット『瀬戸凪(せとなぎ)』

 

 


 

① 薬膳の考え方<梅雨編>~脾を整え湿を取り除く

 

梅雨は、湿気が多く体調を崩しやすい季節。

中国の伝統的な医学「中医学」では、高温多湿の季節を「長夏」と呼びます。

中国では夏の終わりから秋の湿度が高い時期のことですが、日本ではもっとも湿度の高い梅雨の時期を「長夏」とみなすそうです。

 

梅雨の時期、家の中に湿気がこもると体にも「湿」がたまりやすくなるとされます。

湿は重く粘着性があり、体の巡りを停滞させる性質があります。

湿がたまると、重だるさやむくみ、食欲不振、お腹の張りや胃もたれ、下痢などの不調などが起こりやすくなります。

このような湿気の多い時期の体調不良は「湿邪(しつじゃ)」と呼ばれ、外から入ってくる「外湿」と体内から生じる「内湿」に分かれます。

 

梅雨は、消化や水分代謝の機能全般を指す「脾(ひ)」の働きが盛んになる季節ですが、湿の影響で体の中の気血の巡りが停滞し、脾の働きが低下してしまいがち。

余分な湿を体外に排出し、脾を健やかに保つことが大切です。

 

梅雨の過ごし方としては、体内の余分な水分や湿気を取り除く、利水・利湿作用のある食材や、香りで湿気を飛ばす食材などを積極的に摂ることで、むくみや重だるさを予防します。

また、消化吸収を助ける食材を積極的に摂り、消化不良を起こしやすい冷たいものや生もの、湿を体内にため込む性質のある甘いものは控えめにして、温かい食事で胃腸を守ることが大切です。

胃腸に負担のかかる揚げものよりも、蒸したり煮たりなど消化の良い調理法がおすすめとのこと。

 

脾を強め、体内の余分な水分を取る働きがある食材は、枝豆やソラマメ、小豆、黒豆などの豆類、トウモロコシ、ハトムギ、白身魚など。

トウモロコシはヒゲごと調理して食べるとより良いそうです。

 

※写真はPhotoACより

 

利水作用のある食材は、緑豆モヤシ、冬瓜、セロリ、キュウリ、アスパラガス、アサリ、海藻類など。

冬瓜はワタごと調理して食べるのが良いとのこと。

 

※写真はPhotoACより

 

また温性で香りのある大葉、パクチー、シソ、パセリや、辛味の性質を持ち体を温めることで発汗させるショウガ、ネギ、ミツバ、ミョウガ、シシトウなども、水分排出に役立つそうです。

 

※写真はPhotoACより

 

脾の働きがもともと弱い人が、梅雨の時期に生ものや冷たいものを摂りすぎると、脾と表裏一体の関係にある「胃」のトラブルを引き起こし「冷え胃痛」になることがあります。

ニンニク、山椒、八角、クローブなどのスパイスが、胃を温めてくれるそうです。

 

※写真はPhotoACより

 

<参考サイト>

・vol.100 ジメジメした湿気を吹き飛ばせ。陰陽五行を活かした季節の食事

https://www.villalodola.jp/magazine/column-100/

・暮らしで役立つ薬膳メソッド。梅雨の時期も健やかに。おすすめの食材と食事のポイントは?

https://kunel-salon.com/food/35100/

・第2回 水はけのいい体をつくる 梅雨の薬膳ごはん

http://nesno.net/iroha/food/02/

・「ゆる薬膳」で、梅雨どきの“重だるさ”を改善。夏が来る前の体調管理/薬膳アテンダント・池田陽子さん

https://tennenseikatsu.jp/_ct/17700782

 

 

 


 

② 梅雨に摂りたい「黄色」の食材

 

梅雨は五行で言うと「土」の性質を持っています。

梅雨のほか、春夏秋冬の季節の変わり目も「土」に属します。

季節の変わり目に体調を崩しやすいのは、「土」と関係の深い「脾」が影響しているそうです。

 

