【お!いしい けんぶんろく】 Vol.25
メンコレ⑤/オリーブを練り込んだ素麺への想い
今回は「メンコレ」第5弾として、生地にオリーブを練り込んだ素麺を取り上げたいと思います。
オリーブを練り込む…というのは、産地だからできる小豆島独自のものではないでしょうか。
実は石井製麺所のお隣はオリーブ会社さんで、石井製麺所がお届けする小豆島産オリーブオイルを練り込んだ手延べ素麵はそちらからオリーブオイルをいただき、製造しています。
石井製麺所のオリーブオイル素麺は、オリーブオイルを生地に練りこみ、表面にも塗って仕上げた商品ですが、小豆島手延素麺協同組合さんはじめ、小豆島のほかの生産者さんでも「オリーブ素麺」を製造しておられます。
しかしながら、正直、三代目の私もオリーブのことについてそこまで詳しくはありませんでしたが、今回はオリーブ栽培に携わる方やオリーブの研究をされる方からお話を聞く機会を得たこともあり、ブログのネタとしてまとめてみたいと考えました。
素麵の他に、オリーブで有名な小豆島では、9月下旬~11月上旬にオリーブの収穫が最盛期を迎えます。
オリーブの実は木から離れたその瞬間から劣化するといわれ、収穫後24時間以内には搾油され加工するそうです。
そのため、オリーブオイルの加工も最盛期は11~12月となり、収穫から搾油まで島のオリーブ農家さんは大忙しの時期なんだそうです(9月下旬から10月頃まではオリーブの新漬けといったお漬物づくりで大忙しとなるようです)。
先日、オリーブ農家さんを訪ねた際に搾りたてのオリーブオイルをいただきましたが、新米や新茶のようにフレッシュで香り高くとても美味しいもので、オリーブオイルもまさに季節の味わいなんだと感じました。
そして、皆さんはそのオリーブオイルの味わいに差があるなんてご存じでしたか?
一口にオリーブオイルといっても奥が深いようで、知ってるようで知らなかったオリーブの価値をさらに知ることができた気がします。
オリーブの歴史や、世界のオリーブオイル事情などをはじめ、日本のオリーブの歴史を含めてとても感慨深いものがあり、改めて小豆島の特産品であるオリーブを大切にしたいと感じました。
今回は麺に関してのお話は少なくなってしまいましたが、お付き合いの程、よろしくお願いいたします。
※以下にご紹介する素麺は、2023年11月14日現在の当社調べになります。
ご紹介した地域以外でも同様の商品を扱っておられるかもしれませんのでご了承ください。
また、これ以外にもこんな食材を練り込んだ素麺がある、という情報をお持ちの方は、ぜひお知らせください。

写真はオリーブの農家さんを訪れた際にいただいた、“搾りたて”のオリーブ果汁(オイル)です。
まだ濾過されていないこともあり、見た目には少し濁りがあり、味わいには苦味や辛味、青臭い風味が口の中に拡がり、複雑な味わいがありました。
ここから、濾過され雑味を取り除き、一定の味わいになるように複数の品種のオイルとブレンドされて皆さまのお手元に届けられます。
<参考サイト>
・旬のオリーブオイルを味わうなら11〜12月がおすすめ。秋の小豆島でオリーブ収穫!
https://colocal.jp/topics/lifestyle/shodoshima/20221107_152643.html
・今まさに一番のおいしさ! オリーブオイルにも旬がある
https://weathernews.jp/s/topics/201912/170165/
【目次】
① 世界から日本、そして小豆島へ続くオリーブの歴史
② 世界と日本のオリーブ産地
③ オリーブオイルの種類や、産地による味わいの違い
④ 小豆島手延素麺協同組合の「島の光 オリーブそうめん」
⑤ 石井製麺所の「小豆島オリーブオイル素麺」
⑥ 《美味しい小豆島の食財》オリーブ新漬け(お漬物) 編
① 世界から日本、そして小豆島へ続くオリーブの歴史
オリーブはモクセイ科の常緑樹で、地中海沿岸では樹齢3000~4000年のものもあり、その生命力の強さから「生命の樹」とも呼ばれているそうです。
約8000年前、地中海沿岸からアフリカ北岸一帯に自生していました。
5000年~6000年前にはすでに栽培が始められていたようです。
現在のトルコ南部・シリア周辺に住んでいたフェニキア人が、海上交易を通じて近隣の国々にオリーブ栽培を伝えたと考えられています。
地中海東部からギリシャへ、またアフリカ経由でイタリア南部やスペイン南部へ、さらにアメリカ大陸やアジアなどへ広がり、現在では南半球を含め世界各国で栽培されています。
オリーブは地中海沿岸の人々にとって神話や聖書などにも登場するほど大切なものでした。
ギリシャ神話では「聖なる木」として、女神アテナのシンボルのひとつになっています。
また旧約聖書の「創世記」にあるノアの箱舟の話に出てくることから、平和のシンボルともされています。

日本の歴史にオリーブが初めて登場するのは、安土桃山時代です。文禄3年(1594年)、キリスト教の宣教師から豊臣秀吉への進物に、オリーブの実1樽があったそうです。
また同じ頃ポルトガルの宣教師がオリーブオイルを日本に持ち込み、蘭方医たちが「ホルト(ポルトガル)の油」と呼んで薬用に使ったと言われています。
香川県(讃岐地方)出身で有名な「平賀源内」もオリーブに少しご縁があったと聞きます。
実は、日本の在来種でもあった「モガシ」を平賀源内が「オリーブ」と勘違いして、「ホルトノキ(ホルトの油が採れる木)」と名付けてしまい、現在も「モガシ」の和名は「ホルトノキ」とされています。
江戸時代、鎖国政策により日本ではオリーブがあまり普及しませんでしたが、幕末から明治にかけてヨーロッパを訪れた日本人が、オリーブオイルが医薬品、美容、また料理に日常的に使われているのを目にし、輸出も目論み、国内でのオリーブ栽培の取り組みが始まったそうです。
明治初期には、フランスからオリーブ樹の苗木が持ち込まれ、盛んに栽培実験がおこなわれたそうです。
その際には、ブドウ、レモン、ゴムの木、ユーカリの木などと一緒に輸入され、日本の農業と産業の活性化に繋がるようにと、オリーブ栽培の研究が進められたそうです。
そういった国内の歴史については、小豆島にある風車で有名な「小豆島オリーブ公園」内の資料館でも見ることができます。
日本での本格的な栽培がおこなわれたのは現在の神戸で、旧外国人居留地としても有名な北野(現在の神戸北野ホテルあたり)だそうです。
しかしながら、災害や害虫の被害、オリーブを栽培する資金不足に加え、急速な市街区域の開発に伴い、日本初のオリーブ農園は終焉を迎えることになったそうです。
やがて、再びオリーブに脚光が当たる時代が来ます。
日露戦争の戦後補償で手に入れた海域で獲れる海産物の加工用にと、オリーブオイルの必要性に注目が集まりました。
国産のオリーブオイルに漬けてヨーロッパへ輸出しようと考えられ、オリーブオイルの国内製造を目指して明治41年(1908年)小豆島でオリーブの試験栽培を開始。
これが現在の小豆島のオリーブ産業の礎と考えられています。
当時は、鹿児島と三重でも同時に試験栽培がおこなわれたそうですが、さまざまな要因が重なり上手く行かず、穏やかな気候で雨の少ない小豆島では順調に生育し、幾度かの盛衰を繰り返し、今日もなおオリーブ栽培が盛んにおこなわれています。

※写真はPhotoAC「オリーブ原木」
<参考サイト>
・【オリーブ】の種類と旬の時期、選び方のコツを解説。特産地はどこ?
https://www.olive-hitomawashi.com/column/2018/11/post-3164.html
・オリーブの歴史
https://www.1st-olive.com/guide/story/
・オリーブの起源と歴史
https://www.healthyolive.com/olive-history/
・人間とオリーブの3000年を超える歴史とその関係性
https://www.nippon-olive.co.jp/contents/tree/%E3%82%AA%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%96%E3%81%AE%E6%AD%B4%E5%8F%B2/
・オリーブの歴史と品質
https://www.my-kagawa.jp/feature/olive110/quality
・日本のオリーブ・歴史
https://www.healthyolive.com/olive-history/japan.html
・世界に誇る「小豆島産オリーブ」110年の歴史
https://www.guidoor.jp/media/shodoshima-olive/
・道の駅 小豆島オリーブ公園 公式サイト
https://www.olive-pk.jp/index.html
・ホルトノキ(Wikipedia)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9B%E3%83%AB%E3%83%88%E3%83%8E%E3%82%AD
② 世界と日本のオリーブ産地
オリーブは美容や健康促進の面でも注目されていて、生産量は年々増加しています。
温暖な気候の地中海沿岸諸国で多く栽培されています。
オリーブオイルといえばイタリア料理のイメージがありますが、オリーブの生産量世界一はスペインで、総栽培面積は約260万ヘクタールにもなります。
特に南部のアンダルシア地方は世界最大のオリーブ栽培地で、カタルーニャ地方とともにローマ時代からの一大オリーブオイル産地として有名です。

イタリアはオリーブの生産量が世界2位で、その栽培面積は全体で約114万ヘクタールとのこと。
国内最大の産地は南部のプーリア地方ですが、他にも北部のリグーリア地方、中部のトスカーナ地方などが主な産地です。南北に長い地形のため、地域により多様な品種を栽培しているそうです。
スペインとイタリアだけで、全世界の半分以上のオリーブが生産されています。
ギリシャでもオリーブが多く栽培されています。
ちなみにギリシャは記録に残る世界最古のオリーブオイル生産国で、オリーブオイルの消費量は1人当たり年間12.5リットルと世界一だそうです。
その他、モロッコ、トルコ、チュニジアなどがオリーブ生産量の上位を占めます。
栽培面積は、香川県全体で約207ヘクタール(2017年実績、2021年調)だそうで、国内ではダントツの栽培面積を誇り、実の収穫量はそのほとんどが香川県産で、オリーブオイルの生産量も日本一なんです。
比較的穏やかな天候が多く、雨も少なく湿度が低い瀬戸内の気候が、オリーブ栽培に適しているとされます。
オリーブは香川県の県花や県木にも指定されています。
香川県の他に、岡山、広島、熊本、大分、長崎、兵庫、和歌山、静岡などでも栽培に取り組まれ、試験栽培時には上手く行かなかった鹿児島や三重県でも栽培がおこなわれており、多くの地域に拡がりを見せています。

<参考サイト>
・オリーブオイルの産地と特徴
https://www.nisshin-oillio.com/olive/olive01.html
・【世界】オリーブの産地・生産量ランキング
https://urahyoji.com/crops-olive-w/
・日本と世界のオリーブ事情を比較
https://www.healthyolive.com/world/data.html
・オリーブの主要生産国
https://www.osfarm.co.jp/about/olives
・小豆島オリーブオイル
https://honbamon.com/product/10-syodoshima-oliveoil/index.html
・小豆島ってどんな島?(産業)
https://shodoshima.or.jp/what/industry/
・小豆島町の特産品 本場の本物 小豆島オリーブ
https://www.town.shodoshima.lg.jp/gyousei/kakuka/shokokanko/4/892.html
・【都道府県】オリーブの産地・生産量ランキング
https://urahyoji.com/crops-olive/
③ オリーブオイルの種類や、産地による味わいの違い
オリーブオイルは、その成分の1つである「遊離オレイン酸」の割合(酸度)により、大きく3つに分類することができます。
遊離オレイン酸の割合が少ないものほど酸化しにくく、上質なオリーブオイルと言えるそうです。
<オリーブオイルの世界基準>
化学処理を一切行わず、オリーブの実を搾ってろ過しただけのオイルは全て「バージンオリーブオイル」と呼ばれます。
地中海沿岸のオリーブ生産国が中心となってオリーブの品質基準が厳格に決められていて、「バージンオリーブオイル」の中でも、指標として酸度が0.8%以下で、専門家による官能検査(匂いや味の審査)で認められたものだけが「エキストラバージンオリーブオイル」と呼ばれます。
世界基準では、品質が良い順に「エキストラバージンオリーブオイル」、「バージンオリーブオイル」、「オリーブオイルランパンテ」などと分けられます。
精製せずに作られたオリーブオイルはオリーブの香りや味わいをダイレクトに感じられ、辛みの強いものからマイルドでフルーティな味わいのものまで幅広くあるそうです。
オリーブオイルは、産地ごとの気候や土壌、気温、品種、収穫時期、摘み方、搾り方によって、その風味や香り、色などの個性が異なるそうです。
「エキストラバージンオリーブオイル」は、その風味を活かすため、パンに付ける、サラダにかけるなど、生のまま使うのがおすすめとのことです。

<日本独自のオリーブオイルの品質>
地元で丁寧に手摘みした新鮮な果実を、すぐさま地元の工場に運び、非加熱でつくっています。
日本はオリーブオイルの品質基準をつくる協会(IOC)には属していないので、ヨーロッパとは基準が異なりますが、独自基準で品質の良いオリーブオイルに「エキストラバージンオリーブオイル」とランクを付けて販売しています。
また、以前から日本独自のオリーブオイルの種類に「ピュア」という呼び名があり、これは日本国内だけの品質基準だそうです。
現在は、「オリーブオイル」という名前に分類されるので、国内で購入できるオリーブオイルとしては、「エキストラバージンオリーブオイル」と「ピュアオリーブオイル(オリーブオイル)」となります。
現在、小豆島のオリーブ農家さんの中には、世界的基準で認められるようにとわざわざ海外の認定機関へサンプルを送り検査を受け、厳格に「エキストラバージンオリーブオイル」の認定を受けておられるところもあります。
また香川県では、香川県産オリーブオイルに対する消費者の信頼を高めることを目標として、「かがわオリーブオイル品質評価・適合表示制度」を設けており、県独自で定めた品質評価基準に適合した製品に「品質適合」のマークが表示できるようになっているそうです。
近年は、小豆島でつくられるオリーブオイルが世界的なコンテストでも優秀賞を獲得していて、「フロスオレイ」(世界オリーブオイルガイドブック」に掲載されるだけではなく、「OLIVE JAPAN」(国際的なオリーブオイルの品評会)で金賞を受賞するなど、高い評価を獲得しているそうです。
世界からも認められる良質なオリーブオイルが多くなっているとのことなので、ぜひ味わってみたいものですね。
日本の気候で育つオリーブでつくられたオイルはとてもマイルドで、和食にとても良く合い、発酵食品にもピッタリだと言われます。
ぜひ、そうめんつゆに垂らして、召し上がってみてくださいね。
お味噌汁や納豆に掛けるとコクが出て旨味が増し、お刺身などのつけ醤油の代わりにしても美味しそうです。
「ピュアオリーブオイル」は搾っただけのオイルを精製し香りや味のない「油」の状態にしたものと、「エキストラバージンオリーブオイル」や「バージンオリーブオイル」とブレンドした食用オイルとされています。
200℃くらいまでの高温に耐えられるので調理用(加熱用)としておすすめだそうです。

<オリーブオイルの味わいの違い>
オリーブの味は、オリーブの実に含まれるポリフェノールの種類や量によって変化します。
さらに「ブレンダー」といわれる専門職の方が、複数のオリーブオイルを混ぜ合わせさまざまな味わいに仕上げるオリーブオイルもあるそうです。
ブレンドすることにより、単一の品種では味わえない、独特の風味や美味しさが生まれるそうですよ。
青い実を搾ったものは、辛みやオリーブ独特の苦味が強い場合がありますが、青々しくフレッシュで爽やかな香りで、海外でも人気の高い味わいだそうです。
サラダやカルパッチョ、肉料理や、青魚などのお料理に合うようです。
逆に黒く熟した実をつかうと、とてもフルーティな味わいのオイルになるとか。
温野菜やクリーム系パスタ、鶏肉や白身魚などのお料理に合うようです。
オリーブオイルには、むせかえるほど喉の奥からカッとくる辛さのあるものから、青りんごや青いバナナを連想させるとても甘い香りが鼻と口に拡がる味わいのものまであるそうです。
オリーブ単体でもオリーブオイルオイルの味わいには差がありますが、オリーブオイルにガーリックやトウガラシなどを漬け込んだ、「フレーバーオイル」というものもあります。
素材の持つ香りや味わいを移し調味されたオイルのことで、料理の仕上げなどにピッタリなものもあるそうです。

<参考サイト>
・オリーブオイルを知ろう!~エキストラバージン、ピュアオリーブオイルの違いとは~
https://www.nippon-olive.co.jp/contents/food/%E3%82%AA%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%96%E3%82%AA%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%82%92%E7%9F%A5%E3%82%8D%E3%81%86/
・オリーブオイルはどれがおすすめ?産地や種類など選び方のポイントも解説!
https://web.hh-online.jp/hankyu-food/blog/sweets/detail/000944.html
・オリーブオイル「イタリア産」「スペイン産」の違いは?
https://www.gourmetcaree.jp/matome/2023/01/27/olive/
・オリーブオイル専門店「オリオテーカ」に聞く、オリーブオイルの基礎知識
https://www.nisshin.com/entertainment/otokonoryouri/column/index09.html
・イタリアだけじゃない!オリーブオイルの原産地ごとの特徴
https://food-drink.pintoru.com/olive-oil/country-of-origin/
・かがわオリーブオイル品質評価・適合表示制度
https://www.pref.kagawa.lg.jp/seiryu/olive/kfvn.html
④ 小豆島手延素麺協同組合の「島の光 オリーブそうめん」
小豆島手延素麺協同組合さんの手延べ素麺ブランド「島の光」に、オリーブを使った素麺があります。
オリーブの実をペースト状にして生地に練り込み、表面にオリーブオイルを塗って仕上げた、オリーブ果実の黒い粒が見える美しい緑色の素麺。
小豆島手延べそうめんならではののどごしの良さとコシの強さも魅力です。
<参考サイト>
・小豆島手延素麺協同組合 手延そうめん 島の光
https://www.shimanohikari.or.jp/product/soumen.html#
・島の光 手延べオリーブそうめん 0.9kg 化粧箱入
https://www.somen-shimanohikari.shop/shopdetail/000000000016/
⑤ 石井製麺所の「小豆島オリーブオイル素麺」
健康的な食品として世界中で注目される 「オリーブオイル」を練り込んだ 石井製麺所だけの手延べ素麺です。
小豆島ではオリーブの収穫時に、実に傷を付けないよう、丁寧に一粒ずつ手摘みされています。
秋になると島内をはじめ、島外からの援農者の方々が一緒になって、オリーブの実を短期間で収穫されます。
農家さんによると、今年のオリーブの出来具合は順調とのことですので、今年も良い品質のオリーブオイルが期待できそうです。
小豆島産オリーブオイルは、健康的な食品として人気も高いのですが、小豆島でつくられる量には限りもあり、希少な小豆島の特産品で格別の味わいがあります。
小豆島の穏やかな気候で育ったおかげか秋に収穫する実は、日本人に合う優しい風味のエキストラバージンオリーブオイルに仕上がるそうです。
そのオリーブオイルを練込んだ手延べ麺は、ツルンとした食感が魅力的です。
細く白い麺は、さまざまな食材とも相性よく、素麺チャンプルやお野菜と合わせてサラダ仕立てにしても美味しく召し上がっていただけます。
着色料・保存料・化学調味料など一切使用していませんので安心してお召し上がりいただけます。

《石井製麺所オンラインショップ》 https://141seimen.thebase.in/
《小豆島オリーブオイル素麺》 https://141seimen.thebase.in/items/12170333
⑥ 《美味しい小豆島の食財》オリーブ新漬け(お漬物) 編
素麵のご紹介ではありませんが、オリーブの新漬けという、まさに日本独自のオリーブの食べ方です。
オリーブの実にはアク(苦味成分)が多く、そのままでは決して食べられません。
ヨーロッパでは、アクをほとんど抜かずに塩漬けや酢漬けにされて食べられています。
オリーブの新漬けは、丁寧に選果され、選別され、アク抜きがおこなわれ、ようやく塩漬けにされるとても手間の掛かるお漬物です。
ですが、オリーブの実の独特の食感と程良いしょっぱさが、お酒のアテにいいのはもちろん、ご飯を炊くときに一緒に入れて炊く方もいらっしゃいます。
以前に、知り合いのオリーブ農家さんが東京でおこなわれた日本酒の会やワインのテイスティング会でオリーブの新漬けを出されたときに、「アテとして一番合う」と利き酒師さんやワインソムリエさんにご評価いただけたと言っておられました。
農家さんの中では、オイルよりも新漬けづくりに力を入れる方もいるなど、オリーブの食べ方のひとつとしてとても人気があるとのことです。
また、収穫したての秋冬にしか出回らず、賞味期限も短いことから、まさにこの時期の旬の味覚としてもおすすめです。
新漬けの製造方法は、小豆島でオリーブの栽培に成功してから、大変ご苦労されて開発された製法だそうです。
何度も試行錯誤を繰り返し、今のような美味しい新漬けが食べられるようになったとのことです。
小豆島にお越しの際は、ぜひ「オリーブの新漬け」を味わってみてください。
『お!いしい けんぶんろく』について
本ブログでは、色々な産地を調べたり、食べ方を探求したり、将来的には実際に産地に行って交流を深めたり…そんなことができれば良いなと考えています。まずは勉強からと言うことで、小豆島もそのひとつですが、日本の素麺や麺類について調べながら、様々な素麺の情報を発信できれば良いなと考えています。もし、間違いなどあれば、ご指摘ください。たくさんの方の“素麺のデータベース”になればと考えています。
色々な情報を紐解きながら…なので、間違いや勘違い、伝承だと色々な解釈があったりすると思いますので、優しい気持ちで見守っていただき、一緒に学べる場にできれば幸いです。
【お!いしい けんぶんろく】 Vol.24
麺究者への道/うどんを研究してみる
先日、香川県を代表する讃岐うどんメーカー「石丸製麺株式会社」様を訪ね、石丸社長様とお話をさせていただく機会がありました。
最近では、様々なメーカー様を訪ね見知を拡げているところですが、今回は香川県を代表する讃岐うどんメーカーであり、社長様直々のご対応もあり恐縮しっぱなしでした。
工場見学も石丸社長自らのご説明と共に隅々まで拝見し、大変貴重な時間を過ごさせていただきました。
石丸社長様から伺うお話からは、「うどん愛」はもちろん、「郷土愛」「食べる方への思いやり」「共同開発するお会社様へのリスペクト」「日本全国の産地への思いやり」を感じっぱなしで、ただただ感動しておりました。
石井製麺所も規模は違いますが、「素麺愛」「郷土愛」「食べる方への思いやり」「産地との協同」には取り組んでいますので、大変勉強になりました。
同じ麺をつくる者同士、規模は違っても同じ志を持って歩んでいきたいと考えております。
今回は、石丸製麺様への訪問や、弊社冬季限定の「手延べ半生うどん」の販売再開ということもあり、“うどん”を深掘りしてみたいと考えました。
うどんといっても、地域やご家庭によっても好みの分かれるところだと思います。
また、小麦粉からつくられる食品ですから素麺との違いは、どういった所にあるのでしょうか。
香川県は「うどん」と「素麺」の産地。
といっても製法は全く異なりますから、私は全く別の食べ物として考えています。
とはいえ一般的に、うどんは素麺同様、小麦粉と塩と水を主な原料とした麺ですから、その点は素麺と同じです。
農林水産省による日本農林規格では、乾麺類はその太さにより「うどん」「ひやむぎ」「そうめん」「きしめん」などに分類されており、直径1.7㎜以上のものが「うどん」と定義されています。
のどごしが良く多彩なアレンジも可能なうどんは、年齢性別を問わず好まれており、消化も良いので体調不良の時や離乳食にも活用される身近な食材です。
今回は、その“うどんの価値”について迫ってみたいと思います。
その主原料となる小麦の歴史や品種、製法や食べ方、地域性などについても調べてみましたので、今回もお付き合いの程よろしくお願いいたします。

この工場見学の後日、石丸社長様から直筆のお手紙まで頂戴しました。

<参考サイト>
・石丸製麺株式会社
https://isimaru.co.jp/
・ひやむぎとそうめんの違い 全国乾麺協同組合連合会
https://www.kanmen.com/topic/04_chigai.html
【目次】
① 製粉技術の発達が、小麦の食用を広める
② 国産小麦の開発に歴史あり!うどん用国産小麦生産の取り組み
③ 目的や産地のこだわりなど、製法や流通形状による分類
④ うどんを侮ることなかれ!多彩な料理方法やトッピング
⑤ うどんは地域によって、食感・味付けなどが違う?!
⑥ 日本三大うどん?!各地のご当地うどんをリサーチ
⑦ 《美味しい手延べ麺》手延べ半生うどん 編
① 製粉技術の発達が、小麦の食用を広める
野生の麦は、今から1万年ほど前の西アジアやイラクあたりの山岳地帯の草原で生えていたことが分かっています。
1万年〜8500年前頃には、野生の麦に加え栽培した麦も食べていたようです。
小麦と大麦はまだ区別されず、石と石の間に挟んで粗く砕き、焼いて食べていたとのこと。
紀元前6500年頃、小麦よりも大麦の方が栽培や収穫が容易であったことから、多く栽培されるようになりました。
大麦は、臼で粗挽きして土器で煮たお粥のような形状で食べられていたそうです。
小麦は、山岳地帯からメソポタミア平原や地中海沿岸、エジプトにまで広がりました。
紀元前3000年頃の古代エジプトで、「サドルカーン」と呼ばれる粉挽き専用の平らで大きな石がつくられ、小麦の外皮を取り除いた粉ができるようになりました。
この小麦の粉に水を加えてこねると弾力と粘りのあるかたまりができます。
これをオーブンで焼くと、比較的やわらかくおいしいものができたそうです。
その後、手で回転させながら粉を挽く石臼が発明されました。
大麦の粉よりも小麦の粉の方が美味しいパンをつくれるため、大麦ではなく小麦が主に食べられるようになったとのこと。
紀元前400年頃にはギリシアで、その100年後にはローマで「水車」を使った製粉工場がつくられました。
600年頃には、オランダやイギリスの東海岸で「風車」を使った製粉工場が広がりました。
日本では、弥生時代の中末期には小麦や大麦が栽培されていたことから、麦を何らかの形で食べていたと考えられます。
4世紀には米とともに麦、粟、稗なども主食とされ、8世紀には朝廷が小麦や大麦の畑作を奨励したそうです。
「麦」は万葉集にも登場しています。
“うどんのもと”となる料理は飛鳥時代に中国から伝来しましたが、現代のものとはかなり違っていたようです。
室町時代には僧侶の間食だったものが、茶の湯の普及とともに一般の人も食べるようになり、安土桃山時代にかけて日本の風土や人々の嗜好に合うよう変化し、日本独特のめん類へと発展したと考えられます。
世界の製粉の発展に話を戻すと、動力が水車や風車になっても、17世紀頃までは小麦を一回挽いて粉と外皮を分けるだけのものでした。
17世紀のフランスで、石臼で挽いた小麦をふるいで分けることを繰り返す、今日の製粉技術と同じ考え方の段階式製粉方法が始まりました。
1833年に、回転する二本のロールの間を通して小麦を潰す「ロール式製粉機」がスイスで初めて実用化。
品質の良い小麦粉が大量に生産できるようになりました。
日本では1872年(明治5年)に政府が石臼式製粉機をフランスから購入し、東京の浅草蔵前に、水車を動力とした官営の機械製粉工場が建設されました。
明治20年代以降、現在に続く大手製粉会社の前身となる会社が相次いで創立され、機械製粉が本格化していきました。

<参考サイト>
・小麦・小麦粉の歴史
https://www.seifun.or.jp/pages/92/
・小麦粉の歴史・文化
https://www.nisshin.com/entertainment/encyclopedia/flour/flour_03.html
② 国産小麦の開発に歴史あり!うどん用国産小麦生産の取り組み
うどんの生産量1位を誇る香川県のホームページ「県産小麦のあゆみ」によると、小麦の栽培品種として優先される条件は、安定して多くの量が収穫できることに加えて、近年は、製粉や製麺への適性が良好であることが品種選定の大きなポイントだそうです。
香川県の小麦の生産量と栽培面積は、ともに1961~1962年頃が戦後のピークだったとのこと。
その後、高度経済成長に伴う小麦の生産意欲の低下や、収穫期の長雨による大被害などにより、1973年の栽培面積は1962年のわずか2%となりました。
オイルショックを機に世界的な食糧危機が叫ばれ、日本の食糧自給率の低さが問題視されるようになると、輸入に依存していた小麦についても、国・県・農業団体等が麦作振興の各種施策や推進運動を展開するようになったそうです。
これにより麦作の収益性が向上し、小麦の作付け面積も回復していったとのこと。
1970年代からオーストラリア産の小麦がうどんの原料に使われはじめました。
現在では年間約70万トンものうどん用小麦がオーストラリアから輸入されており、日本で消費されるうどんの原料の大半を占めています。
オーストラリア産小麦は、小麦粉生地の安定性、うどんの黄白色の色調、適度な弾力の食感、ゆでた後の麺の劣化の遅さなどの優れた特性により、高く評価されてきました。
手延べ素麺の原料としても、オーストラリア産の小麦が適しているとされ、多くの素麺製麺所が使用しています。
こうした状況の中、讃岐うどんを地元産小麦でつくろうという強い想いのもと、2000年に開発されたのがうどん用の小麦「さぬきの夢」。
香川県の農業試験場が品種交配・選抜を繰り返し、10年がかりで開発しました。
「さぬきの夢」はもっちりした食感や旨みには定評がありますが、タンパク質の量が少なくもろい性質のため、生地にした際の弾力が弱く、うどんにすると切れやすいなどの扱いにくさが課題でした。
弾力の弱さを克服しようと新品種の開発が進められ、小麦特有のたんぱく質「グルテン」に着目。
数万の個体から最もバランスのとれたグルテンを持つ新しい品種が選抜されました。
グルテンの切れやすさを比較した実験では、今の品種の3倍以上の時間が経っても新品種は切れなかったとのこと。
2024年秋から本格的な栽培が始められる予定だそうです。

<参考サイト>
・県産小麦のあゆみ
https://www.pref.kagawa.lg.jp/seiryu/sanukinoyume/menpaku/03_ayumi.html
・讃岐うどん 支える小麦 産地オーストラリアと日本の開発最前線
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230510/k10014062521000.html
・「さぬきの夢2000」小麦開発ストーリー
https://flour-net.com/column/sanukinoyume/sanuki2000_story/
・うどん用小麦「さぬきの夢」
https://www.flour.co.jp/knowledge/sanuki-no-yume/
③ 目的や産地のこだわりなど、製法や流通形状による分類
「手打ちうどん」という言葉を目にすることはよくあると思いますが、うどんにも、素麺同様「手延べ製法」でつくられたものもあります。
弊社の「乾うどん」「半生うどん」も手延べ製法で製麺しています。
また販売されている形状も、生麺や乾麺など様々あるので、それらの分類を整理してみました。
<製法による分類>
【手延べ製法】
基本的に手延べ素麺をつくるときと工程は同じですが、太さや長さが異なるため、実際には作業の時間や手間のかけ方が異なります。
弊社の場合は、生地づくりから麺の完成までに、乾うどんで約30時間かかります。半生うどんは、天日乾燥と室内乾燥、その後の熟成を経て、適切な半生状態を見極め、その日のうちに袋詰めします。このへんは、製麺所ごとに異なるかも知れません。
手延べですので、麺を平らにして切るのではなく、簡単に言うと引っ張って伸ばしていくため麺の断面は丸になります。
特に素麺と違うのは、乾燥時間でしょうか。
素麺は細いので、天日干しした際に表面と内部の乾燥差は大きく出ませんが、うどんは太いため表面と内部の乾燥(水分量)具合に差が生まれます。基本的には、ゆっくり乾燥させるのが重要で、急に乾燥させると表面が割れてしまったり、茹で上げたときに麺が裂けるなど影響が出ます。

石井製麺所での「半生うどん」の製造現場。「箸分け」の様子。
【手打ち製法】
手打ち製法をウリにするうどん屋さんが店先で、デモンストレーションしているのをよく見かけられるのではないでしょうか。
生地を練り上げて寝かせたら、よく踏んで(力強く練ることで)、麺棒で平たく伸ばし、包丁で麺の形に切ります。
よく踏むことでグルテンのつながりが形成され、コシが強くなります。
平たく伸ばし包丁で切るので、麺の断面は四角になります。
生地づくりから麺の完成までに約2~3時間かかります。

【機械製麺】
鉄製のロールの間を数段階通して生地をのばし、ロールカッターという切り刃で麺の形に切ります。
生地から形になるまで約20分で完成するそうです。
<流通形態による分類>
【干しうどん】
製麺したあと乾燥させ、保存しやすくしたもの。細うどんに多いそうです。
【生うどん】
小麦粉に対して26~35%の水(食塩水等)を加えて製麺したものが生めんと考えられます。
製麺後そのまま、もしくは表面に粉をまぶして包装されます。
麺の熟成度が時間とともに変化するため、長期保存には向いていません。
【半生うどん】
生麺を作る工程に、常温または加熱空気や湿熱空気などにより乾燥する工程を加え、最終的な水分含有率を減らし、酸化を抑えた状態のもの。
干しうどんよりも高水分の段階で乾燥を止めることで、常温で1~2カ月ほど日持ちします。
密閉された袋に入れる、脱酸素材を入れるなどにより、さらに酵素活性を抑えるのが一般的です。
石井製麺所(手延べ素麺所がつくるものは恐らくほとんど同じですが)では、生うどんをつくる工程での水分量の変化ではなく、乾麺の製法を改良して「半生」にしています。
同じ「半生」でも、生麺からの発想の製法と、乾麺からの発想の製法では考え方も工程も異なりますね。
【うどん玉(ゆでうどん)】
冷蔵麺(チルド麺)。ゆでた麺を加熱殺菌後、袋に入れて完全密封し、10℃以下で冷蔵保存したもの。
すでに一度ゆでているため、簡単に調理できるのが特徴です。
【冷凍うどん】
麺をゆでて冷水で締めた直後に、短時間で凍結させる急速凍結技術が用いられます。
打ちたて、ゆでたての最もおいしい状態を長期間保つことができます。

石井製麺所での「半生うどん」の製造現場。
<参考サイト>
・製法による麺の違い
https://kamote.co.jp/college/course_03.php
・Wikipediaうどん
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%86%E3%81%A9%E3%82%93
・うどんの種類
https://www.tablemark.co.jp/udon/udon-univ/lecture02/index.html
・生うどん、半生うどん、乾燥うどんの違い
https://www.kijoan.com/staffb/namaudonhannamaudonkansoudonhikaku.html
④ うどんを侮ることなかれ!多彩な料理方法やトッピング
江戸時代初期までうどんは味噌味で食べられていましたが、醤油の発達に伴い、元禄年間には出汁と醤油を合わせたつゆで食されるようになったそうです。
主なうどん料理についてご紹介します。
<料理方法や食べ方による分類>
【かけうどん・すうどん】
温かいつゆにゆでたうどんを入れて、具は薬味程度。麺本来のおいしさを味わいます。

※写真はPhotoACの『すうどん』より
【釜揚げうどん】
釜でゆでた麺を、ゆで汁と一緒に器に移し、つけ汁につけながら食べます。
讃岐うどんでは、うどんを入れた器に生卵を割り入れ醤油をかけた「釜玉うどん」も人気です。
讃岐うどんの名店「山越うどん」がメニューの略称として「釜玉」と呼んだのが始まりとのこと。

※写真はPhotoACの『釜玉うどん』より
【ぶっかけうどん】
ゆであがった麺を冷水で締め、濃いめのつゆを麺に直接かけて食します。ネギや大根おろしなどのトッピングをかき混ぜて食べるのも美味。
【ざるうどん】
ゆでた麺を冷水で締め、ざるに盛ってつけ汁につけながら食べます。天ぷらなどを添える場合も。
【煮込みうどん】
うどんを他の具材とともに鍋で煮込み、熱々を食します。

※写真はPhotoACの『味噌煮込みうどん』より
【うどんすき】
だし汁で野菜や魚介肉類とともにうどんを煮て食べる鍋料理で、大阪の郷土料理。
1960年に「美々卯」が「うどんすき」を商標登録していましたが、1988年に「杵屋」が「杵屋うどんすき」を売り出し、1991年にその商標権が認められ、1997年には、すでに普通名称化しているという判決が出されました。現在は誰でも「うどんすき」の名称を用いることができます。

※写真はPhotoACの『うどんすき』より
【おだまきうどん】
茶碗蒸しの材料にうどんを入れたもの。
【カレーうどん】
和風出汁にカレー粉を加えデンプンでとろみを付けた汁にうどんを入れたもの。1904年(明治37年)東京の蕎麦屋が提供したのが由来という説が有力だそうです。

※写真はPhotoACの『カレーうどん』より
【焼きうどん】
野菜や肉などとうどんを炒め、ソースなどで味付けします。戦後、福岡県北九州市の食堂街で、そばの代用としてうどんで焼きそばをつくったのが発祥と言われます。

※写真はPhotoACの『焼きうどん』より
<トッピングによる分類>
【天ぷらうどん】
エビなどの天ぷらや、かき揚げをのせたもの。地域によってはさつま揚げをのせたものも。

※写真はPhotoACの『天ぷらうどん』より
【きつねうどん】
甘く煮た油揚げをのせたもの。

※写真はPhotoACの『きつねうどん』より
【たぬきうどん】
関東では天かすをのせたもの。京都では、細切りの油揚げをのせてくずあんをかけ、おろしショウガを添えたものを指すそうです。大阪では天かすをのせたうどんを「はいからうどん」と呼びます。
【きざみうどん】
細く刻んで油抜きした油揚げをのせたもの。
※天ぷらうどん、きつねうどん、たぬきうどんの解説については、「【お!いしい けんぶんろく】 Vol.22 麺究者への道/蕎麦を研究してみる」の項目で「蕎麦に合わせる具材や薬味はバラエティ豊か!」を参照。
【肉うどん】
牛肉や豚肉を甘辛く煮てのせたもの。

※写真はPhotoACの『肉うどん』より
【力うどん】
餅をのせたもの。

※写真はPhotoACの『力うどん』より
【月見うどん】
かけうどんに生卵を落としたもの。

※写真はPhotoACの『月見うどん』より
【とじうどん】
卵とじうどん。丼の表面を半熟卵でとじたもの。

※写真はPhotoACの『玉子とじうどん』より
【山かけうどん・とろろうどん】
山芋などをすりおろしてのせたもの。

※写真はPhotoACの『とろろうどん』より
【かやくうどん・五目うどん・おかめうどん】
なると、ホウレン草、鶏肉など数種類の具をのせたもの。

※写真はPhotoACの『かやくうどん』より
<参考サイト>
・【うどん】の種類と特産地を紹介。おすすめの食べ方は?
https://www.olive-hitomawashi.com/column/2020/03/post-10116.html
・うどんの種類
https://www.tablemark.co.jp/udon/udon-univ/lecture02/index.html
・うどんのカルボナーラ??人気の「かまたまうどん」はどうやって誕生したのか
https://kagawakenudon.com/wiki/531/
・杵屋うどんすき事件
https://www.eonet.ne.jp/~sobakiri/frame-2/ki20.html
・Wikipedia うどんすき
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%86%E3%81%A9%E3%82%93%E3%81%99%E3%81%8D#%E8%AA%BF%E7%90%86%E3%83%BB%E5%85%B7%E6%9D%90
・カレーうどんの歴史
https://curry-udon.jp/about/
⑤ うどんは地域によって、食感・味付けなどが違う?!
うどんは日本全国で食べられていますが、好まれる麺の食感やつゆの味付けなどは地域により様々です。
うどんの本場・香川ではコシの強いかためのうどん、九州ではやわらかいうどん、東京や大阪ではその中間が好まれます。
つゆは大きく関東風と関西風に分けることができます。
関東風のつゆはカツオ節をベースに、みりんや砂糖、濃口醬油などでととのえた濃いめの味付けで、黒っぽい見た目です。
関西風のつゆは昆布ベースのだし、またはイリコやカツオ節との合わせだしで、淡口醬油や塩による薄めの味付けです。

関東風のつゆは黒っぽく(上写真)、関西風はうっすら黄金色した色合いです(下写真)。

独自の味付けとしては、愛知では「味噌煮込みうどん」が有名です。
他にも、埼玉ではすったゴマや白みそをすり潰し、だし汁で伸ばしてつゆにする「すったて(冷汁うどん)」、長野県では大根のしぼり汁をつけつゆにする「おしぼりうどん」などがあります。
各地のご当地うどんについては、次の段落で色々と調べたものを見比べてみます。
<参考サイト>
・地域によって異なる麺の嗜好
https://gyoumuyou-men.com/usefulinfo/399/
・さまざまな味付けでうどんを楽しもう!うどんの地域性やおすすめアレンジレシピをご紹介
https://www.yamaki-shop.com/shop/pages/udon.aspx
⑥ 日本三大うどん?!各地のご当地うどんをリサーチ
全国各地にご当地うどんがあり、「讃岐うどん」、「稲庭うどん」はその代表格として「日本三大うどん」と呼ばれています。
3つめについては意見が分かれており、「水沢うどん」、「五島うどん」、「氷見うどん」などが挙げられます。
これらの5つを合わせて「日本五大うどん」と呼ばれる場合もあるそうですよ。
【讃岐うどん】(香川県)
香川県はその気候や土壌が小麦の栽培に適しており、塩や醤油の生産も盛んで、うどんのだしに使うイリコの一大産地でもあったことから、うどんの生産量・消費量ともに日本一となっています。
弘法大師・空海が現在の中国である唐からうどんの製法を持ち帰ったのが始まりという説があるそうです。
手打ち製法でつくられ、生地を手でこね足で踏むことで生まれる強いコシが特徴。
甘い風味のイリコ出汁が基本で、シンプルなかけうどんや釜揚げ、釜玉、ぶっかけなど、うどんを主役とした食べ方が好まれます。
【稲庭うどん】(秋田県)
秋田県の稲庭地区は奥羽山脈に囲まれた豪雪地帯で、半年もの間、雪があるそうです。
厳しい冬を乗り切るために小麦の栽培が始められ、冬の保存食になるようにと考えられたものが稲庭うどんにつながったとされています。
手延べ製法で手間ひまかけてつくられ、独自のコシとなめらかな舌ざわり、つるつるしたのどごしが特徴です。
植物油を使わず、打ち粉としてデンプンを使います。幅2~3mmと細めで平べったい形状で、ゆでると透明感のある薄い黄色。
カツオと昆布の出汁を使ったすっきりとした味わいのつゆで食します。

※写真はPhotoACの『稲庭うどん』より
【水沢うどん】(群馬県)
飛鳥時代、群馬県伊香保町の水澤寺の創建に力を注いだ高麗の渡来僧がうどんの製法を伝授。
その後、上州産の小麦と水沢山から湧き出た名水でつくったうどんを、水澤寺の参詣客にふるまったのが始まりと言われます。
手打ち製法でつくられる、やや太めで透明感がある麺は、つるっとしたのどごしの良さとしっかりしたコシの強さが特徴。
冷たいざるうどんとして、醬油だれやゴマだれなどのつけ汁で食べるのが一般的です。

※写真はPhotoACの『水沢うどん』より
【五島うどん】(長崎県)
五島の特産である食用の椿油を塗布しながら生地を引きのばし、細い麺に仕上げる手延べ製法でつくられます。
生地には上五島で製造された塩が練り込まれています。
直径2mmで断面は丸く、しっかり熟成を重ねるためコシが強くて切れにくいのが特徴です。
アゴ(トビウオ)を炭火で焼いて乾燥させた「焼きアゴ」を使った風味豊かな出汁のつゆで食します。

※写真はPhotoACの『五島うどん』より
【氷見うどん】(富山県)
江戸時代中期、高岡屋創業の弥三右衛門が、能登門前の総持寺のうどんをつくり、能登輪島から素麺の技術などを取り入れて「糸うどん」の製法を編み出したのが始まりとされています。
加賀藩前田候の御用達うどんとして献上されていました。
手打ちの工程で生地をつくり、手延べ製法で引き伸ばして麺に仕上げる、手打ちと手延べの良さを兼ね備えたうどんです。
ひも状の細めの乾麺で、強いコシと弾力、餅のような粘りある食感が特徴。

※写真はPhotoACの『氷見うどん』より
その他にも、いろいろなご当地うどんを北から順に調べてみました。
【ひっぱりうどん】(山形県)
村山市の戸沢地区に伝わる食べ方。乾麺をゆで、鍋から直接、箸でひっぱり上げて取り、納豆やサバ缶などでつくったタレにつけて食べます。

※写真はPhotoACの『ひっぱりうどん』より
【すったて(冷や汁うどん)】(埼玉県)
大宮市、川越市、加須市周辺で食べられる家庭料理。ゴマ、白味噌、シソの葉、砂糖などをすり鉢ですって、冷水やだし汁を加えて伸ばしたつゆに、ショウガやミョウガなどの薬味を入れて食します。

※写真はPhotoACの『すったてうどん』より
【耳うどん】(栃木県)
栃木県の郷土料理。小麦粉をこねて薄く伸ばし、長方形に切り分けて片側をたたんでつまみ、耳の形にします。カツオ節か煮干しの出汁に醤油とみりんを加えた濃いめの汁に、小ネギと人参を加え、下ゆでした「耳うどん」を入れます。すいとんに似たもっちりした食感が特徴。

※写真はPhotoACの『耳うどん』より
【ひもかわうどん・おっきりこみ】(群馬県)
桐生地方に伝わる幅広の「ひもかわうどん」。その幅は1㎝から10㎝のものも。つるんとしたのどごしで、醤油ベースのつゆに付けたり、野菜と一緒に煮込んだりして食べます。
「おっきりこみ」という郷土料理は、この麺を下ゆでせずに野菜などの具と一緒に味噌や醤油ベースの汁で煮込んだものです。

※写真はPhotoACの『ひもかわうどん』より
【吉田うどん】(山梨県)
富士吉田市および郡内地方の郷土料理。コシの強い太麺を、醬油と味噌を合わせた出汁に入れ、馬肉とキャベツをのせるのが定番です。

※写真はPhotoACの『吉田うどん』より
【ほうとう】(山梨県)
小麦粉を水で練って切った麺を、野菜と一緒に味噌仕立ての汁で煮込んだ郷土料理。地域によってはうどん状の長い麺ではなく、すいとんのようなかたまりの場合も。

※写真はPhotoACの『ほうとう』より
【おしぼりうどん】(長野県)
埴科郡坂城町を中心とするエリアで食べられている郷土料理で、釜揚げうどんの一種。ねずみ大根という地元の大根をすりおろして絞った汁に、味噌、カツオ節、ネギなどを入れ、熱々の釜揚げうどんをつけて食べます。

※写真はPhotoACの『ねずみ大根』より
【味噌煮込みうどん】(愛知県)
三河地方の郷土料理で、「名古屋めし」の代表格。岡崎地方で作られる八丁味噌を使い、煮込んでも崩れないようなかためのうどんを、鶏肉や野菜と一緒に土鍋で煮込みます。

※写真はPhotoACの『味噌煮込みうどん』より
【きしめん】(愛知県)
名古屋名物の平たいうどん。「ひもかわうどん」の起源という説も。ゆでた麺に熱いつゆをかけて、油揚げや鶏肉などの具を入れ、ネギやカツオ節をのせて食べるのが定番です。

※写真はPhotoACの『きしめん』より
【伊勢うどん】(三重県)
コシのないもっちりとやわらかい極太の麺は、1時間近くゆで上げています。たまり醤油にカツオ節やイリコ、昆布などのだしを加えてつくった、濃厚な黒いタレにうどんを絡め、青ネギをのせて食します。

※写真はPhotoACの『伊勢うどん』より
【かすうどん】(大阪府)
大阪の南部、河内地域で食べられてきたうどん。牛の小腸(ホルモン)を細切れにし脂が抜けるまでじっくり素揚げした「油かす」をトッピングして食します。

※写真はPhotoACの『かすうどん』より
【たらいうどん】(徳島県)
徳島県に伝わる郷土料理で、大釜でゆでたうどんをたらいに移し、大人数で食べます。山仕事をする人たちの、仕事納めのふるまい料理がルーツとされています。「ジンゾク」という川魚で出汁をとった淡泊なつゆに、コシの強いうどんを付けて食します。

※写真はPhotoACの『たらいうどん』より
【博多うどん】(福岡県)
太めでやわらかくもちもちとした食感のうどんを、昆布ベースに煮干、サバ節、カツオ節、アゴ(トビウオ)などを加えただしに薄口醤油を加えたつゆで食します。「ごぼう天」や「丸天」(魚のすり身の揚げ物)をのせるのが定番。

※写真はPhotoACの『博多うどん』より
<参考サイト>
・【日本三大うどん】香川「讃岐」・秋田「稲庭」、もうひとつは?
https://tabizine.jp/article/515033/
・日本三大うどん、讃岐と稲庭ともう一つは?実は意見割れる“第3のうどん”
https://biz-journal.jp/2022/07/post_304845.html
・日本のご当地うどん博物館!
https://udon.mu/
・本場で食べたい!わざわざ食べに行きたい日本全国のご当地うどん20選
https://www.nta.co.jp/media/tripa/articles/NYci8
・うどんと地域性―日本全国ご当地うどん―
https://www.tablemark.co.jp/udon/udon-univ/index.html#tab-1
⑦ 《美味しい手延べ麺》手延べ半生うどん 編
これまでも石井製麺所では、伝統的な手延べ製法を護り続けながら、常により良い素麺、うどんを考えてまいりました。
なかでも季節限定の手延べ「半生うどん」は、最適な乾燥の見極めなど繊細な技術が求められ、日々の素麺づくりで磨かれた勘と、製法研究の積み重ねが活きてきます。
「半生うどん」のためだけに、無添加といえるこだわりの特別な小麦粉を使用しています。
これが、製法、気候と相まってもちもち感がたまらなく美味しい「半生うどん」に仕上げることができています。
手延べ「半生うどん」の 独特な食感には独自の製法が活きています。
「半生うどん」は、小豆島手延べ素麺と同じく手延べ製法で製造していますが、麺の太さが違うため、乾燥方法や乾燥時間がまったく異なります。
「半生うどん」では麺の太さを活かし外側と芯部分とで乾燥具合に差を付けます。
こうすることで、芯部分の水分が時間をかけて麺全体にゆきわたり、手延べ製法ならではのツルツルなめらかな舌触りと、まるで生麺のようなもちもちした独特の食感が生まれるのです。
麺のもちもち感を生む小豆島の冬の気候も、美味しい「半生うどん」をつくるのに欠かせません。
優しい陽射し、吹き抜ける島風、程良い気温で冬も比較的穏やかな気候の小豆島。
絶妙な乾燥具合を実現できるこの環境こそが、美味しい「半生うどん」にとって必要不可欠な製造条件といえます。
しかしながら、しっかりと乾燥させる素麺と違い保存期間が短く、蒸し暑さに弱いという課題が生じてしまいました。
そこで、私どもとしては、皆さまに美味しい麺をお届けするのはもちろんですが、何よりも安全・安心な麺をお届けすることを目標としており、誠に勝手ながら「半生うどん」は季節限定の販売とさせていただいております。

石井製麺所での「半生うどん」の製造現場。「天日干し」の様子。

《石井製麺所オンラインショップ》 https://141seimen.thebase.in/
《手延べ半生うどん》 https://141seimen.thebase.in/categories/2325454
『お!いしい けんぶんろく』について
本ブログでは、色々な産地を調べたり、食べ方を探求したり、将来的には実際に産地に行って交流を深めたり…そんなことができれば良いなと考えています。まずは勉強からと言うことで、小豆島もそのひとつですが、日本の素麺や麺類について調べながら、様々な素麺の情報を発信できれば良いなと考えています。もし、間違いなどあれば、ご指摘ください。たくさんの方の“素麺のデータベース”になればと考えています。
色々な情報を紐解きながら…なので、間違いや勘違い、伝承だと色々な解釈があったりすると思いますので、優しい気持ちで見守っていただき、一緒に学べる場にできれば幸いです。
【お!いしい けんぶんろく】 Vol.23
メンコレ④/キノコを練り込んだ素麺の滋味深さ
いよいよ?食欲の秋。
秋の味覚と言えば、真っ先にキノコを挙げる人も多いのではないでしょうか。
芳香が食欲をそそるキノコの炊き込みごはんや、良い出汁が出るキノコ汁など、秋を感じられるキノコ料理にもいろいろありますよね。
10月15日は「きのこの日」だったそうです。
「キノコの需要が高まり、また天然のキノコが多く採れる10月の真ん中」ということで、日本特用林産振興会が制定した日とのこと。
そこで今回は、「メンコレ」第4弾として、生地にキノコ類を練り込んだ麺について調べてみました。
あわせてキノコの知ってるようで知らない、キノコ類の一面が探れればと思います。
味はもちろん、低カロリーで栄養価の高い健康食材として、キノコは生活習慣が気になる人やダイエット中の人にも活用されています。
さまざまな種類があるキノコについて、生地に練り込んだ素麺があるということに、興味が湧きます。
スーパーでも買える身近なキノコを使ったものや、初めて名前を聞くキノコを使ったものもありました。
今回は4種類について調べてみましたので、今回もお付き合いの程、よろしくお願いいたします。
※以下にご紹介する素麺は、2023年10月15日現在の当社調べになります。
ご紹介した地域以外でも同様の商品を扱っておられるかもしれませんのでご了承ください。
また、これ以外にもこんな食材を練り込んだ素麺がある、という情報をお持ちの方は、ぜひお知らせください。