自然界では土が命を育むように、人間の体では、食物を消化吸収し全身に栄養を送り届けると同時に体内の水分代謝を担う脾が、全身のエネルギーの元となる「気」を生み出しています。

脾の働きが弱まると、外からの湿を取り除くことができず、さらに脾が弱まってしまいます。

 

中医学では、梅雨に摂りたい食材の色は「黄色」とされています。

黄色い食材は「脾」の働きを強めると言われます。

また、脾に該当する五味は「甘味」ですが、白砂糖や人工甘味料の甘味ではなく、自然の甘味のある豆類や穀類などが良いそうです。

混ぜご飯や炊き込みご飯にしてもよさそうですね。

 

梅雨の養生になる黄色い食材にはどんなものがあるか、調べてみました。

見た目も明るく、食欲をそそります。

 

【トウモロコシ】

体内の余分な水分を排出し、むくみを改善するとされる。

気を補い、疲れやすさや胃腸虚弱に役立つ。

 

    

※写真はPhotoACより

 

【カボチャ】

体を温めて気を補い、体内の余分な水分を排出する。

冷え性や食欲不振、疲れやすさに役立つ。

 

※写真はPhotoACより

 

【大豆】

利尿作用により体内の余分な水分を排出する。

食欲不振や体の重だるさ、むくみに役立つ。

 

 

【ひよこ豆】

脾の働きを整え、消化器系の働きが弱っている時や便秘などに役立つ。

 

※写真はPhotoACより

 

【バナナ】

体にこもった熱を冷ます作用がある。

甘いものをよく食べる人は、体内に湿がこもりやすくなるので控えめに。

 

※写真はPhotoACより

 

【パイナップル】

利尿作用により体内の余分な水分を排出し、むくみに役立つ。

消化を促す働きで、胃もたれや食べすぎにも。

 

※写真はPhotoACより

 

また、「甘味」の性質を持つアボカド、アジ、イワシ、枝豆、米、エノキ、シイタケ、キクラゲ、タラ、エビ、マグロなどは、疲労回復や胃腸の緊張を和らげる働きがあるとのことです。

 

<参考サイト>

・梅雨に食べたい、黄色くて甘みのある食材を使った炊き込みご飯|せきねめぐみの、肩の力を抜くごはん

https://yogajournal.jp/13704

・元気がない時は黄色い食べ物を

https://www.543life.com/content/shun/post20230305.html?srsltid=AfmBOopdhmom4JtqP79iXCM6mvksWX3PgnXfx3aELex5CAVBnywq_9R3

・薬膳食材図鑑

https://www.kracie.co.jp/kampo/kampofullife/yakuzen/

・用語辞典 大豆

https://lab.yakuzenlab.net/%E9%A3%9F%E8%96%AC/%E5%8E%BB%E6%B9%BF%E9%A1%9E/%E5%88%A9%E6%B0%B4%E6%BB%B2%E6%B9%BF%E9%A1%9E/%E5%A4%A7%E8%B1%86

・暑さによる胃腸疲れに「ひよこ豆とアボカドのフムス」

https://chuigaku-cocokara.jp/magazines/2024/08/post_361/

・疲れてむくみが気になるときに「パイナップルタルト」

https://chuigaku-cocokara.jp/magazines/2019/05/post_133/

 

 

 

 

 


 

③ 梅雨に摂りたい栄養素とは?

 

梅雨の時期は、湿気が多く皮膚からの発汗がうまくできなくなり、余分な水分や熱が体内にこもり、むくみや冷え、食欲不振などの不調を引き起こすと考えられています。

また、気圧の変化や寒暖差による体温調整により、交感神経と副交感神経という2つの自律神経のバランスが乱れやすいことも、不調の原因につながるそうです。

 

梅雨を元気に過ごすために、朝食をしっかりとって生活リズムを整える、温かい飲み物を飲む、などを心がけると良いとのことです。

 

梅雨に特に意識して積極的に摂りたい栄養素と、おすすめの食材について、調べてみました。

 