【目次】
① キノコって野菜?植物?何ものなの?
② キノコは縄文時代から食用されていた
③ キノコの人工栽培の方法は大きく3つに分けられる
④ 低カロリーだけじゃない!キノコの健康効果
⑤ キノコをよりおいしく、ヘルシーに食べるには?
⑥ 素麺に練り込まれているキノコ
⑦ 《美味しい手延べ麺》手延べきくらげ麺 編
① キノコって野菜?植物?何ものなの?
スーパーで手軽に入手でき、食卓にも毎日のように上がるキノコ。
野菜コーナーで売られていますが、実は植物ではありません。
植物は光合成しますが、キノコは胞子だけで増える菌類です。
もう少し詳しく言うと、キノコとは肉眼で見ることができる大きさの「子実体」と呼ばれる繁殖のための胞子を作る生殖器官を形成する菌類の総称だそうです。
キノコの本体は、細長い糸状の細胞が多数一列につながった「菌糸」と呼ばれるものからできていて、木や土の中にあります。
温度や水分などの一定の条件がそろうと、菌糸で変化が起こり、種類ごとに特有の子実体がつくられます。
私たちが食べている子実体の部分は、わかりやすく植物に例えると花の部分ということになるそうです。

<参考サイト>
・【10月15日はきのこの日】きのこの歴史と気をつけたい食中毒について解説
https://dietplus.jp/public/article/news/20200821-438602
② キノコは縄文時代から食用されていた
人間とキノコの関わりは古く、今から約1万3000年前のチリの遺跡から食用キノコが発見されたり、2300~2200年前の中国でキノコを漢方薬としても使っていた記録が残っていたりしているそうです。
日本では縄文時代の遺跡から、キノコ型の土製品が発見されており、食用可能なキノコの見本として用いられたのではないかと考えられています。
また「万葉集」にマツタケを詠んだ歌が載っているそうです。
平安時代の貴族や歌人は、季節の行事としてマツタケ狩りを楽しんだようです。
平安後期の「今昔物語」には、ヒラタケにまつわる話があるとのこと。
キノコが庶民に広く食用されるようになったのは江戸時代以降。
「本朝食鑑」という料理本に、マツタケ、ハツタケ、コウタケ、シイタケ、ヒラタケ、エノキタケ、ショウロなど10種類のキノコについての記述があります。
料理法としては、吸い物、煮物、あえ物、焼き物などが主なものだったようです。
17世紀にはフランスでマッシュルームが人工的に栽培されるようになり、日本でも江戸時代にシイタケの人工栽培が行われていたとのこと。
当時は木を倒して傷を入れ、自然に胞子を付着させる方法だったそうです。

※本文とは全く関係ありませんが、写真はPhotoACの『カッパドキア しめじ岩』より
<参考サイト>
・きのこは縄文時代から現代まで続く日本人の「食」のパートナー
https://www.hokto-kinoko.co.jp/kinokolabo/discovery/58935/
・きのこの食文化
https://nittokusin.jp/kinoko/contents/culture/culture.html
③ キノコの人工栽培の方法は大きく3つに分けられる
まず、キノコは大きく2種類に分けられます。
1つは、樹木の倒木や落ち葉、動物の死骸やふんなどを分解して栄養源にする「腐生性(ふせいせい)キノコ」。
シイタケ、ナメコ、エノキタケ、ブナシメジなどがこれにあたるそうです。
もう1つは、樹木の根に菌根を形成し、樹木から糖などの栄養をもらい、樹木に水分などを供給し共生関係を保ちながら生育する「菌根性(きんこんせい)キノコ」です。
マツタケ、トリュフ、ホンシメジがこれにあたりますね。
現在、20種類程度のキノコが人工栽培されているそうですが、その全てが「腐生性キノコ」だそうです。
一方の「菌根性キノコ」は栽培できないものが多いそうですが、近年ではようやくホンシメジの人工栽培技術が開発されたそうです。
だからマツタケ、トリュフなどは希少で高価なんですね。
現在のキノコ栽培は菌を植え付ける方式で、技術の進歩により一年を通して安定した供給が可能になりました。
キノコの栽培方法は、「原木栽培」「菌床栽培」「堆肥栽培」の3つに分けられます。
【原木栽培】
シイタケが代表的で、他にもナメコやヒラタケなどがあります。
主にクヌギやコナラなどの落葉広葉樹の、枯れ木や伐採した丸太(原木)に種菌を植え付け、キノコを育てます。
山林などの自然環境の中、また簡易なハウスの中などで栽培します。
原木が重いことや、その年の気候に大きく左右されることなどから、生産量が減ってきているとのこと。

【菌床栽培】
エノキタケ、ブナシメジ、マイタケ、エリンギなどがあり、最近ではシイタケも増えているそうです。
おがくずの粉に米ぬかやふすまなどの栄養材を加え、水と混ぜ合わせて人工的につくった培地を袋や瓶に入れ、そこに菌を植え付けキノコを育てます。
主に屋内で管理するため、原木栽培では難しいキノコも栽培できるそうです。
以前、小豆島でキノコ類を栽培する農家さんを見学させていただいた際に、原木シイタケは栽培する土地の面積が広いうえ、山中での栽培のため斜面の上り下りなどもあり、栽培量を安定して増やすのも本当に大変だと感じました。
それに比べて、菌床栽培では狭い面積でたくさん栽培でき、天候にも左右されにくそうで、つくりやすいのかなと素人ながらに思いました。

【堆肥栽培】
マッシュルームが代表的。
わらなどに化学肥料や動物のふんなどを混ぜて発酵させた堆肥に種菌を植え付け、キノコを育てます。

<参考サイト>
・だから美味しい!きのこの生産現場をのぞいてみよう
https://www.maff.go.jp/j/pr/aff/2110/spe1_03.html
・きのこの栽培
http://www.ffpri-kys.affrc.go.jp/situ/mic/miyazaki/cultivate.htm
・キノコの栽培(さいばい)方法
https://www.hro.or.jp/list/forest/research/fpri/kids/seikatu/kinoko/kinoko-6.html
・きのこ栽培マニュアル – 兵庫県立農林水産技術総合センター
https://hyogo-nourinsuisangc.jp/sinrin/images/mushroom2011.pdf
④ 低カロリーだけじゃない!キノコの健康効果
キノコはその9割が水分で、脂質はほとんどなく低カロリー。
食べごたえがあるのでダイエットにも最適なうえ、様々な栄養を豊富に含む健康食材です。
きくらげや干しシイタケなどに特に多く含まれる食物繊維は、お通じを良くする、コレステロール値を下げ生活習慣病を予防する、などの働きが知られています。
また、糖質の代謝や疲労回復に役立つビタミンB1、脂質の代謝や肌・髪の健康に役立つビタミンB2、カルシウムの吸収を助け、骨粗しょう症予防や筋肉増強、肥満予防などが期待できるビタミンDなども豊富に含みます。
他にも、ナトリウムを体外に排出してくれるカリウムや、骨や歯の材料となるリンなどのミネラルも豊富です。
さらに、ストレス社会に生きる現代人に大切なアミノ酸の一種であるGABAや、免疫機能を高める働きがあり抗がん剤などの薬品にも使われるβ-グルカンを多く含むキノコもあります。
よく食べられているキノコそれぞれの栄養について、ご紹介します。

【シイタケ】
キャベツの2倍の食物繊維ほか、ビタミンDのもとになるエルゴステリン、β-グルカン、脳の老化予防に役立つグルタミン酸が豊富。
シイタケ特有成分のエリタデニンは、コレステロールを下げる、血液をサラサラにするなどの効果が期待できます。
また、特有成分のレンチナンは、アトピー性皮膚炎の改善に役立つと考えられています。
【エノキタケ】
ビタミンB1の含有量はキノコ類の中でもトップクラス。
GABAも豊富。
免疫力の向上や脂質代謝の改善の働きが期待され、エノキをペースト状にして煮たものを凍らせた「エノキ氷」も話題になりました。
【シメジ】
ビタミンD、B1、B2、ナイアシンや、不足しがちな必須アミノ酸のリジンが豊富。
抗酸化作用や抗アレルギー作用、シミやシワの抑制などが期待できるとのこと。
【マイタケ】
β-グルカンやビタミンDが豊富。
マイタケ特有成分のDフラクション・Xフラクションには、免疫力を高める効果があると考えられ、がん治療に応用されることもあるそう。
【ナメコ】
特有のぬめりは、水溶性食物繊維のペクチン。
血糖値の急激な上昇やコレステロールの吸収を防ぐ作用があるとされます。また胃液の保護や肝臓・腎臓の機能を高める働きも期待できます。
【エリンギ】
食物繊維、カリウム、ビタミンB2が豊富で、血圧を下げる、脂肪の排出を助けるなどの働きが期待できます。
【マッシュルーム】
ビタミンB2、カリウム、食物繊維が多く含まれ、コレステロール除去や抗酸化作用があるとされます。
旨味成分のグルタミン酸も豊富。
【きくらげ】
食物繊維やビタミンDが豊富で、肥満予防や血糖値を下げる働き、骨粗しょう症の予防などに効果があると考えられます。
ちなみにですが、中医学に基づく薬膳の世界では、「冬は黒い食材を摂ると身体を調えられる」と考えられていて、その中でも「黒きくらげ」は、不老長寿の妙薬ともいわれ、腎機能の活性化をはじめ、老化防止や滋養強壮に効果があるといわれているそうです。
その他にも鼻血や貧血、痔にも効果が期待されるとあります。
【マツタケ】
香り成分マツタケオールや桂皮酸メチルには、食欲増進、消化酵素の分泌を促す作用、ガン予防などの働きがあると言われています。
食物繊維や鉄分も多く含みます。
<参考サイト>
・世界の健康食 “きのこ”
https://www.hokto-kinoko.co.jp/corporate/kenkyu/sekainokenkou/
・キノコを食べて健康に
https://www.minamitohoku.or.jp/kenkokanri/200510/kinoko.htm
・意外に知らない?!きのこの魅力
https://www.karadakarute.jp/hlp/column/detail/74
・お悩み別!きのこの種類と栄養効果
https://www.gaspo-kinokoya.com/blog/blog_detail/index/987.html
・毎日グリル部「冬の不調に効く黒い食材」
https://www.mainichigrillbu.com/column/694
⑤ キノコをよりおいしく、ヘルシーに食べるには?
ここまでで調べてきたように、どうやらキノコ類は美味しいだけでなく、健康に良さそうな食べ物であることが分かります。
しかしながら、高価であったり、量が取れなかったり、お料理のレパートリーも限られたりするのではないでしょうか。
そこで、せっかくなので、キノコの旨みと豊富な栄養を逃さず食べる、ちょっとしたコツも調べてみました。
皆様の食生活にお役立ていただけましたら!
<下ごしらえや調理方法として>
【日光を当てる】
キノコ、特にシイタケに多く含まれるエルゴステリンは、日光に当たるとビタミンDになります。
調理前に30分~1時間ほど天日干しするとよいとのこと。

【洗わない】
菌床栽培のキノコはとても清潔な環境で栽培されているので、洗わずに調理してよいそうです。
洗うことで風味が落ちる、劣化が早くなる、水溶性の栄養が逃げるなどのデメリットがあります。
日本ではキノコに使用できる農薬の質や量が決められ、厳しく管理されているうえ、無農薬で栽培している農家も多いので、残農薬を気にする必要はあまりないそうです。
ナメコやマッシュルーム、天然のキノコなどは洗ったほうがよいとのこと。
【大きめに、手で割く】
キノコは細かく刻むより手で裂くことで、食物繊維が無駄なく摂取できます。

【冷凍する】
冷凍すると細胞壁が壊れ、その状態で調理することで旨みや香りが溶け出しやすくなります。
【熱を加えすぎない】
栄養分や香り、旨みを活かすには、熱を加えすぎないほうがよいようです。
<食べ方として>
【煮汁ごと食べる】
ビタミンB群やカリウムは水に溶け出しやすいので、水分と一緒に調理する場合は、煮汁ごと食べるようにするとよいそうです。

【油と一緒に摂る】
ビタミンDは脂溶性なので、油と一緒に摂ると体内への吸収率がアップします。

【カルシウムと一緒に摂る】
牛乳や小魚などのカルシウム豊富な食材と一緒に食べると、ビタミンDの働きでカルシウムの吸収率がアップします。
【グルタミン酸のだしと合わせる】
キノコの主な旨味成分はグアニル酸ですが、昆布やトマトなどの旨味成分であるグルタミンと組み合わせることで、旨味が10倍以上アップするそうです。

<参考サイト>
・きのこの栄養をムダなくとるには?簡単レシピもご紹介
https://magokoro-care-shoku.com/column/howto-get-nutrition-mushrooms/
・きのこは洗う?洗わない?風味が落ちない下ごしらえ方法
https://www.haseko.co.jp/branchera/magazine/article/recipe-technic27.php
・【水洗いはNG? 】きのこの栄養&食べ方のコツを正しく知ってパワーアップ!
https://tg-uchi.jp/topics/3166
・きのこの栄養素を余すことなく吸収できる効果的な調理法とは?
https://www.hokto-kinoko.co.jp/kinokolabo/kinkatu/16738/
・きのこの栄養と調理
https://nittokusin.jp/kinoko/contents/cooking/cooking.html
・きのこの効果や栄養とは?おすすめの調理法や選び方、食べ方も紹介
https://www.dr-recella.com/recellaterrace/journal/beauty-technique/mushroom-effect
⑥ 素麺に練り込まれているキノコ
キノコを使った加工品の代表的なものには、干しシイタケや乾燥きくらげ、水煮などがあります。
他にも出汁パックやレトルト食品、調味料など、日々の食卓で使えるものがいろいろ販売されています。
キノコを麺に練り込むには、粉末状にしたものが使われることが多いようです。
市販されているキノコの粉末の種類を調べてみると、なじみの深いマイタケ、エノキ、マツタケ、ヒラタケ、マッシュルームなどがありました。
またトリュフ、ポルチーニなどは、パスタに練り込まれているものもありますよね。
他にも、ヤマブシタケ、チチタケ、カバノアナタケといった、あまり聞いたことのないキノコの粉末も販売されているようです。
栄養価が高くサプリメントに加工されているものもありました。
キノコを練り込んだ4つの素麺(麺)について、調べてみました。
【きくらげ】
「きくらげ」は、生はプリプリ、乾燥したものはコリコリした食感が特徴で、中華料理の食材としてよく使われるキノコです。
ゼラチン質ですが、乾くと縮んで硬い軟骨質になります。
かつては中国から輸入した乾燥きくらげが一般的でしたが、最近では国内の生産量が徐々に増加しており、生のものも流通するようになってきました。
きくらげは低カロリーで、生活習慣病の予防に役立つ食物繊維や、骨や歯を丈夫にする働きを持つビタミンD、体の調子を整えてくれる鉄分やカルシウムなどのミネラルを豊富に含みます。
石井製麺所では、希少な香川県産きくらげを粉末にして素麺の生地に練り込んでいます。
ぷりぷりつるるんとした独特の食感を楽しめる細麺タイプで、温かいお出汁との相性がバッチリです。
また滋賀県高島市にある廃校を利用して栽培した生きくらげと、デトックス効果が期待できる竹炭の粉末を練り込んだ素麺もあります。
ツルンとした舌触りと歯ごたえの良さが特徴だそうです。
【シイタケ】
「シイタケ」は、煮物に炒め物、汁物にと幅広く使える身近な食材。
食物繊維をはじめ、カリウムやビタミンD、うま味成分のグアニル酸も含まれています。
天日干しした乾燥シイタケには、骨や歯の健康に役立つビタミンDが特に豊富に含まれます。
また特有成分のエリタデニンは、コレステロール値を下げる、血流をスムーズにする、血圧を低下させるなどの働きがあり、生活習慣病の予防が期待できるそうです。
こんがり焼きあげた大分県産シイタケの粉末を限界の量まで練り込んだ、少し色の付いた素麺があります。
のどごしが良く、かすかなシイタケの旨みが口に残るそうです。
【ハナビラタケ】
「ハナビラタケ」は、もともと高地に生息するキノコですが、標高300mほどの奈良県三輪山のふもとで発見されました。
キノコ研究者により通年栽培が実現し、「やまと花びらたけ」という名前で販売されるようになったそうです。
このハナビラタケのピューレを生地に練り込み、三輪の伝統的な手延べ製法でつくられた素麺は、もっちりした食感と豊かな風味が味わえるとのこと。
もっちり感の秘密は、ハナビラタケに多量に含まれるβ-グルカンだそうです。
β-グルカンは多糖類のひとつで、免疫力を向上させるなどの働きがあると言われています。
ハナビラタケは他のキノコに比べてβ-グルカンの含有量が非常に多く、健康食品としても注目されているそうです。

※写真はイメージ。写真はPhotoACの『ハナビラダケ』より
【タモギタケ】
「タモギタケ」は主に北海道や東北地方に自生するキノコで、グルタミン酸、イノシン酸、グアニル酸といった旨味成分をバランスよく含み、地元では「だしの王様」と言われるほどだそうです。
免疫力アップが期待できるβ-グルカンや、活性酸素の働きを抑える抗酸化成分のエルゴチオネインなどを豊富に含み、その機能性も注目されています。
兵庫県淡路島でキノコ栽培や販売を手掛けておられる会社の2018年7月のブログで、タモギタケを練り込んだ「たもぎそうめん」が紹介されていましたが、それ以上の情報を見つけることができず、現在も販売中かどうか分かりませんでした。

※写真はイメージ。写真はPhotoACの『タモギダケ』より
先日、お伺いさせていただいた企業の社長様から、「地元のものを大切に、共に育てていくことが必要」だとお話を伺いました。
物珍しいから“混ぜる”のでなく、きちんと目的を持ち、地域の企業、農家さんたちと力を合わせて商品開発することの大切さを強く感じたところです。
<参考サイト>
・詳しく知って楽しく食べよう!おいしいきのこ図鑑
https://www.maff.go.jp/j/pr/aff/2110/spe1_02.html
・キクラゲの栄養と驚きの効能まとめ
https://www.gaspo-kinokoya.com/blog/blog_detail/index/222.html
・まるごとさぬきくらげ!さぬきくらげ麺セット!
https://www.tabechoku.com/products/156404
・きくらげ黒麺
https://kyoeikinoko.base.shop/items/50109876
・実は栄養豊富!シイタケの栄養と効能まとめ
https://www.gaspo-kinokoya.com/blog/blog_detail/index/580.html
・産地直送 「陽より子素麺セット」
https://www.otoriyose.site/shopdetail/000000000855/
・ハナビラタケ入り、花びらそうめん
https://kinoko-design.com/SHOP/KD001.html
・漲る!地方食材「やまと花びらたけ」
https://cuisine-kingdom.com/yamatohanabiratake/
・「だしの王様」の異名を持つ たもぎ茸。
https://www.sapporobeer.jp/hanjo/rise/backnumber/2017w-a/shokuzai/shokuzai001.html
・たもぎそうめん
http://www.kinshoku.com/?month=201807
⑦ 《美味しい手延べ麺》手延べきくらげ麺 編
小豆島を代表する食品のひとつに「佃煮」があります。
醤油づくりが盛んであった小豆島で、戦後、食糧難が続く中、サツマイモの芋づるを島の醤油で煮てつくったのが小豆島の「佃煮」産業の始まりのきっかけだったそうです。
小豆島には佃煮を製造・販売されるお会社様が多くあり、その中でも大きな企業様から「自社で人気の香川県産きくらげを、小豆島の食品の代表のひとつである素麺に練り込んで商品化できないだろうか」とご相談をいただきました。
しょうどしま長命草を練り込みつくった製法を応用して、早速、製造に取り掛かりましたが、予想に反して早くに完成させることができました。
どうやら、きくらげに含まれる成分と小麦粉の成分が反応を起こして、ぷりんぷりんの麺を形成し、製造しやすかったということがあとから分かりました。
また、ちょうど薬膳の勉強をしていたところで、黒の食べ物、中でも「黒きくらげ」はとても健康に良い物だということを知りました。
そしてなにより、麺に練り込んだきくらげの香りが良く、また温かくして食べる際にスープに付け込むとその旨みが溶け出すようで、美味しさも新しい気づきとなりました。
成形しやすく、健康に良く、香り・味も良い「小豆島手延べきくらげ麺」は、健康に役立つ素麺づくりを目指す石井製麺所にとって、とても大切なひとつとしてラインアップに加わりました。
白い素麺とは違った、食感やのど越し、風味をぜひお楽しみください。

《石井製麺所オンラインショップ》 https://141seimen.thebase.in/
《小豆島手延べきくらげ麺》 https://141seimen.thebase.in/items/69195855
『お!いしい けんぶんろく』について
本ブログでは、色々な産地を調べたり、食べ方を探求したり、将来的には実際に産地に行って交流を深めたり…そんなことができれば良いなと考えています。まずは勉強からと言うことで、小豆島もそのひとつですが、日本の素麺や麺類について調べながら、様々な素麺の情報を発信できれば良いなと考えています。もし、間違いなどあれば、ご指摘ください。たくさんの方の“素麺のデータベース”になればと考えています。
色々な情報を紐解きながら…なので、間違いや勘違い、伝承だと色々な解釈があったりすると思いますので、優しい気持ちで見守っていただき、一緒に学べる場にできれば幸いです。
【お!いしい けんぶんろく】 Vol.22
麺究者への道/蕎麦を研究してみる
暑さ寒さも彼岸まで…とはよく言ったもので、小豆島も彼岸を過ぎ朝晩が涼しくなってきました。
秋の虫の音も一気に秋めいて、冷たいお素麺の時期から、温かいお出汁が恋しい季節となりました。
(このブログを書いている日中は、まだまだ暑いのですが…)
皆様のお住まいの地域ではいかがでしょうか。
さて、秋といえば新蕎麦の季節!
と当たり前のように思っていたのですが、蕎麦について調べると、なんと新蕎麦の季節は2回あるそうですね。
関東方面で勤めていた頃には、秋になると蕎麦が食べたくなるな〜と思っていましたが、違いは蕎麦の産地の差だとか。
「新蕎麦」と麺類で「新」が付くのは蕎麦だけ(だと思うのですが)。
原料になる蕎麦の季節感というか、旬のものという感じがして、表現が日本人らしいですね。
蕎麦と言えば一般的に、穀物の蕎麦の実を使った蕎麦粉を加工した麺のことを指します。
中華そばとの対比で「日本そば」と呼ばれることも。
全国製麺協同組合連合会では、原料において蕎麦粉30%以上・小麦粉70%以下の割合で混合したものを「日本そば」と呼んでいるそうです。
現在食べられている麺状の蕎麦は「蕎麦切り」と言うそうです。
蕎麦切りの技術が取り入れられるまでは、粒のままお粥のようにして、また蕎麦粉を熱湯でこねて餅状にした「そばがき」や、蕎麦粉を水で溶いて焼いた「そばやき」として食べられていたようです。
今回は、いわゆる「蕎麦」について、その歴史や製法、全国各地での食べられ方や世界の蕎麦事情などを調べてみました。
時代劇やドラマを見ていると、蕎麦やうどん(特に関西とか?)を食べるシーンは出てきますが、素麺の出演のチャンスは見かけません。
きっと、それだけ愛されるには秘密があるはずです。
その“蕎麦の秘密”に迫ってみたいと思いますので、今回もお付き合いの程よろしくお願いいたします。

【目次】
① 秋の季語でもある「新蕎麦」、実は年2回味わえる!
② 日本三大蕎麦をはじめ、多彩なご当地蕎麦がある!
③ 蕎⻨の歴史は稲作より古い!参勤交代で全国へ普及!
④ 粉の挽き方、製粉の度合い、つなぎの割合などによって多様!
⑤ 年越し、節分、引越し…行事食としての蕎麦
⑥ 蕎麦に合わせる具材や薬味はバラエティ豊か!
⑦ 「蕎麦切り」以外の形状で食べる風習が各地に!
⑧ 世界中で愛される蕎麦を使った料理
⑨ 《美味しい手延べ麺》手延べ麺 蕎麦風味 編
① 秋の季語でもある「新蕎麦」、実は年2回味わえる!
「新蕎麦」は、蕎麦の実の収穫から提供までの期間が約1~2カ月の蕎麦をさす言葉。
蕎麦ならではの風味が楽しめる新蕎麦は、歳時記では秋の季語ですが、実は夏蕎麦と秋蕎麦の2種類あるそうです。
【夏蕎麦】4月上旬~8月中旬
長野県の「しなの夏蕎麦」が有名で、種まきから収穫が約50日間と短い。
別名「夏新(なつしん)」。
香りは淡く、秋蕎麦より清涼感のある味わいが特徴。
【秋蕎麦】10~12月
茨城県の「常陸(ひたち)秋蕎麦」や群馬県の「上州秋蕎麦」などが有名。
別名「秋新(あきしん)」。
芳醇で豊かな香りとほんのりとした甘さがあり、きれいな緑色が特徴。
蕎麦の生産量1位でシェア4割以上を占める北海道では、年に一度しか収穫されないため、夏蕎麦と秋蕎麦の区別はないそうです。
ちなみにシェア2位は長野県、3位栃木県、4位茨城県となっています。

<参考サイト>
・日本そば
https://zenmenren.or.jp/raw_noodle_iroiro/japanese_soba/
・新蕎麦は「秋蕎麦・夏蕎麦」の年2回!時期や味わい・産地など特徴の違いを比較して紹介!
https://chisou-media.jp/posts/3852
・【都道府県】蕎麦(そば)の産地・生産量ランキング
https://urahyoji.com/crops-soba/
② 日本三大蕎麦をはじめ、多彩なご当地蕎麦がある!
全国各地で食べられている蕎麦ですが、「日本三大蕎麦」と言われるものをご存知でしょうか。
どれも歴史があり知名度の高いもので、その地の名物となっています。
【わんこそば】(岩手県)
蕎麦を少量ずつ椀に入れて提供します。
客の近くに給仕人がいて、蕎麦を食べたら即座に蕎麦を継ぎ足していく、独特の提供方法が有名です。
温かい蕎麦を、あらかじめ濃いめの麺つゆにくぐらせてあるそうです。
わんこそばの起源には2つの説があります。
安土桃山~江戸時代初期の大名・南部利直が花巻で漆の器に入った蕎麦を食べたのが起源という説と、大正時代の内閣総理大臣・原敬が盛岡に帰省した際「蕎麦はわんこ(お椀)に限る」と言ったことが起源という説だそうです。

【出雲そば】(島根県)
蕎麦の実を丸ごと挽いてつくった蕎麦粉を用いるため、香りや風味が強い蕎麦。
やや黒っぽい色あいで、コシが強くのどごしがしっかりしています。
冷たい「割子そば」と、温かい「釜揚げそば」の2通りで食べられています。
江戸時代の大名・松平直政が1638年に島根県を訪れた際、信州の「蕎麦切り」を出雲に伝えたのが発祥とされています。

【戸隠そば】(長野県)
蕎麦の実の甘皮を除かず、麺棒1本で丸延ししてつくられる蕎麦。
「ぼっち盛り」という提供方法が特徴で、水をほとんど切らず、一口大にして円形のざるに盛り付け、薬味に辛み大根を添えます。
1709年におもてなしのための特別な料理としてふるまわれたという記録が残っています。

日本三大蕎麦以外にも、ご当地蕎麦として知られるものがたくさんありますので、いくつかご紹介します。
【深大寺そば】(東京都)
調布市の深大寺で来客用に振る舞われたのが起源。
良質な湧き水が豊富で蕎麦の栽培に適していた。
温かい蕎麦に醤油ベースのつゆがかけてあるもの、冷たい蕎麦を濃いめのつゆにつけながら食べるもの、冷たい蕎麦に冷たいつゆがかけてあるものがある。

【へぎそば】(新潟県)
小千谷市や十日町市の名物。
「へぎ」と呼ばれる木の器に、「手繰り・手振り」という方法で、一口サイズで盛り付けられている。
布海苔(フノリ)という海草をつなぎに使い、コシの強さとのど越しの良さが特徴。

【更科そば】(長野県)
激しい寒暖差や澄んだ山水から、蕎麦の栽培に適しており、地域によって色や風味が異なる。
様々な味わいを楽しめる信州蕎麦の中でも「更級そば」は、白っぽい色とさっぱりした風味、つるつるしたのどごしの良さが特徴。

【越前おろしそば】(福井県)
やや太めで黒っぽく、コシの強い蕎麦に、辛味大根おろし、ネギ、鰹節をたっぷり乗せ、直接出汁をかけて食べるのが一般的。
つけ汁に大根おろしを入れて食べるスタイルもあるとのこと。

【にしんそば】(京都府・北海道)
温かいかけそばの上に、骨まで柔らかく煮た身欠きニシンの甘露煮をのせる。
北海道では、汁は関東風で濃い色をしていて出汁も濃いのが特徴で、京都は薄い味付けの出汁が特徴。
ニシンの脂と旨味が溶け出し、食べ進めるとコク深い味わいへの変化が楽しめる。
京都市民は年越し蕎麦として「にしんそば」を食べることも多いのだとか。

※写真はPhotoACの「にしん蕎麦 京都 神護寺にて」より
【出石そば】(兵庫県)
「出石皿そば」とも呼ばれる。
お皿に盛られた蕎麦を、ネギやゴマ、ショウガなどの薬味をたっぷり入れたつゆにつけて食べる。

【瓦そば】(山口県)
下関市豊浦町で生まれた郷土料理。
熱々の瓦の上に、茶蕎麦と錦糸卵、牛肉、レモン、ネギなどの具材をのせ、温かいつゆにつけて食べる。

【祖谷そば】(徳島県)
つなぎなしで仕上げた素朴な味わいで、一般的なものよりも短く太い形が特徴。
祖谷は良質な蕎麦の産地で、麺としてだけでなく「そば米」として実のまま食す文化もあるとのこと。

<参考サイト>
・日本三大そばの歴史を紹介!蕎麦が全国に広まった理由も考察
https://www.sobahonda.co.jp/blog/japan-soba-history/
・本場で食べたい!わざわざ食べに行きたい日本全国のご当地そば10選
https://www.nta.co.jp/media/tripa/articles/68a9C
③ 蕎⻨の歴史は稲作より古い!参勤交代で全国へ普及!
蕎麦の実の原産地は、中国の江地と呼ばれる東チベット、四川省、雲南省の境界領域と言われています。
日本では、高知県の遺跡から9300年前の蕎麦の花粉が出土しており、埼玉県の遺跡からは3000年前の蕎麦の種子が発見されています。
稲作より古くから蕎麦が栽培されていたと考えられます。
初期の蕎麦は、現在のような麺状ではなく、粒のまま粥として食べられていたようです。
殻が硬く脱穀が難しかったことから、稲のように主食にはならなかったと考えられています。
蕎麦はやせた土地でも育つ強い植物なので、奈良時代の「続日本紀」によると、飢饉を防ぐために栽培が推奨されていたそうです。
鎌倉時代には中国から石臼(いしうす)の技術が伝わり、蕎麦粉を大量に挽くことができるようになりました。
「そばがき」と呼ばれる団子やもちのような蕎麦を、箸でちぎり汁につけて食べていたそうです。
室町から江戸時代初期、麺状の「蕎麦切り」が生まれました。
長野県の「定勝寺文書」という書物に、戦国時代の天正2年(1574年)に「蕎麦切り」が振る舞われたという記録が残っています。

江戸時代には、蕎麦は各諸大名から将軍家へ献上されるほどの高価な食べ物となりました。
江戸時代の前半までは蕎麦よりうどんが主流だったらしく、また当時醤油は高価だったため、一般的に出回るようになるまで蕎麦つゆは味噌でつくられていたようです。
18世紀中頃から、江戸中に3千軒とも言われるほど蕎麦屋が増え、屋台の蕎麦も登場します。
江戸時代後期には、蕎麦粉と小麦粉を混ぜた「二八蕎麦」などが広く出回り、現在のように茹でる蕎麦が主流となったそうです。
それに対して、蕎麦粉だけで打った「十割蕎麦」はつなぎにくく切れやすいので、当時は蒸籠にのせて蒸し、そのまま提供していたようです。
現在も「盛りそば」を「せいろそば」と呼ぶのはその名残だそうです。
各地の大名が、参勤交代で江戸から領地に戻る際に「蕎麦切り」の技術を持ち帰ったことで、全国に普及し、土地ごとの特色が反映されてご当地蕎麦が発展していったと考えられます。
蕎麦は東日本でのイメージがありますが、決してそうではないことが分かります。
ただ、元々は寒冷地でも育つ蕎麦が東日本で盛んになり、その食文化も深く根付いたと考えられます。
産地で有名な出雲や出石は西日本に位置しますが、山陰や山間部の雪の多い地帯で、上述の参勤交代にあわせて寒冷地でも育つ食物として持ち込まれ盛んになっていったのでしょう。
ちなみに、西日本でうどんや素麺のイメージがあるのは、温暖な地域であり、米の二毛作として小麦栽培が盛んになったためと考えられます。
こういった、気候や食物の栽培の拡がりが日本の食文化の拡がりや分布に影響するのは、当然のことなのかも知れませんね。
もうひとつちなむと、現在の蕎麦屋には必ずと言っていいほど日本酒が置いてありますが、その起源は江戸時代にあります。
豊島屋十兵衛門という人が、商人や武士などをターゲットにした食事処兼酒場を生み出しました。
そこで提供されていたのが蕎麦です。
注文を受けてから切って茹でるので、提供するまでに時間がかかります。
それを待っている間に焼き海苔や蕎麦味噌などをつまみにして日本酒を飲み、お酒がなくなる頃に蕎麦がちょうど出来上がり食べる、という流れが一般的になりました。
現在でも“蕎麦屋と言えば日本酒”というのはその名残のようです。

<参考サイト>
・蕎麦のルーツと歴史
https://sobadou.com/sobanorekisi/
・蕎麦屋になぜいつも日本酒が置いてあるの?実は深い日本酒と蕎麦の関係
https://www.sakebayashi.com/sake-ryori-soba
④ 粉の挽き方、製粉の度合い、つなぎの割合などによって多様!
私たちが食べている蕎麦は、どのように製粉、製麺されるのでしょうか。
収穫した状態の、硬い皮(そばがら)がついたままの蕎麦の実を「玄そば」と言います。
玄そばを乾燥させ、付着している不純物を取り除き、表面をピカピカに磨きます。
そしてそばがらを割って中の実を分離させ、製粉します。
蕎麦粉の挽き方は大きく2通りに分けられます。
【石臼挽き】
上下の石の間に溝が掘ってあり、そこを通らせることにより製粉する。
熱を持ちにくい製法なので、風味が残りやすいのが特徴。
【ロール挽き】
回転する2本のロールの間に蕎麦の実を通して製粉する。
比較的短時間で大量に製粉できる。
蕎麦粉は製粉の度合いによって、香りと風味が変化します。
一般的に4通りに分けられるようです。
【更科蕎麦】
製粉する際、最初に出てくる胚芽や内層粉は「1番粉」、1番粉だけで打った蕎麦は「更科蕎麦」と呼ばれ、真っ白に仕上がる。
香りは強くないがのどごしが良く、甘みがある。
【藪蕎麦】
次に出てくる中層粉は「2番粉」、「藪蕎麦」と呼ばれ、蕎麦らしい灰色を帯びていて、香りや甘み、つるりとした食感のある麺になる。
製菓用や韓国冷麺の素材としても用いられる。
【田舎蕎麦】
最後に出てくる外層粉は、甘皮ともいい「3番粉」と呼ばれる。
栄養が凝縮されており、蕎麦らしい香りも楽しめるのが特徴。
1〜3番粉を使用した「田舎蕎麦」は色もぐんと濃くなり、黒っぽい麺になる。
【挽きぐるみ】
甘皮を残した蕎麦の実を挽いたものと、「玄そば」を引いたものの2種類がある。
「出雲そば」には「玄そば」が使われており、より黒っぽい麺に仕上がる。
蕎麦粉はデンプンが少なく切れやすいため、小麦粉などをつなぎとして使うことが多いです。
蕎麦粉とつなぎの割合を示す名称には下記のようなものがあります。
【二八蕎麦】
つなぎの小麦粉が2割・蕎麦粉が8割の割合でつくられた蕎麦のこと。
【十割蕎麦】
100%蕎麦粉でつくられた蕎麦のこと。
蕎麦の打ち方は、大きく5段階に分けられます。
【①回 し】 粉に水を何回かに分けて加え、混ぜ合わせながら生地をまとめていく。
【②こ ね】 こね鉢に押し付けるようにして、蕎麦玉の表面がつるつるになるまでこね上げる。
【③延ばし】 のし台に打ち粉を振り、蕎麦玉を手のひらで押し広げ、打ち粉を振って麺棒で広げる。
【④たたむ】 均一に伸ばした生地を、蕎麦切り包丁の刃の幅より短くなるようにたたむ。
【⑤切 る】 できるだけ同じ厚さ・太さになるよう、垂直に切っていく。
おいしい蕎麦の三つの条件「3立て」をご存知でしょうか?
「挽きたて」=製粉してすぐの粉を使い、「打ち立て」=打ったばかりの生地を包丁で切り、「茹でたて」=ゆで上げて素早く水切りして提供。
さらに新蕎麦の季節は「採れたて」を加えた「4たて」とも言われています。

<参考サイト>
・美味しい手打ちそばができるまでの過程を紹介します
https://sobashin.jp/211/
・そばを学ぶ ~そば粉の種類~
https://matsuyaseifun.co.jp/soba/study/type/
・そばの製粉で風味や香りが全く異なる!よく聞く「挽きぐるみ」とは?
https://www.sobahonda.co.jp/blog/soba_hikigurumi/
・そばの散歩道 めんの数字あれこれ
https://www.nichimen.or.jp/know/number/04/
・そば打ち初心者でもわかる!手順を理解すればそば通の仲間入り。《そば打ち編》
https://www.sobahonda.co.jp/blog/sobauchi-2/
・16. そばは三たてでいただくべし
https://www.nikkoku.co.jp/entertainment/sobajiten/016.php
⑤ 年越し、節分、引越し…行事食としての蕎麦
蕎麦は日常的に食べられる料理ですが、年中行事や引っ越しなどの際に食べる行事食としての一面もあります。
いくつかご紹介します。
【年越しそば】
大晦日に食べる蕎麦は、「晦日(みそか)そば」と呼ばれていました。
また、正月を迎えると数え年で一歳年をとるとされていたことから「年取りそば」とも呼ばれました。
蕎麦は長く伸びることから長寿への願いや、災厄を断ち切る意味あい、また「打つ」ものなので、相手を討つ、つまり勝つ、という意味もあるそうです。
【節分そば】
“本来”の「年越しそば」は、実は節分に食べる「節分そば」が「年越しそば」だったそうです。
江戸時代中頃から、江戸市中では毎月の晦日(月末)や節分(立春・立夏・立秋・立冬それぞれの前日)に蕎麦を食べる風習があったそうですが、今では特に立春の前日を指して節分と呼ばれるようになっています。
立春の前日の節分は“大寒”の最終日で、冬から春への節目の日です。
そのため江戸時代には、大晦日ではなく節分を本当の年越しと言う考え方があったそうで、研究家の方によれば“本来”の「年越しそば」は、「節分そば」と言うことになるそうですよ。
今でも東京・調布市の深大寺などでは、節分(立春の前日)に「節分そば」を食べるイベントが行なわれています。
【引越しそば】
江戸時代中頃、江戸の庶民が引越しの挨拶として蕎麦を配るようになりました。
これには、安価で喜ばれる、「末永くおそばに」「蕎麦のように細く長いお付き合いを」の意味がある、などと言われています。
大正時代には「そば切手」という、蕎麦店が発行する食事券や商品券のようなものを配るようになりました。
その後、引越しの挨拶用に「そば切手」を購入するついでに、新居で自分たちが食べる蕎麦を注文する人が増え、自分たちのために新居で食べるものという考えが広まったと考えられています。

<参考サイト>
・年越しそばをなぜ年末に食べるのか、その理由と由来について【日本料理研究家が回答します】
https://www.gnavi.co.jp/dressing/article/21329/
・引越しそばを配ったり、食べたりする理由と由来とは?食べるタイミングはいつ?
https://jpnculture.net/hikkoshi-soba/
⑥ 蕎麦に合わせる具材や薬味はバラエティ豊か!
素麺やうどんと同様、蕎麦にもいろいろな具材や薬味を組み合わせることで、味わい方が広がります。
主なものをご紹介します。

<具材>
【天ぷら】
「天ぷらそば」といえばエビの天ぷらが定番、かき揚げやイカ天、ちくわ天なども合う。
蕎麦屋が天ぷらそばをメニューの主流にしたのは1827年〜1837年頃、江戸時代、蕎麦の屋台が増えたのと同時期に天ぷらの屋台も増えたとのこと。
天ぷらの屋台で天ぷらを購入した客が、蕎麦屋の屋台の蕎麦にトッピングして食べたのが始まりと考えられているそうです。
冷たい蕎麦と天ぷらを組み合わせた「天ざる」「天もり」「天せいろ」などのメニューでは、蕎麦と天ぷらが別々に提供され、温かい天ぷらそばの場合は、別々に提供される店と、かけそばの上に天ぷらがのっている店の2通りあるようです。
前者の天ぷらは衣が薄く、後者の天ぷらは衣が厚い傾向にあるようで、やはりきちんと美味しく食べる工夫がされているようです。
天ぷらを揚げる時に出た天かすをのせたそばを、関東では「たぬきそば」と呼ぶそうで、その語源は天ぷらのタネを入れない「たねぬき」が転じて「たぬき」になったという説が有名なようです。
【油揚げ】
さて、関西でよく聞く「きつね」と「たぬき」問題をご存じでしょうか。
分かるような分からないようなメニュー名なので整理してみます。
関東圏では、『きつね』というと甘辛く炊いた油揚げがのった蕎麦やうどんを指し、一方、『たぬき』といえば天かすをのせた蕎麦やうどんのことを指すそうです。
ところが、大阪では、『きつね』は、油揚げがのったうどんを指し、『たぬき』は、油揚げがのった蕎麦を指します。
つまり、大阪では『きつね=うどん』と『たぬき=蕎麦』と定義が違うようです。
正直、知らなかったです(苦笑)
【玉子】
かけそばの上に落とした生卵を月に見立てた「月見そば」も、定番メニュー。
【山菜】
春の味覚である山菜のほろ苦さが、味のアクセントに。
【肉】
甘辛く炊いた肉をのせる。肉の種類は牛・豚・鶏とさまざま。鴨肉とネギをのせたものを「鴨南蛮そば」と呼ぶ。
【とろろ】
かけそばにすりおろした長イモをのせると、出汁にとろみがついて麺に絡みやすくなる。冷たい蕎麦にも相性抜群。とろろと山菜やなめこ、オクラ、納豆などのネバネバ食材を組み合わせても。
<薬味>
【ネギ】
関東では白ネギ、関西では青ネギが一般的。白ネギをぶつ切りにして焼き、具材として合わせても。ネギに含まれるアリシンが、ビタミンB1の吸収を高めてくれる。
【ワサビ】
冷たい蕎麦に欠かせない、鼻から抜ける香りと辛みがたまらない薬味。辛み成分シニグリンが、ビタミンB2の働きを助けてくれる。
【大根おろし】
江戸時代初期には辛味大根のおろし汁に蕎麦をつけて食べていたそう。ジアスターゼが消化を助けるので、冷たい蕎麦をよりさっぱりと食べたい時に最適。
【唐辛子】
ピリッとした辛みが味のアクセントに。カプサイシンが消化吸収を高めてくれる。
【海苔】
ざるそばに欠かせない刻み海苔。柔らかい食物繊維が含まれ、穏やかな整腸作用を促してくれる。
【梅干し】
さっぱりとした口当たりで、二日酔いや胃腸が弱っている時に最適。
【ごま】
香り高く、リノール酸やオレイン酸、ビタミンEなどの栄養も豊富。
【ショウガ】
味を引き締めてくれるショウガは、体を温める働きがある。
【ミョウガ】
独特な香りはアルファピネンという成分で、血行促進や発汗作用が期待できる。
【大葉】
千切りやみじん切りにして、爽やかな香りを加える。β-カロテンに抗酸化作用や免疫を高める働きがあると言われる。

<参考サイト>
・そば屋の天ぷらそばの特徴。どっちが好きですか?(北松戸 そば・うどん 手打ちそば長幸)
https://teuchisoba-nagayuki.jp/?p=5997
・そばに合う具材のトッピングはこれ!温、冷に分けて紹介するよ
https://magickitchen.blog/soba-ingredients/
・【栄養士監修】蕎麦に合う薬味はこれだ!定番から意外なものまで30選
https://sobar.jp/2018/03/30/%e8%95%8e%e9%ba%a6%e3%81%ab%e5%90%88%e3%81%86%e8%96%ac%e5%91%b3%e3%81%af%e3%81%93%e3%82%8c%e3%81%a0%ef%bc%81%e5%ae%9a%e7%95%aa%e3%81%8b%e3%82%89%e6%84%8f%e5%a4%96%e3%81%aa%e3%82%82%e3%81%ae%e3%81%be/
⑦ 「蕎麦切り」以外の形状で食べる風習が各地に!
蕎麦と言えば麺状の「蕎麦切り」を思い浮かべますが、麺以外の形状の蕎麦料理が伝わる地域もいろいろあります。
こう見ると、東日本で蕎麦文化が大切にされてきていることが分かるような気がします。
【そばかっけ】(青森県・岩手県)
青森県南部から岩手県北部にかけて伝わる。
「欠片(かっけ)」とは、切れ端またはかけらの意味、「はっと」とも言われる。
蕎麦生地を延ばして三角形に切り、大根と豆腐を煮た鍋の中に入れ、浮き上がったらネギ味噌またはニンニク味噌をつけて食する。
【うちわ餅】(秋田県・岩手県)
蕎麦粉を熱湯でこねて握りこぶしの大きさに分け、平串に刺して棒状に延ばし、さらにうちわのような丸い形に成型して茹でる。
すりつぶしたエゴマに味噌砂糖を加えまぜて混ぜたものを塗り付けて焼くが、クルミ味噌をつける場合も。
お客様をもてなすお菓子としてつくられた。
【ほど焼き】(岩手県)
「火床焼き」と呼ぶ地方も。
蕎麦粉を水で溶いてつくった団子の中に、小豆餡や黒砂糖とミルクを入れて包み、柏の葉で包んで囲炉裏の熱い灰の中で蒸し焼きにする。
【柳ばっと】(岩手県)
遠野周辺で、軽いおもてなしに用いられた。
「柳葉」または「てこすりだんご」とも。蕎麦粉を水でこねて寝かせ、小さくちぎり、親指で平らに延ばして柳の葉の形にする。
大根、舞茸、鶏肉などと合せて味噌仕立ての具にしたり、茹でてネギ味噌や酢味噌をつけたりして食べる。
【梁越(はりこ)しまんじゅう】(長野県)
南佐久郡川上村周辺に伝わる蕎麦焼き餅。
蕎麦粉を振り入れた椀の中に、ネギ味噌を混ぜた蕎麦玉を入れ、上からも蕎麦粉を入れてお手玉のように放り上げながら丸め、丸くなったら柏の葉で包み、囲炉裏の熱い灰の中で蒸し焼きにする。
【そばおやき】(長野県)
蕎麦焼きもちのひとつ。
「そばがき」をそのまま丸い形にしたものや、その中に漬け物や小豆餡を包んで焼いたものがある。
【そばすべし】(徳島県)
三好市東祖谷山地区でつくられる。
イリコ出汁で人参、豆腐、鶏肉、大根の葉などを煮込み、汁をかき混ぜながら蕎麦粉を振り入れ、汁にとろみをつけて仕上げる。
【そば米(ごめ)雑炊】(徳島県)
祖谷地方の保存食品。「玄そば」を茹でて、乾燥・脱穀してそばがらを取り除き、おかゆの要領で炊く。

<参考サイト>
・日本と世界のそば料理
https://sobadou.com/sobaryouri/
⑧ 世界中で愛される蕎⻨を使った料理
いわゆる蕎麦は日本食の代表的なものですが、穀物の蕎麦で言えば、実は世界中の各地で蕎麦料理は食べられています。
いくつかの国の蕎麦料理について、調べてみました。
正直、知っているのはフランスの「ガレット」くらいでした。

【フランス】
蕎麦粉の「クレープ」や「ガレット」が食べられている。
【スロベニア】
一人あたりの蕎麦の消費量は日本より多い。日本の玄そばにあたる、外皮を取った「カーシャ」と呼ばれるものを、日本の米のように料理して食べる。また、粉にしてミルクに入れる、団子にする、そばがきのようなものにバターをつける、など多様な食べ方がある。
【イタリア】
きしめんのような形状の「ピツォケリ」という蕎麦粉のパスタがある。また、水でこねた軟らかいそばがきにグラッパという蒸留酒を少し入れ、スプーンですくって中にチーズを入れ素揚げにした「シアット」という料理も。
【ポーランド】
米のように蕎麦米として食べるのが一般的。蕎麦米を詰めたソーセージやマトン料理、豚料理などがある。
【チェコ】
蕎麦米を詰めたソーセージや、蕎麦ハーブ茶などが食されている。
【スイス】
「シュベッレ」というパスタ料理や、トウモロコシと蕎麦セモリナ粉からつくる「ボレンタ」という料理がある。
【ヒマラヤ諸国】
フライパンや直火で焼く、パインケーキやクレープ風のものが多い。ニンニクや唐辛子を入れたタレをつけて食べるのが一般的。
【ロシア】
「カーシャ」が主流。蕎麦粉を使ったパンケーキ「ブリヌイ」なども。
【中国】
内モンゴルや少数民族の間では日常的にそばが食べられてきた。
【南北朝鮮】
蕎麦粉を使った冷麺のほか、「ムー」と呼ばれる羊羹状の伝統的な料理がある。
<参考サイト>
・日本と世界のそば料理
https://sobadou.com/sobaryouri/
・【日本より蕎麦を多く食べる国は?】蕎麦の歴史がスゴかった!
https://muccarana.com/soba_history
⑨ 《美味しい手延べ麺》手延べ麺 蕎麦風味 編
手延べ麺 蕎麦風味は、実は、石井製麺所で素麺以外の手延べ麺、第一号なんです。
夏の素麺以外に、お客様にお喜びいただきたくて、先代の社長(父)と母が苦労して開発した手延べ麺だそうです。
今では、秋から冬、特に年末年始に人気の手延べ麺で、「年越し蕎麦にしています」というお客様もいらっしゃって、私どもも一生懸命手延べております。
手延べ麺で小麦粉の比率が高いことから、手延べ素麺の良いところを受け継ぎつつ、蕎麦の風味をお楽しみいただけます。
ツルツルッとしたのど越しに、もちもちっとした食感が普通の蕎麦とは違うところでしょうか。
暑い日には冷たくして「冷やし蕎麦」に、寒い日には温かいお出汁と甘辛い醤油だしのしみた油揚げをのせて「きつねそば」をいただきたいものです。
これから朝夕の寒暖も大きくなり、晩ご飯には温かい汁物も登場する機会が増えますね。
そんな時には、ぜひ石井製麺所の「手延べ麺 蕎麦風味」はいかがでしょうか。