【カリウム】

体内の余分なナトリウムや水分を排出し、むくみやだるさを解消します。

バナナ、ジャガイモ、枝豆などに豊富に含まれます。

 

【ビタミンB群】

エネルギー代謝を助け、疲労回復作用があります。

豚肉、大豆製品、玄米などに豊富に含まれます。

中でも自律神経のバランスを整えるのに役立つビタミンB12は、アサリやシジミなどの貝類、肉類、海苔などの海藻類に豊富に含まれます。

 

【亜鉛】

神経伝達物質であるドーパミンの生成を助けます。

カキやタラコなどの魚介類、肉類、海苔、納豆など大豆製品に多く含まれます。

 

【マグネシウム】

交感神経の興奮を抑えます。

アーモンドや大豆製品、蕎麦などに多く含まれます。

 

【鉄分】

血液中のヘモグロビンに欠かせない成分で、貧血予防に役立ちます。

レバーなどの肉類、アサリなどの貝類、大根の葉、小松菜、ホウレンソウに多く含まれます。

 

【食物繊維】

腸内環境を整え、消化吸収を助けます。

サツマイモ、カボチャ、豆類などに豊富です。

 

【タンパク質】

体力の維持や免疫力向上のために、良質なタンパク質を含む卵や魚、大豆製品をバランスよく摂りましょう。

 

※写真はPhotoACより

 

<参考サイト>

・梅雨のプチ不調に備えよう!

https://www.abc-cooking.co.jp/plus/feature/201905_labo/

・オススメの栄養素や食生活は? 梅雨に備えて今からできる“雨ダル”対策!

https://weathernews.jp/s/topics/202305/170125/

 

 

 

 


 

④ 《美味しい手延べ麺の紹介》夏限定セット『瀬戸凪(せとなぎ)』

 

石井製麺所の夏の人気商品のご紹介です。

瀬戸内レモンを使用した「手延べレモン素麺」の販売再開に合わせて「小豆島手延べ素麵」「手延べしょうどしま長命草素麺」と、石井製麺所を代表する3つの手延べ素麵をセットした特別なセットです。

各6束入りで、それぞれをガゼット袋(小豆島長命草素麺のみアルミ袋)で個包装しています。

 

ギフトにもお選びいただきやすいように、化粧箱に入れてお届けさせていただきます。

めんつゆも10袋(アルミパック)入りです。

 

ご自宅用、贈り物用、どちらにもピッタリなセットです。

 

この他にも価格帯に合わせたギフトを色々とご用意しております。

また、ご予算に合わせてオリジナルのギフトセットや、お祝い事や返礼品にぴったりなセットもご用意できます。

 

よくお問い合わせいただくのが、企業様の御歳暮ですが、もちろん対応させていただきますので、お気軽にお問い合わせください。

数量や時期によって、要相談となるかもしれませんが、できるだけご要望にお応えさせていただきますので、ぜひこの機会にお声がけください。

 

 

《石井製麺所オンラインショップ》 https://141seimen.thebase.in

 

《夏限定セット『瀬戸凪(せとなぎ)』》 https://141seimen.thebase.in/items/62463374

 

 

『お!いしい けんぶんろく』について

本ブログでは、新製品開発のためにデータベース的にいろいろな素材や成分について調べたものを綴ったものです。色々な食品やそれにまつわる産地を調べたり、食べ方を探求したり、将来的には実際に産地に行って交流を深めたり…そんなことができれば良いなと考えています。まずは勉強からと言うことで、小豆島もそのひとつですが、日本の素麺や麺類について調べながら、幅広く食品の知識を広げることができれば良いなと考えています。もし、間違いなどあれば、ご指摘ください。たくさんの方の“素麺のデータベース”になればと考えています。

色々な情報を紐解きながら…なので、間違いや勘違い、伝承だと色々な解釈があったりすると思いますので、優しい気持ちで見守っていただき、一緒に学べる場にできれば幸いです。