《石井製麺所オンラインショップ》 https://141seimen.thebase.in/
《手延べ麺 蕎麦風味》 https://141seimen.thebase.in/items/12170119
『お!いしい けんぶんろく』について
本ブログでは、色々な産地を調べたり、食べ方を探求したり、将来的には実際に産地に行って交流を深めたり…そんなことができれば良いなと考えています。まずは勉強からと言うことで、小豆島もそのひとつですが、日本の素麺や麺類について調べながら、様々な素麺の情報を発信できれば良いなと考えています。もし、間違いなどあれば、ご指摘ください。たくさんの方の“素麺のデータベース”になればと考えています。
色々な情報を紐解きながら…なので、間違いや勘違い、伝承だと色々な解釈があったりすると思いますので、優しい気持ちで見守っていただき、一緒に学べる場にできれば幸いです。
【お!いしい けんぶんろく】 Vol.21
メンコレ③/薬草を練り込んだ素麺の健康への期待
石井製麺所の“食材を練り込んだ手延べ麺開発”の一番のきっかけは、「しょうどしま長命草」を使った素麵でした。
召し上がってくださる方に、美味しさはもちろん、健康づくりにもお役立ていただける素麵を考えていたところ、小豆島の長命草生産者さんから「長命草を練り込んだ素麵ができないか」とご相談をいただき、石井製麺所が考える新しい麺の開発に繋がりました。
薬草ではありませんが、小豆島を代表するオリーブを使った素麵も、美味しさと食べやすさ、それに“健康価値の高い”食材であることを活かした手延べ素麵として、開発・販売してまいりました。
ご存じの通り、手延べ素麵は小麦粉と塩と水だけで製造をしています(必要に応じて食用油を表面に塗ります)。
「手延べ製法」は、そのシンプルな素材の特性を活かし、組み合わせて、美味しさを創り出す“究極の製法”(だと私は考えています)として受け継がれ、時に見直され、今日まで繋がっています。
白い素麵に食材・素材(食品粉末など)を混ぜてつくることは、これまで培ってきた製造方法そのままでは非常に難しくなることが多く、素材によっては柔らかくなり過ぎたり、途中で伸びすぎたり、逆に伸びなかったりと大きく製法に影響してしまいます。
石井製麺所では何度も失敗を繰り返し、食材を練り込んで美味しい手延べ麺に仕上げる独自製法を編みだすことができました。
もちろん、無添加、無着色、無香料のこだわりは大切にしています。
また、様々な手延べ麺にチャレンジすることで、必然的に各工程を見直すことになり、これまでの白い手延べ素麵のクオリティ向上に繋がったと感じています。
その甲斐あってか、現在、日本全国より、各地自慢の食材を練り込んだ素麵の製造依頼を頂戴するようになりました。
現在も独自の新麺開発に取り組みながら、独自性のある、新しい麺をお考えの皆さまのお役に立てればと精進しております。
今回は、「メンコレ」第3弾として、生地に薬草(健康に良いと考えられる食材)を練り込んだ素麺について調べてみました。
昔から、人々はいろいろな植物を薬として用いてきました。
何がどんな症状に効くのか試行錯誤を重ね、民間療法として伝承してきたのです。
漢方の用語に「医食同源」という言葉があります。
食べるものと薬になるものの源は同じ、という意味だそうです。
昔の人々が経験として薬用していた植物で、近年その健康への効果が改めてクローズアップされる、といったこともよくあるように思います。
そういった健康効果が大きく期待される植物を「薬草」ととらえ、それらを生地に練り込んだ素麺について、特徴的なものを調べてみましたので、今回もお付き合いの程、よろしくお願いいたします。
※以下にご紹介する素麺は、2023年9月11日現在の当社調べになります。
ご紹介した地域以外でも同様の商品を扱っておられるかもしれませんのでご了承ください。
また、これ以外にもこんな食材を練り込んだ素麺がある、という情報をお持ちの方は、ぜひお知らせください。

<参考サイト>
・身近な生活にある薬用植物 医薬品の原料となった植物
https://www.eisai.co.jp/museum/herb/familiar/medicine.html
・医食同源とは?食事も薬も源は同じ!? 健康を維持するには毎日の食事から
https://www.kracie.co.jp/kampo/kampofullife/eat/?p=9795
【目次】
① 食べると長生きできる!?「長命草」の素麺
② 無病息災を願って食べたい「月桃」の素麺
③ 和ハーブの女王の異名を持つ「ヨモギ」の素麺
④ 漢方にも使われる!青と赤が鮮やかな「シソ」の素麺
⑤ 翌日には芽吹く生命力の強さ「明日葉」の素麺
⑥ 植物繊維が豊富!食べる「い草」の素麺
⑦ 薬草の栽培地でもある島原の「薬草」の素麺
⑧ 《美味しい素麺》しょうどしま長命草素麺 編
① 食べると長生きできる!?「長命草」の素麺
長命草は、「1株食べると、1日長生きする」と言われるほど高い栄養価を持つとされる、香川県小豆島の新しい健康食材。
四国、九州、沖縄などの海岸に自生する、セリ科の多年草です。
潮風が吹き付ける過酷な自然環境でもたくましく育つ塩生植物で、沖縄などでは古くから健康に良い野菜として食されてきました。
ポリフェノールや食物繊維を多く含み、ビタミンやミネラルもバランスよく含んでいます。
長命草には苦味がありますが、素麺にすることで食べやすく、手延べならではのツルッとした食感で美味しく召し上がっていただけます。
翡翠色で抹茶風味の中太麺で、温かいおだしともよく合います。
力を入れて取り組まれる与那国島や南さつま市でも、長命草を使った麺をつくられているそうです。
石井製麺所でも、他産地に負けない美味しい「長命草素麵」をつくり続けてまいります。

<参考サイト>
・しょうどしま長命草プロジェクト
https://shodoshima-choumeisou.com
② 無病息災を願って食べたい「月桃」の素麺
月桃(げっとう)は、沖縄や台湾などの亜熱帯地方に自生している多年草です。
沖縄では古くからその葉や種子・花などを薬草として活用してきました。
旧暦の12月8日には、一年の無病息災を祈願して月桃の葉で餅を包み、蒸して食べる習慣があるそうです。
蒸した際の残り湯は玄関や家の周りにまいて、家の中に邪気が入らないようにするお清めとして使うとのこと。
月桃はポリフェノールが豊富で、抗酸化作用や美肌効果などが期待され、ハーブティーや化粧品などにも使われています。
「げっとう食品」さんは、そんな月桃にほれこんで月桃の葉を練り込んだ素麺をつくっておられます。
オーナーが浦添市で運営されている沖縄そば店では、月桃入りのそばを食べたり、月桃入り素麺を購入したりできるようです。

※写真は「琉球ガラス村」の「福地商店」で販売中の月桃そうめん
「酔処 玉川」さん/https://www.facebook.com/profile.php?id=100064378314649
「吉嶺」さん/https://www.facebook.com/Yushinmi.Okinawa

※写真は製造中の『月桃そうめん』
<参考サイト>
・沖縄産ハーブティーで人気の月桃について!
https://okinawa-cho-sei.easy-myshop.jp/c-fpage?fp=column21
・月桃にとことんほれ込んだ社長のすばとそーみん
https://www.urasoenavi.jp/kankou/2015043000021/
・月桃を使った沖縄そば 麺屋ちばとぉーんどー(浦添市勢理客)
https://ryukyushimpo.jp/style/article/entry-1555983.html
③ 和ハーブの女王の異名を持つ「ヨモギ」の素麺
ヨモギは古くから日本で役立てられており、「和ハーブの女王」とも呼ばれます。
アジア・ヨーロッパ・アメリカなど世界中で生育し、その種類は250以上あるとも言われているそうです。
紫外線や潮風にさらされる海岸や荒れ地、森林など広く生息できる強い生命力があります。
栄養としては、骨粗しょう症を防ぐとされるビタミンK、抗酸化作用のあるビタミンEなどを豊富に含みます。
ヨモギを使った食べ物としては、春の風物詩である草餅がよく知られていますね。
他にも天ぷらやお茶など食用されるほか、入浴剤として、またお灸のもぐさなどにも使われてきました。
天然のヨモギを練り込んだ素麺が、奈良県三輪、長崎県島原、福島県南会津などでつくられています。
ヨモギ独特の香りや風味が味わえるそうです。

<参考サイト>
・【和ハーブ連載】ヨモギの効果とは?身近な薬草の知られざる力
https://www.yomeishu.co.jp/health/4159/
・三輪の翁 稲垣商店 よもぎそうめん
https://miwaokina.com/products/sousaku/yomogi.html
・のうち製麺 手延べ よもぎ素麺
https://nouchi-seimen.ocnk.net/product/16
・天領よもぎそうめん
https://www.naraya-soba.com/?pid=72380562
④ 漢方にも使われる!青と赤が鮮やかな「シソ」の素麺
シソは漢方にも使われる薬草です。
大きくは青ジソと赤ジソに分けられ、薬味やてんぷらなどで目にする機会が多いのは青ジソですが、漢方に使われるのは主に赤ジソだそうです。
発汗作用や解熱作用、胃液の分泌を良くして胃腸の働きを整える作用、魚介類による食中毒時の解毒・予防などが期待されるため、風邪症状や胃腸の不調などに良いとされる漢方薬に用いられているとのこと。
青ジソは抗菌作用が強いとされ、刺身のツマなどに用いられています。
素麵を食べる際には、薬味として使う方も多いのではないでしょうか。
そのシソを、素麵に練り込んでいるものもあるようです。
大分県大分市で大葉(シソ)の栽培や加工品生産などを手掛けておられる「植木農園」さんでは、青ジソの粉末を練り込んだ緑色の素麺や、梅とシソの粉末を練り込んだピンク色の素麺をつくっておられます。
徳島県徳島市では、徳島県産シソの葉を手摘みし天日で乾燥させ、粉にして生地に練り込んだピンク色をした素麺をつくっておられます。

<参考サイト>
・しそが漢方に用いられる理由。どんな漢方に配合されているかを解説
https://www.yuskin.co.jp/hadaiku/detail.html?pdid=100
・植木農園(大分県)の青じそ入 手延べ素麺は美しく、この上なくおいしいそうめん。強いコシが快感です。
https://kanzo.jp/archives/34648
・植木農園オンラインショップ
https://uekifarm.jp/shop/item.html#soumenao
・阿波紫蘇そうめん
https://gin-sato.jp/SHOP/4580280300497.html
⑤ 翌日には芽吹く生命力の強さ「明日葉」の素麺
明日葉は、独特の苦みを持つセリ科の多年草。
「今日新芽を摘んでも、翌日にはまた新しい芽が出てくる」と言われるほど生命力が強いことからその名がついたとされています。
別名「八丈草」とも言われ、八丈島や大島など伊豆諸島、房総半島、三浦半島、紀伊半島など暖かい太平洋沿岸部に自生している植物です。
古くから食用されており、青汁の原料としても有名ですね。
ミネラルやビタミンなどの栄養を豊富に含む健康野菜で、粉末などに加工されスイーツなどにも使われているそうです。
明日葉を練り込んだ素麺は、八丈島だけでなく、全国各地でつくられているようです。
岐阜県大垣では、明日葉を地域で苗から育てて粉末にし、練り込んで素麺をつくっておられます。
素麺発祥の地である奈良県三輪では、自社栽培の農薬不使用の明日葉を粉末にして練り込んだ素麺をつくっておられます。
翡翠の産地である新潟県糸魚川では、伊豆七島に自生する明日葉を練り込んで、翡翠のような美しい緑色の素麺をつくっておられます。

<参考サイト>
・八丈島の健康野菜あしたば
https://www.hachijo.gr.jp/specials/ashitaba/
・明日葉/アシタバ/あしたば:旬の時期と特徴
https://foodslink.jp/syokuzaihyakka/syun/vegitable/ashitaba.htm
・八丈島の明日葉・くさや・島とうがらし
https://www.sp-market.biz/shopdetail/000000000589/
・明日葉そうめん
https://ogaki-tokusanhin.jp/product/product-52/
・明日葉入り手延べ三輪素麺
http://www.nishino-farm.com/ashitaba-order/soumenn.html
・明日葉入りひすい麺「姫の糸」
https://e-ee.jp/SHOP/KSHI19071.html
⑥ 植物繊維が豊富!食べる「い草」の素麺
い草は畳の原料として知られていますが、昔は薬草として使われていました。
江戸時代の文献に、い草を細かくすりおろし煎じて飲むことで、感染による炎症を抑えるなどの効果があると記述されているそうです。
近年、食用い草の栽培が進んでおり、食物繊維などが豊富なことから「和のスーパーフード」として注目されています。
健康食品やスイーツ、また入浴剤などが開発されているとのこと。
日本一のい草の産地・熊本県八代市にある「イナダ有限会社」さんは、食用い草の栽培から販売まで手掛けておられます。
い草の粉末を練り込んだ素麺は、レストランや病院、学校の給食などにも採用されているそうです。
ほんのり甘く、つるつる、もちもちとした食感で、ゆで伸びしにくいとのこと。
こちらの会社では、い草を使ったお茶やアイスなどもつくっておられます。

※写真はイメージです。写真はPhoto AC「い草畑」より
<参考サイト>
・意外と知らない畳の話 昔は薬草だったイグサのアロマセラピー効果
https://ichijoya.co.jp/news/%E6%84%8F%E5%A4%96%E3%81%A8%E7%9F%A5%E3%82%89%E3%81%AA%E3%81%84%E7%95%B3%E3%81%AE%E8%A9%B1%E3%80%80%E6%98%94%E3%81%AF%E8%96%AC%E8%8D%89%E3%81%A0%E3%81%A3%E3%81%9F%E3%82%A4%E3%82%B0%E3%82%B5%E3%81%AE/
・【イナダ有限会社】栄養が凄いと話題の”食べるイ草”を専門店で堪能してきた
https://8246renraku.net/archives/inada-igusa.html
・もちもち食感のこだわり手延べ『藺草麺 細麺』
https://e-igusa.com/SHOP/A13044.html
⑦ 薬草の栽培地でもある島原の「薬草」の素麺
長崎県の島原半島には、日本三大薬園跡のひとつである国指定史跡「旧島原藩薬園跡」があり、現在でも島原では薬草を栽培しているそうです。
そんな薬草を練り込んだ素麺がつくられています。
地元の島原農業高校の生徒が、もっと手軽に、年間を通じて手延べ素麺を食べてほしいとの想いで、「めんの山一」さんと産学連携で共同開発されたのが、「薬草麺のスープカレーそうめん」という商品。
麺には、4種の島原薬草(オオバコ・ウイキョウ・ナズナ・タンポポ)が練り込まれています。
コラーゲン入りカレースープと組み合わせ、片手鍋で3分ゆでれば出来上がりという簡単調理で食べられるそうです。

※写真は「長崎県産品データベース」掲載の「薬草麺のスープカレーそうめんNYK-02」より引用
<参考サイト>
・島原手延べ薬草麺のスープカレーそうめん
https://www.yamaichi-shop.jp/SHOP/NYK-02.html
・薬草麺のスープカレーそうめんNYK-02
https://nagasakisanpin-database.jp/product/%E8%96%AC%E8%8D%89%E9%BA%BA%E3%81%AE%E3%82%B9%E3%83%BC%E3%83%97%E3%82%AB%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%81%9D%E3%81%86%E3%82%81%E3%82%93nyk-02/
⑧ 《美味しい素麺》しょうどしま長命草素麺 編
きっかけは、小豆島長命草の会さんから「長命草の粉末を使って、手延べ素麵をつくれないか」でした。
小豆島の農業は塩害との闘い…でもあるそうで、塩に強い農産物があればと、香川大学農学部の先生方と共同で研究をされてきたそうです。
何種類かの野菜や植物が候補に挙げられましたが、「長命草」を選ばれたそうです。
第一に、塩害に強い…どころか、塩を吸って元気になる植物ですから島嶼部である小豆島にはぴったりと言える植物です。
第二に、健康に良い…特に高血糖の方によいと言われているそうで、香川県の(当時)ワースト記録と言われる全国糖尿病患者数を下げるためにも、その効果に注目が集まったそうです。ちなみに、香川県では子供の糖尿病予備群化も深刻で、大人も子供も食べやすく広まりやすい食べ物が求められていたそうで、長命草を練り込んだ麺はまさにぴったりと言える食べ物だと考えます。
第三に、無農薬で栽培できること。食べる方の健康面でも大きく影響が考えられますが、なにより、高齢の農家さんにとって農薬を使わずに栽培できる長命草は、栽培される方の健康にも優しいと言えます。また、農薬を使用しないことから、その分のコストも安くなり安価に提供できることもメリットとなります。
第四に、島でたくさん出る「醤油粕」を活用して、小豆島独自の長命草栽培をおこなえる点です。
「醤油粕」は島にたくさんある醤油製造工場から毎日のように大量に出てきますが、醤油を搾った後の粕は産業廃棄物として処理されていたそうです。しかし、醤油粕に含まれる栄養素が長命草にぴったりで、より栄養価が高まる事も研究で分かってきたそうです。
地域で出る醤油粕を使用して、長命草を育て、それを島の特産品である手延べ素麵に仕上げることは、まさに小豆島ならではのものと言えます。
こうした理由から石井製麺所での「長命草素麵」づくりがはじまり、試行錯誤の上、納得いく仕上がりになったと自負しています。
少しずつですが認知度も高まり、今では人気の素麵となりました。
ぜひ一度、綺麗な翡翠色をした抹茶のような爽やかな風味の「長命草そうめん」を味わってみてください。


《石井製麺所オンラインショップ》 https://141seimen.thebase.in/
《手延べしょうどしま長命草素麺》 https://141seimen.thebase.in/items/29007893
『お!いしい けんぶんろく』について
本ブログでは、色々な産地を調べたり、食べ方を探求したり、将来的には実際に産地に行って交流を深めたり…そんなことができれば良いなと考えています。まずは勉強からと言うことで、小豆島もそのひとつですが、日本の素麺や麺類について調べながら、様々な素麺の情報を発信できれば良いなと考えています。もし、間違いなどあれば、ご指摘ください。たくさんの方の“素麺のデータベース”になればと考えています。
色々な情報を紐解きながら…なので、間違いや勘違い、伝承だと色々な解釈があったりすると思いますので、優しい気持ちで見守っていただき、一緒に学べる場にできれば幸いです。
【お!いしい けんぶんろく】 Vol.20
麺究者への道/パスタを研究してみる
先日、弊社の工場見学にもお越しいただいたShunくんがテレビ出演された「イキスギさんについてった」で、VTR出演ですが三代目も少し出演しコメントさせていただきました。
その放送も拝見いたしましたが、コンセプトを持って製品開発するShunくんの姿に感嘆と共感を覚えました。
素麺が好きすぎて…だけでなく、手延べ素麺業界で生産者さんが減っていく現状を危惧して、小学生のShunくんが手延べ素麺の認知度を上げようとするその姿、本当に勉強になりました。
石井製麺所でも、手延べ素麺の新しい形として、さまざまな新麺開発に取り組んでいます。
中にはOEMによる新麺のご相談や製造の委託をいただいています。
この世にあるいろいろな麺が食文化や食卓の変化に伴って進化したように、現代のライフスタイルに合う手延べ素麺を追い求めていきたいと思います。
今回の「麺求者への道」はパスタについてです。
パスタとは、小麦粉と水を練り合わせてつくられた麺食品を総称するイタリア語です。
ひと昔前まではミートソーススパゲティやナポリタン、マカロニサラダくらいしか知らなかったものですが、イタリア料理が日本での市民権を得て、今や本格的なイタリアンから和製パスタまで幅広いメニューが浸透している印象です。
しかも人気は衰えることなく、お店も専門店をはじめ居酒屋やレストラン、ファミリーレストランの業態でもイタリア料理は拡大しています。
パスタも素麺と同様に乾麺をはじめ、つくりたてを食べる生パスタもあり、奥が深く、幅も広い麺類を代表するものです。
パスタが嫌い…という人を見たことがありません。老若男女に愛される麺類のひとつですね。
今回は、パスタの製法や種類、日本でこれほど普及した背景や、食べ方などについて調べてみました。
今なお拡大するその人気の秘密に迫り、手延べ素麺の新しい方向性に活かせればと考えています。
今回もお付き合いの程よろしくお願いいたします。

【目次】
① パスタに適した性質の「デュラム小麦」が主原料
② 長さや太さ、形状は千差万別!
③ パスタの起源は古代ローマのおかゆ?
④ パスタとソースの組み合わせは無限!?
⑤ 所変われば料理も変わる!パスタ入りスープ
⑥ 《美味しい素麺》手延べレモン素麺 編
① パスタに適した性質の「デュラム小麦」が主原料
パスタに使われる小麦粉は、素麺やパン、天ぷら粉などに使われるものとは種類が異なるそうです。
「デュラム小麦」というグルテン含有量が多い硬質の小麦をセモリナ状(粗びき)にした、鮮やかな黄色の「デュラムセモリナ粉」で、良質のタンパク質を多く含み、弾力性に富むため生地を形成しやすく、ゆでても形がくずれにくいコシの強さが特徴です。
このデュラムセモリナ粉に水を加えてよく練り、生地をつくります。
穴の開いた金型(ダイス)から高い圧力をかけて押し出し、さまざまな太さや形のパスタに成形します。
これを適当な長さに切断し、高温の熱風で水分を取り除いて乾燥させます。
ロングパスタは乾燥させてから切断するそうです。
こちらは素麺の製法に似ていますね。
乾燥パスタに茶色や白の斑点が見えるのは、デュラム小麦の胚乳の硬い部分や皮の一部などのためとのこと。
生地にイカスミ、トウガラシ、ホウレン草、トマトなどを練り込んで、風味や彩りを添える場合もあります。
本場イタリアでは、乾燥パスタはデュラムセモリナ粉と水で作ることが法律で義務付けられているそうです。
一方、生パスタは普通の小麦粉を使い、卵を加えることも多く、家庭で手打ちすることもあるようです。
生パスタは製造過程で加熱しないため小麦本来の香りや旨みが残りやすい、ゆで時間が短い、食感がもちもちしている、などの特長があります。

<参考サイト>
・Wikipedia「パスタ」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%91%E3%82%B9%E3%82%BF#%E5%A4%96%E9%83%A8%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%82%AF
・パスタを知る 日本パスタ教会
https://www.pasta.or.jp/knowledge
・パスタを知る 日清製粉グループ
https://www.nisshin.com/entertainment/encyclopedia/pasta/
・生パスタとは?乾燥パスタ麺との違いは?作り方・茹で時間や料理レシピなども紹介!
https://chisou-media.jp/posts/2880
② 長さや太さ、形状は千差万別!
パスタの種類は500種類以上とも言われています。
イタリアでは地方によって同じ種類でも違う呼び方の場合もあり、明確に分類することは困難なようです。
その形状から、大きくロングパスタとショートパスタの2つに分けられますが、そのほかにも板状や団子状、詰め物入りのものなどもあります。
【ロングパスタ】
・スパゲティ:太さ約1.7〜2.0mm、断面は円形
「ひも」を意味するイタリア語が語源。
日本で一番なじみが深いパスタ。

・スパゲッティーニ:太さ約1.6mm(スパゲティより少し細め)
あっさりしたシンプルなソースによく合う。
・カペッリーニ:太さ約1.2mm未満、断面が円形(パスタの中で最も細い)
「髪の毛」を意味するイタリア語が語源。
冷製やスープの具に良く使われる。

・リングイーネ:断面が、短径1mm、長径3mmほどの楕円形
もちもちした食感で、ソースがよく絡む。

・タリアテッレ(フェットチーネ):幅4〜8mm前後の平打ちパスタ
北部ではタリアテッレ、南部ではフェットチーネと呼ばれる。
ホウレン草などの野菜を練り込んだものも。

・パッパルデッレ:幅10〜30mmの平打ちパスタ
「食いしん坊」を意味するイタリア語が語源。
【ショートパスタ】
・ペンネ
先が尖った円筒形で、「ペン先」が語源。
トマトソースと相性が良い。
表面に波状の筋が入ったものはペンネリガーテと呼ばれる。

・フジッリ
らせん状にねじれた形状。
ソースが絡みやすく、グラタンやサラダなどにも使われる。

・マッケローニ
日本ではマカロニでおなじみ。
直径3〜5mmの円筒形。
「素晴らしい」が語源。

・リガトーニ
直径8〜15mmの円筒形。
「線を引く」が語源。
表面に波状の筋が入っていて、もちもちした食感。

・ファルファッレ
真ん中をつまんだリボンのような形状。
「蝶」が語源。
サラダやスープの具材に使われる。

・コンキリエ
巻貝のような形状。
「貝」が語源。
大型のものはコンキリオーニといい、中に具材を入れることも。

・オレキエッテ
丸い生地を親指の腹で押してくぼみをつくった、ドーム型の形状。
「赤ちゃんの耳」が語源。

【その他】
・ラザニア
板状の平打ちパスタ。
ゆでたラザニアにホワイトソースとミートソースを重ね、チーズをのせてオーブンで焼き上げる調理法が一般的。

・ニョッキ
小麦粉にジャガイモ、ホウレン草、カボチャなどを混ぜてつくる団子状のパスタ。
ショートパスタの元祖とも言われている。

・ラビオリ
小さな袋状の生パスタで、中に肉や野菜、チーズなどの具材が入っており、ゆでたものにバターやハーブをからめる、ソースをかけてオーブンで焼く、などの調理法がある。

<参考サイト>
・パスタの種類を解説!特徴に合わせたおすすめレシピもご紹介
https://www.kurashiru.com/articles/c9a1a093-9680-4ef2-9023-6e2a7862d8ef#183782
③ パスタの起源は古代ローマのおかゆ?
パスタの起源については、主に2つの説があるそうです。
1つは、紀元前4世紀のヨーロッパ。
エトルリア人の遺跡からパスタをつくる道具が出土しています。
古代ローマのパスタは、焼いたり揚げたりして食べられていたようです。
また、小麦やキビなどの穀物を粗挽きにして煮込んだ「プルス」というおかゆのような食べ物が元祖とも言われています。
これを板状に伸ばして焼いたものが、ピッツァやラザニアの原型に近いとのこと。
もう1つの説は、1500年前に麺類の始まりとされた中国の「湯餅(たんぴん)」が、マルコ・ポーロによってイタリアに伝えられたというものです。
中世になると、パスタをスープに入れたり、ゆでてソースと和えたりしていたと考えられ、15世紀にはスパゲティの元祖ともいえる棒状の乾燥パスタがつくられるようになったそうです。
16世紀に押し出し製法の圧力機が発明され、量産が可能になったことで、飢饉に備える非常食として富裕層以外にも広まりました。
また、大航海時代に新大陸から持ち込まれたトマトが17世紀頃からナポリ地方を中心に食用として栽培が盛んになり、パスタとトマトの組み合わせが広く普及したそうです。
1770年代、それまで手づかみで食べる庶民の食べ物だったスパゲティを、ナポリ国王のフェルディナンド2世が宮廷で食べるために考案されたのが、先が4本に分かれたフォークと言われています。
18世紀後半には産業革命により、パスタ製造の機械化が急速に進みました。
日本に初めてパスタが持ち込まれたのは、幕末の横浜の外国人居留地だったと言われています。
国内で作られたのは明治16年(1883年)頃、フランス人宣教師が長崎にマカロニ工場をつくったのが最初だそうです。
パスタが一般化したのは昭和30年(1955年)以降、イタリアから本格的製造機が輸入されてからのこと。
その頃は複数の小麦粉をブレンドして日本人の好みに合わせていたそうです。
昭和61年(1986年)頃から、デュラムセモリナ100%の国産パスタが家庭にも浸透していきました。
メニューの変遷としては、戦後、ミートソーススパゲティやナポリタンがデパートの食堂や喫茶店で定番となり、1970年代にはファミリーレストランのメニューとしても登場。
1980年代には本格的なイタリアンレストランが開業され、1990年代には「イタめし」がブームとなり、パスタの存在感が拡大してきたということです。

<参考サイト>
・起源は紀元前4世紀!?知られざるパスタの歴史
https://food-drink.pintoru.com/pasta/history-of-pasta/
・【知っておきたい食の豆知識】パスタの歴史と種類について
https://cuisine-kingdom.com/historyofpasta/
④ パスタとソースの組み合わせは無限!?
パスタをゆでる時は、水に対して1%の塩を入れます。
下味をつけてソースとの味なじみを良くする、パスタを引き締めてコシを出す、デンプンの糊化を遅らせて表面がぬるぬるするのを防ぐ、などの役割があるそうです。
ゆで加減は「アルデンテ」がベストとされています。
アルデンテとはイタリア語で「歯ごたえのある」という意味で、少し歯ごたえが残る程度のゆで加減ということ。
一般的に「髪の毛1本分の芯が残る程度」などと言われます。
表示されているゆで時間より少し早めに1本引き上げて、硬さを確かめるとよいようです。
アルデンテでゆで上げ、ソースと和えたり炒めたりすることで、食べる時にちょうど良い硬さになるそうです。
冷製パスタの場合は、表示時間より少し長めにゆでて、氷水で急速に冷やしてパスタをしめると歯ごたえが良くなります。
ゆで上がったパスタはソースと組み合わせて食べられます。主なソースの種類とその特徴などをご紹介します。
【トマト】
トマトの酸味や甘み、旨みを生かしたソース。
トマトを煮詰めることで酸味が程よく飛び、濃厚な味わいが引き出される。
「ポモドーロ」や、辛い「アラビアータ」、魚介類を使った「ペスカトーレ」や「マリナーラ」、アサリを使った「ボンゴレ・ロッソ」など。
【オイル】
オリーブオイルをメインに、ニンニクや唐辛子を合わせたシンプルなソース。
素材そのものの味や香りをダイレクトに味わえる。
「ペペロンチーノ」や、アサリの「ボンゴレ・ビアンコ」など。
【クリーム】
バター、生クリーム、牛乳を使用したまろやかなソース。
平打ちパスタのフェットチーネと相性が良いとされる。
キノコとベーコンの「ポルチーニクリーム」や、トマトソースと合わせた「トマトクリーム」など。
【バジル】
イタリア料理で定番のハーブであるバジルの葉をペースト状にしたソース。
バジルの香りが独特の味わいを生む。
「ジェノベーゼ」など。
【ミート】
ひき肉と細かく刻んだタマネギなどをトマトで煮込み、ウスターソースやケチャップ、砂糖などで甘く味付けした、アメリカ発祥のソース。
ワインで具材を煮込んだ「ボロネーゼ」など。
【チーズ】
チーズを溶かし込んだソース。
濃厚なチーズの旨みをパスタに絡めて楽しめる。
ベーコン、卵、チーズにコショウをきかせた「カルボナーラ」、4種類のチーズを組み合わせた「クアットロ・フォルマッジョ」など。
【和風・その他】
醬油や麺つゆ、納豆、梅、キノコなどを使った日本独自のソースや、大葉やネギ、海苔などのトッピング、日本発祥のメニューも。
「たらこパスタ」はたらこをそのまま、もしくは生クリームやバターと絡める。
「ナポリタン」は、タマネギやピーマンを炒め、ケチャップを絡めてつくる。
パスタとソースの相性については、細いものや小さいもの、表面に凹凸があるものはソースが絡みやすいので、オイルなど軽いソースと合います。
逆に、太いものや大きいもの、表面がつるつるしているものは、ミートやチーズなど濃厚なソースと合わせるのが基本だそうです。

<参考サイト>
・パスタをゆでるときに塩を入れるのはなぜ?適切な分量も解説
https://delishkitchen.tv/articles/760
・全部知ってる?パスタソースの種類と特徴一覧
https://food-drink.pintoru.com/pasta/type-of-pasta-sauce/
・パスタソースの種類と特長を解説!あなたはいくつ知っている?
https://nishikiya-shop.com/column/220
⑤ 所変われば料理も変わる!パスタ入りスープ
日本には、ソースがサラッとしたスープ状の「スープパスタ」があり、パスタ料理のひとつとして認識されています。
イタリアにはスープにパスタを入れた料理がありますが、それはあくまでもスープという位置づけなのだそうです。
イタリアのスープには「ズッパ」と「ミネストラ」というものがあり、どちらも野菜たっぷりのスープです。
これらを明確に区別することはイタリア人でも難しいようですが、「ズッパ」はパンが添えられたり具として入っていたりするもの。
「ミネストラ」は、パスタやお米が入ったスープを指す言葉のようです。
日本では「ミネストローネ」という言葉をよく聞きますが、こちらはジャガイモや豆類が入っているスープで、イタリアではあまり聞かれない言葉とのこと。
他に「ミネストリーナ」というものもあり、これはブロードというだし汁に小さいパスタが入っているシンプルなスープで、おかゆや雑炊のように体調の悪い時などに食べられるものだそうです。

<参考サイト>
・イタリア版おかゆ?パスタ入りスープ!ミネストリーナ
https://itagiappo.com/minestrina-27
・おすすめレシピ付き!イタリアの食べるスープ「ズッパ」とは?
https://tabicoffret.com/article/78691/#1.2
・ズッパとミネストラ
http://blog.tre-panche.ciao.jp/?eid=272
⑥ 《美味しい素麺》手延べレモン素麺 編
後味すっきり、夏に食べたいレモン風味の手延べ素麺です。
実は9月30日までの期間限定素麺ですので、この機会にぜひお求めください。
レモン素麺には、瀬戸内レモンの果皮粉末を練り込み、ふわっとレモンの香りを楽しめる素麺に仕上げています。
手延べ製法ならではのツルツル感と、すっきりとした味わいで、暑い夏でもどんどん箸が進むお素麺になっております。
レモンの果実は、果皮に香りが、果汁に酸味が含まれています。
めんつゆに果汁を加えることで酸味をプラス。
さらにレモン感あふれる素麺をお楽しみいただけます。
夏の思い出の〆に手延べレモン素麺はいかがでしょうか。
写真は、塩焼きそば風レモン素麺です。

《石井製麺所オンラインショップ》 https://141seimen.thebase.in/
《手延べレモン素麺》 https://141seimen.thebase.in/items/62424747
『お!いしい けんぶんろく』について
本ブログでは、色々な産地を調べたり、食べ方を探求したり、将来的には実際に産地に行って交流を深めたり…そんなことができれば良いなと考えています。まずは勉強からと言うことで、小豆島もそのひとつですが、日本の素麺や麺類について調べながら、様々な素麺の情報を発信できれば良いなと考えています。もし、間違いなどあれば、ご指摘ください。たくさんの方の“素麺のデータベース”になればと考えています。
色々な情報を紐解きながら…なので、間違いや勘違い、伝承だと色々な解釈があったりすると思いますので、優しい気持ちで見守っていただき、一緒に学べる場にできれば幸いです。
【お!いしい けんぶんろく】 Vol.19
メンコレ②/魚介を練り込んだ素麺の旨さの魅力
8月2日〜4日に東京国際展示場で開催された「和麺産業展」に行ってまいりました。
既存の麺の進化形はもちろん、弊社も参考になるようなさまざまな食材を練り込んだ麺などを拝見しお話を伺いました。
驚いたのは、製麺所・製麺会社が新麺を開発しているだけでなく、異業種からの参入が多いことでした。
原料の輸入会社さんが乾麺をつくられたり、医療器販売会社さんが地域の健康に繋がる製品を開発したいと米粉麺をつくられたりと、そのチャレンジ精神はとても勉強になりました。
中でも、原料メーカーさんでは、その原料を活かせる場として乾麺をつくられている(製造委託)ということで話が弾み、弊社にも依頼があるなど思ってもみない収穫もありました。
食材を練り込んだ麺は、手延べ製法でも色々あると思いますが弊社でも独自の製法を開発しています。
新しい麺開発に色々な方々と取り組んで新しい方向性に繋がれば嬉しく思います。
さて今回のブログでは、「Vol.17 メンコレ①/海藻を練り込んだ素麺の新しい価値」に引き続き、生地に食材を練り込んだ素麺について調べてみました。
テーマは、「魚介を練り込んだ素麺」です。
魚介そのものは素麺に合わせる具材として相性が良く、「鯛そうめん」や「サバそうめん」など、各地の郷土料理にもなっていますね。
つゆやだしの原料にも使われることから素麵との関連性は深いものがあります。
また、素麵自体はシンプルな味わいで、つゆやだしの美味しさに大きく左右されますから切っても切れない関係ですね。
今回は、素麺自体に魚介を練り込むという、ちょっと珍しい麺について深掘りしてみました。
素麺自体に魚介を練り込むことで麺自体からだしが出るので、より旨みが増すようですし、小麦粉や胡麻油の芳ばしさの風味だけでなく、魚介と合わせた旨い麺づくりに繋がれば。
小豆島も海に囲まれ海産物の活用は比較的取り入れやすいと思うので、素麵として新しい方向性のひとつかなと注目しております。
ブログを進めるにあたって色々調べてみたのですが、5種類の素麺が特徴的かなと思ったのでブログでご紹介させていただきます。
もちろん他にもあるかもしれませんが、今回はこれらの素麺について、開発の経緯や製法など分かる限りでまとめてみました。
またお付き合いの程、よろしくお願いいたします。
※以下にご紹介する素麺は、2023年8月15日現在の当社調べになります。
ご紹介した地域以外でも同様の商品を扱っておられるかもしれませんのでご了承ください。
また、これ以外にもこんな食材を練り込んだ素麺がある、という情報をお持ちの方は、ぜひお知らせください。

【目次】
① イカスミを練り込んだ「漆黒の素麺」
② 岩手に春を告げるイサダを練り込んだ「ピンク色の素麵」
③ ウニの風味と旨みが味わえる「黄色の素麺」
④ ウナギの白焼きを練り込んだ「滋味深い素麺」
⑤ おめでたい贈答品にピッタリの鯛を練り込んだ「めでタイ素麵」
⑥ 《美味しい素麺》新しい麺へのチャレンジ(試作) 編
① イカスミを練り込んだ「漆黒の素麺」
長崎県島原の手延べ素麺に、特殊製法でイカスミを練り込んだ麺があります。
手延べならではのコシの強さと、なめらかな口当たりが特徴。
口の周りや歯が黒くなってしまうことなく、イカスミの風味を満喫できます。
和風だけでなく中華風や洋風にアレンジするなど、パスタ感覚で楽しめるそうです。
実際に南島原で食べてみましたが、手延べ独特のツルツルッとした食感はそのままに、旨みを感じた記憶があります。
ただ、真っ黒な麺が出てきたときは衝撃を受けましたが…。
こちらの商品開発のきっかけは、高知県産の魚介類を一次加工し販売している企業に、長崎県の製麺工場から電話がかかってきたことだそうです。
長崎の素麺と高知のイカスミのコラボ商品といったところでしょうか。
イカスミはパスタやパエリヤなどでも活用され美味しさは証明されていますよね。
イカスミはイカが敵から逃げる時に吐き出す墨で、タウリンという旨味成分が豊富に含まれており、まろやかなコクと甘みがあります。
ペプチドグリカンという成分に、免疫力を高めてくれる働きがあると期待されています。
また色素成分のメラニンには、花粉症や食物アレルギーを引き起こす細胞の活性化を抑える作用があるという研究結果も。
そのほか、細菌の増殖を抑える、肌の水分量や弾力を維持する、などの働きも注目されるそうですよ。
また、沖縄には、沖縄県産モズクとイカスミを練り込んだ素麺があり、モズクの加工・販売を手掛ける企業が販売されています。

<参考サイト>
・濃厚な「イカスミ」にはどんな栄養がある?効果効能やおすすめレシピを紹介【管理栄養士解説】
https://macaro-ni.jp/111284
・島原そうめん イカスミ 練り込み
https://item.rakuten.co.jp/ko-yo-/1602834/
・興洋フリーズ株式会社
https://www.ko-yo-freeze.co.jp/
・モズク入りイカスミそうめん
http://www.mo19.com/shopping/2009/04/post_15.html
② 岩手に春を告げるイサダを練り込んだ「ピンク色の素麵」
イサダ漁の解禁は、三陸に春の訪れを告げる風物詩。
イサダは、岩手県が水揚げ量日本一を誇るオキアミの一種で、ピンク色の小さなエビのような形をしています。
その乾燥粉末を生地に練り込んだのが、「古館製麺」さんの「三陸イサダそうめん」。
「平成30年度岩手県水産加工品コンクール」において最高賞である「農林水産大臣賞」を受賞されています。
原材料には、有機JAS認定岩手県産ナンブコムギの小麦粉を100%使用。
食塩は震災の津波で一度は生産が途絶えましたが新たに「薪釜直煮製法」として復活を遂げた岩手県野田村の「のだ塩」だけを使用されているとのこと。
エビのような風味の、桜色の素麺で、冷やしても温めてもおいしいと評判です。
イサダは主に、釣りの巻き餌や養殖魚の餌として使われてきましたが、傷みやすいので食用としての有効利用が進んでいなかったそうです。
しかしながら近年は、EPAやDHA、アスタキサンチンなどの栄養を豊富に含み中性脂肪の蓄積を予防するとして注目されています。
イサダを使いやすい乾燥粉末にすることで、酸化が抑えられ冷蔵保存することが可能になったそうです。

※写真はイメージです。写真はPhoto AC「オキアミ」より
<参考サイト>
・e地産地消 イサダ
https://www.ehealthyrecipe.com/meal/chisan_chisho/detail.php?szid=2104
・イサダ(ツノナシオキアミ)いわて食財図鑑
https://www.iwate-syokuzaiclub.com/shokuzai/data.php?n=217
・《こぼれ話23》イサダから健康によいパウダー
https://www.naro.go.jp/laboratory/brain/contents/fukyu/episode/episode_list/138907.html
・平成30年度復興シーフードショーIWATEを開催しました!(県水産加工品コンクール結果発表)
https://www.pref.iwate.jp/sangyoukoyou/suisan/suisanbutsu/suisan/1017987.html
・古舘製麺所「三陸イサダそうめん」が「農林水産大臣賞」を受賞しました
http://hattouya.com/2019/02/02/525/
・古舘製麺所 三陸イサダそうめん
https://hattouya.shop-pro.jp/?pid=113515928
③ ウニの風味と旨みが味わえる「黄色の素麺」
長崎県島原の「野内製麺」さんがつくっておられるのが、壱岐市から取り寄せたバフンウニを何度もこしながら生地に練り込んだ素麺。
黄色がかった美しい色の、ウニ特有の豊かな風味と旨みが味わえる手延べ麺だそうです。
驚いたのは「麺の中に練りウニを練り込むことで豊かな風味と旨みが味わえます。」ということで、粉末化などせず練りウニを練り込んでいるとのことですからちょっと想像がつきません。
乾麺にするから乾燥するからといっても常温以下の乾燥温度ですから、このお素麺はとても興味深いです。
乾燥粉末にせず練り込むことができるなら、食材の旨味や栄養価をそのまま取り入れることができると思うので、健康麺を考える石井製麺所ではとても参考にしたい素麵です。
ウニに含まれる栄養価には、抗酸化作用のあるビタミンEが豊富に含まれており、生活習慣病の予防や、血行を良くするなどの働きがあると言われます。
またカロテンやビタミンB群、アミノ酸なども豊富に含まれています。

※写真はイメージです。写真はPhoto AC「バフンウニ」より
<参考サイト>
・野内製麺 手延べ ウニそうめん
https://nouchi-seimen.ocnk.net/product/15
・ふるさとチョイス 手延べウニそうめん
https://www.furusato-tax.jp/product/detail/42214/5534373
・ウニ/海胆/海栗/雲丹/うにの栄養価と効用
https://foodslink.jp/syokuzaihyakka/syun/fish/uni3.htm#google_vignette
④ ウナギの白焼きを練り込んだ「滋味深い素麺」
熊本市の南東に位置する甲佐町の、白旗町のふもとにある養殖場で育てたウナギを練り込んだ素麺があります。
きれいな水と豊かな自然環境の中、循環式水質浄化システムを採用した完全屋内型施設で丁寧に育てられたウナギは、肉厚で脂がほどよくのり、繊細でやわらかく弾力のある肉質が特徴とのこと。
養鰻場を営む企業が地元の製麺会社である「肥後そう川」さんとコラボし、熊本県産の小麦粉を使った生地にウナギの白焼きを練り込んだ素麺が生まれました。
モチモチとした食感でのど越しがよいそうです。
ウナギといえば滋養強壮に良い食べ物というイメージがあり、その栄養価の高さは有名ですよね。
不飽和脂肪酸のDHAやEPA、カルシウム、ビタミンA・B1・D・E、タンパク質、コラーゲンなどが豊富に含まれており、動脈硬化や高血圧の予防、目の健康維持、疲労回復などの働きが期待できます。
この素麵の他にも「肥後そう川」さんは、特産品を活かしたオリジナルの手延べ麺の開発などを数多く手がけておられるようです。
企業姿勢としてとても勉強になりました。

※写真はイメージです。写真はPhoto AC「生鰻」より
<参考サイト>
・鰻の白焼きを練り込んだ うなぎ 手延べ麺
https://item.rakuten.co.jp/aomikan/10000969/
・うなぎ 手延べ麺 熊本産うなぎを練りこみました
https://gurusuguri.com/shop/z591800/gurusuguri_06/
・鰻屋 源八郎
https://gurusuguri.com/shop/z591800/
・商品開発 肥後そう川
https://www.sougawa.com/private-brand/
・うなぎに含まれる栄養と効果・効能|うなぎを使ったレシピを紹介
https://www.mcsg.co.jp/kentatsu/health-care/30617
⑤ おめでたい贈答品にピッタリの鯛を練り込んだ「めでタイ素麵」
縁起物の代表格であるタイを練り込んだおめでたい素麺が、ざっと調べただけでも3つの地域でつくられています。
面白いのは、練り込むタイの状態が三者三様なことです。
宮崎県宮崎市の「清家商会」さんがつくっておられる「たいめん」は、九州産小麦を100%使用した生地に、タイのエキスと満潮の塩を練り込んだ素麺。
煮込むと、タイの旨みと塩の甘みが上質のだしとして溶け出すそうです。
福岡県福津市の地域商社である「福津いいざい」さんの素麺は「めんたい」。
玄界灘産の天然鯛の骨と皮をじっくり乾燥させて粉末にし、練り込んだ素麺です。
贅沢なのど越しとタイの濃厚な旨みが凝縮されているとのこと。
骨と皮を使うことでフードロス削減にも取り組み、環境にやさしい商品づくりをされています。
小豆島の「岡上食品」さんでは、生地を練る際にタイのだしを合わせ、コシと風味を活かした素麺に仕上げておられます。
小豆島に居ながら存じ上げませんでした。
ぜひ一度、タイを使った素麵の開発含め、素麺づくりについてお話を伺ってみたいと思います。

※写真はイメージです。写真はPhoto AC「新鮮な鯛の氷漬け」より
<参考サイト>
・たいめん
http://seikeshokai.kokage.cc/web-content/taihot.html
・ふるさとチョイス 福津発祥そうめん『めんたい』
https://www.furusato-tax.jp/product/detail/40224/5807301?query_id
・瀬戸内 鯛そうめん 2個セット
https://www.furusato-tax.jp/product/detail/37322/5379828
⑥ 《美味しい素麺》新しい麺へのチャレンジ(試作) 編
実は、何度か小豆島産や他の地域も含めて海産物を利用した新麺開発にチャレンジしたことがあります。
正直…。
とっても美味しくできました!
しかしながら、原料の安定供給が難しいものや原価の高いものがあり、現段階ではペンディング中のものもありますが、試作は済んでいるので上手くいけばぜひ販売をしていきたいと考えています。
熊本の「肥後そう川」さんのように、地域に役立つ商品開発や、素晴らしい食材をお持ちの方々とコラボ商品などどんどん進めて行きたいと思います。
ぜひ今後も石井製麺所の手延べ麺にご期待ください。

※写真は(有)石井製麺所「X」の投稿より
《石井製麺所オンラインショップ》 https://141seimen.thebase.in/
『お!いしい けんぶんろく』について
本ブログでは、色々な産地を調べたり、食べ方を探求したり、将来的には実際に産地に行って交流を深めたり…そんなことができれば良いなと考えています。まずは勉強からと言うことで、小豆島もそのひとつですが、日本の素麺や麺類について調べながら、様々な素麺の情報を発信できれば良いなと考えています。もし、間違いなどあれば、ご指摘ください。たくさんの方の“素麺のデータベース”になればと考えています。
色々な情報を紐解きながら…なので、間違いや勘違い、伝承だと色々な解釈があったりすると思いますので、優しい気持ちで見守っていただき、一緒に学べる場にできれば幸いです。
【お!いしい けんぶんろく】 Vol.18
麺究者への道/冷麺を研究してみる
暑さの厳しい夏に食べたくなるのが、冷たく冷やした麺料理。
もちろん素麺(ひやむぎ)もそうですが、そばやうどん、そしてちょっと別格?なのが「冷麺」ではないでしょうか?
「冷麺」もその名の通り冷たい麺ですが、もともとは冬に食べられていたそうですよ。
ところで、「冷麺」って、人によってイメージするもの変わりませんか?
先日も知人と「冷麺」について話していましたが、どうも話がかみ合わないので、具材や食べ方を聞くと「冷麺」と「冷やし中華」の違いでした。
あと、中華料理店に行って「冷麺」と書いているので注文したら「冷やし中華」が出てきた…なんてことありませんか?
これは僕の間違った認識なのかも知れませんが、そのような勘違い(?)って素麺では無いような気がします。
「冷麺」の発祥の地は韓国だそうですが、そこから伝わった日本や中国、それぞれの地で独自の進化を遂げたようです。
そのひとつが冷麺と混同されがちな「冷やし中華」で、中華と名が付くものの実は日本発祥の料理なんだそうです。
前回は「ラーメン」の研究として深掘りしてみましたが、今回は、素麺同様、夏の風物詩ともいえる「冷麺」の日本と韓国、中国の冷麺事情や、冷やし中華をはじめとする冷やし麺などについて調べてみました。。
お付き合いの程よろしくお願いいたします。

【目次】
① 冷麺のルーツは朝鮮半島、日本に来たのは昭和初期
② 日本の二大ご当地冷麺「盛岡冷麺」「別府冷麺」
③ 冷やし中華=冷麺!? 日本生まれの冷やし麺
④ 暑い夏を乗り切るために考え出された、数々の冷やし麺料理たち
⑤ 本場韓国の冷麺の食べ方と、地域ごとの違い
⑥ 中国に伝わった冷麺と、中国で食べられている冷やし麺
⑦ 《美味しい素麺》小豆島手延べ黒ごま麺 編
① 冷麺のルーツは朝鮮半島、日本に来たのは昭和初期
冷麺は、現在の北朝鮮の平壌(ピョンヤン)と咸鏡南道咸興(ハムギョンナムドハムン)に起源があると言われています。
1849年に書かれた「東国歳時記」という書物によると、「そば粉を使った麵に、大根や白菜のキムチと豚肉をのせた料理」と紹介されているそうです。
この頃使われていたキムチは、現在のような辛いものではなく、唐辛子を使わずつくられる「水キムチ」という辛くないキムチだったと考えられています。
新暦の12月にあたる11月の季節料理として紹介されており、寒い冬に、床暖房でやや暑くなりがちなオンドル部屋の中で食べる料理だったそうです。
1950年、朝鮮戦争が勃発した際に、南に逃れた北側出身者を通じて、韓国に本格的に普及したと言われています。
麺のつくり方は、主原料であるそば粉とつなぎのデンプンや小麦粉を混ぜて練り、穴の開いたシリンダー状の容器で押し出し、そのまま熱湯に入れて茹で、すぐに冷水でしめます。
日本で朝鮮半島式の冷麺を提供する現存最古の店が、神戸市長田にあります。
1939年(昭和14年)、日本の統治下にあった平壌の出身者が開業した「元祖 平壌冷麺屋」です。
現在、日本では多くの韓国料理店や焼肉店で、日本人の口に合うようアレンジされた冷麺が定番メニューとして提供されています。
※上記は独自調べです。諸説あるものや、「うちが元祖!」ということもあるかと思いますがご容赦ください。

<参考サイト>
・Wikipedia「冷麺」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%86%B7%E9%BA%BA#%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%81%AB%E3%81%8A%E3%81%91%E3%82%8B%E5%86%B7%E9%BA%BA
・冷麺は冬の食べ物だった 冷麺の歴史と起源
http://www.in-ava.com/reimen.html
・韓国冷麺の特徴とは?さっぱりおいしいアレンジレシピもご紹介!
https://www.kurashiru.com/articles/cd254390-35f8-4647-aef1-19d078cf8e46
・【2021年版】「冷麺」の歴史からアレンジレシピまでこれを読めばすべてわかる!
https://heijoen.co.jp/channel/165/
② 日本の二大ご当地冷麺「盛岡冷麺」「別府冷麺」
日本で広まった冷麺が各地で発展を遂げ、地元の名物グルメになっている代表的な例を2つ、調べてみました。
【盛岡冷麺】(岩手県)
1954年(昭和29年)、咸興(ハムン)出身の在日朝鮮人1世の方が開業した「食道園」が発祥とされています。
故郷の味を再現しようと、高麗キジのだし汁に似た牛スープに、酸味と辛みのあるキムチを組み合わせたことで、独自の味とスタイルを完成させたそうです。

<麺>
小麦粉を主材料とする透明感のある太麺で、コシが強く、表面はツルッとのどごしが良いのが特徴です。
当初は麺が噛み切れないなどと酷評されたそうですが、次第にやみつきになる人が増え、評判を呼びました。
<スープ>
牛骨に鶏ガラを加えた、コクや旨みがたっぷりのだし。
冷たくすることで、麺のコシの強さをより味わえるそうです。
<具>
キャベツと大根のキムチ、牛肉のチャーシュー、ゆで卵、三杯酢漬けのきゅうりなど、麺やスープとの相性が良いものをそろえています。
中でもキムチは、爽やかな酸味や辛み、シャキシャキ食感で、スープのコクを引き立てます。
キムチの量によって、冷麺全体の辛さ調整ができるとのことです。
「盛岡冷麺」というブランド名は、1987年(昭和62年)に「ぴょんぴょん舎」を開業した在日2世の方が確立させたそうです。
盛岡冷麺の生麺は、「さぬきうどん」などとともに、公正取引委員会から「特産」「名産」などの表示に基準が設けられた10品目の一つとなっています。
※公正取引委員会が承認した、「名産」「特産」「本場」「名物」などの表示ができる基準(生産地や原料、加水量、製法など)を設けた麺類10品目は、以下の通りです。
「札幌ラーメン」「盛岡冷めん」「甲州ほうとう」「信州そば」「名古屋きしめん」「出雲そば」「さぬきうどん」「長崎チャンポン」「長崎炒麺」「沖縄そば」
盛岡市では、焼肉店は焼肉を食べる店というよりも盛岡冷麺を食べる店として位置づけられているそうです。
焼肉店以外の飲食店でも提供されたり、スーパーで家庭用冷麺が多く販売されたりしています。
盛岡冷麺は、わんこそば・じゃじゃ麺とともに「盛岡三大麺」として、観光客からも人気を集めているそうです。
【別府冷麺】(大分県)
1950年(昭和25年)頃、中国東北部(旧満州)からの引揚者が開業した「食堂アリラン」が発祥とされています。
旧満州は朝鮮との国境が近く、朝鮮系の民族も多いため朝鮮の食文化が浸透していたそうです。
別府冷麺の特長は、魚介をベースとした和風だしのスープです。

<麺>
原料は、小麦粉、そば粉、でんぷんなど。
冷麺専門店では太めでもちもちした弾力のある麺が、焼き肉店ではつるつるしてのどごしの良い中細麺が提供されることが多いようです。
<スープ>
スープは、昆布やカツオだしなどの魚介をベースとした、あっさりした和風だし。
当初は肉系のスープでしたが、海の幸に恵まれた別府ならではの味わいとして和風だしに変更したところ、好評を集めたとのこと。
<具>
牛肉などのチャーシュー、キムチなど。専門店ではキャベツ、焼肉店では白菜のキムチを使うことが多いそうです。
食堂やラーメン店、居酒屋などでも、金属製の器ではなくラーメン用の丼鉢などに盛りつけられて提供されています。
別府冷麺は食事としても、お酒を飲んだ後のしめにも食べられており、夏だけではなく冬にもよく食べられているそうです。
※上記は独自調べです。諸説あるものや、「うちが元祖!」ということもあるかと思いますがご容赦ください。
<参考サイト>
・全国製麺協同組合連合会 公正取引委員会承認10品目
https://zenmenren.or.jp/meisan/shonin/index.html
・生めん類の表示に関する公正競争規約
https://www.jfftc.org/rule_kiyaku/pdf_kiyaku_hyouji/noodles.pdf
・昆布だしにキャベツキムチ 湯の町に根付いた別府冷麺
https://www.nikkei.com/article/DGXKZO45154270T20C19A5KNTP00/
・大分の郷土料理と謎のとり天せんべいの秘密 別府冷麺
http://www.takarabussan.com/toritenbus/single5.html
・大分 別府冷麺
https://www.kirishima.co.jp/aji/2011/summer/35/
③ 冷やし中華=冷麺!? 日本生まれの冷やし麺
「冷麺」という言葉は、西日本ではいわゆる「冷やし中華」を指すことがあるそうです。
<広島県呉市「呉冷麺」>
広島県呉市のご当地グルメ「呉冷麺」は平打ちの中華麺を使っており、チャーシューやキュウリ、ゆで卵、エビなどをのせたもの。
スープは唐辛子の辛みやごまの旨みをきかせた鶏ガラベースで、独特な味わいだそうです。
老舗ラーメン店「珍来軒」が、夏場の売り上げ不振を解消するために考案したメニューで、今では季節を問わず人気なんだとか。
<京都「冷麺」>
京都では、1939年(昭和14年)創業の「中華のサカイ」で、独自製法でつくった中華麺に焼き豚やキュウリなどをのせ、濃厚なごまだれをかけた料理を「冷麺」として提供していたそうです。
このことから、特に関西では「冷やし中華」よりも「冷麺」という言葉が定着したと考えられます。
<北海道「冷やしラーメン」>
北海道では、「冷やし中華」は「冷やしラーメン」とも呼ばれるそうです。
山形発祥の「冷やしラーメン」とは全く異なるものです。
いわゆる「冷やし中華」と呼ばれる料理は、ゆでて冷水で冷やした中華麺を、深めの皿全体に平たく盛り、その上に細切りにした具材を乗せるのが一般的です。
よく使われる具材は、ハムやチャーシュー、蒸し鶏などの肉類と、錦糸卵、キュウリやトマトなどの夏野菜。
これらを細長く切り、中心から放射線状に彩りよく盛りつけます。
たれは醤油ベースとごまベースの2種類がポピュラーで、具材の上からたっぷりかけます。
<冷やし中華の発祥>
冷やし中華の発祥については諸説あるようですが、日本生まれの料理と言って良いようです。
有力とされる2つの説を調べてみました。
① 1937年(昭和12年)、仙台の「中国料理 龍亭」の店主が考案したという説
熱い料理が多い中華料理の、夏場の売り上げを上げるため、また仙台の七夕の季節に観光客にアピールするご当地メニューを話し合う中で考案されたと言われています。
冷たい中華麺の上にのせた具は、ゆでたキャベツ、塩もみしたキュウリ、スライスした人参、チャーシュー、トマト。たれは醤油に酢を加えたもので、現在のベースとなっています。
中国料理である「涼拌麺(りゃんばんめん)」(もやしと細切りの肉を冷たい麺にのせ、ゴマ味のたれをかける料理)の名で提供され、高額ながら人気メニューだったそうです。
② 1933年(昭和8年)、東京神田神保町にある「揚子江菜館」の店主が「涼拌麺」とざるそばにヒントを得て創作したという説
「五色涼拌麺」(五目冷やしそば)というメニューで現在も提供されているそうです。
細く切った具を放射状に盛り付ける現在のスタイルの原型と考えられています。
この形は、富士山とそこに積もる雪をイメージしているそうです。たれは黒酢を使った独特な味わいです。

<参考サイト>
・シンプルだけど独特!呉市のご当地グルメ【呉冷麺】のおすすめ店6選
https://icotto.jp/presses/13358
・Wikipedia「冷やし中華」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%86%B7%E3%82%84%E3%81%97%E4%B8%AD%E8%8F%AF
・冷やし中華、冷やしラーメン、冷麺。あなたの地方では何と呼ぶ?
https://tenki.jp/suppl/romisan/2018/06/13/28189.html
・呼び方違うの?冷やし中華と冷麺の違い|関西人が間違えてしまう理由とは
https://mlb-nff-nba.com/%E5%86%B7%E3%82%84%E3%81%97%E4%B8%AD%E8%8F%AF%E3%81%A8%E5%86%B7%E9%BA%BA%E3%81%AE%E9%81%95%E3%81%84%EF%BD%9C%E9%96%A2%E8%A5%BF%E4%BA%BA%E3%81%8C%E9%96%93%E9%81%95%E3%81%88%E3%81%A6%E3%81%97%E3%81%BE/
・夏の大定番!冷やし中華の知られざる発祥のいきさつを徹底紹介
https://jp.pokke.in/blog/7328/
・冷やし中華とは中国から伝わった料理?
https://sozairyoku.jp/%E5%86%B7%E3%82%84%E3%81%97%E4%B8%AD%E8%8F%AF%E3%81%A8%E3%81%AF%E4%B8%AD%E5%9B%BD%E3%81%8B%E3%82%89%E4%BC%9D%E3%82%8F%E3%81%A3%E3%81%9F%E6%96%99%E7%90%86%EF%BC%9F
④ 暑い夏を乗り切るために考え出された、数々の冷やし麺料理たち
暑い夏を乗り切るために考え出された知恵として、素麺、冷麺、冷やし中華をはじめ、ざるそばや冷やしうどんなどなど冷たい麺料理はたくさんあります。
そこで、ご当地グルメになっているものを中心に、いくつか詳細を調べてみました。
【冷やしラーメン】(山形県)
味も見た目も普通のラーメンのように、冷たいスープに冷たい中華麺が入っています。
氷を浮かべることも。

【冷やし辛麺】(宮崎県)
宮崎県のご当地グルメ「辛麺」を冷たくして食べる料理。
麺はそば粉と小麦粉を使用した、独特のコシのある麺。
スープには大量のニンニクと唐辛子が使われ、旨みと辛みが混在します。
具はニラ、ニンニク、卵、ひき肉など。
【冷やし担々麺】
担々麺は中国四川省発祥の、辛く味付けしたひき肉やザーサイ細切りなどをのせた麺料理。
本場では汁のない料理でしたが、日本で独自の進化を遂げ、多様なバリエーションが生まれています。
冷やし担々麺の発祥についても調べましたが、はっきりとは分かりませんでした。
今や大手食品メーカーから家庭用のチルド食品も出ており、冷やし中華のように市民権を得る日も近いのかもしれません。

【へぎそば】(新潟県)
魚沼地方発祥。
つなぎにフノリという海藻を使ったそばを、「へぎ(片木)」という器に少量ずつ盛り付けます。

【越前おろしそば】(福井県)
嶺北地方でよく食べられています。
大根おろしにだしを加えてつけ汁にしたり、大根おろしをのせてだしをかけたりと、食べ方はお店によって異なりますが、大根の辛みとそばの甘みがよく合います。

【水沢うどん】(群馬県)
日本三大うどんの一つで、太くてコシの強い手打ちうどん。
冷たいざるうどんを、しょうゆだれやごまだれなど豊富な種類のつけ汁で食します。

【きしころ】(愛知県)
名古屋名物のきしめんを「冷やし」または「常温」で食します。
幅の広いきしめんの上に、ホウレン草やカツオ節をのせます。
【おざら】(山梨県)
山梨の郷土料理であるほうとうの専門店で、夏の季節に好まれる料理。
ほうとうより細い麺をゆでて冷水でしめ、温かい醬油ベースのつゆに入れて食べます。
肉や旬の野菜、きのこなどの具を入れることも。
【冷やしカレーうどん】(京都府)
京都の暑い夏を乗り切るために考案されたとのこと。
京都市内の10店舗以上で提供されているそうです。

<参考サイト>
・【全国】夏には、暑さを吹き飛ばす冷たい麺が一番!おすすめご当地ひんやり麺10選
https://icotto.jp/presses/16830
・暑い夏の旅をもっと楽しく!夏に食べたいご当地の冷やし麺10選
https://www.nta.co.jp/media/tripa/articles/ZjVhE
・Wikipedia「冷やし麺」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%86%B7%E3%82%84%E3%81%97%E9%BA%BA
・冷し辛麺 宮崎県発祥のご当地麺
https://www.otoshu.com/c/50/8500783
・辛麺【郷土料理ものがたり】
http://kyoudo-ryouri.com/food/2151.html
・Wikipedia「担担麺」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%8B%85%E6%8B%85%E9%BA%BA#%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%81%AE%E6%8B%85%E6%8B%85%E9%BA%BA
・農林水産省 うちの郷土料理「おざら」
https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/ozara_yama_nashi.html
⑤ 本場韓国の冷麺の食べ方と、地域ごとの違い
韓国での冷麺に話を戻します。。。
韓国でも夏になると街の食堂に「冷麺開始」の文字が見かけられるそうですが、冷麺専門店では通年提供されています。
韓国式の冷麺は弾力があるので、ハサミで食べやすい長さに切ります。
お店によって、スタッフが切ってくれる場合と、客がセルフで切る場合があるそうです。
卓上にからしや酢などの調味料が置かれており、自分で味をととのえることができます。
冷麺と一緒に、牛骨を煮込んだやさしい味の「ユッス」という温かいスープが出てくるお店が多いそうです。
韓国の冷麺は、「水冷麺」と「ビビン冷麺」に大きく分けることができます。
「水冷麺」は平壌、「ビビン冷麺」は咸興が発祥です。
その他の地域の冷麺も含め、いくつか調べてみました。
【平壌の冷麺】
<麺>
麺にはそば粉と緑豆粉が使われており、太くて黒っぽく噛み切りやすいのが特徴。
<スープ>
スープは、牛肉や鶏肉、キジ肉などからとるやさしい味わいのだしに、辛くない水キムチを加えてさっぱりと仕立てます。
<具材>
冷水でしめた麺の上にゆで卵や大根、梨などの具材をのせます。
【咸興の冷麺】
<麺>
ジャガイモやトウモロコシなどのデンプンでつくったコシの強い麺で、細くて白っぽく嚙み切りにくいのが特徴。
<タレ(スープ)>
コチュジャンをベースとした辛口の赤いたれを麺に絡めます。
<具>
具は肉類やゆで卵、キュウリの千切りなどで、よくかき混ぜてから食べます。たれを絡めたエイなどの刺身をのせることもあるそうです。
【晋州の冷麺】
魚介だしのすっきりした味わいのスープが特徴。
そば粉が主原料の弾力ある太麺に、錦糸卵やキュウリ、梨、キムチのほか、牛肉のチヂミなどを細切りにして盛り付けるそうです。
【その他の冷麺】
原料にくず粉を使った冷麺もあります。
土茶色でほのかな香りのある独特の味わいだそうです。
生地に緑茶を混ぜ込んだ、緑がかった色の冷麺もあります。
地方によっては、どんぐり粉を練り込んだ麺もあるそうです。
【冷麺から派生した料理】
釜山のある慶尚南道地方では、小麦粉を使った麺「ミルミョン」が名物になっているそうです。
スープは野菜と肉のだしがベースで、豚肉をのせることが多いとのこと。
また、ファストフード店などで提供される、冷麺よりも太くて固い「チョルミョン」という麺料理があります。
千切り野菜やゆで卵と甘辛ソースを絡めて食べるそうです。

<参考サイト>
・冷麺
https://www.konest.com/contents/gourmet_guide_detail.html?sc=2169
・おうち韓食 冷麺
https://www.moranbong.co.jp/hanshoku/gourmet/detail/9160.html
・冷麺 / ネンミョン
https://www.seoulnavi.com/special/5037666
⑥ 中国に伝わった冷麺と、中国で食べられている冷やし麺
中国でも冷麺の食文化があります。
19世紀末に朝鮮族が中国東北部へ移住した際、冷麺も伝えられたとのこと。
朝鮮族では、旧正月の4日午後と誕生日に細長い冷麺を食べると長生きできるという言い伝えがあったそうです。
冷麺は今や中国の朝鮮族料理の代表的なメニューとなっており、東北地方の吉林省がルーツの「延吉冷麺」は、中国十大麺の一つに選ばれています。
牛肉や野菜のだしに漢方薬を加えたスープが特徴。
日本の冷やし中華の誕生に影響を与えた「涼拌麺」は上海料理と位置付けられていますが、夏を感じる麺料理として中国全土に浸透しているのが「涼皮(リャンピー)」。
屋台でも販売されるB級グルメの定番だそうです。
陕西(シャンシー)省発祥の平打ち麺で、小麦粉や米粉、デンプンなどでつくられます。
麺はゆでずに蒸して切るとのこと。
具は、千切りにしたキュウリやニンジン、ゆでたモヤシなど。
薬味に、パクチーや唐辛子、生姜、ニンニクなど。
醤油やラー油、お酢、胡麻ペースト、ピーナッツペーストなどを混ぜたたれをかけます。
トッピングや味付けのバリエーションが豊富な冷やし麺です。

※写真はphotoAC「中国北京の町並み(北京郵電大学)」より。写真はイメージです。
<参考サイト>
・冷麺は韓国や北朝鮮だけじゃない!知られざる延吉冷麺の世界を『千里香 上野店』で学んできた
https://80c.jp/restaurant/20220825-1.html
・日本の「冷やし中華」は中国人ウケしない…?「冷たい麺料理」不人気のワケ
https://gendai.media/articles/-/74173?page=2
・涼皮(リャンピー)は中国の冷やし中華的存在!?ピリ辛風味の冷やし麺が絶品の『MOOGA』
https://food-mania.jp/hiyashimen-mooga/
⑦ 《美味しい素麺》小豆島手延べ黒ごま麺 編
「黒」の食材にこだわった健康麺 〈楽々膳・黒〉シリーズの手延べ麺です。
石井製麺所の独自製法により、素材の良さをそのまま練り込みながら、手延べ麺ならではのツルツルシコシコした食感を味わっていただけます。
黒ごまは食物繊維や良質な必須脂肪酸、アントシアニン、セサミンなど健康成分を多く含みます。
その黒ごまを炒って粉末化したものを練り込むことで、より香りが際立つ手延べ麺に仕上がっています。
ごまの風味香る太麺仕上げのツルツル麺が、いろいろなスープやタレにもよく合います。
色々な具材を盛り付けて、冷麺のようなあっさりとした冷たいスープをかけて、ツルツルッと召し上がってみるのはいかがでしょうか。

《石井製麺所オンラインショップ》 https://141seimen.thebase.in/
《小豆島手延べ黒ごま麺》 https://141seimen.thebase.in/items/69195918
『お!いしい けんぶんろく』について
本ブログでは、色々な産地を調べたり、食べ方を探求したり、将来的には実際に産地に行って交流を深めたり…そんなことができれば良いなと考えています。まずは勉強からと言うことで、小豆島もそのひとつですが、日本の素麺や麺類について調べながら、様々な素麺の情報を発信できれば良いなと考えています。もし、間違いなどあれば、ご指摘ください。たくさんの方の“素麺のデータベース”になればと考えています。
色々な情報を紐解きながら…なので、間違いや勘違い、伝承だと色々な解釈があったりすると思いますので、優しい気持ちで見守っていただき、一緒に学べる場にできれば幸いです。
【お!いしい けんぶんろく】 Vol.17
メンコレ①/海藻を練り込んだ素麺の新しい価値
生地に食材を練り込んだ白色以外の素麺の魅力について、「【お!いしい けんぶんろく】 Vol.11各地の特産品や健康への想いを練り込んだ素麺について」を書いたときに色々深く考えさせられました。
全国各地の生産者さんがそれぞれに試行錯誤を重ね、特産品や健康に良い食材などを使って、新しい付加価値を生み出しておられるのを垣間見たりすると私自身もウズウズしてきます。
ちょっとは素麺職人の面構えに(好奇心旺盛なだけですが)なってきたでしょうか。
また、最近は飲食店様や企業様から新しい素麺の開発のご相談などもいただけるようになりました。
素麺屋としては、「夏に美味しい素麺!」のご提供はもちろんですが、素麺会社として一年を通じて皆さまに選ばれる製品の開発がないと、小さな産地ではこれからの時代、より厳しくなっていくと考えています。
素麺屋として、職人として、三代目として日本三大素麺のひとつ「小豆島手延素麺」の根幹は大切にしつつ、その技術や経験を活かした新しい素麺開発をおこなっていきたいと思います。
そのための研究として様々な麺類・麺料理を研究し、今回のように素麺の新しい可能性を感じる素材のコラボ麺をつくっていきたいと考えます。
単純に小麦粉に素材の粉を混ぜるのでなく、食材の特性により、機能性が増したり、味わいがより深まることを期待しています。
なかでも海藻は、粉末にして練り込むことで、磯の風味が加わったり、独特の粘りが弾力を生んでのど越しが良くなったりといった相乗効果が得られます。
まずは今回、海藻の栄養価や歴史、海藻を練り込んだ素麺にはどんなものがあるか、などについて調べてみたいと思います。
月の後半のブログでは「麺究者の道」として様々な麺類・麺料理の研究を、月の前半は「メンコレ(麺コレクション)」として色々素麺にスポットを当ててみたいなと思っていますので、こちらもどうぞお付き合いの程よろしくお願いいたします。

干潮時に海の中に道が現れることで有名な小豆島のエンジェルロード。
ここは土庄町という、小豆島のもうひとつの町にあるのですが、この周りにもたくさんの海藻があるそうですよ。
小豆島も海苔の養殖が有名で、石井製麺所でも使用するひじきも収穫できます。
【目次】
① 海藻は大きく3つに分けられる
② 海藻にはさまざまな栄養成分が豊富に含まれる
③ 縄文人も食べていた?海藻の歴史
④ 各地でつくられている海藻練り込み素麺
⑤ 《美味しい素麺》小豆島手延べひじき麺 編
① 海藻は大きく3つに分けられる
海藻は、海の中に生える藻類です。茎・葉・根に分かれておらず、胞子によって繁殖することが特徴。
日本近海には1,500種以上の海藻が自生していると言われ、約50種類が食用とされているそうです。
海藻は大きく3種類に分類することができます。
【緑藻類】
アオサ、青のり、海ブドウなど。
陸上の植物と同じクロロフィルaという色素を持っています。
この色素は赤系と青系の光を吸収して光合成します。
残った緑色の光が吸収されず反射するため、緑色に見えるそうです。
緑藻の仲間が進化して陸上に進出したのが陸の植物だと考えられています。
【褐藻類】
ワカメ、昆布、メカブ、アカモク、ひじき、モズクなど。
クロロフィルa以外に、青緑色を吸収するフコキサンチンという色素を持っています。
緑色・橙色・黄色・赤色の光を吸収しないため、それらの色素が混ざり合って褐色に見えるそうです。
【紅藻類】
海苔、テングサ、フノリなど。
クロロフィルa以外に、緑色を吸収するフィコエリスリンという色素を持っています。
赤色の光を吸収できないため、赤色に見えるそうです。
海苔の仲間は、フィコシアニンという赤を吸収する色素も持っているため、黒っぽい色をしているそうです。

<参考サイト>
・同じ海藻でも色が違うのは、なぜなの?
https://www.kaneryo.co.jp/media/seaweed/928/
・ワカメ、昆布、メカブ、ヒジキの他に、食用の海藻はどんなものがありますか?
https://www.kaneryo.co.jp/media/seaweed/2171/
・海藻のはなし
http://kaisou.churashima.okinawa/distribute/index.html
② 海藻にはさまざまな栄養成分が豊富に含まれる
海藻には、鉄分やカルシウムなどのミネラルや、食物繊維などの栄養分が豊富に含まれており、生活習慣病の予防や、美容、ダイエットへの効果が期待されています。
主な栄養成分についてご紹介します。
【鉄分】
ひじき、海苔、昆布、ワカメなどに多く含まれます。
鉄は血液中の赤血球に含まれるヘモグロビンの材料となり、体じゅうに酸素を届ける役割をしています。
不足すると貧血などにより、めまいや立ちくらみ、息切れなどの症状を引き起こす可能性があるそうです。
【マグネシウム】
ひじき、メカブ、モズクなどに多く含まれます。
骨や歯の成長を促進したり、強く保ったりする働きがあります。
神経情報の伝達や、血管の柔軟性を保つ役割もあるとのこと。
【カルシウム】
ひじき、海苔、昆布、ワカメ、アオサなどに多く含まれます。
牛乳よりも多くカルシウムを含む海藻もたくさんあります。
骨や歯を丈夫に保つほか、血液を固める、筋肉の収縮をスムーズにするなどの働きもあるとされています。
【ヨウ素】
昆布、ワカメ、海苔などに多く含まれます。
新陳代謝を促したり、成長ホルモンを活性化させたりする役割を担う甲状腺ホルモンを生成する働きがあります。
ただし過剰摂取すると甲状腺の機能を低下させてしまう可能性があるとされています。
【食物繊維】
ワカメ、ひじき、海苔、昆布などに多く含まれます。
水に溶けやすい水溶性食物繊維を多く含み、時間をかけて栄養素を吸収するため、血糖値の上昇を緩やかにします。
また、腸内環境を整えて大腸がんの発生を抑制する効果も期待されています。
【フコキサンチン】
美肌成分とも呼ばれるコラーゲンの分解を予防し、生成を助けます。
また、メラニンを生成するチロシナーゼの働きを阻害することで、日焼けを防ぐ作用があると考えられています。
さらに、脂肪の分解促進や蓄積抑制、DHAの生成促進など、さまざまな働きが注目されています。
【フコイダン】
メカブや昆布、モズクなどのネバネバ成分に多く含まれます。
免疫力を高める働きがあると言われ、風邪や花粉症の予防などに役立つと考えられています。
抗酸化作用も期待できます。
【アルギン酸】
肌を保湿する働きがあるとされています。
【セルロース】
便秘の改善や、老廃物の排出を促す働きがあるとされています。

<参考サイト>
・海藻は健康に良い?!海藻に含まれる成分と健康増進への効果
https://www.kaisou-tuhan.com/?mode=f13
・海藻に含まれる栄養にはメリットがたくさん!海藻に含まれる栄養素と働きを解説
https://www.mcsg.co.jp/kentatsu/health-care/29527
③ 縄文人も食べていた?海藻の歴史
日本人は、古くから魚や貝類を採取して食用してきました。
先史時代の貝塚からは、腐りやすいためか海藻は出土していませんが、貝類のエサとなる海藻も食用されてきたと考えられます。
島根県の猪目(いのめ)洞窟からは、縄文時代や弥生時代などの遺物が出土しており、貝殻や魚の骨に混じってアラメやホンダワラ類とみられる海藻類が検出されたとのことです。
高知県の竜河洞遺跡では、多数の貝殻に混じり、ひじきとみられる海藻が付着した土器片が見つかっています。
青森県の泥炭遺跡では、縄文式土器の中からワカメのような海藻が束になった状態で見つかったとのことです。
海藻は、大和朝廷時代には神事の供物として用いられたそうです。
701年の「大宝律令」では租税の対象となっていました。
797年の「続日本紀」によると、昆布が朝廷に献上品として納められており、僧侶の供養料にも用いられていたとのこと。
中世以降には、ワカメが職人の給料として支払われていたそうです。
江戸時代になると、交通網が発達したことにより、コンブ、海苔、ワカメ、テングサ、ひじき、フノリなどが全国に流通するようになってきました。
乾燥すると軽くなるので、より普及しやすかったようです。
現代において、海藻は光合成することにより炭素を吸収することから、CO2吸収源対策の新たな選択肢として注目されているそうです。
環境にやさしい食材とされる海藻をさまざまな製品に利用しようと、開発が進められているそうですよ。

<参考サイト>
・縄文時代から海藻好きな日本人
https://www.rakuten.ne.jp/gold/kaisotonya/unchiku/jomon.html
・泥炭・貝塚遺跡
https://www.rakuten.ne.jp/gold/kaisotonya/unchiku/kaizuka.html
・海藻製品 にっぽん伝統食図鑑 農林水産省
https://traditional-foods.maff.go.jp/bunrui/kaisouseihin
④ 各地でつくられている海藻練り込み素麺
海藻が採取される地域で、海藻を練り込んだ素麺が多く開発されているようです。
開発の経緯などが分かる事例を中心に、いくつか調べてみました。
【海苔】
兵庫県明石市の海苔業者と、素麺職人が共同で研究開発。
素麺1束に寿司海苔1枚分が含まれています。
造りたては鮮やかな緑色ですが、徐々に紫色に変色してしまうため、当初は直売所での対面販売だけだったそうです。
今はネットでも購入できるようですが、期間限定生産で、色が変わらない方法を研究し続けておられるとのことです。
名産地である佐賀県有明産の海苔をブレンドした素麺もあります。
こちらは2人前(160g)に3枚(全形)分練り込まれているそうです。
【昆布】
昆布の養殖が盛んな岩手県普代でつくられています。
昆布をロープに植えつけ、黒崎沖の荒波で育てると、半年で5メートルほどの長さに成長するそうです。
刈り取った昆布をボイルして細く切り、シート状にして乾燥させた「すき昆布」に加工される工程で、余った昆布を粉末にして素麺に練り込んでいるとのこと。
つるつるした食感で、磯の風味と香りが感じられるそうです。
【ワカメ・メカブ】
兵庫県淡路島では、鳴門海峡産ワカメを練り込んだ手延べ素麺があります。
ワカメを乾燥、粉末加工して練り込み、磯の香りとしっかりしたコシ、なめらかな舌触りを味わえる緑色の麺に仕上げています。
同じく鳴門海峡産のワカメの、根っこの部分であるメカブを練り込んだ素麺もつくられています。
鮮やかな翡翠色で、香りとモチモチ、シコシコした食感が楽しめる、食物繊維などの栄養分も豊富に含んだヘルシーな素麺です。
メカブを入れすぎると生地がのびずちぎれてしまうため、試作を繰り返してギリギリの量を練り込んでいるそうです。
岩手県では三陸産のワカメとメカブを練り込んだ素麺もつくられています。
【アカモク・ナガモ】
宮城県白石市の特産品である「温麺(うーめん)」に、フコイダンを多く含む健康食材として注目されるアカモクの粉末を練り込んだ素麺がつくられています。
ゆでると特有のぬめりが出て、つるりとした食感が生まれるそうです。
徳島県でも、伊島産のアカモクを練り込んだ素麺がつくられています。
アカモクは新潟県佐渡では「ナガモ」と呼ばれており、これを練り込んだナガモ素麺もつくられています。
【フノリ】
新潟県魚沼の有名なグルメである「へぎそば」には、つなぎにフノリという海藻が使われています。
このフノリをつなぎに使った、油を使わない素麺が開発されています。
元々はへぎそばのお店のまかないとして作られたとのこと。
従業員に好評だったことから、本格的な生産に取り組んだそうです。
強いコシとつるつるした食感の、薄い緑色の素麺です。
【アオサ】
長崎県島原や愛媛県松山、福島県相馬などでつくられています。
磯の香りとのど越しの良いつるっとした食感が味わえます。
【モズク】
沖縄では、モズクを使ったなめらかでコシの強い素麺がつくられています。
【ひじき】
長崎県大村では、漁獲高全国1位を誇る長崎県産のひじきを使った素麺があります。
遠赤外線の装置を利用してつくられており、つるっとした喉ごしとモチモチした歯ごたえが特徴とのこと。
「第1回大村ふるさと産品新作展 最優秀グランプリ」や「第30回長崎県特産品新作展 奨励賞」など、受賞歴多数。
同じく長崎県の島原でもひじき入り素麺がつくられています。
岡山県鴨方では、瀬戸内牛窓産の風味豊かなひじきを使い、食感のアクセントになるよう少し粗めの粒で生地に練り込んでいます。

写真は、石井製麺所で販売しております「小豆島手延べひじき麺」です。
健康を気づかう方に美味しく召し上がっていただければと、「薬膳」を勉強してたどり着いた素麺です。
きっかけは小豆島の漁協さんからのご相談でした。
ほんのりと磯の香りがする素麺で、冷やし素麺はもちろんですが、温かいつゆやスープとも相性の良い素麺です。
<参考サイト>
・兵庫県東播手延素麺協同組合 変わりダネ
http://bansyuuji.com/kawaridane.html
・海苔そうめん よかもんさがし
https://yokamonsagashi.jp/products/2169/
・昆布麺3兄弟+新商品「ふだい昆布そうめん」、郷土食「昆布はっと」
https://www.vill.fudai.iwate.jp/kanko/goods/konbumen.html
・淡路島手延べわかめそうめん
https://hyogomania.jp/SHOP/awhsm–s000063.html
・芽かぶそうめん 平野製麺所
https://mekabumen.net/mekabusoumen/
・小山製麺 めかぶそうめん
https://gotokumaru.jp/?pid=114880794
・【宮城 はたけなか製麺】クセになる食感 あかもくうーめん 温麺
https://item.rakuten.co.jp/syokoku-umaimonomeguri/h-a20/
・伊島 あかもくそうめん
https://fukura-tenobe-seimenjyo.jp/?pid=158392400
・佐渡のなが藻そうめん
https://shop.odakesyokuhin.co.jp/products/nagamosomen
・海藻ふのり仕立て 魚沼そうめん
https://shop.ng-life.jp/kojimaya/0038-003/
・あおさそうめん開発
https://nagasakinsfund.com/wakamedaiana/
・島原手延べあおさそうめん
https://wakameya.theshop.jp/items/59526993
・あおさそうめん
https://www.maruyama-foods1.com/p/%E3%81%82%E3%81%8A%E3%81%95%E3%81%9D%E3%81%86%E3%82%81%E3%82%93/
・もずく素麺
https://arakaki-tsusho.co.jp/?p=561
・長崎県大村発 磯仕立てひじき麺【合資会社荒木商会】
http://www.infomart.co.jp/foods/specialty/20121204_f.asp
・めんの山一 手延べひじき麺 5束袋入
https://www.yamaichi-shop.jp/SHOP/MHB-05.html
・宮田製麺株式会社 ひじき麺
http://oisiisoumen.com/shopdetail/009000000001/008/Y/page1/price/
⑤ 《美味しい素麺》小豆島手延べひじき麺 編
「黒」の食材にこだわった健康麺 〈楽々膳・黒〉
小豆島の海の香りがひろがる手延べ麺。
食物繊維、鉄分、ミネラル、ビタミンなど栄養素を多く含む小豆島産ひじきの粉末を練り込んでいます。
小豆島の池田漁協と協同で開発した手延べ麺で、海に囲まれた小豆島らしさを大切にした石井製麺所のこだわり麺です。
温かいお出汁にもよくあう太麺仕上げです。
開発秘話については、こちらもぜひご覧ください。

《石井製麺所オンラインショップ》 https://141seimen.thebase.in/
《小豆島手延べひじき麺》 https://141seimen.thebase.in/items/69194828
『お!いしい けんぶんろく』について
本ブログでは、色々な産地を調べたり、食べ方を探求したり、将来的には実際に産地に行って交流を深めたり…そんなことができれば良いなと考えています。まずは勉強からと言うことで、小豆島もそのひとつですが、日本の素麺や麺類について調べながら、様々な素麺の情報を発信できれば良いなと考えています。もし、間違いなどあれば、ご指摘ください。たくさんの方の“素麺のデータベース”になればと考えています。
色々な情報を紐解きながら…なので、間違いや勘違い、伝承だと色々な解釈があったりすると思いますので、優しい気持ちで見守っていただき、一緒に学べる場にできれば幸いです。
【お!いしい けんぶんろく】 Vol.16
麺究者への道/ラーメンを研究してみる
素麺をつくり続ける製麺会社として、素麺づくりに携わる者として、食べる方に喜んでいただける素麺をつくることは何よりの幸せだと感じます。
逆に言えば、お客様に喜んでいただけることはなんなのか、どういう素麺が喜ばれるのか…自問自答の(ほぼ)毎日です。
そこで、「まずは、素麺づくりに携わる者として最低限の他産地の知識を持っていたい」と考え、様々な産地を調べブログに書いてきました。
恥ずかしながら、他の産地について詳しく考えたことがなく(一般的な知識くらいは持ち合わせているつもりですが)、新製品開発を考えていく上でも先人の知恵や他産地の動向、商標や販路など様々な点で知識不足を痛感し、ブログを続けるほどに「もっともっと素麺について知りたい!」そう考えるようになりました。
また、今回は「そうめんサミット」を機に多くの方との交流やSNSでの繋がりからヤル気と刺激をいただくことができました。
ですが、ふと、他の麺類ってどうなの?ということが気になり、ちょっと視野を広げてみる意味でも他の麺類・麺料理について調べてブログに残したいなと考えています。
これまでのブログとは少し方向性が変わるかも知れませんが、よろしくお付き合いください。
思い出したように前のブログの形式を持ち出したりするかも知れませんがご容赦ください。
じゃあ、まずはどの麺類・麺料理から考える?
私たちの食生活に無くてはならない存在といえる麺類。
その種類は多く、素麺と同じく小麦粉を原料とする麺を数えただけでも、うどん、ラーメン、スパゲティなど実にたくさんの種類が思い浮かぶのではないでしょうか。
子どもから大人、歳を重ねて嗜好が変わっても麺料理への欲求は大きいものをお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
麺類はその調理方法や提供方法で変化し、食べる時間や環境によって手軽な食事や、〆の一品、究極の一杯など、価値も変わってくるのではないでしょうか。
暑い日には冷たい麺をツルツルッと食べたいですよね。
ちょっと贅沢に食べるなら具材を盛り付けてつゆやスープにこだわったり、あっさり食べるなら薬味にこだわったりとポイントも人それぞれではないでしょうか。
寒い日には熱いスープに浸かった麺をフーフー言いながら食べたいですし、
たくさんの仲間や家族と一緒にお鍋の具材にすることもできますよね。
麺料理は、私たちの様々な生活シーンに溶け込んでいます。
そこで今回は素麺以外で身近な麺類、なかでもラーメンについて掘り下げてみたいと思います。
数ある麺類のなかでも、ラーメンは中国がルーツと言われ、素麺と同様に(素麺もルーツは中国と言われる)日本で独自の発展を遂げた麺料理ではないでしょうか。
今や世界中で日本のラーメンが食べられており、海外からの観光客が日本食としてラーメンを食べる光景もよく見られます。
先日も香港から来た友人が、日本のラーメン屋さんに並んで食券を買っている姿を見て、不思議に感じたのを思い出しました。
今回は、ラーメンの歴史や日本での進化、海外への広がりなどについてご紹介したいと思います。

【目次】
① 麺類の起源は2世紀頃の中国にあり?!
② ラーメンは料理として日本で独自の進化を遂げる
③ 日本と中国のラーメンの違いとは?
④ 日本のラーメンは5つの要素で成り立つ!
⑤ 日本のラーメンは海外でも大人気!
⑥ 《美味しい素麺》夏限定セット『瀬戸凪(せとなぎ)』編
① 麺類の起源は2世紀頃の中国にあり?!
今や日本の国民食とも言えるラーメン。その原型となっているのは中国の麺料理「拉麺(ラアミエン)」です。
そもそも、小麦を原料とした麺類が生まれたのは、中国北部の黄河流域だったそうです。
メソポタミアで栽培されていた小麦が紀元前3000年ごろに中国に伝わり、華北平野で盛んに栽培されるようになりました。
当時はまだ麺の状態ではなく、小さくちぎったスイトンや平たいワンタンの皮のような形状で食べていたようです。
2世紀頃の「四月月令」という文献に、初めて麺の名前が出てきます。
スイトンやワンタン状の「煮餅」と、ひも状の「水引餅」というものです。
550年頃に書かれた「斉民要術」という書物には「水引餅」が登場。
これが麺の祖先と考えられています。
そのつくり方は、小麦粉をよくふるい、肉の煮出し汁でよくこねて、箸の太さほどの棒状(30センチ)にし、水を張った器の中で指でもみ押さえながら引きのばす、というものです。
「餅」というのは中国では小麦粉を使用した食品全般を指し、調理法により「水で煮る」「蒸してつくる」「焼いてつくる」「油で揚げる」の4つの系統に分けられます。
日本で言う「麺」は水で煮る系統に入るようです。
アジアの麺料理はここから派生していったと考えられるそうです。
日清食品「めんの系譜研究会」の麺の系譜図では、麺を伝統的な製造方法で5系列に分類しています。
【手延べラーメン系列】
水引餅の直系にあたる、練った小麦の生地を手でのばす製法で、モンゴルや中央アジアに伝わりました。
中央アジアでよく食べられている麺料理の「ラグマン」は、中国の「拉麺」が語源と考えられています。
棒状にのばした生地を渦巻きの形に巻いて少し寝かせ、油をコーティングしながら手でのばしていく中細麺で、食べる直前につくるのが特徴。
羊肉または牛肉とトマトをベースにしたスープに、季節の野菜をたっぷり入れて煮込みます。
地方によって食べ方が異なり、大きくは汁麺タイプ、汁なし麺タイプ、炒め麺タイプに分けられるそうです。
【素麺系列】
日本の手延べ素麺と同じで、練った生地をひも状にのばし、表面に植物油を薄く塗って、2本の竹の棒にかけさらに引きのばす製法。
元の時代の文献に見られる「索麺」が日本に伝わり、素麺になったと考えられます。
現在中国では、福建省を中心に「線麺」「麺線」と呼ばれるものがつくられているそうです。
【切り麺系】
練った小麦粉の生地を麺棒でのばし、包丁で細く切ります。
小麦粉以外にそば粉など様々な原料を使った麺づくりに生かされている製法で、日本ではうどんやそばなどがこれにあたります。
【押し出し麺系列】
生地をトコロテンのように押し出して細長くする製法。
粘り気のある小麦粉の生地ではなく、緑豆やそば、米などの生地から麺をつくるために考えられたようです。
【河粉(ホーフェン)系列】
うるち米を水に漬け吸水させて、回転式の石臼でひき、ペースト状になったものを蒸したり煮たりして、刃物で切る製法。

<参考サイト>
・麺の起源、系譜 ~麺はどこからきたのか?~
https://world-noodle-dictionary.com/roots/origin.html
・麺の伝播経路
https://world-noodle-dictionary.com/roots/spread.html
・麺類の起源:麺の歴史は小麦の歴史でもある。多彩な文化を紐解くと食したくなる。
https://kz-pe.com/noodle/
・NATIONAL NOODLE DAY特別企画!麺の歴史と世界の麺を紹介します。
https://www.myojousa.com/ja/blog/national-noodle-day/
・世界の麵の文化史
https://www.syokubunka.or.jp/gallery/ishige/archives/noodle/chapter3.html
② ラーメンは料理として日本で独自の進化を遂げる
ラーメンの料理としての変化を調べてみました。
ラーメンを日本で初めて食べたのは誰でしょうか?
1665年に徳川光圀(水戸黄門)が、中国から招いた儒学者の朱舜水のつくった「汁そば」を食べた、これがラーメンのことだという説が長く信じられてきました。
しかし近年、室町時代の1488年に京都の僧侶たちが「経帯麺」という、現在のラーメンと同じく「かん水」を使った麺を食べたという記録が見つかり、これが日本で初めて食べられたラーメンである可能性があるそうです。
明治時代になると、開国に伴い海外の食文化が多く伝わるようになり、横浜や神戸、長崎などの港町に中国人が進出して中華街が生まれました。
そこでできた中国料理店から、麺料理を含めた中華料理が広がっていったそうです。
函館の「養和軒」にて1884年に提供された「南京そば」というメニューが塩ラーメンだったとされ、これが現在のラーメンのルーツという説があります。
1910年、浅草に開業した「来々軒」で提供されたのが醤油ラーメンの元祖と言われます。
来々軒の成功を機に、ラーメンを提供する店が増え、庶民の味として広がっていったようです。
1923年の関東大震災により、ラーメン店を営んでいた人たちが東京周辺から日本各地へ散らばり、全国でラーメン店が増えたそうです。
福岡県久留米市の「南京千両」というお店では、1937年にとんこつラーメンを開発。
当初は澄んだスープだったそうですが、1947年に誤ってとんこつを沸騰させたことがきっかけで、白濁したスープが生まれたそうです。
第二次世界大戦後には、中国から引き揚げてきた人たちが中国で覚えたラーメンの製法を活かし、各地の闇市で屋台を開業。
安くて美味しくて栄養もとれるラーメンが人気を集めたようです。
1954年には北海道札幌市の「味の三瓶」というお店で、味噌ラーメンが誕生しています。
「ラーメン」という呼称が広まるきっかけとなったのが、1958年、初のインスタントラーメンである「日清チキンラーメン」の発売。
それまで「支那そば」「中華そば」と呼ばれていたそうですが、CMなどで人気商品となり、「ラーメン」という名前が全国的に認知されるようになりました。
1960~70年代になると日本各地でご当地ラーメンがつくられ、観光資源のひとつになったと言われます。
その後、何度となくブームが起こり、多様化し洗練されていった日本のラーメン。
2015年には巣鴨の「Japanese Soba Noodles 蔦」が、ミシュランガイドでラーメン店として世界初の1つ星を獲得したそうです。
※上記は独自調べです。諸説あるものや、「うちが元祖!」ということもあるかと思いますがご容赦ください。

<参考サイト>
・日本のラーメンの歴史
https://www.raumen.co.jp/rapedia/study_history/
・日本のラーメンの起源と歴史とは?中国のラーメンとの違いは?
https://jpnculture.net/ramen/
・ラーメンっていったい何だろう? 要素と歴史を押さえればラーメンの“今“が見える!
https://www.myojousa.com/ja/blog/what-is-ramen/
③ 日本と中国のラーメンの違いとは?
中華料理の「拉麺」は、日本で独自に進化したラーメンとどう違うのでしょうか。
「拉」は引きのばすという意味で、小麦粉にお湯を入れよくこねて長くのばし、たたんでさらに伸ばして細長くしていく手延べ製法でつくられます。
「かん水」を使っていないため、コシが弱くやわらかくてもちもちした食感です。
日本の麺はコシが強くて食べごたえがあり、太さや硬さの種類が選べるお店もありますよね。
日本のラーメンのスープは、肉・魚介・野菜などのだしに醬油や味噌を合わせるなど、複合的な味わいでバラエティに富んでいますが、中国では牛肉・豚肉・魚介からとるようです。
味へのこだわり方も違っていて、日本の優先順位は(1)スープ(2)麺(3)具材、中国は(1)具材(2)麺(3)スープ、なんだそうです。
例えば日本のラーメンは、とんこつ・醤油・味噌といったスープの味わいにより分類できますが、中国では「牛肉」「五目」など、上に乗せる具材で選ぶとのことです。

<参考サイト>
・日本のラーメンと中国のラーメンは違う食べ物だった
https://www.ko-cho.com/blog/contents/1509-02/
・日本のラーメンと中国のラーメン(拉麺・拉面)の違い・特徴
http://chugokugo-script.net/shoku-bunka/ramen.html#%E4%B8%AD%E5%9B%BD%E3%81%AB%E9%80%B2%E5%87%BA%E3%81%97%E3%81%9F%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%81%AE%E3%83%A9%E3%83%BC%E3%83%A1%E3%83%B3
・中国の麺料理(ラーメン、拉麺)
https://world-noodle-dictionary.com/asia/china/
・「あれ?中国ラーメンって日本のラーメンと違うかも」中国のラーメンと日本のラーメンの違いとは!?
https://minnanomen.com/%E3%80%8C%E3%81%82%E3%82%8C%EF%BC%9F%E4%B8%AD%E5%9B%BD%E3%83%A9%E3%83%BC%E3%83%A1%E3%83%B3%E3%81%A3%E3%81%A6%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%81%AE%E3%83%A9%E3%83%BC%E3%83%A1%E3%83%B3%E3%81%A8%E9%81%95%E3%81%86
・日本と中国のラーメンの違いは?ラーメンの発祥・歴史を徹底解説
https://tokyo-ramen-mania.com/ramen-history/
④ 日本のラーメンは5つの要素で成り立つ!
ラーメンは、麺・だし・タレ・脂(油)・具の5つの要素を組みあわせることで無限のレシピを生み出すことができるとも言われています。
【麺】
ラーメンに使用する中華麺の特長は、「かん水」を使用すること。
かん水により、独特のコシや黄色がかった色味が生まれます。
縮れ・ストレート・手もみといった製麺方法や形状、小麦の種類、太さ、加水率(麺に加える水分の割合)、形状などを変化させることによって、オリジナリティを出すことができます。
【だし】
ラーメンのスープはだしとタレ、さらには脂(油)の組み合わせによってつくられます。
主なだしの原料としては、豚骨・鶏ガラ・牛骨などの動物素材、昆布・煮干し・エビ・タイなどの海鮮素材、タマネギ・長ネギ・生姜・ニンニクなどの野菜素材。
まただしのとり方として大きくは、強火で長時間煮込む、濃厚な味と風味の「白湯出汁」(とんこつラーメンに多い)と、濁りを出さないように沸騰寸前の温度以下で仕込む「清湯出汁」(醤油ラーメンに多い)とに分けられます。
【タレ】
基礎となる調味料に、香辛料や肉・魚介のエキスなどを凝縮させてつくります。
醤油ダレ、塩ダレ、味噌ダレが一般的です。
【脂(油)】
旨みを加えるとともに、スープが冷めないようふたをする役割も果たします。ネギ油、マー油、辛味油、ラード、焼きラード、鶏油、エビ油などが使われます。
【具】
チャーシュー、メンマ、ネギ、煮玉子、海苔、キクラゲ、モヤシ、なると、ホウレン草、ワンタン、バター、糸唐辛子、挽肉、白髪ネギ、三つ葉、コーン、角煮など、多種多様です。

<参考サイト>
・ラーメンの歴史と現在
https://artsandculture.google.com/story/CAVxS5QL1jNFKw?hl=ja
⑤ 日本のラーメンは海外でも大人気!
今や日本のラーメンは海外でも高い人気を誇ります。
2015年のある記事では、海外にあるラーメン店は2,000店舗以上とのこと。
ニューヨークでは2000年代にラーメンブームが起き、以降も年々人気が高まっているそうです。
基本の味は醤油、味噌、塩、とんこつなど、日本と同じ。
中でもラーメンでしか味わえないとんこつが人気とのことです。
驚くほど異なるのは、その食べ方。
日本ではラーメン店でゆっくり食事を楽しむイメージはあまりないですが、海外では時間をかけて食べるのだとか。
まずお酒と前菜を楽しみ、メインディッシュとしてラーメンをゆっくり味わうそうです。
おしゃれなディナーとして予約して訪れる客も多く、値段も日本の倍以上するようです。
海外でのラーメン人気は、「チキンラーメン」「カップヌードル」などのインスタントラーメンから始まったと考えられています。
さらに日本の映画やアニメがきっかけとなりラーメンに興味を持ったという人も多いそうです。
ラーメンは日本が誇る食文化として、世界中で愛されているようですね。
今回は、麺(生地)というよりも、ラーメンという料理全体についてクローズアップしてみました。
さて、次回はどんな麺を調べてみようかな。。。

<参考サイト>
・海外のラーメン事情|ラーメンが世界的に人気な理由や味・価格の違いを解説
https://iekeikokuramen.com/ja/archives/2937
⑥ 《美味しい素麺》夏限定セット『瀬戸凪(せとなぎ)』編
夏の贈り物 「瀬戸凪(せとなぎ)」 こだわりの手延べ麺3種を、 小豆島のおだやかな海と、瀬戸内の多島美をデザインしたパッケージで贈る、 石井製麺所特製の夏限定ギフトです。
400年の手延べ製法を受け継ぐスタンダードな「手延べ素麺」と、 小豆島産の健康野菜“しょうどしま長命草”を練り込んだ「手延べしょうどしま長命草素麺」、 瀬戸内レモンがふわっと香る「手延べレモン素麺」をセットにしています。
古くから相手の健康を気づかって贈り物として重宝されてきた素麺の在り方を大切に、 無添加、着色料不使用にこだわった素麺ギフトです。
届いてすぐに食べられるように、めんつゆ(希釈タイプ)もセットしています。
セット内容: ●手延べ素麺×6束 ●手延べしょうどしま長命草素麺×6束 ●手延べレモン素麺×6束 ●めんつゆ(アルミパック)×10袋
※めんつゆは希釈タイプです。1袋で1人前になります。

《石井製麺所オンラインショップ》 https://141seimen.thebase.in/
《夏限定セット『瀬戸凪(せとなぎ)』》 https://141seimen.thebase.in/items/62463374
『お!いしい けんぶんろく』について
本ブログでは、色々な産地を調べたり、食べ方を探求したり、将来的には実際に産地に行って交流を深めたり…そんなことができれば良いなと考えています。まずは勉強からと言うことで、小豆島もそのひとつですが、日本の素麺や麺類について調べながら、様々な素麺の情報を発信できれば良いなと考えています。もし、間違いなどあれば、ご指摘ください。たくさんの方の“素麺のデータベース”になればと考えています。
色々な情報を紐解きながら…なので、間違いや勘違い、伝承だと色々な解釈があったりすると思いますので、優しい気持ちで見守っていただき、一緒に学べる場にできれば幸いです。